44.寺尾聡さんのピュアな瞳。世の中の騒々しい事柄を全て洗い流したような清さがある。そしてその瞳の先に、物語に絡む大勢の人物が照らし出される。背負っているもの、苦悩。そうして伸びる黒い影こそが、今の日本の実像そのものなのであろう。佐々部清監督は「陽はまた昇る」に続いてこれぞ日本映画!と思える作品を撮ってくれた。 ただ、それと映画の面白さは別。詰め込みすぎな上にテンポが悪いのでダレてくる。原作(既読)を超えるというのは余りにも難しいのだろうか。 【紅蓮天国】さん 4点(2004-09-07 04:37:33) |
43.吉岡秀隆がいなければもうちょっとましになったんじゃない?というのが見終わったあとの感想。妻の介護に耐えられず殺してしまった主人公と、未だに耐えている吉岡くんの家族との対比というメッセージと、話の主題である何故「半落ち」なのか?というメッセージが独立に出てきてしまっている。どっちのメッセージに絞ればいいかは、吉岡くんの演技を見れば明らかだろう。吉岡くんのあのキャラに、あの奥さんというのはなんだかグロテスクだ。樹木希林の演技に泣かされてしまったので、6点! |
42.《ネタバレ》 あまりにも心情深く、意味深い物語でした。命を殺めた事と、命を救う事の隔たりが、すばらしい人物描写により丁寧に描かれている。泣かせるシーンは随所にあるが、それ以上に、人というモノに対して、深く感じ、考えさせてくれる素晴らしい作品だった。文句無しにお勧めできる映画。 【sirou92】さん 9点(2004-08-24 14:15:05) |
41.《ネタバレ》 好きな人には申し訳ありませんが、こういう「泣かせよう、感動させよう」という狙いが露骨に見える設定や演出はどうしても受け付けません。 作品の出来としても中途半端。あんなオチでは、到底ミステリーとは呼べないし、ドラマとしてもテーマが押しつけがましい。 もちろん、言いたいことはよく分かりますよ。「人間の尊厳」とか、「魂の在り処」とか、「骨髄移植によって受け継がれていく命の重みと自己存在の意味や価値」とか。 しかしそういう点を理解していても、この感動の押し売りと、大雑把な展開には抵抗がある。きちんと描くべき「妻を殺すか、殺さないか」といった元刑事の動揺や精神的葛藤も、導入の謎のためないがしろにされていたりする。また、警察の隠蔽体質批判や内部対立など、物語の主軸がブレていて、共通のテーマの割に、各々描ききれていないアンバランスな結果になっている。「始めに感動ありきで、あとは水増し」、という姿勢で作るからこういうちぐはぐな印象を与える内容になる。 出演者もメジャーどころが多い割に、何故か大根に見えるのも痛い。多分、用意されたセリフ回しや演出の陳腐さに原因があると思う。 「人は誰の(何の)ために生きているのか」というテーマなんて、漫画にしろ小説にしろ、どんなジャンルでも描かれる基本中の基本。ことさら声を大にして押し付けるようなマネはして欲しくない。 【FSS】さん 3点(2004-08-20 00:53:19) (良:1票) |
【k】さん 6点(2004-08-16 12:28:14) |
39.《ネタバレ》 タイトルになんとなく惹かれ借りて観ました。前半は農薬飲んだ奴が気になり集中できなかった。法廷シーンはまあまあ(樹木希林の演技は凄い!!!これなきゃ3点がいいとこ)エンドロールの歌は力みすぎだよ、吉岡に歌わせれば良かったのに |
38.中盤までかなり良かった..クライマックスもそれなりに.. ただ、申し訳ないが正直言って、あれだけひっぱっておいて、あのオチでは.. 拍子抜けです... 【コナンが一番】さん 5点(2004-08-02 14:43:17) |
37.話はいいのに、不完全燃焼です。いろんな登場人物の物語をいろいろと入れすぎたせいか、肝心の主人公の話が薄くなってしまったように思います。ちょっと脇役まで豪華にしすぎたんじゃないでしょうか。 【いざ、ベガス】さん 4点(2004-07-31 06:55:23) |
36.「人は誰の為に生きるのか」最愛の一人息子を失って心が壊れていく妻を見守る夫。寺尾聡と原田美枝子の「黒澤組」が好演しています。検察官の伊原剛志、弁護士の国村隼人のやりとりや本田こう太郎と吉岡秀隆の判事同士のやりとり。特に姉役のキキキリンはよかったです。 【ジブラルタの星】さん 10点(2004-07-31 01:35:58) |
35.原作は読んでないでないですが、言葉の一言一言に重みがあって「生きる」というメッセージが伝わってきました。「あなたは誰のために生きているのか」この問いの答えは誰もが持っているライフワークでしょう。でも梶さんはいったい誰のために生きているのか?妻を殺して子どもを亡くして・・・と考えながらラストを迎え、梶さんが守っているものがわかるととてもグッときました。 【PPOSSTU】さん 7点(2004-07-28 19:17:10) |
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34.柴田恭兵 遠くで見るといい男!近くで見ると・・・・年取ったなぁ~。 【あずき】さん 5点(2004-07-19 23:00:17) |
33.中盤の「検察と県警のやりとり云々」は個人的には無駄だと思ったが、 それ以外はなかなかの出来。 「妻は息子を2度失った」っていう話は痛いね。 アルツハイマーにはなりたくないとしみじみ思ったよ。 寺尾聡、原田美枝子、樹木希林、このへんのベテラン陣の演技は見事。 この映画を見た後、骨髄バンクに登録したくなったのは俺だけだはあるまい。 【ふくちゃん】さん 7点(2004-07-14 16:19:56) |
