75.《ネタバレ》 上映当時、私の周りでは一般視聴者からは爽快感がない、映画にうるさい人からは薄いと酷評されという不遇な作品でした。 悲劇に悲劇をただひたすら重ねただけで、なんか映画としてコレといって観るべきとこがないんですよね。 でも私としては主役以外の悪人のような人たちに実際に会ったことがあるんで経験からちょっと点数が甘め。 メディアスクラムも近所で見たことがあるし、あんな男にも会ったことがあるし、健康食品には引っかかってないけどハードに勧誘されました。 まぁあんな女には引っかかったんですがね・・・。 映画的に誇張されてると思われがちですが、まんまこの悪人たちはこの現代社会に生息しています。 【CBパークビュー】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-10-11 02:50:56) |
74.《ネタバレ》 「人は善と悪の間を行き来する生き物、善人でもふと魔のさす瞬間がある」「善と悪は表裏一体、立場や関係によって変る」「殺人のあとに心から愛し合える女と出会った運命の悲劇」こんな感想を持ちながら鑑賞していたが、鑑賞後は、「貧しさに負けた、いいえ不器用さに負けた、祐一と光代の平成枯れすすき」と、少しちゃかしたい気分にもなった。重い作品だが、無口になる程ではない。一つの殺人事件を軸に、被害者と加害者、及びその家族や周辺の人たちを丁寧に描くことで奥深さがでている。被害者の加害者に見せる”鬼の顔”と親に見せる”天使の顔”の二面性を示すことで含みを持たすことに成功している。最初はサスペンス要素、次に恋愛要素が加わり、退屈はしない。犯人に感情移入できるかどうかが要諦。働き者で、病気の祖父の面倒を見るという善き面がある一方、実母に金をねだったり、出会い系で知り合った女の動画を撮ったりする面もある。母からの愛を受けられなかった成育歴からか、対人関係に不器用で、人間関係や恋愛関係を築くのが苦手。殺人の”弱すぎる動機”には目をつぶるとして、不器用な男女が出会って、本当に愛し合うようになる部分は説得力があった。女の背景や不器用さがそれなりに描かれていたし、出会い方やいきなりホテルへという展開はどうであれ、本当に愛し合える人とは、出会うときには出会うからだ。二人はコンプレックスを持つ似た者同士、出会った瞬間から愛が始まっても不思議ではない。祐一が警官の前で女の首をわざと絞めた”優しさ”は十分伝わる。◆”事故的な殺人”という悪に対して、”善人顔した悪(糾弾されない悪)”が対比される。置き去り大学生、健康商法詐欺者、マスコミなど。又加害者になりそうになった被害者の父も悪の一面として登場。しかし、これらは弱い。巨悪を持ってこないとバランスが取れない。マスコミが加害者宅にばかり押しかけて、被害者宅に押しかけない不自然さ。被害者父が大学生の居場所をどうやって知ったのか?犯罪映画として「警察が祐一を犯人と断定した理由」が無いのは難点。あの日祐一は被害者と会う約束をしていた。しかし被害者は大学生の車に同乗。これが祐一のアリバイ証明となる。電話連絡してない以上、会ってないと考えるのが普通。警察に知らぬ存ぜぬで通せば通ったろう。確固とした証拠を残すべき。善だ悪だと論ずるよりも恋愛映画として鑑賞する方が感動できる。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-09-08 14:32:45) |
73.《ネタバレ》 原作未読。この作品は、、、原作が素晴らしいからかもだろうにしても大変良くできている。いろんな悪意が表現されていて、それぞれが他人をいかに傷つけているかを自覚せずに他人を安易に傷つけている。そして最も悪意が薄そうな祐一が世間的には大罪人大悪人にされているのが、象徴的。メディアや増尾君の取り巻きのような野次馬的な悪意の連中に対してのバスの運転手や永山君の破壊行動がやつらに対する観客の鉄槌であり、柄本の説教や完全な被害者存在の樹木の頭を下げるシーンがすべての悪意に対する抗議であり皮肉となる。ぼくはこの作品、祐一光代には心しみいったなあ。深津さん賞取りになったけど、ぼくには樹木の演技の方にズシンときたなあ。それと、満島さん、時間は短かったけど、好演でした。柄本はいつもの安定感があった。演出映像も十分満足できたし、日本映画としてはかなり高評価できると思いました。 【タッチッチ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-08-23 19:30:41) |
72.《ネタバレ》 2回鑑賞。ずっしりと重い映画、、というのが初見の感想だった。しかし、2回目の鑑賞を終え、この映画はいったい誰に向けたものなのかという疑問が残った。被害者?被害者家族?加害者?加害者家族?加害者に恋した女?そのどれもを描こうとして中途半端になっている感じがした。原作が本だからか、いろいろなことを描こうとしすぎて、映画としてのまとまりがなかった。(樹木希林が松尾スズキにだまされるくだりとか、必要??) それにしても役者さんはみなとてもよかったです。特に樹木希林は素晴らしかった。 【kaneko】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-08-04 21:50:05) |
