ぼくのエリ/200歳の少女のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。4ページ目

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ぼくのエリ/200歳の少女

[ボクノエリニヒャクサイノショウジョ]
Let the Right One In
(Låt den rätte komma in / Lat den ratte komma in)
2008年スウェーデン上映時間:115分
平均点:7.11 / 10(Review 75人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-07-10)
ホラーサスペンスファンタジーロマンス小説の映画化
新規登録(2010-07-10)【Carrot Rope】さん
タイトル情報更新(2022-04-01)【イニシャルK】さん
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監督トーマス・アルフレッドソン
園崎未恵(日本語吹き替え版)
原作ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト「モールス」(ハヤカワ文庫刊)
脚本ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
音楽ヨハン・セーデルクヴィスト
撮影ホイテ・ヴァン・ホイテマ
配給ショウゲート
編集トーマス・アルフレッドソン
その他ショウゲート(提供)
あらすじ
母と2人で暮らすオスカーは、日々学校でイジメられていた。先生も友だちも誰も気づいてくれない。そんな孤独な彼の住むアパートに、不思議な少女エリが引越して来た。夜毎に雪の積もる中庭で語り合う二人。更にはオスカーの発案で、壁越しにモールス信号を送り合うようになる。一方、町では謎の殺人事件が続発していた。 スウェーデン発、世界中で多くの映画賞に輝いた異色のヴァンパイア物語。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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15.《ネタバレ》 邦題は低俗。しかし赤川次郎の吸血鬼美少女シリーズと同レベルだと侮ってはいけない。舞台はストックホルム。画面に映し出される風景は、雪、雪、雪。子役の吐く息は常に白く、銀世界はその美しさよりも、むしろ「人生」の厳酷を伝えるための隠喩となっている。子供であろうが大人であろうが、日本であろうが、ストックホルムだろうが、人生は誰にとっても辛くて厳しい。そして人間であろうが、吸血鬼であろうが、みんな生きるために必死なのだ。エリはとにかく生きたかった。ただし己が生きるためには誰かが死ななくてはいけないという宿命を背負った子だった。もしあなたたちだったら、殺人を犯すぐらいならば自殺の道を選択するだろうか?言っておくが私はエリの「業」を責めたいわけではない。エリよ、君はたしかこう言ったはずだ。ここを去って生き延びるか、残って死ぬか、2つに1つだと。つまり、好きな少年と一緒にいたいために捕まって殺されるのか、または少年と別れて町から出て行くのか、そのどちらかだと。私は嫌な予感がしたよ。愛のために死ぬ孤独なヴァンパイヤのラストシーンを脳内でイメージして途中で吐きそうになったよ。エリが捨て身であのガキを助けて、あのガキが「救ってくれてありがとうエリ。ボクは君のことを心の中で永遠に愛するよ♪」めでたしめでたし、なんて奇麗事をほざく茶番劇のラブストーリーだったら私は断じて許さなかった。だけどラストは違った。私にとってあのラストは、淡白ではあったが究極のハッピーエンドであったと思う。もちろん物語はそんなに浅くはない。エリは性別を超越した存在だ。しかも生き抜くために打算的な存在でもある。従ってエリの愛が真実だったのか偽物だったのか私には確信がもてない。しかし、あの血まみれのキス。私は泣いたよ。あれを見てどうして彼女が狡猾な生き物に見えるだろうか?原作とは違い、わざとガキの父親をゲイにしたあたり、監督は性別を超えた究極の愛を描きたかったのではないか?エリとガキ2人の結びつきは、マイノリティ同士の結びつきと見るか、愛とみるか、生きるための同盟とみるか、さまざまな見方ができる。さまざまな見方ができるからいい映画なのだ。その証拠としてレビューもさまざまな見方にあふれている。これは良い兆候だ。
花守湖さん [DVD(字幕)] 10点(2011-02-12 22:28:02)(良:2票)
14.《ネタバレ》 「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」や「小さな恋のメロディ」にような
思春期をむかえる子供の恋愛ドラマでもある同時に、哀しく切ない寓話でもあると思う。
雪国スウェーデンの田舎町の雰囲気もよく、叙情的な風景をまじえた監督の演出は素晴らしいの一言!
