147.《ネタバレ》 これを題材にした時点ですでに勝ってる。観終わって「何もしていない」ってのは二つの意味がある事を知った。「悪い事をしていない」と「自分を守る事をしていない」。レビューを書きながらTVでは「痴漢でっちあげ事件」のニュースが流れている。守ってもらうより、自分で守る世の中。陪審員制度導入。日本はこれからどこへ行く。 【オニール大佐】さん [地上波(邦画)] 7点(2008-08-08 17:17:49) |
146.《ネタバレ》 「冤罪」をテーマに日本の刑事裁判制度の問題点に光を当てた傑作。冤罪の不条理さが伝わってきたことはもちろんのこと、逮捕~裁判までの流れを丁寧にわかりやすく描かれていたことに監督のこだわりが感じられました。ただあえて難点をいえばこの被告人は親のおかげで経済的な面では恵まれていたということ。弁護士費用の事=お金が無かったらどーなってたの?、的な事をちょっとはふれてくれていたら完璧だったのになあと思いました。とりあえず「最高裁判所裁判官国民審査」の投票は真剣にやらなきゃならんわなー。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-06-30 00:06:56) |
145.日本の現代社会なんてこんなものだろと改めて痛感した映画だった。この腐った社会を変えてほしいが某首相はアメリカの言いなり。政界の連中はあほばかり。みんなこの映画を見ろ。 【ばっじお】さん [地上波(字幕)] 8点(2008-06-25 15:23:54) |
144.《ネタバレ》 日本の法廷物としてとてもよくできていると思う。法廷物は冗長がちに なるけど緊張感が続いて時間が短く感じられたのは見事。 官側が脚色されているように思わされるのが、逆に残念。 こんな検察ないだろうと思えるけど、もしかしたら本当にリアルに演出されている のかもしれないけど。 満員電車だけは絶対に避けよう思った。日本アカデミーには十分相当してると 思う。 【タッチッチ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-05-22 09:12:47) |
143.《ネタバレ》 前作から10年振りということだが、この監督のキレが全く鈍っていないことに、まず驚いた。比較的地味なテーマだか、巻頭からすぐに話に入り込めてしまった。何年も掛けて暖めたテーマだけに、監督の主張や作家性が全面に出ていたが、押しつけがましいところは無く、教えてもらうところが随所にあった。役所広司は三谷作品の壊れた役柄より、こういう正統な役のほうがいいのではないかと思う。ともかく、身近な小さいテーマをこれほど大きく見せる映画作家はこの人ぐらいだと思うし、次作はもう少し早めに作ってもらいたいと思う。 【rosebud】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-05-14 21:13:23) |
142.いやはや、いろいろ考えさせられる映画でした。 【K】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-05-11 20:27:23) |
141.《ネタバレ》 才能のある監督さんですね。鑑賞者の性別、年齢等で意見が分かれる作品だと思いますが、自分としては、哲学的要素が大きなウェイトを占めました。パラレルワールドで無い限り、真実は一つだけです。容疑者が嘘をついていようが、真犯人が別にいようが、被害者が勘違いしていようが、起こった事実は一つだけです。ただし、その一つの事実を真実として裁判で明らかにすることは不可能だということです。些細なことであっても、人が行動を起こす時には大抵動機があり、一人一人の心象や動機と起こした行動とその結果を正確に組み合わせたものを真実と定義し、それを解明することは奇跡ではないだろうかということを考えさせられました。 【ラスリープ】さん [地上波(邦画)] 7点(2008-05-02 01:53:36) |
140.ある意味「パッチギ」に似た監督の思い込み的プロパガンダ臭がだめでした。ただ「パッチギ」よりはまともに作ろうとしている姿勢が見えたので、この点数です。あと、かなりミスリードを誘う映画かなあ、とも。殺人を犯しているのに無罪になった殺人犯が再度殺人を犯した事例や、強姦で執行猶予ついた犯人が執行猶予中に強姦殺人を犯した事例、痴漢冤罪被害者の会の会長が痴漢を犯して現行犯逮捕された事例(いずれも日本の実例)について、周防監督が映画を作ったらどうなるのかな、とちょっと考えたり。でも、周防監督は、ちょっとだけ泣かせるようなコメディタッチの作品の方がやっぱりいいなあ、と再認識しました。 【えんでばー】さん [地上波(邦画)] 2点(2008-04-24 01:47:01) |
