94.《ネタバレ》 雨の中ケムール人の様な走りを見せた蒼井優に、そして彼女の「じょ・う・だ・ん・で・す・よ!」に7点献上。 【丸に梅鉢】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-11-17 11:11:51) (笑:1票) |
《改行表示》93.《ネタバレ》 冒頭のただアドリブだけのようなシーンは二人(特にアリス)の自然な姿を印象つけるため。アリスは自分の本意でない行動や言動をする時(嘘を付いているかどうかではない)は表情が硬く、台詞も棒読みの大根役者になってしまう。それを象徴するシーンは繰り返し落ちるオーディションの日々だが、ハナに頼まれて宮本先輩を騙す時など他の場面でも大根役者になる時がある。それでアリスの本心を察することができる。 話はハナが片思いする宮本先輩の“記憶喪失”を軸に話が進むが、実は自分の記憶を喪失したのはアリス。久しぶりに会った大好きな父に海辺でのトランプ遊びの想い出をはぐらかされ、別れ際に勇気を出して気持ちを伝えたのに応えてもらえず、すっかりアイデンティティを失い、ハナに騙された宮本先輩を利用して過去の想い出を辿り始める。 それが偶然にも無くした記憶の証拠を宮本先輩から渡されたことで、アイデンティティを取り戻し、過去の感傷に浸っていた自分と宮本先輩に決別する。 そして、演技では落ち続けたオーディションで自分を一番表現できるバレエを踊り合格する。美しいアラベスクを決めて踊りを終えた時の、アリスの表情がとても清々しい。 蒼井優の演じ分けも見事だし、映画化に際して重きを蒼井優において再構成した岩井俊二監督の手腕にも見事だ。 【さとし@快投乱打】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-10-16 23:22:30) |
92.自分は40歳を超えたおじさんですが、この少女漫画のような世界にどっぷりはまってしまいました。この映画には他の作品にはない独特の雰囲気があると思います。これが岩井ワールドと呼ばれているものなんでしょうか?タイトル通り花とアリスのW主演なんですが、この二人の演技がとてもよかったと思います。特に蒼井優はすごくよかった。決して美人じゃないし、華があるわけじゃないし、演技派って感じでもない普通で自然な感じなのに、存在感がすごいです。彼女が画面に出てるだけで釘付けになっているような気がします。特にラストのバレエを踊るシーンはフラガールでのダンスシーンに負けず素晴らしかったです。若手女優の中で蒼井優がNo.1だと改めて確信しました。 【ジム】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-09-10 20:35:06) |
《改行表示》91.意外と面白かったですよ。最初はちとつらかったけど。「Love letter」も好きなのですんなり入れました。青春の一こまってかんじですよね。 あと鈴木杏ちゃんの後姿が意外とごっつかったです。テレビドラマの「青い鳥」以来見たせいかもしれません。ごめんね、杏ちゃん。 【パオ吉】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-09 04:11:28) |
90.《ネタバレ》 私は数年ほど映画鑑賞から遠ざかり気味だったのですが,この作品を契機に鑑賞頻度が上がりました.「あぁ,やっぱり映画は良いな.」と思わせてくれた作品です. 前半は物語に入り込めず,ひどく退屈な印象でしたが,アリスと父親のデートの辺りからぐいぐい引き込まれていきました.先輩とのデート中や別れ際にアリスが示す言動は,全て父親との想い出をなぞる形になっていますし,父親に対するアリスの思慕,若干ファザコン気味の思慕が,後半の主要なテーマになっていると思います.その点,父親への切ない想いを豊かな表現力で演じきった蒼井優は,実質的な単独主役であったと言えるでしょう.特に,プラットフォームで父親と別れるシーンや,想い出のトランプカードに気付くシーンでの表情の移ろいは出色でした.最後のダンスシーンが切ない輝きを放ったのも,こうしたシーンの積み重ねがあったればこそだと思います.岩井俊二の音楽も,とても印象的で良かったです. |
