157.《ネタバレ》 観ている間も戦闘シーンに圧倒されるのだけど、観終わってから、何となくジワッとくる映画ですなあ。ジャニーズのネズミ男こと二宮クン、彼は本当は、何が何でも生き残って妻の元へ帰らなきゃならない、それなのにそれなのに、彼は最後、栗林中将のため、命がけで米兵にくってかかるのよね。いや多分、“栗林中将のため”というのは当たらない。理由はともかく、そこではただ、闘う人間の哀しみ、闘わざるを得ない人間の哀しみだけが、描かれています。戦争の悲惨さを訴えるのに、「誰それが悪いからこの戦争が起こったのだ」なんぞと言ってみたところで何になるだろう。悪人がいるから戦争が起こるのか? では、人類の歴史では無数の争いが繰り返されてきたというのに、そのすべての「犯人」をいちいち指摘でもしていくというのだろうか? この映画が胸を打つのは、戦争を善悪というわかりやすい軸に投影して批判するのではなく、ただただ、あらゆる時代にあらゆる人々が闘ってきた、そして今後も何らかの形で闘い続けざるを得ないであろう、その哀しみが、描かれているからではないでしょうか。 【鱗歌】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-02-09 17:47:45) (良:1票) |
156.今まで見た戦争映画の中では間違いなく一番「怖い」作品でした。とにかく刻一刻と迫り来る死への恐怖感がもうハンパじゃない(集団自決のシーンはトラウマ必至)。胃は2時間半の間キリキリ痛みっぱなしで口の中はカラカラ、映画を観ていてこれほどフィクションであることを忘れたのは初めてです。『父親たちの星条旗』とは対照的にドラマ的な面白さを一切廃し、ただただ敵に追いつめられていく日本軍の様子を淡々と捉えたドキュメンタリーのような構成だったからこそ、ここまで圧倒的な恐怖の再現が可能だったのでしょう。戦場にドラマなどない、あるのは血と恐怖と死が織りなす地獄のみ……。硫黄島からの手紙、確かに受け取りました。 【とかげ12号】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-02-02 11:18:11) (良:1票) |
155.率直な感想は重い映画だった。。。 内面的な視線で描かれていた作品で、 少し綺麗にまとまりすぎていたが、 戦争の悲惨さは充分に感じ取れた。。。 【ナラタージュ】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-01-22 21:45:34) |
154.《ネタバレ》 クリントイーストウッドには好感持ってるけど、この映画はやっぱり日本人がメガホン取るべきだった。脚本とか当時の時代や日本の文化的考証などもほぼ完璧で俳優にも日系アメリカ人一切使用していないので日本人が作った映画として観ても違和感が無かった(全く無いわけでもないけど)。ここまでは良かったのだが、硫黄島の決戦の描写自体がかなり甘い。2万人以上があの小さな島に駐留して18キロにもおよぶ地下壕が掘られていたのにその10分の1位のスケールになってしまっている。まして日本軍側2万人ほぼ全員戦死で米軍側も5,6千人戦死したんだから、それはもっと凄まじい惨状だったはず。米軍側も情け容赦無いところをわずかながら描いてはいるが、リアルにし過ぎる遥かに酷い事をしたように見えてしまうからだろうな。黒澤明が監督やってもうちょっと現実に近い内容にしてた方が良かったかも。どうせ米国本土での興行収益は赤字だったんだし、10年おき位に双方の国民にショックを与える良い教訓になる映画って意味あると思う。見せ場である米軍捕虜の手紙の部分はもう少し映像を交えたほうが僕としてはもっと感動できたと思う。西郷一等兵のその後とかはどうなったか気になる終わり方だ。 【おすし】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-01-20 11:24:05) |