とりわけオスカーとエリ、この主要2人の配役が何より素晴らしい!
一緒に過ごして行く中で変わりゆく心の変化を見事に体言しています。
ハッキリいえば非道徳的な筋書きであるにも関わらず、惹かれてしまうのは
この物語のもつ一種の「危うさ」である。
エリの存在自体がオスカーにとっての未来を暗示し、
結末で描かれているシーンはすごく恐ろしいのですが、それと同時に
みえる一筋の希望も垣間みえるラストが印象的でした。


シネマブルクさん [DVD(字幕)] 9点(2011-02-11 23:17:45)
13.《ネタバレ》 私はキリスト教におけるヴァンパイアの位置付けとか、ヴァンパイアの性質とかはあまりよく知らないので、細かな描写がどうなのかはイマイチわからない。それにヴァンパイアものは初めてなのでどうなのか不安になりながら見たが、予想以上に面白かった。

■カテゴリとしてはヴァンパイアもの=ホラーではあるが、グロ描写満載で覚えさせるような作品ではなく、むしろある種の芸術性を強く感じさせられる。雪の白、闇の黒、血の赤、この三色がうまくコントラストをなしている。乾いた描写とエリ役のもつ美しさと同時の不安感(不気味さ)が非常にうまい。残虐なシーンを巧妙な構図とカットによって直接的にではなく心に響くようにしている。

■それぞれがそれぞれの悲しさを含意している物語の展開も深い。いじめられっ子のオスカーは「支えてくれる人」と「強さ」を求める。だが「強さ」はプールのところで自分へと跳ね返ってきて、それは「自らの強さ」によってではなくエリによって救済される。
他方のエリは「理解者」を求める。だが、プールの惨劇のみが本質的に「グロい」シーンになっているところが、エリによるオスカーの救済が、同時にオスカーに自らの完全な「理解者」になってもらう道を閉ざしているようにも思える。エリはオスカーの補完者であり理想像でもある。ある意味で「ファイト・クラブ」を彷彿させられるような。。。

■邦題のひどさ(笑)はひとまず置いておきましょう。
θさん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-11 01:04:18)
12.《ネタバレ》 (ネタバレあります)映画を観ただけでははっきりとは分からないが、エリの性別は男である。エリの着替えを覗いてオスカーがギョッとするシーンがあるが、一瞬だし、映像加工されているので気づいた人はほとんどいないと思うが、あそこには去勢された傷跡が写されている。また、多くは語られないエリの付き人だが、少年性愛者のためエリの世話係としてエリに隷属しており、実は根本的にオスカーとは立場が違う。あの男の末路がオスカーの未来を暗示しているように見えるが、エリとオスカーが相思相愛ならば、またそこには別の結末が待っているだろう。いずれにせよ、エリは200年以上もの間、どれほどの哀しみと孤独を背負って生きてきたのか、そしてそんなエリと共に生きる決意をしたオスカーの行く末を思えば、涙を禁じ得ない。『ブロークバック・マウンテン』以来の究極のラブストーリーと言えよう。
フライボーイさん [DVD(字幕)] 10点(2011-02-06 07:48:59)(良:2票)
11.《ネタバレ》 【日本版DVD購入】当初の感想は間違いではなかった事が判り安心した。そして、益々本作のファンになった。  後、他の皆様同様に思うがあのボカシは観客をミスリードすると言う意味で無粋以外の何物でも無い。 隠せばいいってもんじゃ無い!! 【元々のレビュー】原作既読。評判の高さを聞き吸血鬼系の映画が好きな私として絶対に観たいと切望していた作品。映画館に行く時間が無く国内DVDの販売も待てず、どうしたものか・・・ と考えた結果、AMAZON UKからわざわざ購入し念願の鑑賞。(英語字幕だったが台詞が少ないので何とかなった) 結論としては他レビュアー諸氏の皆様ご評価の通り、素晴らしい作品だと思います。 徹底して抑えた演出・やや冗長かつエログロ過多な原作のエピソードを絶妙に抜き出し2時間に収めた製作陣の手腕に拍手。 そして、何と言っても本作の一番の魅力は主演の二人に尽きる。この二人無くして本作は語れない。 あの二人の行く末を思うと・・・ 涙。  日本語字幕付の国内DVD販売 そして ハリウッドリメイク版の公開が今から本当に楽しみ。その時、またレビューしたいと思います。
たくわんさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-01-27 20:38:43)
10.《ネタバレ》 二時間もの間、画面がとにかく美しく、最後まで映像美に引き込まれました。吸血鬼モノとしても良く出来ていて、許可無しでは無断で部屋に入れなかったりする設定には、作り手のこだわりが感じられます。しかし映像は美しいのですが、それが場面の為の美しさというよりは、美しさの為に場面を設定しているようで、あまりにも出来過ぎた画になっていると思えてしまった感もありました。吸血鬼の設定にしても、エリが彼女の家の鏡に普通に映ってしまっているので(吸血鬼は鏡には映らない)、こだわりがあるのか無いのかやや分からない。まあそれ等の不満を全て吹っ飛ばしてしまうのが、ラストのプールでの惨劇ですね。オスカーの目線のショットで、音と画面の隅で水上でいじめっ子が惨殺されていることが分かる演出には心底驚きました。と言うか慄然しました。その後のエリとオスカーの笑顔がまた恐ろしく、美しい。
民朗さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 23:56:51)(良:2票)
9.《ネタバレ》 映画の開始時刻を勘違いしていて、少し遅れてあわてて館内に入った。館内は真っ暗で静まり返っていた。通路の隣の席も見えない真の闇だった。僕は立ったまま待っていた。しばらくすると音もないままスクリーンに雪が降り始めた。その仄暗い雪の中でようやく僕は席を見つけることができた。
この神秘的で静寂に包まれたオープニングはこの映画の全体の雰囲気をよく表している。12歳のいじめられっ子オスカーと永遠に12歳であり続ける吸血鬼エリ。それぞれのやり方で相手を想う2人の思いは強いが、吸血鬼というテーマとは裏腹に映画は常に静かに展開する。2人の、圧倒的に美しいが同時に繊細なたたずまいを前にしては、多くの言葉は必要ない。
一方で、この美しいエリの存在に実在感が薄かったのも事実だ。映画を通じて、オスカーとエリの間にはほとんど人が介在しない。オスカーの母親はエリと直接関係しないし、介在するのは結果的に死んでしまう人ばかりだ。僕は心の中のどこかで「エリはオスカーの作り出した幻影ではないか?」とずっと感じていた。「強さ」を願うオスカーの心が作り上げた架空の存在だとしたら?エリに襲われた人々もまた実は存在しないのではなかろうか?実際にはオスカーはプールで死んでしまうのではなかろうか?エリの存在自体の危うさが、この映画の魅力である儚さをより際立たせているようにも感じる。
吸血鬼映画に仮託して、監督は、思春期特有の純粋な気持ちや強さへの憧れを撮りたかったのではないかと僕は感じたし、それはそれで紛れもなく成功している。エリをどう解釈しても、素晴らしい映画だということに変わりはない。エリの「保護者」として成長していくオスカーの未来には破滅しかないが、それがまたラストを一際美しくしている。実際にオスカーが生きているとしても死んでいるとしても、ラストのオスカーとエリの旅は黄泉の国への旅なのである。
枕流さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-05 21:57:45)(良:1票)
8. 映画が始まってしばらくは、少々もったいぶった演出が鼻につくというか、やっぱベルイマンの国かあなどと感じてもいたのだけれども、けっきょくこの作品はわたしにはやはり(当然ながら)ホラー映画で、そのホラー映画であるところの「お約束」シーンの演出がシャープだという印象になる。
 ストーリーは主人公の12歳のいじめられっこの少年からの視点と、その外の世界の客観描写とが並行して描かれていくけれども、このふたつはけっきょく、少女の姿をしたエリというヴァンパイアの存在を通して重ねられていくことになる。少年の視点からみれば、さいごにはいじめっこたちから解放され、エリとのきずなを確乎としたものにして、それはハッピーエンドにみえるわけだけれども、客観的な視点からすれば、そういう見かたも出来なくなるだろう。このあたりはホラーだから、ということではないのだけれども、個人の幸福とは一面で世界とのきずなを断ち切ることで成り立つというあたりを、映画としてしっかり描いているのが新鮮だった。このあたり、主人公の少年がいかにも北欧あたりの、まつげまでプラチナブロンドの、ミネラル不足のなよなよした(たしかにいじめにあいそうな)少年であることと、ヴァンパイアのエリが東欧系というか、ロマを思わせるおおきな瞳の黒髪の少女であることとの対比が強く印象的で、このヴァンパイアが長いサイクルでひとところへの定住の出来ない種族であることを匂わせるセリフもあり、スウェーデンという風土をうまく生かした「ヴァンパイア伝説」の造形化なのだなあ、と思った次第。