89.《ネタバレ》 花の極悪非道っぷりに大笑い。恋する乙女ってホント罪深い(笑)。今どきの娘らしい身勝手さ全開の花に比べると、アリスの方は随分と大人です。その家庭環境の分だけ、彼女のほうが花よりも少しだけ先を歩いているようです。オーディションで自らが進む道を切り開くアリス。その見事なバレエは、見る者のこころを掴みます。もち、パンチラという意味ではなく。花のほうも今回の件で少し成長したようです。先輩にウソをついていた事を告白するシーン。顔はぐしゃぐしゃ。ちょっとやり過ぎです。でも先輩に直接顔を向けてはいないので、不自然ではありません。そのぐしゃぐしゃは彼女の心そのものです。自分で蒔いた種を刈るのは当たり前のこと。でも意外とそれは難しい。逃げるほうが遥かに簡単だから。彼女は勇気を見せてくれました。2人の心が伝わってくるから、他愛のないお話にでも共感できます。「ハートのトランプを見つけた時にだけ私を思い出して」なんて、安いドラマの見すぎです。2人の恋愛は“ごっこ”のレベル。でも胸の痛みは本物です。苦しい気持ち、切ない思いを沢山経験して、みんな大人になっていく。もっとも本作で一番傷ついたのは、花でもアリスでも寿限無先輩でもなく、下ネタで玉砕した“なんつって”師匠だと思いますが。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-08-06 18:11:56) (笑:1票) |
《改行表示》88.やたらキャストが豪華で、相田翔子とか、伊藤歩とか、ふせえりとか、木村多江とか、広末涼子とか、鈴木杏とか、なんかいっぱい出てきたけど、やっぱり蒼井優の存在感が凄い。 何しろミニスカートの制服の女子高生が紙コップとガムテープでバレエですからね。 そんななんだかよくわからない映像をあそこまで美しく表現できるのは、彼女くらいでしょう。 ストーリーもなんだかよくわからないけど、記憶を失くしちゃうことってよくあるんですよね。 コメディだけに終わらず後半はちょっといい話にもなってて、良かったですよ。 なんだかよくわからないけど、泣いちゃいました。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-07-26 17:18:46) |
《改行表示》87.《ネタバレ》 鈴木杏演じる花と蒼井優演じるアリスの日常を描いた少女漫画を元にしたような作品。 その2人が役にはまり役で、したたかに嘘をついていく花と、子供な母親をもつアリスの自然体でふざけたりするところなどは笑えながら楽しめました。嘘をつく時の下手演技も嘘をつきなれていない感じが非常にリアルですし、バレエを踊る姿も非常に素敵です。 撮り方などいかにも映画的というより、ナチュラルに作られています。 いい日本映画だと思います。監督もこのキャストで撮れたことに満足しているんじゃないでしょうか。 蒼井優は、フラガール・鉄コン筋クリート・虹の女神など役者としてモデル出身とはレベルが違うなと、毎回感心させられます。それぞれの役割はあるんでしょうが。 【コショリン】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-07-25 17:38:10) |
86.《ネタバレ》 岩井俊二という監督はそんなに好きではありませんが、この映画は少女ぽさを忘れてない甘酸っぱい作品に仕上がってました。蒼井優のバレエシーンは綺麗でした(*^_^*) 【うさぎ大福】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-06-24 01:21:29) |
85. 少女漫画らしいコミカルさと切なさが凝縮された演出が非常に印象的でした。蒼井優はやっぱりいい味出してますね。ダンスはもちろん、父親とのエピソードもまた実にいいんですよ。父親もまたあまり語らないところが特に。そして音楽。あれ、岩井俊二作曲となってますが、個人的には絶対誰かゴーストが書いてるんじゃないかと思ってます。だって、あの出来はあまりに良すぎるもん。手塚高校とか藤子高校とか、鉄腕アトムの巨大風船が出てくるまで気づかなかったですが、いい演出でした。DVDと映画館両方で見たんですが、音楽の使い方が微妙に違う場所なんかもあったような・・・。しかし蒼井優に目の前で「ジョウダンデ・ス・ヨ」とかやられてみたいですね。即頭パチーンしばいてみたい。岩井俊二の映像はやっぱり綺麗でした。 【Fukky】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-05-17 14:13:29) |
