24.賛否両論なのも頷ける、淡々と映しすぎなんだよね。 僕には退屈に感じました。ラスト20分あたりからはその淡々さが恐怖を倍増させる。 終わり方も強烈で、この終わり方は一生忘れれらないような気が。 映画として見ると面白くない映画。現場再現って表現が正しいのかも。 【ふくちゃん】さん 6点(2004-12-17 05:01:16) |
23.犯行を行った少年2人も亡くなった彼ら彼女らと同じ目線で描かれていて、作者側の事件に対する憎しみは限りなく排除されている。でも当然憎むべきは犯人二人であり、ボーリングフォーコロンバインを観ているのであれば銃社会そのものも憎むことができるだろう。映画の中に怒りをぶつけることができず、てくてく廊下を歩く長い時間の間、とにかくやり場のない怒りを感じていた。映画的盛上げも時間構成をいじくっているだけであるが、それがなんとも巧妙で、現実を繰り返し冷たく見つめる。もしこの編集がなかったらたんなる残酷な冗長映画だっただろう。 観ていてなんとも気持ちの悪い映画だった。 |
22.延々と長回しのカメラとともに登場人物の後を追っていくうちにすっかりスクリーンの中に放り込まれた。登場人物のセリフからはなかなか物語の主軸に繋がるものが見えてこないが、少しづつ悪夢を予感させる断片が形となってくる。恐怖と言う意味では今まで見たどんなホラー映画よりも恐ろしかった。しかし製作者の主張を徹底して排除した映像は賛否両論だろうというのはわかる。 【ロイ・ニアリー】さん 8点(2004-12-11 23:05:43) |
21.たぶん自分に感受性が不足しているのだと思い、恥ずかしいのですが、正直にいえば、あまり何も感じることができませんでした。タランティーノ風の時系列が複層する構成、精神的といってもいいような美しさを見せるファースト&ラストシーン(ユーミンの歌に『悲しいほどお天気』というのがあったなぁと思い出した)、巧妙なカメラワーク、そっけないほど説明的でないシナリオなど、実験的で完成度の高い作品であるとは思います。しかし……みなさんが書いておられるような、事件の悲惨さとか、日常に潜む非日常とかに対する不安とか恐怖は、なぜか生じませんでした。。。。。もっと別のときに見れば、違う印象が得られたのでしょうか。ということで、6点也です。ちょっと映画を見る自信をなくしてしまった。。。。。 【delft-Q】さん 5点(2004-12-05 22:47:34) |
【たま】さん 6点(2004-12-04 21:48:45) |
19.ガス・ヴァン・サントは名前を与える。ただしそれは恣意的なものであって、特別に選択された人間ではない。この映画が名前を与えた以外にも多くの人間が存在し、多くのごく普通の日常がある。いつもの空。いつもの背中とゲームの背中。いくつもの日常が積み重なった、その時間の交錯。ある(美しい?)日常の瞬間をスローモーションで描くこと。フレームにおさまった「親」と「教師」。名前を与えられている唯一の黒人。ヒトラーの背景に訪れる宅配業者。……。日常を切り取る、という戦略がこの映画にはいっぱいで、はっきりいって、うざい。戦略(あるいは思いつき)に沿って、愚直に、一生懸命演出した、その努力と力量には敬意を表するが、それにつきあうのは、ちょっと恥ずかしい。もっと気合い入れて真っ正面からいかんかい、とも思うし、そもそも、日常を描く、なんてことが映画に出来るのか? 【まぶぜたろう】さん 0点(2004-10-12 18:24:52) (良:1票) |
18.結末を知っているからなのか、そうでなくても同じ感覚を味わえたのか、それは判らない。が、とにかく80分間、終始緊張状態でスクリーンを見続けた。映像作家を自負している人間なら、1度は撮ってみたい映画なのだと思う。M・ムーア作品の中で卒業生(サウスパークの作者だったと思う)が言っていた「うんざりするほど普通の町にある普通の学校」というような言葉が、とてつもない真実味を帯びてこちらに迫ってきた。価値観のベクトルがほぼ同方向を示しているような場所は、ある種の人間には生きづらいということも痛いほど伝わってきた。もちろん、殺人を犯す言い訳になどなるはずはないが。カメラ好きの男子高生、ダサい女子高生、勇気ある黒人青年、そして共犯の少年......。彼らのあっけない死に、言い様のない無力感を感じるラストだった。 【showrio】さん 8点(2004-08-11 13:19:49) |
17.娯楽要素ゼロの映画。これはいわば映画と言うよりは長い再現VTRといったほうが適切。笑い所も泣き所もナイ。あたかも数年前に起きたあの悲劇の日にタイムスリップしたかのよう。カメラはただただそれぞれの1日を色々な角度から映し出す。いつもと同じ何気ない1日なのにあの事件が起きた日もただひたすら空は綺麗で、そこだけ何も変わらなくて、残酷で。今まで見た中で一番個性的で貴重な映画。 【未歩】さん 8点(2004-07-29 21:24:39) |
16.一見共産主義国とか階級制度国とか後進国とかなんかより、自由主義先進国ほど、歴然とした階級があるのです。目に見えないぶん残酷。 |
15.地上で何が起こっているかなんてお構いなく、同じように青さを保っている空が印象的で美しかった。少年が本当に欲しかったものは非日常的な銃撃殺人ではなく、あの空のようなものだったのではないかと、最後になって思った。 【揺香】さん 8点(2004-07-08 11:07:56) |
