235.《ネタバレ》 全盲の退役軍人と、世話係になる高校生との交流が面白い。 アル・パチーノが、実に扱いづらく面倒くさいフランク中佐を好演。 プライドが高く偏屈、口うるさくて独善的に暴走するさまは、イライラハラハラさせられる。 特に、フランクが兄宅に上がりこんだ場面の描写が見事。 兄家族の招かれざる客が来たという反応と、見事に家族の団欒をぶち壊すフランクの厄介者ぶり。 観ているこちらがいたたまれなくなるくらいで、そりゃ疎まれるのも自業自得だと。 人生に絶望しているフランクの自殺を止めたのは、チャーリーのどこまでもピュアで誠実な心。 校長の取引に応じず窮地に陥ったチャーリーを弁護するフランクの熱弁には息を飲む。 理屈っぽくて厄介この上ないオヤジが、このときばかりはなんと頼もしかったことか。 こういう長ゼリフをだれずに魅せるのは、アル・パチーノの力があってこそか。 目が見えなくても、香りが楽しめる。 人生に絶望することなく、希望を持って生きること――そんなメッセージも伝わってくるよう。 良い映画だが、手放しで好きな作品ともいえない。 主人公がリアルでは関わりたくないタイプだと、やっぱり好きにはなれないからかな。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2012-12-20 20:04:43) |
234.《ネタバレ》 みなさんのおっしゃるとおり、この映画はアル・パチーノありきの映画になってしまってますね、寂しさ、それを隠してる鎧の表現、盲目の目の動きまで素場らしいです。 しかし、それにくらべて、主人公は・・・完全にキャラが喰われています。もう少し、成長がみられてもいいのかと。 中だるみがあったかな?けど、さいごは締まってよかったです。 【min】さん [地上波(字幕)] 8点(2012-12-06 22:46:45) |
233.《ネタバレ》 いやー、綺麗にハッピーエンドでスッキリしたわ。 頑固で偏屈な盲目の退役軍人を演じたアル・パチーノが、ホントに何も見えてないんじゃないの?ってくらいの素晴らしい演技で…アタシはなんとなく『レインマン』のダスティン・ホフマンを思い出しちゃったわ(張り合ってたんじゃ??とか思っちゃうイジワルなアタシ)。 クリス・オドネル演じる、ちょっと気が弱いけど、どこまでも真っ直ぐで健気なチャーリーも良かったわよー。 フランクに銃を渡すよう説得しながら、綺麗な青いお目目から流す大粒の涙がホントに印象的で…。 イマドキ滅多にいないわよね、こんなに純粋な高校生。 タイトルは「女性の香り」だけど、フランクは盲人特有の鋭い嗅覚で、チャーリーが本当の意味で信頼に値する青年だって、最初から嗅ぎつけてたんじゃないかしら??なーんて思っちゃったわ。 ところで…アタシがチャーリーの立場なら、さっさと3人の名前ゲロッちゃうわね。 だってそもそもアイツらが悪いんでしょ? さして親しいお友達って感じでもなかったし…。 とか思っちゃうあたりがアタシも立派に薄汚れた大人ってことよね…反省します。 オホホ。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-21 18:50:47) |
232.《ネタバレ》 もしかすると、これは一種の変則的なラブストーリーでもあるのかもしれません。 「目が覚めたときに自分を包んでくれる人がいてくれたら・・・そんなのは夢のまた夢なのだが・・・」 と、遂に本音を明かすフランク。 つまりは結婚願望。多くの人に訪れるイベントが、フランクには夢のまた夢という現実。なぜならあの性格だから。 ですがクリスというありえないくらい心清らかな青年と出会い、フランクの人柄に変化が。だからこそ、最後の演説は見応えのあるものになったのだと思います。 フランクは長所より短所の多い人間です。そのフランクの人としての最も良い部分が、それこそ最も良い形で表現された演説。 それは見ず知らずの女性の先生のハートを少しだけ動かしてしまいました。 声をかける女性の先生。ちょっとだけ口説くフランク。 足取り軽やかに、子供たちとふれあうフランク。 映画はそこで終わってしまいますが、その子供たちとのふれあいのシーンで、明らかにその後のフランクの人生が再び輝きだすことが暗喩されています。 とても心地よい余韻が残りました。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-25 01:12:06) |