|
《改行表示》84.2時間以上あったので、途中ダルダルになるだろうなと思ってたけど、意外とちゃんと見れました。アリスとパパのエピソード、グっときますね。それがセンパイとのエピソードに繋がるのも◎。 【ぷりしら19号】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-30 01:24:42) |
《改行表示》83.ショートフィルム版は花の恋というドラマをしっかりと軸に据え、かなり完成度の高い仕上がりになっていると思います。 しかし、映画版はアリスのエピソード(家族やオーディション)を入れたために散漫になってしまった感がある。 どれも印象的なものでしたが、メインストーリーにとって有機的な意味合いを与えてはいない。付加された記憶喪失を用いたシチュエーションも秀逸なだけにもったいない。 サービスのつもりだったのかもしれないけれど、作品に仕上げることを優先してもらいたい。 【カラバ侯爵】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-03-18 23:39:14) |
《改行表示》82.《ネタバレ》 他愛のない話なのに、というか、あまりにどうでもいい話なのに、どうしてここまで癒されてしまうのだろう。中年の親父がこの映画に感動してしまうって、かなりやばい気もする…でも、とにかく、主役二人の自然な演技は、見ていて気持ちいい。実は2度目の鑑賞なのだけど、一度目のときは、何が良いのかよくわからなかった。この違いは何? みなさん気づかれているとおり、徹底的に漫画ネタで世界が構築されている。一つ面白かったのが、高校の文化祭で演劇部が上演している劇『ジャングル大帝』が、『ライオン・キング』のパロディーだった点。ディズニーの『ライオン・キング』が公開されたとき、これは『ジャングル』のパクリだと、新聞の紙面をにぎわすほどの大騒ぎになったものだけど、ここでそれを逆手に取ったわけだね。これは笑えました。 【いのうえ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-03-18 23:30:03) |
81.こんなふうに映画で遊べる岩井監督には、ちょっとジェラシー。正直、前評判からはもっと気に入るかなあと思っていましたが、そこまでではなかったですけどね。でも、二人とも好きな女優です。ぜひこのお二人には国際的にももっと進出してほしいと思います。 【おばちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-11 14:55:19) |
80.《ネタバレ》 最初の30分ほどは、これまでの岩井作品イメージの延長でみていたこともあって、めちゃくちゃ気持ち悪い映画でした。・・・・・カメラのなめるような視線に、率直に言って、なんだぁ、このエロじじいぃ、と思いました。・・・・・過去の思い出をねつ造してゆくという、中盤から、そこそこ平静にみられるようになります。・・・・・・海辺でのハートのエースの話しのあたりから、なかなかよくなります。自分の大事なものを、認めてもらいたい人に長い間見つけてもらえない、という気持ちが、映像と音楽でより新鮮に感じられたからです。・・・・・そしてなんといっても蒼井優のバレエシーンです。これまでバレエをみても美しいと思ったことは正直ありませんでしたが、これは美しい。ほんとに素晴らしい。・・・・それは、アリスがどんな暮らしをしてきたか、どんな家族環境にあるのか、オーディションでどれだけ落とされてきたか、というのを見せられているからでしょう。・・・・・・・だから、どんな子でも美しく輝ける時があるのだ、という思いが、蒼井優のバレエを見ていて圧倒的に伝わってくるのです。・・・・・・リリイシュシュとこの映画との比較は非常に興味深い事柄です。おそらくリリィシュシュの方が、詰まっているものは多いし、個々の現実をよく反映しているのでしょう。しかし、花とアリスの方が、個人的には遙かに深く心を打つのではないだろうか、と思います。なぜだろう。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-01-28 11:05:28) |
