【デューク】さん 7点(2004-06-27 02:36:55) |
41.初めて見た黒澤作品。全く救いのストーリーに見終わった後は疲れてしまいました。面白かったですが、なんともやりきれない気持ちになってしまう作品です。 【マクドウェル】さん 7点(2004-06-22 01:29:46) |
40.シェークスピア「リア王」の焼き直し。主演の仲代達矢が、いかにも舞台を演じていて、鼻につきました。主役をはれる役者ではないと、あらためて思いました。狂阿彌(ピエロ)役のピーターが、意外とよかったです。脚本は戯曲からの脚色が、うまくいっているとは思えません。ひとりで書きおこした限界でしょうか・・・黒澤はもともと脚本のうまい人ではないと思います。美術は、豪華というよりは、派手。シーンごとのメリハリがなく、お金のかかったおもちゃにしか見えませんでした。高齢になって、黒澤の映画はさらに尺が長くなりました。後半は(シェイクスピアを知っているだけに)、観ているのがかなり苦痛でした。 「影武者」を、盲目的に踏襲してしまった作品。前作よりもこなれてはいますが、失敗した部分をそのまま残してしまっています。 【DONGYAOS】さん 3点(2004-06-17 19:32:18) (良:1票) |
39.単なる悲劇というわけではなく、人の醜さ、怖さ、そして、哀愁といった情景が見事に伝わってくる大作である。やや長さを感じるテンポの悪さがあるので、再編集したバージョンなどがあれば、名作と成り得たかも知れない。ストーリーはよく練られた秀逸なものであり、それぞれの登場人物も魅力的、美しささえ感じさせる合戦シーンも見所。主人公の境遇がその後の黒沢作品のとち狂った方向性を暗示しているとか言ったら、誉め過ぎか??? 【もとや】さん 8点(2004-05-25 05:56:49) |
38.日本の映画の中でこれほど外国人受けする映画はないと思います。統計をとったわけではないのですが・・・でも、外国人がこの映画を評価するのは色鮮やかな旗が乱舞する合戦シーンなどの日本趣味でしかないのかもしれません。また、この映画を一度しか見ないで出来不出来を云々する方の中には外人がこの映画を見る目とそれほど変らない見方で評価していらっしゃる方も多いのではないかと思います。でも、私はこの映画を二度目に見た時にはシェークスビアの原作にはない何か、日本的、あるいは仏教的と言ってもいいかもしれない何かを感じました。二度目には長男の妻と同じ経緯で一文字家に嫁いできたのにもかかわらず寛容な心でもって秀虎を許す次男の妻やピーターが演じた狂阿弥の台詞の一言一言に着目する余裕があったせいだと思います。参考になるかどうかわかりませんが、シェークスビアは「リア王」を書くに当たって作品をキリスト教と無関係なストーリーにしたいと考え、わざと舞台をキリスト教伝来以前のイギリスに設定したそうです。だとしたら、この映画は黒澤監督がシェークスビアの意図を受けてセンター前にヒットさせたような作品かもしれません。でも、私はやはりこの作品は「黒澤」で「日本」だと思います。 【かわまり】さん 9点(2004-04-28 09:43:50) (良:2票) |
【ボバン】さん 7点(2004-04-28 00:41:12) |
36.ストーリーが理解しにくくて入っていけなくてほとんどが退屈だった。おまけに3時間という長さも気になって観ているのがとても苦痛だった。だけど映像が昔の映画とは思えないほどすごく綺麗で迫力もあった。観ている最中に「この映画なに?」と聞かれて「ラストサムライだよ」とウソをついても5分くらいはばれないないと思う。 【Syuhei】さん 4点(2004-04-25 19:47:46) (笑:2票) |
35.三船がいないとキツイ・・・。昔風に言えば「クリープを入れないコーヒー」、今風に言えば「牛丼のない吉野家」のようだ。 【STYX21】さん 4点(2004-02-26 00:27:59) |
34.映像は「影武者」よりも綺麗だった。この映画を見ると、カラーの黒澤作品はストーリーよりも映像に着目して見るべきだなと感じる。 【ボーリック】さん 7点(2004-02-03 02:39:20) |
33.出来ればもっと派手に合戦してほしかった。なかなか大作 【亜空間】さん 8点(2004-01-14 16:14:07) |