139.こわかった。そんじょそこらのホラー映画より,ほんまに怖かった。国っていったいなんなんやろ。。新しくできた保険制度も,未解決の年金も,道路族も・・・。ってな具合に,およそ映画とは関係のないさまざまな問題が,ブワーッて小星の中をかけめぐった。24時間後,普通に日々を生きてる2・3時間後に,檻の中にいてるなんてコト,このノーテンキな小星に想像できるかな?いや,やっぱ実感わかないッス。。それでも,この映画が現実を描いているなら,せめて,ビビらずに向きあえる知識を身につけよう。臆病な小星でも,前を見れる知識を。・・・・って,思わせてくれたこの映画,すげーおもしろかったデス。 【小星】さん [地上波(邦画)] 10点(2008-04-16 22:14:21) |
138.なにか憂いの残る後味ですねえ。こんなに問題点が多いのに、もうすぐ裁判員制度が始まるなんて大丈夫なんでしょうか。これまでよりずっと裁判にかかわる人が多くなるんですから、国の制度改革に注目していこうと思います。 明日から電車乗るときは気をつけなきゃ… 【黒めがね】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-13 16:03:14) |
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137.《ネタバレ》 ここ最近見た邦画の中では一番良くできていました。最初から最後まで、物語に 引き込まれました。裁判に関してはいろんな意味でやりきれない気持ちになりましたし、ここ最近の実際の事件を見ていても、痴漢の冤罪を晴らすのはとても大変で現実的には不可能に近いことらしいという問題点を広く世間に広めたという良い点も有ったと思います。 ただ、気になるのは、この映画では、実際に痴漢被害にあった女子高生の側からの物語はほとんど語られておらず、むしろ女子高生(本当に痴漢にはあっているらしい)は 考えの足りない悪者?悲劇のヒロイン気取り?のような描き方さえされているような印象さえ受けることです。 できれば、もう少し、被害者自身の葛藤やとまどいも描いていてくれたら、 「痴漢の裁判制度」そのものへの問題点だけがもっとクローズアップされて良かったかなぁと思います。この描き方では、痴漢を捕まえて訴える事自体、被害者側がそもそも よく確証を得てないならするな!といっているようにも見受けられ、それはそもそも監督自身が痴漢という犯罪を軽くみてやいやしないか・・・、女子高生が痴漢を捕まえることがどれだけ勇気のいる行為か本当にわかっているのか・・・? という危惧を少し持ちました。痴漢冤罪を晴らすのも大変ですが、実際に痴漢を捕まえて訴える事だって、被害者女性にとってはとても大変な事です。本当に痴漢は世の中に 沢山居て、被害にあっている方も本当にたくさん居ると思いますよ。 なので、この映画がきっかけで冤罪事件が注目されることは良いことですが、だからといって、痴漢を訴えづらくなるような事のないようにくれぐれも気をつけて欲しかったですね。植草教授の事件なんて見ていると、なんでもかんでも冤罪を主張するやからが 増えているような気もして、大変心配な気もしているのです。まあ、当方既に痴漢に 逢うような年でもないのですが・・・。 【やわらか戦車】さん [地上波(邦画)] 7点(2008-03-30 01:55:33) |
136.最初からどんどん引き込まれました。ホラーですよ、これ。 【eureka】さん [地上波(邦画)] 9点(2008-03-29 13:15:23) |
135.この監督さんは一流の職人さんだと思う。 司法の理想と現実 それを美しい構図と構成に纏め上げている。 【准将】さん [地上波(邦画)] 9点(2008-03-24 16:13:50) |
134.被告側の視点に立った話だと理解はしているが、体の中が震えるてくるほど腹の立つ作品でした。駅員に押し込まれるほどの満員電車に乗ったことのある人(大勢いるでしょうが)なら判ると思いますが、故意にしろ過失にしろ何が起きても不思議ではないあの空間は、本当に異常です。もう随分前ですが、ある日の車内で僕の後ろにいたOL風の女性が突然、「いつまでさわっとんじゃ!ボケ!!」と大声でまくし立てたことがありました。当の女性はそれだけ言うと素知らぬ振りをしていたのですが、その女性を取囲む男性陣(6~7人)は僕も含め穏やかではありません。離れている乗客たちは、(どいつやどいつや)という風にこちらを興味深げに覗っています。そして次の瞬間、僕ら男性陣の下ろしていた手がもぞもぞとゆっくり上げらてゆく光景は、緊張感の中の変な可笑しさと(あ~みんな考えるのは同じなんだな)という妙な連帯感を感じた忘れられない体験でした。そんなこともあり、ちょうどTVなどで騒がれていた痴漢犯罪の問題は予備知識としてもっていたので、一方的とはいえこの作品の進め方に異論はありませんし、警察の体質や裁判の在り方に問題があるとは思いますが、裁かれるべきは何が起きてもおかしくないあの通勤ラッシュの殺人的混雑に元凶があるような気がしました。そんな特殊な空間での難しい犯罪だけど、改めてこういうことが起こっていると今一度“傑作”として仕上げ、世に送り出した本作の功績と静かで熱い演技をした役者たちには素直に拍手を送りたいものです。最後に一言いわせて下さい。日本アカデミー賞のバカヤロ~! 【カリプソ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-22 18:27:12) (良:1票) |