 で、そのホラー的な演出についてなんだけれども、日常的な光景にスルリと怪異をすべりこませる演出はその視点のおき方がクールというか、ときに黒沢清監督の演出を思い出さされるものでもあった。とくに、クライマックス的なプールでのシークエンスでの、プールの水のなかから描かれる惨劇と、そのあとの鳥瞰的なショットとの連続からは、ほんとうに久々にホラー映画的なカタルシスを得ることになった。また、ここまでの展開は「いじめ」と「超常」とのタッグということでもあって、そう考えると、この主人公の少年が超常能力を持っていたりヴァンパイアであったりするわけではないけれども、少年の造型は「キャリー」のシシー・スペイセクの姿に比べられるものでもあるだろう、と思う。
keijiさん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-28 16:52:15)
7.《ネタバレ》 エリとオスカーの外見の対比、雪景色と血の惨劇の対比がとても美しい。自分自身の記憶でもそうだけれど、二人くらいの年齢の内面ってバランスがおかしくてどこか夢の中を歩いているような危うい部分がある。思春期の入口に立った彼らの雰囲気、それが画面によく出ていた。「こんな自分を受け入れて欲しい」と言う永遠の12歳と、旅立ち生きる覚悟をした少年。二人はあの後どこに行ったんだろうと考えると切なさがこみ上げてくる。血まみれの悲しいキスシーンには完全に参った。
のはらさん [映画館(字幕)] 8点(2010-11-16 17:01:56)
6.モダンホラーなんだけど、観終わった後に残る気持ちが”せつない”っていうのはちょっとビックリでした。
少年がヴァンパイアである少女を承知の上で受け入れる姿っていうのは、完全なる純愛の表現だと思います。そう考えるからこそ、モールス信号による二人の”会話”が、二人を隔てる壁であり、その壁を越える会話と見えるから微笑ましくもあり、同時に悲しくも感じました。
かなりやっている事はエグイと思うのだけど、PG12で抑えているというだけあって、表現は巧みだったと思います。(ホラー苦手なあたしがかなり食入って観たもんね。)
イジメに関してはかなり表現が優しいと感じたのは日本人のイジメがもっと陰湿に感じるからかな?但し、あたしの子供の頃のイジメにかなり近い感じがあって、ちょっと嫌ではありましたけどね。

奥州亭三景さん [映画館(字幕)] 9点(2010-11-09 22:42:00)
5.映像で語る映画。
多くを登場人物が語ることはなく、残酷な殺人の描写がたくさんあり、それぞれのシーンが淡々としてます。結果として映画の不気味さや、主人公とエリと触れ合う美しいシーンが引き立っていますが、説明がない分、人によってはすっきりとしない感じるかも。映画の雰囲気を重視する人には満足できる映画に仕上がっていると思います。
しかし「200歳の少女」というサブタイトルは・・・ないなあと。邦題をつけた方は映画を観ていなかったんじゃなかと勘ぐってしまいます。「ボカシ」の問題もしかり。
「Let the Right One In」(正しいものを受け入れろ)という原題はとても映画のテーマに合致しているのに勿体なく思います。
主演の2人の演技も格別。
同じヴァンパイアムービーの「トワイライト」シリーズにがっかりしたした人にもお勧めです。
ヒナタカさん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-30 18:53:27)
4.《ネタバレ》 まず思ったのが、カメラワークを駆使して巧みにヴァンパイアの超人性を表しており、そこに感心した。そして中盤でエリの付き人である中年男性の自己犠牲的な末路を描くことで、オスカーが数十年後に辿るであろうその行く末も暗示していたことにも唸った。しかしながらヴァンパイアなのに鏡に写っていたり(確かヴァンパイアは鏡にその姿が写らなかったはず)と、突っ込みどころも少々目に付き、残虐なシーンの過剰な演出(特にいじめられっこたちが惨殺されるシーンはスカッとするとともに気分が悪くなった)にも多少見ていて気が滅入り、あまり後味がいいものではなく、その点が残念だった。