79.《ネタバレ》 俳優から映画を辿ることをしている自分にも驚くし、それがYA以来遠ざかっていた青春映画?だから尚更だ。友人から強く勧められた“Love Letter”が好きになれず敬遠していた岩井作品だが徹底して主役2人に焦点があたり、ぶれることが無い。花の先輩を騙すときの口調もいいし、アリスと父親とのエピソードは短くとも心に残る。我愛称、、いいフレーズだ。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-01-20 23:25:52) |
78.正直、カメラワークが気に入らないのと岩井監督の少女チックな演出に困惑した。花も花だが先輩も先輩。なんか観ていてだんだんと気分が悪くなっていくようだった。アリスだけの物語のほうが面白かったような・・・(つーか、花いらねぇだろ)。 |
77.少女漫画が原作のようですが、これは素直に楽しめました。蒼井優がバレエを踊るところがとても素敵でした。 【doctor T】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-24 23:46:36) |
76.《ネタバレ》 この映画は岩井演出を象徴するキーワードすなわち、「洋館等の建物の中に注がれる木漏れ日」 「セリフとは思えないような自然な日常会話」 「スーパーの袋が「マツモトヒトシ」になってたりと細かなユーモアセンス」 「映画の柔らかさを助長する効果的なピアノのBGM」 「フェアリーテイル的世界を構築しているプロット」 「純粋無垢でSEXの匂いのしない少女」 「スモッグをたいたような褪せた自然の色」 「客観・主観が混在する独特のカメラ目線」 「ラストの回帰」これらが濃縮されている意味でも快作であり傑作でしょう。 「リリィ・シュシュ」は数回観ないと感想書けなかったけど、この作品は1回で傑作と分かります。岩井的世界の集大成であり、極小の主要キャストを活かした映画ですね。 個人的にはアリスが、過去の満ち足りない父親への愛情と、先輩への気持ちを重ね合わせたりもするんですが、結局彼女は父親が教えてくれたトランプマジックのハートのエースに気持ちを封印する点が切なかったです。 でも私が思うに、岩井監督は絶対、アリスを演じた蒼井優ちゃんに、木漏れ日注ぐ夕方近くの練習場で、バレエを躍らせたかったんですよね。最後、大沢たかお演じるカメラマンの前で、数分にわたってバレエを踊るシーンがあるんですが、珠玉の美しさです。あの演出はすごい。「リリィ・シュシュ」は残酷な美しさだったけど、この作品は棘の抜けた美しさがあります。 伏線も実に見事。電車を降りる時の父娘の別れの言葉「ウォーアイニー」と「サイツェン」のすれ違い、本当に切なくなります・・・。 岩井監督は、太陽はカンカン照りに撮らず、雲をかけてソフトに撮りますが、反対に雨は強く降らせます。この陰陽は女性的な観点で撮る男性監督ならではの演出です。 というわけで、岩井作品の中での最高得点を付けますw 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-24 13:49:40) (良:2票) |
75.あれこれと書いたところで、全部言い訳になりそうな気がして仕方ありません。元々は岩井俊二という人があんまり好きじゃないとか、デジタル撮りの映像が部分的にとっても汚いのでもう少しナンとかして欲しいとか(べったりした黒から毒々しく浮き上がる赤の不自然なこと!)、ゲストキャラ的な存在があれこれ煩わしいとか、カメラワークがどうとか物語やテーマがどうとか、なんかそういうコトをごちゃごちゃ言ってもね、結局、自分の正直なキモチ、蒼井優と鈴木杏がすっごく良かったぁ!ってホンネの前では意味がないですなぁ。ひたすらかわいい、キレイ、ってワケじゃなくって、すっごいカオしたりするんですけど、そのヘンなカオまで含めてイイ! 蒼井優の「じょ・お・だん・です・よ」、アレだけでもう全肯定!みたいな。二人がとっても魅力的なのでいい映画。これでいいのだ。 【あにやん🌈】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-09-30 01:08:59) |