4.《ネタバレ》 もはや監督は枯渇した感がある。今までの映画のいいとこを寄せ集めただけの映画になってしまった。
ぶっちゃけ、時かけの男の子+勉強したいおおかみ男でサマーウォーズやりましたという感じ。
サマーウォーズは悪意を持ったAIの暴走だが、今度は人間の心の暴走。手や品は変えてるがおんなじ。
キャラはそれぞれ魅力的なのにまったく活かせてない。脚本をじゅうぶん練り上げてないので散漫。
賢者を回る旅もつまんない。ただのダイジェストになってしまった。
最後は念能力の戦いというのもよくない。あそこはもっと互いの肉体を使ったバトルでないと何の意味もないではないか。
なんで鯨?しかもその鯨攻撃のしょぼいこと。主人公が反撃するのをいちいち待ってる感じ。昭和のバトルじゃないんだから。
鯨攻撃の弱点も主人公に勝たせるためにとってつけたよう。
心臓バクバク、手に汗握るドキドキハラハラもない。
絵もよくない。ラスト、目覚めた男の子、主人公の九太かと思ったら、一郎彦でした。
もっと描き分けて欲しい。
吹き替えは総じてうまい。役所はさすが。「清州会議」の柴田勝家の愛すべき剛直なバカを想起する熱演。
ただひとりぶち壊してたのは宮崎あおい。彼女には男の子の声は無理だとわかった。どう聞いても女。