231.《ネタバレ》 久しぶりになかなか感動できる傑作を見た感じがした。盲目の退役軍人と高校生の二人で、ここまで話がおもしろくなるとは。やはりパチーノの演技が最高によい。ダンスのシーンは本当に魅力的。やはりラストの演説シーンが見所で、吹き替えなく、ぜひ生のパチーノのしゃがれ声を聞いてほしいと感じる。名作です。 【バトルコサック】さん [地上波(字幕)] 8点(2012-03-14 04:17:13) |
230.2012.03/02 鑑賞。アル・パチーノのクライマックスの熱演、熱弁には恐れ入る。でもこの原題では良さが伝わってこないし記憶に残らない。残念!! 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-02 22:28:36) |
229.お説教好きにはたまらない映画。『早春スケッチブック』の山崎努演ずる沢田と議論してくれたら延々見続けられそうな気がする。 【カタログ】さん [DVD(吹替)] 9点(2012-02-13 02:00:10) |
228.この「セント」には、香りっていうよりも、猟犬が嗅ぎ分けていくにおい、っていうようなニュアンスがあるらしい。それなら分かる。この副題の「夢の香り」はまずいやね。傲慢無礼な退役中佐、世の中を排除しきっているようでいて、女に対する嗅覚にだけは敏感なところが面白い。世界との関係の回復、良好だったときの想い出を、「女の匂い」という一点からうかがわせていく。最後の歓楽としてのタンゴ、フェラーリの疾走、触覚と嗅覚と身体感覚。人生は踊り続けられる、たとえ脚が絡まっても、そのまま踊り続けられる、って。ヒネクレモンと盲導犬としての純真な青年の組み合わせ。A・パチーノは少しツクリが浮いてたような気もするが、まあ熱演。ラストの演説なんか、思わずかけ声を掛けたくなる間合いがある、そういった種類の熱演。その他の演者の質をガクッと落としているので、より目立つ。一応青年は「見てしまったこと」によって窮地に立たされたりして盲人と対照されてるんだが、役者が釣り合ってないんで。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-09-15 10:43:43) |
227.プライドが高く、毒舌家で、酒飲みで、女好きの盲目の中年男性(盲目は兎も角、銀河英雄伝説のポプラン中尉やシェーンコップ准将が年をとるとこんな感じか?)を演じるアル・パチーノの演技がすごいの一言に尽きる。アル・パチーノも「これでアカデミー賞主演男優賞を獲れなければ一生無理だろう」と思ったことでしょう(妄想ですw)。 ストーリー自体は、そんな凝ったところもなくふつうだと思う。最後の演説と生徒たちの行動には、目尻があつくなった。 本作はずいぶん昔から存在自体は知っていたが、タイトルからべたべたのラブストーリーと思っていたので触手が動かなかった。タイトルでずいぶん損をしていると思う。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-28 13:18:30) |
226.盲目の不良中年と悩める若者が意図せずして互いを窮地や絶望から引っぱり上げるんですね。大佐は培ってきた人生経験で チャーリーは若者らしいまっすぐな誠実さで。A・パチーノが見事に造形したスレード大佐の人物像が深い深い。光を失ってすっかり偏屈になりながら、弱点であるところの女性が絡んできたときの隙のみせっぷり。チャーリーでなくても脱力するこのゆるさ、この可愛げ。男のひとのこの種の愛らしさを演じたらA・パチーノは天下一品だと思うのです。講堂での大佐の演説は全ての大人必聴。 【tottoko】さん [地上波(字幕)] 10点(2011-07-27 17:17:43) |
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225.世の中、きれいごとばかりじゃメシは食えない・・・そんな世の中、正しいわけがない! 自らの考えに信念を持って行動しよう。正義は必ず勝つ! 【T橋.COM】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-10 14:46:05) |
224.《ネタバレ》 この作品で自身初となるアカデミー主演男優賞を獲ったのも納得できる。 各シーンの一コマ一コマ、台詞の一つ一つ、どこをとってもアル・パチーノの存在が際立っており、 彼の一挙手一投足を固唾を呑んで見ているような、そんな映画でした。 ラストの演説は圧巻。 【ゆめや】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-02-25 12:37:25) |
