67.昔は子供にいろいろなことを教えるために絵本があったのかな。 今は科学の発達により映画なりDVDとして各家庭に届けることができる時代。 現代風味付けが成された昔ながらのグロさ、つらさ、そしてほんの少しの光をはらんだ絵本。そういう印象を受けた。これは子供には、とか言わずに是非早いうちに子供とかにみせてあげたい映画。 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-06-27 19:09:33) |
66.ああいう場面でリアリズムを追求するセンスって………真面目な方が作った、真面目な方向きの映画でしょう。いくら美術がよくても、これじゃあね。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-05-14 03:24:25) |
65.《ネタバレ》 あまりにも過酷な現実のせいか、そこから逃れるために存在するはずの異世界もまた美しくも不気味な彩りを放ち、作品全体を通してその対比が際立っていた。オフェリアがあのまま生きていたら果たして幸せだったかと考えれば、悲壮な結末でもやはりハッピーエンドなのだと思う。少なくとも幼き者が自分の非力さ無能さを嘆くだけの死に様よりもよほど救いがあり、後味の悪さは無かった。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-04-25 15:41:50) |
64.《ネタバレ》 初めて聞く名前の監督だったが、このページを見て、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトウ監督の作品に色々関わっている様子で、なるほど、と思った。一見、「ミツバチのささやき」の色々な面を。突出させてドラマティックにした作品という印象で、光と影のコントラストの見事さもあって、ビクトル・エリセ監督の影響が大きいのかなと思ったけれど、どちらかというと、「バベル」や「アモーレスペロス」の中で描かれているような現実の残酷さの中に、少女の逃げ場としてファンタジーを織り込んだ作品なのだろう。戦争、少女の妄想、ゲリラをかくまう逞しい女と、ひとつひとつのエピソードはそれほど斬新ではないのだけれど、正反対のものを組み合わせているというのにきちんとまとまっていて、構成がとても斬新だった。無理にハッピーエンドにしていないところもいい。 【ともとも】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-05 16:23:14) |
63.《ネタバレ》 ひたすら痛い。妄想へ逃げることで幸せを得ようとする女の子が健気。 【とま】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-04 01:28:45) |
62.《ネタバレ》 スペインが生んだ大傑作『ミツバチのささやき』をロールプレイングゲームにしてみましたって感じの映画。スペイン内戦の傷ではなく、わかりやすく戦争真っ只中を舞台とすることで純粋無垢な少女を現実ではない世界へ導きやすくしている。悪者の継父はこれ以上ないくらいに悪者。まるで悪魔。フランケンシュタインの怪物どころではない。しかしかの大傑作におけるフランケン同様に悪魔のような継父は現実世界の象徴であり、少女が成長するうえで避けられぬ通過儀礼であり、さらにこの作品ではゲームをクリアするためのボスキャラでもあるのだ。ゲームだゲームだと思ってたらゲームクリアがこんなにも悲しくていいのか。クリアしたのだからハッピーエンドのはずなのに。夢の世界へ逃避することをこんなにも残酷に描いた作品はない。この特異な後味を評価したい。どこかで見たことのある幻想の世界(かえるの話はそのまま絵本で見たことある)をダークな味付けで独創的にしてみせたセンスを評価したい。そしてなによりもイバナ・バケロという美しい少女を絶賛したい。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-02-26 15:48:01) |
61.《ネタバレ》 過酷な環境下に身をおかなければならない少女の物語。唯一のより所が、本人の意思とは関係無しに作られた"妄想"だなんて…悲しすぎる…。ラストの選択も、正しい選択だったと虚像の王に言われる所がなんとも切ない。ちゃんと理解しながらみないとおいてかれる! 【honeydew】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-24 00:43:35) |
60.《ネタバレ》 切なかったです。映像や美術が素晴らしかったように思います。 【ギニュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-12 20:11:30) |
59.登場人物それぞれをきちんと描いているように見えるのに、意外にも誰にも感情移入できない。主人公の描き方が一見ダンサー・イン・ザ・ダークに似ているようでいて、ダンサー・イン・ザ・ダークのようなカタルシスを全く得ることは出来ない。ファンタジー映画に徹したほうがよかったのではないだろうか。撮影や美術が非常に美しかっただけに残念です。 【とと】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-24 08:42:31) |
58.《ネタバレ》 ダークで救いのない物語。オリジナリティや音楽も抜群。自由に解釈できる点に奥深さを感じる 【spputn】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-23 23:31:17) |
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57.基本的に退屈な作品だったが、所々に顔を出すきらりと光る映像が強く目を引いた。ラストも秀逸。ただし映像技術とラストがなければ、宣伝ほどの幻想感やワクワク感は大いに期待を裏切られていたと思う。もっともっとファンタジーに突出していても良かったかなと思う。ファンタジー色には期待し過ぎない方がよい。 |