71.柄本さんと樹木さんの演技に+1点。ラスト、清水の光代に対する乱暴かつ優しいお別れの仕方がせつなかった。あんた本当に不器用だねぇ。しかし清水を演じるには妻夫木くんがハンサム過ぎて…感情移入できず。加瀬亮さんあたりがやってくれたら(いや加瀬さんも素敵なんですよ)もう少しリアルかも。世間が「あんたは何も悪くなか。もっとしっかりせんね!」とお婆ちゃんに言うバス運転手みたいな人ばかりなら…。みんなストレスをぶつける相手を探してるこの世の中…確かに大切な人が必要だわ。松尾スズキ演じる詐欺師が一番ヤバいキャラ(笑) 根っからの悪はいないと思いたいが、いるのが正解。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-07-23 02:06:04) |
70.《ネタバレ》 一つ一つの場面の撮り方にすごいこだわりを感じ、尚且つ観てる側におしつけにならずに自然な感じで撮られているので映画の世界に没頭して観ることができました。監督のセンスとこの映画に対する情熱に脱帽です。主演の二人も監督に引っ張られるかのように非のうちどころのないようないつも以上の演技をしていたように思います。以上の点から評価を10点つけたいところですが、ややストーリーに難があるように感じました。被害者側が痴漢冤罪をするような世間一般的に糞女として認識されるような人物に描かれてしまっているため、必然的に犯人側に一方的に感情移入してしまい被害者と加害者のバランスが悪すぎるように感じました。そのために被害者の父親が娘のために行動する行為にもあまり感情移入出来なかったです。こういった映画の場合両サイドに感情移入できるようした方がいろいろと考える幅が出てより深みが出て良かったかなと思います。最後にどうでもいい話ですが、深津絵里の足が足専門タレントよりもすごくキレイでビックリした。それと宮崎美子さんが必要以上に巨乳だということにもビックリした。 【映画大好きっ子】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-06-21 18:01:41) |
69.人の出会いはいいこともあれば悲しいこともあるんだということを再認識した。 【cas385】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-05-06 19:48:05) |
68.《ネタバレ》 妻夫木聡演じる田舎の金髪兄ちゃん・祐一の描き方が上手かった。金髪で無口で中古っぽいスポーツカーに乗って。田舎ってこういう兄ちゃんいるんだよな~、と田舎育ちの私は妙に共感してしまった。ところで、「悪人」というタイトルを聞いて悪い輩がたくさん出てくる映画を想像していたが、本当に心の底から悪人と思えるのは松尾スズキ演じる詐欺師ぐらいだった。基本的には皆が心のどこかに罪悪感を抱え、悩み葛藤しながら生きているような印象を受けた。もともと仏教用語で「悪人」という言葉は、「自分が悪い人間だと気付いていて、なお且つ他人に対して申し訳ないという反省の心を持つ者」という意味らしい。この映画に出てくるほとんどの人物はそうした意味での「悪人」なのではないかと思った。人間誰しも「悪」を抱えて生きている。ならばそれを自覚し他人を思いやって生きていくべき。そんなメッセージが含まれていると私は受け取った。 【mickey】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-04 18:49:08) |
67.《ネタバレ》 なかなかですね ある意味ワタシにとって「ご当地」映画で 見たことや聞いたことのある地名がバンバン出て そんな名前が出るたびに ちょっとドッキリしたりして(特に三瀬峠…) 出演の皆様の力演 力強いカメラワーク 破滅的だが印象に残るストーリー イヤホント素晴らしい が、どうしても「方言」に気が行ってしまう…いかんですね(苦笑) あまりに現代の本音を描いていて なんとも言いようの無い やるせなさが残る 印象深い作品でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-03-28 20:31:40) |
66.《ネタバレ》 中盤くらいから早く終わってほしいなぁと思いながら見ていました。長いと感じさせる映画は個人的に合わなかったんだろうなと半分諦めが入ってしまうのですが。誰もが救われないのは残念です。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-02-11 22:54:03) |
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65.主要登場人物全て(馬込光代(深津絵里)を除いて)が悪人(むしろ小悪党)なのだろうか? 清水祐一(妻夫木聡):殺人者 増尾圭吾(岡田将生):享楽的なエゴイスト 石橋佳乃(満島ひかり):自己中心的な金の亡者 石橋佳男(柄本明):自己中心的な暴力主義者(ちと言い過ぎか) 馬込光代(深津絵里)は、単なるバカにしか見えないし、あまり共感できる人物がいない・・・ 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-01-11 01:52:00) |
