167.《ネタバレ》 結局のところ、やったのかやってないのか、登場人物や観客の誰にも分からない所が面白かったです。弁護士も自分の主張のために主人公を利用するだけだし、そういった微妙な描き方が上手かったです。 【DAIMETAL】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-11-03 22:01:36) |
166.本当はもっと複雑なはずなのだ。観終わったときなんかやりきれないのは、すべてを司法の硬直性とか、国家権力の本質のようなものに還元してしまっているからではないか。<人間の何か><人間の不思議>のリアルに迫っていないからこそ、<救い>も見えないのではないか。かつてセクハラという言葉そのものがない時代があった。そのとき<弱者><女性>を守れという声が世間に響き渡った。痴漢の罪深さが強く訴えられた。確かにそれは社会の進歩だった。そして次には、痴漢の加害者とされた人たちの人権、冤罪可能性に眼が向けられた。この映画は2006年のそういうときに作られたにすぎない。そして今は司法制度の見直しや取り調べの可視化も少しは進んでいる。つまり警察の横暴や<国家悪>は不変の本質ではないのだ。ところがこの映画は警察や国家をそのように描くことにより、<答え>を出してしまっている。本当の問題の提起になっていない。どんな判決が出るのだろうと観客を引き込んで行く監督の力量は認めるが…。 【柚】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-11-03 21:20:17) |
165.おもしろ過ぎる。夢中になれる映画。 これが現実じゃなくなればいいなって思う。 【ドンマイ】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-04-16 02:11:43) |
164.《ネタバレ》 これを見た後は、混んでいる電車の中は意識して両手で手すりを掴むことが多くなった。国という暴力装置の怖さ十分感じさせてくれたが、映画としてどうよ!というとイマイチ。終わり方が映画は特に重要。 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-03-23 23:01:54) |
163.《ネタバレ》 作品がもたらす問題意識、そのテーマの今日性と普遍性、制作におけるメッセージの強さと揺るぎなさという点においては、間違いなく10点。2時間20分を緩まず見せ切るテクニックも文句なし。しかし、理不尽な評価で本当に申し訳ないのだが、描写があまりにもリアルで生々しくて、この社会に対する絶望がひたひたと押し寄せてきてしまうところから、この点数とさせていただきたい(それでも、最後の主人公の静かな強い意志には、幾分か救われるのだが)。なお、捜査や公判の描写の仕方もいちいち丁寧なのだが、さらに鳥肌が立ったのは、小日向文世演ずる裁判官の、弁護側証人や被告人に対する、口調は丁寧で表情も穏やかながらも、言っていることは物凄い揚げ足取りな尋問の仕方。そして、判決理由においては、「被害者」が若年女性だからというだけでその供述を無条件に全肯定するダブル・スタンダードっぷり。これ、誇張でも何でもなく、「現実に」そうなんです。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-01-30 01:29:32) |
162.まさに日常に潜む恐怖を体験できる作品。 たしかに捜査や裁判に対する皮肉的な内容でしたが、何に一番腹が立つかといえば実際に痴漢をしている奴らです。 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-12-31 00:23:54) |
161.《ネタバレ》 男性諸君は必見だと思います(義務教育の一貫として鑑賞しても良いくらい)。ただ、純粋に映画として評価して良いものかと問われれば、周防監督と聞かなければ絶対に手を付けなかった作品でもあると思うし難しいところです。私も被告の無罪を最後まで諦めませんでしたが現実はそんなに甘くは無いですね…。見ていて本当に辛い気持ちになりました。 【Kの紅茶】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-12-16 16:41:44) |
160.《ネタバレ》 痴漢冤罪のストーリー。 一貫して無罪を主張する男、加瀬さん。 ともすれば『ホントはやったのか?』ってところを曖昧にして大どんでん返しといった演出もありえるところですが(実はわたしも初見の時はそう疑って観ていました)、この作品はそんなツマラナイ演出や過激な法廷バトルなどではなく、逮捕された瞬間から、駅事務所、警察、留置所、検察を経て、起訴、法廷、判決と、余すことなく丁寧に描いています。 最大の山場、『判決』においても見事な演出でした。 過剰な演技、演出は一切抑え、ラストの加瀬さんの心の声は重いテーマでありつつも充分なエンタテインメント性を帯びていたと感服しました。 現代社会に生きるものは必ず観ておいたほうがいい良作です。 【ろにまさ】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-10-28 07:58:51) |
159.《ネタバレ》 逮捕されたらどうなるか、起訴されたらどうなるか、がよく分かって面白い。99%以上が有罪になるという日本の刑事裁判、警察・検察の取調べ、遡れば駅員の対応のまずさなど様々な問題点がクローズアップされる。今すぐできる事としては、少なくとも否認している者についてはもっと人権を尊重してあげてほしいと…。リアルを追及しているからこそ考えさせられることが多い。そのリアルは脚本はもちろんだが、もう一つ良かったのは俳優陣。加瀬亮や役所広司はもちろん、尾美としのり、光石研、面白い役の本田博太郎、失礼ながら名前は知らなかったけど正名僕蔵など、脇役も素晴らしく、演出側の本気度が伝わってくる。大傑作。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 10点(2012-06-13 17:06:14) |
158.物凄く淡々とした出来事の中で起こる冤罪というのが観ていて怖かったです。 【奥州亭三景】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-10-11 20:40:16) |
