13.《ネタバレ》 映画終盤で、ようやく、織田・佐藤・真保・フジテレビ・テロって、ホワイトアウトと同一シチュエーションと気が付きました。雪山でよかったことを、なぜわざわざイタリアまでいって・・・?と、疑問に思います。そこそこ楽しめる内容にはなっていますが、他の方の感想にもあるとおり、織田の人物像が不明確で行動が一貫していないんですよね。影ある一匹狼って設定なんでしょうが、過去をある程度見せないと、ちっとも共感できません。着任前の大使館の場面で織田のキャリアを読み上げるとかして欲しかったです。逆に、天海祐希の過去は紹介されすぎでどこか、アンバランス。 テロリストとの対決シーンが、非常にへぼく、ホワイトアウトのほうが良かった、との印象です。 【なつこ】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-08-10 00:03:12) |
12.《ネタバレ》 事件の成り行きを見守ることができるので極端につまらない映画ではない。しかし、面白いとは思えないというのが率直な感想。風呂敷を大きく広げた割には、全体的にこじんまりとしてしまったか。 織田裕二は嫌いな役者ではなくて、むしろ応援している方だ。しかし、好意的に見ても、完全に“黒田”というキャラクターをモノにしているようには思えず、やや中途半端な印象を受けた。彼からは“個性”が見えてこず、“魅力”を感じられなかった。天海に対するいたわりのようなものは、テレビを付けない、間仕切りをする等の行為から読み取ることはできるが、苦悩も悲しみも焦りも苛立ちもなく、感情が伝わってこない。オーバーアクトをしたくないのは分かるが、もうちょっとキャラクターを作った方がよかったのではないか。似たようなキャラクターになるのを避けても、結局つまらない男を演じては仕方がない。本作では、もっと冷酷で“嫌な男”を演じてもよかったか。“任務”を遂行するためには、手段を問わず、汚い手を使ってでもこなすダークヒーロー的なキャラクターでも面白かったと思う。イタリア警察に反旗を翻すようなシーンがあったが、あの程度では弱い。 西谷監督については「容疑者Xの献身」しか知らない。「容疑者Xの献身」では監督としての“個性”がないと評価したが、本作は個性を出しているものの、悪い部分しか顔を出さなかった。全体的にメリハリがなく、のっぺりとしており、やはり好きにはなれない監督だ。本人は“面白い”と思って色々とやっているつもりだろうが、“計算”や“効果”を考えているとは思えないものばかりだ。“誘拐事件”という緊張感のある事件を扱っている割には、肝心の緊迫感も何もない。 “真相”についてもそれほど驚くべきオチというわけでもなく、どこかで見たようなことのあるネタだなと思う程度。当然、テロリストにならざるを得なかった“悲哀”というものも感じられなかった。そもそも、犯人が日本人、対象者が日本人、追い詰めるのも日本人というものを何故イタリアで撮る必要があったのかもよく分からなくなってしまった。予算の無駄遣いをできるのは外交官だけではなかったようだ。テレビ局というところも、どうやら無尽蔵に予算があるようだ。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-08-09 22:49:00) (良:2票) |
11.《ネタバレ》 まず、黒田さんは惚れますね(笑)湯水のように予算の限りに税金を使い、その翌年それと同程度の税金がまた潤沢に投入される。外務大臣が入国しようものならその妻のためにこれでもかというくらい接待する・・・。そういった外交官のあり方に黒田が一言、「贅沢は外交官の特権か・・・」 ストイックに邦人保護官という外交官としての職務に専念し、接待より実務を優先するその姿はある意味公務員の鏡。シビれました。 「外交官黒田シリーズ」なんて感じで続編を出してもいいんじゃないかと思う。 そして天海祐樹。『アマルフィ』を観る少し前まで『BOSS』というTVドラマを観ていたせいか、そのキャラの変貌ぶりに驚きました。映画ではとても弱々しく狼狽する母親の役をこなしており、前述のドラマの役とはまさに対極のもの。そのせいでしばらくは違和感でしたが、それはあくまで個人的なイメージの問題で、逆にそこまで対極にある役柄を見事に演じていたことに驚きました。 戸田恵梨香はどんなドラマでも映画でもこういう役回りですね。彼女については特に言及する点はないです。 ストーリーは映画が原作で、小説は映画が元だという話でしたが、個人的には本のほうが好みでした。でもどちらにも言える事は、タイトルにするほど「アマルフィ」という事柄には作中あまり触れてこないということでしょうか。犯人の動機とちょっとした風景描写に使われた程度で、舞台はほぼ大使館のあるローマ周辺だったり。そのせいで「アマルフィ」感は薄かったように思います。もういっそ、『外交官-黒田物語~イタリア編~』とかで良かったのでは(笑) でも、世界遺産でもあまり知られていないところを知れたという意味では興味深かったです。 続編、ゼヒゼヒ期待させてください☆ 【TANTO】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-08-03 10:58:17) |