153.父親たちの星条旗と続けて見たが、結局はどっちとも納得のいくものではなかった。正直期待してはなかったが、その通りだった。戦争モノが苦手な自分にとって、やはり導入部から最後まで退屈に感じることが多く、実話をもとにしてるとはいえ、特に心にも何も残らなかった。結局手紙が後世に受け継がれたこと以外、いらなかったのでは?とさえ思える。もう戦争モノ見んのやめよかな笑。 【Andrej】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-01-15 04:13:59) |
152.既に第二次世界大戦を扱った映画をいくつか見ているものからすると、新たな視点や感慨を得ることは出来ませんでした。 戦局が極端に不利になったら捕虜になることが当たり前だったアメリカ人にとって自決するのが非常に奇異に映るのは分かるが、それを安易に繰り返し過ぎ 戦う前から自決させるのはオカシイ。 とはいえ、こういう映画は作り続ける意義があるとは思うので、甘めに6点。 (獅童って悪役商会より悪人面だから、こういう憎まれ役にぴったりですね。) 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-01-13 21:05:05) |
151.《ネタバレ》 期待しすぎていたのか、内容が希薄すぎて残念。 何よりも、映像が四六時中モノトーンなのは何故!? これってズルイよね。 プライベートライアンのようにここぞという時に使って欲しい。 せっかくセット作って収録してるんだから。 セットを安上がりにするための短絡的な手法としか思えない。 逆に非現実的でのめりこめません。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-01-04 22:51:10) |
150.結構厳しい批判が多いのに驚いた。(もっとも下記の理由で頷けるが)アメリカ人にとっては仇敵ともいうべき当時の日本軍を、アメリカのスタッフがここまで公正に描いたことを大いに評価しても良いのではないだろうか?もちろん本来アメリカの大衆向けのエンタテインメントなのだから多少は大目に見なければならない点もあるかも知れないが、国が違うだけで同じ人間が殺し合わなければならない戦争の悲惨さ、(前作と合わせて)日米の民族性や兵士の置かれていた状況の違い、当時の日本社会が何よりも日本人にとって一番辛いものだった、というポイントが押さえられていたと思う。それに昨今の、時代背景を無視して不自然なほどヒューマニズムを強調した、正真の日本の戦争映画よりも「日本映画」として違和感が少ないのは賞賛に値する。このような映画を巨費を投じて丹念に製作し、アカデミー賞にまでノミネートしてしまう、アメリカの懐の深さには感心するしかない。ただ、難を言えば、アメリカナイズされた「栗林中将」が最も有能で魅力的な人物だったのだという、いつもの「アメリカが一番」を言いたいが為の映画なのか?と考え出すと、鼻持ちならなく成って来てしまう。ここは、彼こそ現代的な西欧の合理主義的聡明さと武士道の美徳を合わせ持った人物と捉えておきたい。 【lafish】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-01-04 00:00:38) (良:1票) |
149.うーん…。 面白いんだか、面白くないんだかよくわからんかったなぁ…。 歴史や時代背景無知なせいだろうか? 「父親たちの星条旗」も見れば印象変わるのだろうか? ひとまずこの点数で保留ということで…。 やるせない気持ちにさせられたという印象しかないなぁ。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-01-01 00:46:23) |
148.《ネタバレ》 硫黄島の戦いが日本にとって時間稼ぎにしか過ぎなかった、という史実の先入観があって、そこから抜け出せる話ではなかった。 主人公が将校なのか一兵卒なのか、はっきりしないから話に芯が通ってないし。 ただ、日本人から見ても話に違和感がないのは大したもんだけど。 この程度の映画でも、日本は撮れないってことに歯がゆさを感じる。 【まかだ】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-12-31 02:25:01) |