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32.《ネタバレ》 楓の方が首をきられるシーンでの躍動感と凄み、大炎上する城、ラスト近くで三郎が矢に倒れるシーンでの衝撃など、見応えのある場面が点在していますが、途中で何回か息切れをしてる感があります。新人や素人の役者を使い、自然な演技を求めたというものの、逆にあまりにもお芝居が堅く、効果的ではない気がします。『影武者』にも言えることですが、違和感すら覚え、作品に入り込めない一つの要因になっているような気がします。また、秀虎が発狂する場面も「大殿が狂われた!」と衝撃的な演出で成功していますが、この後、この狂った様をピーターとの絡みで何度も繰り返し描かれるとさすがに流れが悪い。もちろん狂言の様式を取り入れた台詞のやり取りは往年の力量で、個々のシークエンスとしては評価できますが、あまりにも同じ要素を持ったシーケンスが次々と繰り返されるのは評価の分かれるところ。ただ、この作品は一文字家の家紋が「日」と「月」を象った、「明」であって、秀虎はまさに黒澤の分身との意が強い。その意味では、他の作品に比べて、特に個人的な趣向が直接的に作品に反映されている、いわばライフワークと考えてもよく、多少のしつこさは致し方ないところか。とにもかくにも、この作品は黒澤監督がやっと自分の為に映画を作れた作品であると位置づけたいのですが、こうした重要な作品に黒澤の最良の分身であった三船がいない、ということはやっぱり悲劇であったという気がします。往年の作品に比べて、何か悲壮感が漂うこの作品も、三船であったならば、何か違った演出を試みたのではないか、と思われてなりません。 【スロウボート】さん 7点(2004-01-06 20:03:36) (良:2票) |
31.醜作。大金を使っていながら、この程度とは。 このような失敗が、後続の芽を摘む。 怒りを覚える。 【TU】さん 0点(2003-12-29 12:51:08) |
30.映像の美しさ、武満音楽の不条理さなど、さすが黒澤と思わせる場面はあるものの、どうしてもウソ臭く感じてしまう。この映画の前に、かつての名脇役藤原釜足が亡くなっているのだが、主人公の「建前」に対して「そうはいっても・・・」という人間の「本音」をしっかりと演じ、黒澤ヒロイズムが荒唐無稽になるのを陰で支えていた彼がいなくなり、この映画が製作されたのはある意味象徴的である。最後は我々に向かって、「神は嘆いているのだ」と説明してしまった。また、莫大な費用を投じて落城シーンを演出することに文句はないが、あんなだだ広い高原にポツンと建っている城が炎上しても、必然としか感じられない。 【神谷玄次郎】さん 5点(2003-12-20 11:46:18) |
29. 後期の黒澤映画って役者がのびのび演技してるように見えないんだけど・・・ドキュメンタリーで黒澤が怒鳴りまくってるの見たからかな。 【ロイ・ニアリー】さん 5点(2003-12-18 07:48:55) |
28.私は割と面白かったですよ。だんだんと化け物と化していく原田美枝子さんがとてもよかったし、池畑慎之介さんも飄々としていい味出していました。隆大介さんが好きなんで、ああいう役も面白かったですよ。それと、どなたかも書いていらっしゃいますが、植木等さん、存在感がありましたねえ。わたし的には「影武者」よりもこちらの方が好きです。 【オオカミ】さん 8点(2003-11-16 16:18:43) |
27.まず絢爛豪華な映像に唸らされます。特に三の城攻めの描写は鳥肌ものでした。何だかんだいってこんな画は黒澤監督にしか撮れません。ドラマについては所謂「悲劇」なので面白いという感じではないですが、憐憫の情を感じさせるラストが印象的です。 |
26.色使いが気に食わない。原色だらけで、まるで小学生が絵の具をそのまま使ったかのような印象を受けてしまう。口の悪い三男が、実は一番まともだったというのは結構好きな点だが、あっさり殺されて終わりってのもどうも・・・。 【のほほん息子】さん 6点(2003-10-31 03:33:24) |
25.映像はキレイでスケール感があってすごいです。ただどうしても「お城を燃やした映像が撮りたい」このための映画という気がします。道化のピーターが一番よかった。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2003-10-29 01:13:06) (良:1票) |
24.昔、「乱」がリア王を下敷きにしているという情報を知って、クロサワが三人姉妹の映画を作るのかと思って唖然とした記憶があったが、まもなく三人姉妹ではなく、三人息子のドラマと知って納得した(笑)。やはりクロサワは男の世界、ということだろう。ところで内容だが、まず痛感するのはクロサワ・ワールドを十全に表現できる役者が、この頃でも殆どいなくなっていたという事実だ。仲代達也とてこの役柄は必ずしもしっくりしてはいない。そういった事情かドラマ性がなんとなく希薄である。全体にエピソード羅列的で骨太なドラマの展開というわけにはいかない。復讐のために一文字家に嫁ぎ、奸計をもって一族も己が身も滅ぼし尽くす楓の方には、マクベス夫人より、「ニーベルンゲンの歌」(中世ドイツの叙事詩)のヒロイン、クリームヒルトの影が濃いように思われるのだが如何?ドラマの歯切れ悪さを補うかのように映像美は影武者以上のこだわりぶりで、絢爛たる色彩の氾濫だ。この作品からはクロサワ自身の衰えと老年ならではのこだわり、そして今日の芸能界事情といったものが透けて見えるような気がする。 【トコトコ】さん 6点(2003-09-27 11:30:27) (良:1票) |
23.色彩の美しさ、構図の素晴らしさ、原田美枝子の超迫力。古い映画だけど退屈しませんでした。 |