10.《ネタバレ》 特に織田裕二のファンというわけではないのですが、あまりにカッコ良いので惚れ惚れとしてしまいました。 職務遂行のためなら周囲との軋轢さえものともしないエリート外交官が、誘拐犯の電話に対して思わず取ってしまった行動。それが元で事件に巻き込まれ、おそらくは「本来の彼らしくない姿」を随所でさらしながら話が進むわけですが、エリートらしい割り切った行動の合間に見えるその人間らしさ、優しさにファンでもないのにときめいてしまいます。 そして気の強い母親役の天海祐希がついに、それまで抑えていた感情を露呈する姿には胸を打たれました。娘を思うあまりに周囲に噛み付いたり、身勝手に思われかねない行動をしていた彼女のその姿に思わず涙しつつ、応援したくなってしまいます。この一連のシーン、作品の中で一番気に入りました。 全体的に、物言わぬ演技や映像の扱いに絵画を鑑賞している時のような、行間を読む読書をしている時のような気分を味わいました。映像の専門的なことはわかりませんが、画面の作り方などあちこちかなり計算されているのではないでしょうか。 随所に現れるイタリアの映像も、作品の筋道や雰囲気を邪魔することなく散りばめてあって、後から思い出す楽しみもあり、好ましい扱いに感じます。 使いどころが良かったせいか一際美しく見えたアマルフィの町に、いつかはぜひ行ってみたいと思いました。 【ニケ】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-08-01 18:55:17) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 木村大作はこれを見て「劔岳」が失敗であることに気付くべきだ。アマルフィが美しかろうがオールイタリアロケだろうが、その風景に物語が引き摺られては駄目だ。イタリアが舞台でもイタリアを撮りに行ったわけではない。そんな「劔岳」のような失敗をこの映画は見事に回避している。 正直言ってそんなに悪くないのだ。織田裕二演じる黒田の人間性や天海祐希演じる母親の心情もそつがなく描かれている。だからか、織田裕二の眉間に皺を寄せた顔も、木偶の坊みたいで映えない天海祐希も許せる。登場人物の出し入れもそつがない。戸田恵梨香演じる安達の登場のタイミング、出過ぎは邪魔臭いイタリア人刑事と他の日本人は程よく出す、このようなところは弁えられている。 物語は、ありきたり、説得力に欠ける、阿呆らしいと言ってしまえばそれまでだ。しかしながら、その脚本がこの映画ではそつがなく演出され、そつがなく出来上がっているのが良い。だからこその125分。名所の実景ばかり挿んで間延びして140分近くになったら目もあてられない。 そして映画はそつがなく進んでいくが、ある時、一気に破綻する。黒田が刑事に銃を突きつける。これを悪いとは思わない。そんなアメリカ映画などいくらでもある。それが銃社会かどうかということで、日本だと成立しないのだが、イタリアが舞台だからいいじゃんとも思える。ただそこから破綻し続けないから駄目だ。破綻することで物語は加速度を増すのだから、強引でも納得できちゃえばそれでいい。映画なんて所詮嘘っぱちだ。 巻頭とラストの大使館でのミーティングのシーンが同構図のショットの同じ繋りで出来ていること、つまり事件を挟んでも大使館の日常は続くという表象、こういうこともそつがなくやれている。 ただ残念なことがある。映画の必然性として、黒田はやはり本当の父親になるべきだ。映画はそれを許す。そしてそうならなければ成立しないショットがふたつある。佐藤浩市演じる藤井は最後に黒田を呼び止める。クロースアップ。無言で何かを伝える。黒田のクロースアップ。わかったと頷く。藤井は黒田に会う度に言う「紗江子さんを宜しくお願いします」「紗江子さんを最後まで支えてやって下さい」と。つまり藤井の無言のクロースアップはそういうことだ。そして黒田はそれに頷いた。だから彼は日本に帰らなければいけない。続編を作ろうなんてフジテレビは考えてはいけないのだ。 【すぺるま】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-07-30 00:44:18) (良:2票) |
8.《ネタバレ》 酷い出来でした……。何が酷いって編集と天海祐希が酷すぎます。天海祐希の演技は本当に大根で、子どもを誘拐されている筈なのに焦燥している感じが表現出来ていない。よって緊迫感なんて物が生まれるわけありません、登場人物が焦っていないわけですから。これはこの手のサスペンス映画では致命的なのでは? 編集に関してはもう絶句です。観た人には絶対わかるのですが、本当に酷い。それかこういう演出でやっているのか?素人の私には分かりませんが……。オープニングとラストのぶった切り方は流石に素人から見ても酷いもんです。劇中もイタリアの風景を切って貼ったような編集の仕方で旅番組かと思ってしまいました。 あと物語の主となる人物の黒田の描き方が悪いですよね。どんな人物なのかよく分からない。冷酷な気もすれば、情に厚い所もあってハッキリしない。なんとなくエリートでイケメンってことしか分かりませんよ、これじゃ。 しかも話は完全に二時間ドラマの質です。まとめとしては「映画で二時間ドラマをするなインターナショナル篇」これに決定! 【民朗】さん [映画館(邦画)] 3点(2009-07-29 10:32:20) (良:2票) |
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7.《ネタバレ》 まさに、可もなく不可もなくって感じ。名作であれ駄作であれ、響いた映画は「もう1回観たい」と思うのですが、この映画では全く感じませんでした。1回観ただけで、もうお腹いっぱい。織田裕二が外務省の隠密みたいで、次回作があったら一応観ようか。と思ったくらいでした。ただし、映画館に再び行くかは疑問です。DVDで十分。しかし、織田裕二の役は、外務省のテロ対策担当官? 【れじろう】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-07-22 09:29:12) |
