300.《ネタバレ》 映画館で観て、意味がわからず頭の中は?マークと疑問ばかり。
結局何がいいたいのこの映画?
もしかして原作読めば少しは破綻した部分が理解できるのかと原作を購入し読んでみて納得。
原作では「成程」と納得できる『恋する大人になりかけの女性心理』が描ききれてない。
原作のソフィはハウルの言動にいちいち嫉妬し感情的で怒鳴り散らし家事はこなすけど一貫性がなくて考えなしの無鉄砲。母性のボの字もないしハウルの言動も表面上はちっともかっこよくない。傍から見れば割れ鍋に閉じ蓋のような凸凹カップルだった。ソフィはラピュタに出てくる豪快なおかみさんとか、もののけのおトキさんのような性格だけど宮崎アニメになるとちょっと元気のいいクラリスというかシータというか…なんだか性格がぼやけている。
原作のキャラの持ち味のよさが映画に活かされてばどんなに面白くなったことだろうと残念でたまらない。
でもこれは仕方ないのかもしれない。
女性も男性も、お互いが異性に求める理想像があるけど、異性に言わせるとその理想像は「ファンタジー」でしかないから。宮崎駿が大人の女性に求める理想像はおばあちゃんの介護を献身的にこなし黙々と働き子供をあやし文句をいいつつ彼氏が散らかした玩具を片付けてくれる『お母さん』だ。男が永遠に求める理想の女性を描いてみたらそんなソフィになりましたとさ…という映画。原作ではエッセンス程度だった戦争のモチーフをメインにもってきて、無理やりドンパチに巻き込ませる手法はいかにも男性的だなあと思います。
女性脳で構築された原作を、男性脳の人間が理解するとこういう映画になるのでしょうね。
あ、ちなみに私「この映画はつまらない。」と言いつつ公開中5回観に行ってしまいました。
フィルムブックも購入してしまいました。つまらないし色々不満だらけなのに何度も観ています。
なんなんでしょうねこの映画、女性心理が全くわかってないから逆に
女性のイライラする心の琴線をくすぐるのが上手というか捉われるというか。
ツンデレ調に言うなら「お、面白くなんかないんだからね、勘違いしないでよ!」なのかなあ。
…なんだ一行で済むレビューだったのか。