223.パチーノの凄まじい存在感とタンゴのシーンにつきます。ストーリーはベタだと思う。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-12-26 23:06:12) |
222.《ネタバレ》 かつては、こういう作品をみるとオドネル君に自分を重ねるところなんだが、最近は、パチーノと自分をくらべているようになった。歳なんだな。確かに旨いなあ。オスカーは納得だ。年齢とか立場を超えた友情と影響しあう関係は、現実には難しい。だけど大事な事なんだよな。自分では気づかない事とか、ないものを持っている存在は貴重だからな。自己中心的な頑固親父になったパチーノの心情はよくわかる。軍隊でのエリートコースから外れ、失明して退役。家族にも理解されず、厄介者扱い。このまま派手に自殺でも。しかし、偶然に出会った世間の不合理な仕打ちに潰されそうな純粋な若者を前に、黙っちゃいられない。お前は何も悪くない。正義は負けるわけがないだろうが。いやあ、スカッとしたな。べたと言えばそうだが、涙が出たよ。これを観て以来、自分を振るい立たせるため「ハアッ!」と叫んでいる。 【もがみとくない】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-24 22:22:36) |
221.《ネタバレ》 アル・パチーノが青年に伝えたかったのは2つの道に迷ったときに自分の答えに責任と意思を持ち続ければそれが正解になり、自身の見識を育てることになるということだと思う。善悪にかかわらず経験に裏づけされた見識を持つ人をアル・パチーノは「大人」と呼ぶんじゃないか。 【michell】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-08 12:25:36) |
220.《ネタバレ》 アル・パチーノという俳優の凄さを改めて実感。かなりの長尺であるにも関わらず、パチーノの本当に素晴らしい名演技を堪能しているうちにあっという間に時間が過ぎていったという感じです。特にフェラーリのシーン、タンゴを踊るシーンのパチーノが強く印象に残ります。最後の全校生徒が集まる集会での演説もさすが演説王パチーノという所ですが、映画として肝心な所であるその後の展開が残念。最後に感動ドコロを持ってきたいという気持ちは分らんでもないのですが、ちょっとやりすぎてしまったように思います。映画って難しいなあと感じさせられます。そして忘れてはならないクリス・オドネルの爽やかな好演も観ていて気持ちが良かったです。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-10-11 23:02:26) |
219.アルパチーノの演技だけが印象に残ってます。 【noji】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-03-22 12:10:17) |
218.《ネタバレ》 台詞は抜群に良いが、その他の面で失敗している。チャーリーの成長が物足りなく感じるのが一番の敗因。それにより、クライマックスの演説も白けるばかり。役者とダンスシーンは良い。 【Nujabest】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-02-17 01:59:57) |
217.《ネタバレ》 プライドが高く卑屈で嘘つきで酒飲みで女好きで過去の栄光にすがった情けない中年男性に、同情なんてできません。やさしさも思いやりも感じません。あるのは気が向いた時にちょっとした自己満足の範囲で行う他人への関わりだけ。勝手に自殺すればいいのに。他人を巻き込むな。「フゥアァッ」っていうフランクの大きな声が耳障り。障害があるからといってどんな破天荒をしても免除されると思い上がってるのが痛々しい。「本当はいい人だから」ってフランクを引き取ったおばさんは言っていますが、、、人は誰だって本当はいい人ですから。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-02-14 00:54:48) |
216.アル・パチーノの苦悩を秘めた偏屈盲人は「素晴らしい」の一言に尽きる。しかし、尺が長すぎる。 【Keicy】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-18 02:50:54) |