32.惜しい!坊ちゃんぽいイメージがある寺尾聡のせっかくの新鮮な演技・・・妻にほだされて嘱託殺人を犯す元警官・・・やアルツハイマー症患者介護や骨髄移植といった重要な事柄に対する問題提起を非現実的な設定やシーンが台無しにしています。刑事同士が自己主張むきだしで同僚に手をかけたりなんて刑事の間どころか実際の社会人の間でもありえないし、副裁判官の幼稚っぽさも非現実的だし、ましてや自分の家庭に老人ボケを抱える裁判官がアルツハイマー症がからんだ事件を審理することはありえないと思います。これから始まる裁判員制度でも各裁判員が担当する事件と同様の問題を抱えたり過去に経験したりしていないかどうかは事前に厳しくチェックされるはずなのです。もっと細かいことを言えば、アルツハイマー症患者は自分の間違いを指摘されると激昂するのが普通で、どうころんでも「あら、私まちがってたわ・・・。だから殺して。」なんては絶対に言わないのです。どんな名優の名演技をもってしても細部の整合性や現実性に気を配られていなければ作品は台無しということです。 【かわまり】さん 4点(2004-06-30 01:37:46) |
31.余計な演出が折角の素材を台無しにする、日本映画のダメなところを集約。 不要な泣きの為だけの展開が浅はかで、淡々とした演出が相応しい作品であった。 【ナイスな】さん 2点(2004-06-15 06:08:34) |
30.《ネタバレ》 私は本を読んだけど、映画の方が、かなり泣けた~。本には「妻の日記」という泣かせアイテムはなかった。あれが泣けた~。樹木希林が上手だった~。原田美枝子が切ない・・・。柴田恭兵老けた~。骨髄バンクと痴呆介護について考えさせられる映画だった。いろんな俳優がいっぱい出てて、またまた余計な事に気が行ってしまう私は「あ、この人の名前なんだっけな~」って何回も考えちゃった。豊原功輔は本で「腹話術の人形を思わせる栗田」という風に書かれているの。それから「白い巨塔の人だ~」とか「ジョージアのおじさん今日はまじめ!(石橋蓮二←字違うかも・・)」とか、余計な事を考えちゃった。有名どころを多数使うのってどうなの?高島礼子は必要だった?県警の偉い人で吉田拓郎がサラリーマンになったみたいな感じの人の名前は?誰?・・・・・などと、気の散る私であった・・・・・。でも、かなり泣きました。寺尾聡のUPが多くて、大画面では、正直キツかったです。これはテレビでやる時に観れば十分かも。 【むぎむぎ♪】さん 5点(2004-06-13 01:32:24) |
29.《ネタバレ》 「半オチ」の脚本。三十路過ぎて色気が「半落ち」の鶴田真由。「半落ち」以前にいつまで経っても俳優として半人前な吉岡秀隆 等々、文字通り「半落ち」だらけの本作。しかし、「半落ち」と言いつつ、最後の最後で原作に登場しなかった森山直太郎を「半落ち」にできなかったのは、映画版の痛恨のミス。つまり、森山直太郎に対して「せめてキーを半音落として歌え!このっ、半人前のナルシスト野郎が!」と取調室で問い詰めた後に再録音させてはじめて、「映画版の方も半落ちですよ」と堂々と言い張ることができるのです。 【STYX21】さん 4点(2004-06-12 08:38:45) |
28.途中中だるみ感があるけれど、全体的にはそこそこよかったです。裁判で新聞記事を読むところでは、映画館内のそこら中で鼻をすする声聞こえました。でも、、、、殺してから自首するまでの二日間何をやっていたかって、警察やマスコミがそんなにみんなして大騒ぎすることなのか? 【カルーア】さん 6点(2004-06-06 22:26:07) |
27.色々と考えさせられる作品ではありますが、正直穴が多すぎて頭の中に生じるツッコミを抑えるのに苦労した。役者は豪華ですが割と大事な役柄の鶴田真由が軽いというか表面的というか。何も響くものが無い演技。視点も中途半端にコロコロ変わって混乱した。ストーリー自体は悪くはないのでこの点数。 【ラーション】さん 4点(2004-05-24 05:45:31) |
26.多くの方が語っている通り、寺尾アキラと樹木希林の演技が素晴らしい。静かに表情で魅せる演技、迫真にせまる演技、二人の演技力がこの作品の質を底上げしたことは紛れもない事実である。確かにそうそうたる豪華なキャスト陣ではあるが、それだけではここまで素晴らしい内容にはならなかっただろう。社会問題を背景にかまえ、ミステリー性は薄れているもののヒューマンドラマとしてはかなりレベルが高いと感じた。派手な演出に頼らず、脚本と演技力だけで魅せた良作である。幅広い層に観て頂きたい作品だが、とりわけ年を重ねた者ほど感情移入しやすいストーリーであると思われる。 【HARVEST】さん 9点(2004-05-10 06:39:52) |
25.全てが予定調和の中に落ち着いているので、安心して観ていられる。それが「テレビでも充分だ」という気持ちを起こさせる向きが無いではないが。でも、寺尾聰と樹木希林の二人の演技だけでも映画館まで行く値打ちがあるはず。周りのヘボキャスト(特に女性記者と若手判事!)を何とかすればもっと良くなったと思う。あと、エンディングの音楽。入れ方が急過ぎ。あれで感動の涙が引っ込んだ人も結構いるのではなかろうか。もうちょっと考えようよ。 【山岳蘭人】さん 6点(2004-05-09 18:28:36) |