133.この国に住んでる男性は全員観ておかないとコレ。 【エムラ兄妹】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-03-21 16:32:53) (良:1票) |
132.凝っていて、リアルティもあるんで、どんどん引き込まれました。ただ最後まだまだ進行形っていうのが、スッキリしなかったです。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-03-16 02:24:25) |
131.ちょっとダルいかな。でも、このダルさが 見ている観客と、映画の中で実際にノロノロと 動いている日本の裁判の現状を照らし合わせているのだと思うと、 まぁ、これはこれで良いのだと思う。 雰囲気も邦画っぽくて良いし、日本の裁判について 何も知識が無かった自分にとっては勉強になったと思う。 だけど、このゆったりとしたペースで 2時間越えはキツイかな。 【幕ノ内】さん [地上波(吹替)] 6点(2008-03-13 15:41:22) |
130.タイトルの通り『それでもボクはやってない』・・・その一言に尽きる映画でしたね。というかそれしかありません。緊迫感がずっと続き、全然長く感じませんでした。素晴らしいです。とにかく周防監督の素晴らしい手腕と、たまにエルレガーデンの細美に見える加瀬亮の演技に本当に拍手を送りたい気分です。邦画もまだまだ捨てたモンじゃないですね! 【ピルグリム】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-03-12 22:44:18) |
129.民法での放送後いっきにレビューが増えました。そのなかにやけに監督の向けた日本の裁判の問題点や現状に対しての批判が多い気がします。監督がこの作品でスポットライトに当てた日本法曹の現状はあくまで一角であり、全ての角度から日本を眺めた作品を作るならば某三部作以上の超大作にさえなりかねません。でも逆にコレだけの人たちの裁判に関する関心や興味を起こさせただけで充分な作品なんでしょうね。ただ、あくまで一角です。罪のないニート君が日本法曹の有罪率99.9%の悪循環に飲まれた一件です。この映画が捉え切れていない死角の部分が果たして僕たちを救うほど重要なものなのかは定かではありませんが 【よーじろー】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-03-10 20:12:12) |
128.裁かれたのは痴漢行為ではなく、やっていないのだから「やっていない」とあくまでも主張してやまない西洋的近代個人主義精神なのである。そしてさらに左遷という形で裁かれたのは自分自身の判断で裁判を行う裁判官の西洋的近代個人主義による精神なのである。つまり個人の本心にもとづいて行動するアイデンティティはこの国では排斥され、場の空気を読め、と常にみんなが期待する役割を演じることが強制されるのである。だから交通事故をおこしたら被害のない方が、悪くなくてもまず謝り、不祥事を引き起こした省庁は、関係のない新任の大臣がまず国民に謝るのである。そもそもこの国の裁判制度は、もし無罪が乱発されたら、みんなが裁判で決着をつけるようになり、そうなると制度的に機能しなくなる貧弱なつくりになっているのである。そもそも西洋の正義なるものは未だに通用していないのに、形式的に西洋の正義が機能しているふりをし、学校でもそのように教えながら、実は個人を徹底的に圧殺する場の空気が支配する人権後進国なのである。年金さえ自国民の政府では管理できず、役人たちが食い散らかしてしまう公認汚職は裁けない社会制度後進国なのであり、ごまかしだらけのGDPによる偽装先進国だったのである。だから個人が個人の良心にもとずいて声を上げる精神は、制度の根幹に関わるとして統治機構により圧殺されるのである。よくできた脚本なので社会的示唆に富む映画になっていると思う。 【マンフロント】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-03-09 22:00:26) (良:1票) |