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14.これはまず新しい、見たことない手法。完璧に日常というものが描けてるて思う。どこか少しバランス崩れただけで日常は崩壊するという事が凄くワカッタ。話的に面白味はないけどそれは日常を描けているから問題なし。。。このカメラワーク+秀逸な脚本の映画を凄く見てみたい。よーするにカメラワークがメッチャ気に入ってます。 【ヒロヒロ】さん 6点(2004-06-22 22:36:10) |
13.事件の真相はわからないけど、これも真相なんだと思った。こういうタイプの映画だとは知らなかったので、個々の日常がそれぞれ普通で、「これに何かの意味が?」「これがどこかにつながっていくのか?」と途中まで邪推しながら見てしまったのだけど、本当にタダの日常生活だった。二人の少年以外には。そしてそれが自分の現実ともつながっていき、本当に怖くなった。殺人なんて、日常の一部分。関わるか、関わらないか。見たことによって、あの高校生の生き残りの一人になったような気分になった。 【hitomin】さん 7点(2004-06-12 00:54:18) |
12.目の前にある事実こそが真実。友情も恋愛も殺人も日常なのである 【ポジティブ】さん 9点(2004-06-03 13:56:51) |
11.見終えてなんともいえない爽やかさを感じてしまいました。00年代青春映画の傑作と後によばれたりするのか?ひょっとして。 【馬飼庄蔵】さん 9点(2004-06-02 16:00:07) |
10.登場人物の誰しもがいつ爆発してもおかしくないような日常の空気が恐ろしかった。劇場を出てから街を歩いていると、行き交う人々の誰かがいきなり殺し始めることだってあり得る訳で、それが怖かった。ところでこの事件を知らずに観た場合はどんな風に見えるのだろうか?とも思った。とにかく本当に恐ろしい映画だった。ここ一番の恐怖映画です。しかし通販で銃を買える国って怖いですね。 【じふぶき】さん 7点(2004-06-01 15:07:04) |
9.コロンバイン事件を知らない日本人は少なからずいると思う。そういう人がいきなりこの作品を観ると「なんじゃコリャ」だろうなぁ。カメラワークに凝っていたり、いろんな象徴的なものを何気なく映し出して日常に潜む恐怖を表現するその技術は買うんですが・・・いかんせん最初の1時間が眠かったんです。ゴメンナサイ。 |
8.映像はとても良いです。出演者もみんなカワイイっつーか、俳優っぽく無いのだけどあけ抜けてる感じで視覚的には惹き込まれます。結末を知っているだけに見ている方は終始不安な気持ちになるんですけど、考えてみたら私たちの生活だって同じですよね。他人の心の中でどれ程大きな変化が起こっているかなんて見ただけじゃ分からないし、最後の審判が何時来るか誰にも分からない。かなり期待して見て、思った通りの映画ではあったのですが、満足感は得られなかったです。多分何もかもフカンし過ぎているからだと思いますが、誰かに感情移入できてしまうとこれは全く違った意図の映画になってしまうでしょうし、難しいところですね。 【黒猫クロマティ】さん 6点(2004-05-14 12:15:48) |
7.なぜこんな事件がおきたのかということは、マイケル監督の「ボーリング・フォー・コロンバイン」でも言われてたように、高校生でも簡単に銃が手に入り使うことが出来るからというのが一つ。次になぜ彼らはこんなことをしたのかという一番の疑問には、いじめにあってたのに誰も何もしなかったから、と言っているシーンがある。だから教師も生徒も学校も全部憎い、死ぬ気で計画的にやった、ということらしい。淡々と生徒達の行動を追うだけのくだりは退屈にすら感じるが、惨劇が起こるという不安感が妙な緊張感を保つ。次第にそれぞれの映像が重なって凶行に至る衝撃はなんともいえない。あんな格好で止められもせず易々と学校に入り、まるでゲームのように狙い済まして殺していく冷静さはとても理解できない。したがって事件はこうだった、と見せられるだけで闇はそのままだし、ただただ恐ろしく不気味な感じがする。 【キリコ】さん 6点(2004-05-13 00:14:30) |
6.学生生活の普通の日常を全編ドキュメンタリー映画タッチで描いた映画。同じ時間軸のシーンでそこに登場するそれぞれの生徒の視野で何度も映し出されて、それぞれの生徒に対して感情移入ができる反面、妙に退屈なシーンの連続。歩いているシーンをずっと追い続け下手にカット割は一切なし。説明的な事もなし。そんな時にふと日常に溶け込んだ「中に入るな、地獄を見せてやる」という何気ない台詞。戦慄でしたよ。これで大体を察しました(噂は聞いてましたので)そっからはなんとも言えない緊張感がずっと続きました。とにかく淡々と映し続けるカメラに写るものが妙な緊迫感があるんです。とにかく色々考えさせられる映画でした。 |
5.何の変哲も無い、いつもと変わらない高校の一日。カメラは唯ひたすら生徒を追い続ける。前から後ろから、上から下から、廊下、食堂、教室、図書室、運動場等々、唯ひたすら追い続ける。そして起こる惨劇。それでもカメラは唯ひたすら生徒を追い続けるだけ。しかしガス・ヴァン・サントのカメラは、観客を生徒の一人や当事者には決してしない。そこにあるのは当事者ではなく、冷めた目撃者の視線。そして無力な傍観者の視線。この映画は観客に考えることさえ求めてこない。我々に出来るのは唯「見る」ことのみ、そして忘れないこと。事件と共にその事実に戦慄した、7点献上。追伸:何と本作、スタンダード・サイズじゃないですか。そしてHBOの文字。アメリカでは、有料チャンネルHBOのテレビ映画だったんじゃないでしょうか。 【sayzin】さん 7点(2004-05-05 00:07:08) (良:1票) |