56.《ネタバレ》 少女の妄想と悲惨な現実との入り乱れ方がすごくいい。結末は「フランダースの犬」的な悲しいハッピーエンドです。スペイン内戦の結末を考えれば、映画では一時的に勝利した反フランコ側の彼等が、その後より悲惨な状況になったことは想像できます。少女は、あの時あの場所で死ねて幸せだったのです。と思いたい。 【ピチクン】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-01-10 10:48:02) |
55.ラビリンスが中途半端であんまり活かされてなかったなあ。もったいなかったですね。掌に目の怪物が良かった。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-12-21 23:12:07) |
54.まるで濃いコーヒーだね。勿、シュガーレスの。 【Junker】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-12-20 01:38:18) |
53.《ネタバレ》 つらい現実に身をおいた少女が幸せな妄想のなかで死んで行く話です。似たような話はたくさんあるような…。でもこの映画はかなりイケてます。その辛い現実の描き方が冷徹です。ゲリラ掃討の任を負った義父にあたる大尉が一直線に残忍な奴で、過激な暴力を振るいまくります。彼女が夢見る王国も楽しいだけの世界観ではなく、たどり着く為にはかなり厳しい試練が課されます。それぞれの描写にしっかりとした骨格があり、この映画を筋の通ったファンタジーにまとめています。辛党の人にもチョコパフェを食べさせるようなハリウッド映画とは違って、鑑賞後の感触がとてもスッキリしていました。映画全体のトーンの勝利だと思います。おかげで、悲しい終わり方ではあるが主人公の少女は現実に未練を残さず最期を迎えられたようです。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-12-06 01:11:39) |
52.一言では語り尽くせない、現実とファンタジーを織り交ぜた秀作。オフェリアの身にふりかかる辛い現実がある一方、オフェリア目線で希望を見出していこうとストーリーは進む。もちろんおとぎ話前提であれば、現実逃避とも判断しかねないだろうが、タイトルに「パンズラビリンス」を持ってきたのであれば、主人公を「オフェリア」と捉えたならば、けしてネガティブではない。ただ、現実が交錯するため、単なるおとぎ話で終わらない深みがある。人により見方は分かれるだろうが、それを逆手にとったかのような、実に面白い作りである。良質のファンタジーだと思う。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-10 04:15:54) |
51.《ネタバレ》 恐ろしい継父、娘の忠告に全く耳を貸さない愚かな母親、不幸なのは子供ばかり。こんな子供受難の悲劇は世界中に存在する、今もこれからも、、、と、見終わってから、監督のメッセージを自分なりに感じたりしたけど、、、。 ダークファンタジーだと思って気楽に見始めたら大間違い。 ナチスのユダヤ人迫害のようなストーリーにアンネ・フランクまで頭に浮かび、、、目を覆い、耳をふさぎたくなるシーンのオンパレードにヒキまくり、、、。 子供が主人公の映画にしては大尉の行動は残酷すぎ・・。 【木村家の娘】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-03 01:15:20) |
50.《ネタバレ》 開始20分で、これは良い映画(自分に合う映画)だと確信しました。ポイントは2箇所。まずは主人公が廃墟の迷宮を目の前にした場面。彼女は手にしていた本を“落したまま”、ラビリンスへ駆寄ります。ドラマでよく目にする定番の表現です。“驚き”や“没頭”を意味する。でも実際にはそんなことしない。落とした物は拾います。普通は。これは演劇におけるある種の記号。リアルさを追求する映画なら使わないほうが上品です。でも本作の場合は効果的だと思いました。彼女のパーソナリティと作品の立ち位置が一発で分かります。大佐が兎狩りをしていた父子を尋問するシーン。酒瓶の底で鼻の頭をガツンガツンガツン!!!大佐の本性が顕となり、強烈な驚きと痛みが物語への求心力に繋がります。掴みが上手い。どんなジャンルの映画でも大切な要件ですが、殊更ファンタジーでは、早い段階で作品世界へ観客を引き込むことが重要と考えます。主人公が目にする幻惑の世界。予想通りそれは彼女の心が創り上げたものでした。人は辛い現実と常に向き合ってはいられない生き物。夢と空想、現実逃避を織り交ぜながら、現実と折り合いを付けていく。でも少女の場合は偏り過ぎた。その技術を身に付けられなかった。想像の世界の中で幸福に包まれるよりも、辛い現実の中に幸せを見つける事の方がどんなに価値があることか。この世の“真実”を知らずに死んだ少女が哀れでなりません。ただ、自分の幸福よりも弟の身を案じることが出来たことは救い。彼女がこの世界で見つけた唯一の真実だったのかも知れません。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-02 17:54:28) |
49.《ネタバレ》 いろんな意見がありますが、私は、あのオープニングから、「王女さま」の部分は全部少女の空想として解釈しました。そして、「少女は結局幸せになったのだと思いたい」と観客に感じさせることで、現実の哀しさを強調するという意図だったのだと。珍妙な姿の生物を出せば「御伽噺」が出来上がると思ってる子供だましのファンタジー映画に比べれば、対になる毒の部分を正面から描いている点で、完成度の高い作品だと思います。食うなと言われても食べてしまうシーンや、弟を連れて来いと言われて連れてくるのに、土壇場で「渡さない」と翻意するシーンで、もう少し少女の気持ちを上手に演出してくれたら、満点だったかも。 【かねたたき】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-12 18:49:23) |
48.《ネタバレ》 メルセデスは「私のお母さんはパンには気を付けろって言った」って言いますよね。パンの言うことを聞かずに、あのまま部屋にいれば、オフェリアはゲリラに助け出されて、メルセデスのもとで戦う女に成長していたかもしれない。でも地下の王国を選ばざるを得ないほど現実は絶望的だったってことでしょうか。 【はるこり】さん [DVD(吹替)] 7点(2008-09-29 00:57:58) |