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157.ドキュメントタッチの社会派ドラマだね。 主人公が被った辛辣な現実やその過程は、ほとんどがニュースや雑誌記事、 ドキュメント番組などで見知っていた事ばかりだったけど、 改めて見させられると、やはり「う~ん」と唸ってしまう。 特に男性は、誰もが明日は我が身だけに他人事じゃない。 単に事件のエピソードを映像化しているだけでなく、 現代の裁判制度に問題提起を投げかけているところもポイントが高い。 久々にじっくりと見入った邦画だった。 【MAHITO】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-07-17 09:09:12) |
156.加瀬亮がいい。これをみると電車では両手を挙げて乗らなくてはいけなくなります。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-12-17 22:00:40) |
155.《ネタバレ》 面白かった。絵に描いた様なダメ人間風の男だ。その印象が最後まで続く。なぜあのときあんなことしてたのかという様なことや、なぜあのとき疑問にきちんと答えないのかということ、なぜあのときなんな態度をとったのか、なぜあのとき常識的な機転が利かないのか。諸々。 その主人公の造形が秀逸で、巧く話が進んでいく。一方でお話的でない裁判の部分では実にありそうな進み方をしていく。現実的な部分と、居そうなダメ人間という部分がお互いを補って、巧妙にいやな結末を生む。 痴漢冤罪は本当に怖いものであるが、一方で被害者側の安易な行動や自動思考を助長している。根本には刑事裁判において、他先進国と比較したとき供述の整合性を偏重する裁判理論と、科学捜査の軽視という事実認識の欠落が存在する。記憶や類推を事実とは無関係なリアリティを伴った造形物として、それを競う場となって裁判所は機能しているのだろうか。この国はここが怖く、本質的に共産圏のような閉塞感が知られていないことも恐怖だ。 この映画では冤罪の実態と、裁判理論のおかしさに焦点を当てていて、その広さではなく深度において造形のうまさを実現している。また主人公の性格造形においても丁寧なので、人間ドラマが実に面白い。しかしそのために具体的に何がどう変なのか、直すべきところがどこなのか。という部分については受け手が持っている情報量で問題認識と再提起するしかない。つまり、感想が千差万別になってしまう。 そういう意味でより普遍的な社会問題を扱う話としては他者の他作品に譲ることになるのだろうが、フォーカスされている部分の完成度は非常に高く、非常に巧くいっている。 【黒猫クック】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-30 16:09:56) |
154.この手のテーマの映画は初めて観ました。痴漢冤罪について全く無知であった私でしたが、後にネット等で色々と調べてみると、人事じゃないなという気がして、現代社会における理不尽さと歪みを再認識させられました。冤罪の数は全体からするとそれほど多くはないのかもしれないけれど、それでもたとえ一人でも存在する限りそれは見逃してはならない事実の一つと思う。そもそも痴漢行為そのものを何とか撲滅して欲しい。痴漢行為を働く男性は、同じ男性として許せない。いろいろ考えさせられたよい作品だと思います。 【ピンフ】さん [地上波(邦画)] 9点(2010-03-09 03:07:13) |
153.しっかり作られていて,リアリティもあって素直に面白かったと思います。 【Yu】さん [地上波(邦画)] 7点(2010-01-12 16:35:39) |
152.自分の専門分野のことで新聞の取材を受けて、言ってもいないことを自分のセリフとして書かれたこともあれば、事故の被害者なのに警察署の部屋に閉じ込められ真実を曲げた供述を強要されたこともある。20代で既にそうした体験をすませて、日本社会の恐ろしい実態は知っている。某教授が痴漢行為でテレビから姿を消したとき、家宅捜査でHビデオが見つかったとかでどうのこうのって報道されて「だから何だっての! 証拠にも何にもならんのに!」と憤りと恐怖を覚えた。某教授が冤罪かどうかは僕には分からないけれど、政治的ウラを感じて怖かった。その記憶が完全には消えずにいるころ、この映画が公開されることを知り「やっと、こういう問題に真面目に切り込む映画作家が現れた!」と喜んだ。だから、公開されてすぐに映画館へ観に行った。けれど、結局この映画は、役職上絶対に腐敗してはならないはずの組織が恐ろしく腐敗している現実を告発したに過ぎず、結局何の救いもない。世の現実の体たらくを告発した点は買うが、ノンフィクションじゃないからには「それでもボクには救いがある」何かを描いて欲しかった。 【だみお】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-01-08 02:52:22) |
151.面白かった!地味で盛り上がりにくいテーマを非常にうまくまとめ上げている、2時間超えの長さも感じられなかった。目の動きを多用した演出で緊張感も十分、この手の映画で単調になりがちな法廷のシーンも無駄なところはスッと引いて飽きさせない。役者の自然体な演技もいい。と、まあ絶賛なのだが、あまりに完成度が高くて・・・これが大好きな映画です!と言うものじゃない。監督の手腕が優れているのだろう、限られた中で最大限の力を発揮したとは思う。観終わってケチを付ける所が無いので高評価だが心に残る1本とはならない、ただの高評価な映画で終わってしまう。つまり映画としての可愛げが無いのだ。でもいつかこの監督、とんでもない代表作を世に残す気がする。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-12-14 14:00:07) |
150.「それでも」っていうのがうまいというか良かったです。配役もぴったりで楽しめました。 【アフロ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-11-29 05:01:57) |
149.観ているうちに主人公に肩入れし、刑事や検察に対して敵意を抱いている自分がいる。この内容がすべてと鵜呑みにすることは、それはそれで危険かも。面白い映画であることは確かです。 【noji】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-11-07 14:41:00) |
148.裁判員制度に参加するためのPR映画かとおもいきや中身はしっかりしていてとても勉強になった。映画を楽しむというよりは勉強している感じで「なるほど、そうかぁ」「へぇ」といった感動でした。どこまでがタイトルかとおもったが結局最後は映画でした。 【Jane.Y】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-09-26 09:10:19) |