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147.ドンパチシーンの迫力は凄いのですが、あくまでも音響的な意味であって、もう少し生々しい殺戮シーンというか鬼気迫る演出が欲しかったような気がします。つまり、ドラマというよりは軍事アクションにやや傾倒気味かなと感じたわけです。あと、キャストですが、二宮君では青臭すぎてこういう役柄にはどうも合いませんね。渡辺謙、伊原剛志、中村獅童らの迫力に完全に力負けしてます。 |
146.映画館で2回見ました。DVDでは数知れず。でも、見るたびに涙腺がゆるんでしまいます。クリントイーストウッド監督には、良くぞこの作品を作ってくださったと、感謝の気持ちでいっぱいです。役者さんたちもすばらしい演技だった。「クリントイーストウッドの映画に出演できる」ということで、みんな超張り切り。この、みんなを駆り立てるカリスマパワーはこの監督ならでは。渡辺謙さんも、いい仕事をなさいました。人生の代表作(裏監督の労力も含めての評価です)になると思います。 実は、昨日も見て、涙しました。--さらに後日追記--何回も見ると、渡辺謙の無理やりな飄々とした演技がちょっと、鼻につくし、洞窟の広さや清潔さなど、残念な演出のような気が強くなってきたので、点数を少し下げました。 【ひであき】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-12-15 15:16:24) |
145.アメリカ人独特の、敗者に対する優越感が鼻につく。イーストウッドさん、今度はナチスの視点で戦争映画をつくって、ドイツ人にも同情してあげてくださいな。さらに驚いたことに、ジャニーズ事務所のタレントが主役ですか。この頭の軽そうな芸能人が、時代にそぐわない不自然な現代語をぺらぺら喋っていることを、なぜイーストウッドが放置したのか分かりますか?その理由は日本語の台詞は、アメリカでは英語字幕に変わるから放置されたのです。声が小さいことが放置されたのも同じです。つまり、これは「日本」を描いた作品でありながら、日本人観客には優しくない映画になっている。しかもこれだけ長い映画なのにアホな男ばかりで、うつくしい女性がまったく登場しない・・。窒息させる気か!事実を知るだけなら教科書で充分だ。これは「映画」じゃないのか?それによくぞここまで大根役者を集めたものです。大根役者よろしく大根兵士にしか見えません。大根が銃を持って何をやってもしょせん大根にすぎない。中村よ。浮気しているヒマがあるなら演技を磨け。この監督の作品は、夢や希望がないということが一貫している。他人から元気を奪い取ることが、イーストウッドの老後の唯一の楽しみなのだということは、もう分かった。だ、け、ど、ね、こんなにも暗い気分にさせられて、あげくのはてに戦勝国のアメリカ人から日本の歴史をねちねちと教えられている自分が不憫で涙が出てきそうなのです。日本人にとって非常に残酷な映画でした。私はイーストウッドの偽善を許せません。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 0点(2007-12-12 21:22:03) (良:3票)(笑:3票) |
144.《ネタバレ》 期待してたよりもダメだった。期待しすぎたかな。演技に定評がある役者が多かったわけですが、思ったよりも凄みが感じられなかった。二宮君なんかはセリフがなんかおかしかったですね。あと気になったのはあれ?なんで?という状況が多すぎた。かなり序盤に相次いで自決する兵士(笑)戦局がわかりづらいですね。時間の経過も全く分からない。多くの人が指摘するように硫黄島の戦いは日本軍の驚異的な粘りで米軍を苦しめたとか悲惨で壮絶な戦いなどが全く伝わってこない。もう少し生々しい戦場を描いてもよかったんじゃないですかねえ 【青陽】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2007-12-11 11:43:57) |
143.香港の映画館では、学生が多く観に来ていました。 日本兵が自決を選ぶシーンではあちこちから チーシン(Crazy)という声が上がり、 日本人とばれるのが少し恥ずかしいという気持ちになりました。 まさにいかれていたのでしょう。 この映画、おもしろいとは思いませんでしたが、 星条旗と併せて一度は観ておく映画だと思います。 生きて帰った兵士のその後はどのようなものだったのでしょうか。 |