64.《ネタバレ》 妻夫木くんも深津絵里さんもとても良かった。 元々好きな二人だから甘くなるか・・というのを割り引いても ヒリヒリするような孤独感を上手に醸し出していたと思います。 多分・・観ている人を徹底的にイライラさせ嫌な人間を演ずるのは、 どこかに人間味を感じさせ感情移入の余地をわずかでも残す演技よりは 楽なのでは・・と主人公の二人と被害者の女の子、大学生の彼を見て ふと思ったのでした。 いやいやそうとは言い切れないかな・・とも思うけど; 【AKO】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-01-06 00:08:02) |
【akila】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-01-02 23:43:41) |
62.どの登場人物にも共感できないし、テンポがゆっくりなので実際より長く感じた。柄本明や樹木希林は少し食傷気味。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-12-29 21:07:06) |
61.カンヌだっけ?で賞を取ったのと、茶髪(金髪?)の妻夫木くんが前から気になってた作品。一言で”重たかった”という印象だけど、深みはあまり感じられず、ちとタイトル負けしてたかな。 【じゃん++】さん [地上波(邦画)] 5点(2011-12-03 06:49:27) |
60.役者の演技は素晴らしい(宮崎美子だけちょっと過剰だけど) ストーリーで展開に違和感を感じるところが2ヶ所ほどあったのでそこが無ければ、もっと良かったかも 灯台のメールが二人をガッチリ繋ぐ内容でそれを描いてくれたらグッと入り込めたかも あの展開で満島ひかりを絞め殺すのはありえない アクシデントで殺してしまうのなら納得いくけど 車から蹴り落としたのも父ちゃんあんなに憎んでるなら訴えたらとりあえず逮捕だけでもされるのに 樹木希林の詐欺の話も中途半端でいらないような… ところで永山絢斗は意味深だったけどなんだったの? 【マーガレット81】さん [地上波(邦画)] 4点(2011-11-28 20:06:45) |
59.脇役の爺さん婆さんたちの演技が良く、惹き付けられた。 【もんでんどん】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-11-25 14:12:00) |
58.タイトルが悪人だからどれだけ非道の極悪人が出てくるのかと思ったら、誰が悪人なのかイマイチわからなかった。みんな気の小さくズルをして生きている人ばかりだ。タイトルを「小悪人」に変えてもらいたい。深津さんの役はもう少し年上で小太りのおばさんの方がいいと思った。 【こねこねこ】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-11-22 18:45:42) |
57.《ネタバレ》 妻夫木聡と深津絵里といえば、昔ぱっとしない「月9」でも共演してたが、そんなテレビドラマ的キャスティングという制約はありつつも、主演の2人、樹木希林から柄本明まで、見事な演技で吉田修一のイケテナイ世界を再現してました。原作既読でしたが、ほとんど違和感を感じることなく、その世界観に浸ることができました。なかでも、満島ひかりが演じる佳乃の二面性(「性悪女」と「愛される娘」)に代表される主要登場人物の多面性を、2時間少しの制約のなかでちゃんと描いたのは偉い(岡田君の享楽的な生き方も繰り返し見せられると虚しさのほうが伝わってくる)。一方で難点は音楽と演出。音楽はとにかくうるさい上にシーンにあってない。『おくりびと』もそうでしたが、久石譲のしつこいメロディは実写ドラマに向いていないように思います。演出といえば、何と言ってもクライマックスのスローモーション。これまで細かく丁寧に描いてきたものが一気に崩れ去るようでした。そして、イカの目玉は、この映画最大のホラーでした。今思い出しても恐ろしい。 【ころりさん】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-11-21 12:52:52) |
56.《ネタバレ》 この路線はあまり見ないんだけど、ネームバリューでつい見てしまった。キャスティングが最高だね。モロ師岡、松尾スズキは抜群。あと九州弁。これ標準語でやられたら2時間ドラマレベルに落ちちゃうかも。モントリオール映画祭で評価した人達にはこの方言のニュアンスはもちろん伝わっていないんだろうね。 一見、殺人を犯した男が主役にも思えるけれど、地味に生きてきた地味な女性が一生に一度(たぶん)数日間だけ女として輝いた・・・そこを描いた作品なんだよね。彼女の側から考えれば、いい出会いだった訳だ。 よく作られた映画なんでしょう。でもやっぱり好きなジャンルではないのでこの点数で。 【フラミンゴ】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-11-21 07:49:09) |