それにしても同じスウェーデン映画の「子供たちの城」や「ペレ」を見たときも思ったけど、スウェーデンのいじめってのはこんなにえげつないものなのかと思った。あれが演出過多でなくリアルなものだったら、スウェーデンのいじめられっこがあまりに可哀そうだ…。
陽踊り小僧さん [映画館(字幕)] 6点(2010-08-26 22:14:48)
3.《ネタバレ》 少女の正体を知らずに、この映画を見ることが出来れば、その衝撃度は想像を遥かに超えることでしょう。しかしながら、日本に住む我々には、ヴァンパイアの基礎知識が不足しているので、少々勉強してから見た方が、理解しやすいシーンも多々あります。ヴァンパイアであることの永遠の孤独と、社会現象でもあるいじめ問題を絡めることで、エンターテイメントだけではない社会派的な映画になりました。日本人には絶対出来ないような映画でした。
shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2010-07-31 00:01:59)
2.《ネタバレ》 12歳のオスカー。友達が欲しい。いじめられている。強くなりたい。両親が離婚している。優位に立った時の、残酷な笑顔。
200歳(推定)のエリ。捕食者。外見は未成年。基本的に人間より強いが弱点もある。
60代とおぼしきホーカン。エリの保護者であり崇拝者。エリと密会(笑)するオスカーに嫉妬する、もうひとりのオスカー。純粋さと欲望がうずまく。
誰もが寂しくて、分かり合う誰かが欲しい、安心したい。いじめっこも、オスカーの両親も、ヴィルギニアとその仲間達も、求めるものはみんな同じ。
普遍的な題材をホラーファンタジーとして料理した稀有な一品。飾らない現実的な描写に、時にホラー、時に叙情的な色合いが混じるが、違和感無くぐいぐい引き込む監督の力量に脱帽。そして何より、主役のふたりを決定したことでこの映画の9割は成功してしまった!
えんびすさん [映画館(字幕)] 10点(2010-07-25 18:13:17)
1.《ネタバレ》 無音で雪が降る静かなオープニングから示唆されるようにとても静かな映画。
時折流れるBGMも至極穏やか。そんな静かな雰囲気と雪原の風景の中で挿入される残酷なシーンの怖さは、洗練されすぎててある種芸術的。
ラブストーリーの要素も強くありながら、全く体温が感じられなかったのは自分だけだろうか。オスカーとエリの間には連帯感のようなものは見えたが、これを一つの初恋物語だと言われると首を傾げざるを得ない。互いが孤独の時にたまたま寄り添っただけで、いわゆる恋の喜び的なものが描かれていないからだろう。なんだか大人の不倫を描く時に使われるような描かれ方なのだ。そんなギリギリのラインで描かれる2人の関係性がなんだか判然としない。
判然としないまま、熱烈に盛り上がるわけでもないところがこの映画を印象付ける特長でもある『体温の低さ(冷たさ)』なのである。
なので、心に訴えかけるというより脳に訴えかけるドライな作品だったと感じた。
演出が抑えられている分、人によって感じ方が違ってくる良作だと思う。
すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2010-07-15 23:27:31)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 75人
平均点数 7.11点
011.33%
100.00%
200.00%
311.33%
445.33%
579.33%
6810.67%
71621.33%
82634.67%
9912.00%
1034.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 3.42点 Review7人
2 ストーリー評価 7.75点 Review8人
3 鑑賞後の後味 7.28点 Review7人
4 音楽評価 7.50点 Review6人
5 感泣評価 7.33点 Review6人
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