142.《ネタバレ》 CMでは泣いてる若い観客を効果的に使って「感動作!」とか言ってたけど、この涙は感動によるものではないと思います。最後の掘り返された手紙が見つかったシーンも、手紙の内容をしっかりと描かずサラッと終わらせたのは、単なるお涙頂戴映画にしないで反戦映画に徹底したためでしょう。それにしても中村獅童は頑なに、自決の信念を持ってたのに、何か情けない描かれ方をしてますね。部下もみんなついてこないし、結局自決もできなかった。何故か笑っちゃいそうになりました。あとこれは感じた人も多いと思いますが、妻子持ちの軍人を演じるには二宮は若すぎる!!言葉遣いが今の若者風なのも違和感を感じました。久しぶりに映画館で映画を見たけど、音がこもって台詞が聞き取りづらかったです。DVDで見直したいですね。最後に、やっぱり戦争も知らずにぬくぬくと現代を生きている僕らが、この映画から戦争の悲惨さ、生きている事のありがたさ等を改めて感じなければならないと思います。 |
141.《ネタバレ》 これはドキュメンタリーでみたい。冒頭の手紙を掘り起こすシーンから、そんな映画を期待してしまった。実際始まってみると、描写が生ぬるい、と、ここで評されていましたが、確かに、戦争の残酷さなどが全然伝わってこないし、なんだか軽い。人を描くにしてもなんだか中途半端な感じ。冒頭と最後の掘り起こしたシーンと、詳しく硫黄島のことを知りたい、と思わせたこと1点付加して6点。 【bluestar】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-11-12 00:42:14) |
140.邦画では描けないであろう描写とリアルさがあった。しかし、この作品を硫黄島戦を描いた映画とするにはもの足りない。西郷達の部隊は逃げてるだけで、まともな戦闘を ほとんど行っていないし、栗林中将の戦術もいまいち伝わってこない。監督が彼に興味を持った原因の一つとなった、その異色ともいえる戦術、それが満足に描写されていないのはどういうことなのか。これでは硫黄島で戦った日本人がそこで何をして、そして死んでいったのか、何が起こっていたのかがわからない。大多数の日本人が硫黄島の戦いなんて知らないのだから、それこそを教えて欲しかった。地下壕掘りの過酷さ、自爆攻撃、地下壕網を使って米軍相手に奮戦する姿を。パンフではしきりに米の被害が日本のそれを上回ったことが書かれているが、映画を見てもそこには、それを感じさせる描写などはまったくない。36日という日数の経過が感じられないのも、それに拍車を掛けている。不満ばかり書いたけど、十分見る価値はある。 【ういろう】さん [映画館(字幕)] 5点(2007-11-11 01:48:22) |
139.数ヶ月前に深夜のNHKで再放送されていた硫黄島ドキュメンタリーを観てしまったことが失敗でした。日米双方の生き残られた方々がカメラの前で切々と語る一言一言を聞いてしまった後では、この映画はあまりにも生ぬるいといった印象しか残りません。どんなにテクノロジーが進歩しても、戦争をリアルに再現することは不可能であることを改めて思い知らせたのと同時に、知らない世代が後の世代へ語り継ぐなどということも不可能であるということを確信しました。人の歴史は戦争の歴史という言葉にも残念ながら納得せざるを得ないですね。 【マー君】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2007-11-03 15:45:42) |
138.《ネタバレ》 皆さんご指摘の通り、洞窟陣地で粘って粘って時間を稼いだという肝の部分の描写が十分でなかった点が残念でした。あと、やけに細かいけど、日本兵が小銃のことを「ライフル」と言うのに妙に興ざめしてしまいました。司令部内での対立というのも、史実と異なるし、ちょっとなぁ。とはいえ、こういう戦いがあったという事実を世の中に改めて知らしめてくれたという点は素直に感謝したい。兵隊さんたちの頑張りを、忘れずにいたいものです。硫黄島での実写にも感動。 【ひかり109号】さん [映画館(字幕)] 5点(2007-10-12 23:45:29) |