6.この映画の突っ込みどころ満載のストーリープロットには呆れ帰りますね。 前半こそ緊迫感のあるシーンが続きますが、 後半ストーリーの核心に触れるにつれて、前半ひた隠してきた薄っぺらさが露呈して 一気につまらない映画になっていきます。 また、登場人物の行動が信念や知性に基づく一貫性に欠け、 疑問に思うシーンが何度も出てきました。 登場人物の行動を無理やりストーリーに合わせようとしているように映りました。 【亡者A】さん [映画館(邦画)] 3点(2009-07-22 01:34:44) |
5.《ネタバレ》 予想内の展開、すべてがお約束の範囲内で驚きはない。でも、織田裕二は新しいキャラを得られて次が楽しみだし、天見祐希はやっぱりきれいでした。おまけの大塚、伊藤、小野寺、福山は特筆すべきところなし。とくに電車男の伊藤君はまったくいらないのでは?作品の全体の印象は、登場人物みんなが抑えた演技をしている?ようで、さーて、そろそろここらで盛り上がるぞ!!というタイミングが・・・ない。よって、感動も薄く、2味くらい足りない感じです。 【リニア】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-07-21 20:07:07) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 俳優陣は頑張っているが、如何せん脚本(原作?)でドキドキ感、期待感が感じられなかった。「イタリアロケ」「アマルフィ」ありきの映画(Fテレビの都合)で、見る側は置いてけぼり。黒田のキャラは今後活かしようがあるようには思います。但し、「テロ」題材の映画は安易すぎ。 【プライベートTT】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-07-20 13:17:08) |
3.《ネタバレ》 6月にイタリア旅行をしていたので 公開をものすごく楽しみにしていました。もしくは もうすぐイタリア旅行を控えているので、なんて期待していた人も多いのではないでしょうか? でも結論から言うと「ローマの休日」には遠く及ばず、「天使と悪魔」にも届かない、「オールイタリアロケ?」と首を傾げたくなるようなビジュアルでした。 前半の空港のエピソード、車上の会話からコロッセオ、、のシーンまでは とてもイイ感じだったので残念です。単なる観光映画にしたくない、と意識的にこうなったのか 脚本、演出、編集の力量不足なのかはわかりませんが、ある意味 「もったいないなあ~。」と感じてしまいます。。「誘拐劇」というのは「天使と・・」もそうですが 観光映画にするにはとても使いやすい素材です。原作は未読なのですが 少々、いえ場合によっては大胆にアレンジしてでも「商業映画」として昇華させたほうが良いのではなかったでしょうか?(賛否両論ですが「天使と・・」はその良い例だと思います。) (サントラを売りたいの? ってちょっと思いました。、DVDではメイキング等で名所、観光地がもっと観れるのかな?) ストーリーの骨子はありがちで、ちょっと無理がある突っ込みどころ満載な脚本ですが 俳優陣が頑張っていてなんとか乗り切った、という印象ですね。 特に戸田恵梨香さんはイイです。「デスノート」の時にも感じましたが 存在感は凄い!主役キラーぶりを発揮しています。 佐藤vs織田と云うと「ホワイトアウト」を連想してしまいますが 双方ともあれから更に熟練の味を増していていい感じでした。 ただ やっぱり脚本が。。もったいなかったよなぁ~ 日本の俳優さんはずいぶんと損をしていますよね、海外にでた人が評価されるのが良くわかります。決して織田さんヒイキではありませんが ちょっと可哀相に思えるくらい「もったいない。」作品でした。 【0707usagi】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-07-20 09:17:43) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 イタリアの無駄遣い。サラ・ブライトマンの無駄遣い。織田雄二は・・・あるとおもいます。人物描写、ストーリー展開、映像あれこれ総じて薄い。あのローマですら薄く見せるこの作品の力には脱帽。内容のアイディアに関しては、いっその事タイトルを「フォトグラフィ~映像加工の報酬~」にでも変えた方が良いんじゃないかと思うほどアマルフィ無関係&監視カメラの偽装映像に終始すがるこの作品。出演者達のファンでもない方は避けた方が無難かと思います。 【njld】さん [映画館(邦画)] 3点(2009-07-20 01:28:17) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 邦画らしい内輪で何かわやわややってる感じ、イタリアの警察とか出てきますが、ほとんど自己解決。ハリウッドだったら、もっと話を大きくして、遺産とか破壊しまくる所ですが、邦画の場合は、交通渋滞は起こすくらいが限界か。どんだけ遠慮深いんだ。それにしても、織田裕二が演じると、ああ公務員も大変なんだと思わされるから、魔可不思議。世間に叩かれて困ってる官庁があったら、織田さんに演じてもらって、イメージ回復してもらうといいですね。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-07-19 10:05:13) (笑:1票) |