87.《ネタバレ》 某990円のDVDを買い視聴(数年前に一見済)。 あらためてそのおもしろさに脱帽です。 山の頂のむこうからあらわれる巨体の迫力。 手前に逃げる群衆、その向こうでは街を破壊しつつ迫り来るゴジラの脅威。 あるいは足元を逃げ惑う人々を写しその大きさと恐怖を演出、 1作目にしてここまで描くのはさすがといえます。 そして何人か書かれている方がいますが、なにより怖いのがその目線。 ゴジラが人間を襲っているということです。 またガイガーカウンターに反応する幼子の描写などは端的な表現ながら、 ゴジラが放射能から生まれた怪物であることがうかがい知れるインパクトのあるシーンでした。 芹沢博士はその風貌からずっとマッドサイエンテイストだと思ってました。 しかし水爆以上の脅威となりかねない発明オキシジェン・デストロイヤーの使用を決めたとき、 悪用を恐れ研究書類を処分、のみならず自らもゴジラとともに消滅させていきました。 その潔く高潔な姿に目がうるうると…見た目だけで人のことはわからないなあと思った瞬間でした。 テレビ塔の撮影班の愚かで勇気あるプロ根性には(心の中で)笑わせてもらいました。 予備知識もなく見れた人は幸せだろうなあと思える作品です。 【映かったー】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-10-07 07:41:23) |
86.《ネタバレ》 芹沢博士のキャラクター設定に疑問。世の中に対して諦観、屈託のあるニヒリスト。元恋人らに説得されるわけではなく、自らの意志で最終兵器の使用を決断する。研究の痕跡は、誰にいうでもなく抹消する。あらかじめ自死するようなことを匂わせず、事故であったかのように、ゴジラとともに海に身を沈める。のちに、彼の研究室に残された遺書から、彼の脳内の設計図を消すための行為であったことを周囲の者は知る。 【なたね】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2009-09-22 00:18:12) |
85.《ネタバレ》 ゴジラVSビオランテとかを見た流れで、大元のゴジラも見てみようかなっと軽い気持ちで見たけど、凄い映画だった。 モノクロ映像がキツイかと思ったが、逆に細部が見えないのがリアルで恐怖心をあおる。 ゴジラ公開当時の日本は、終戦直後でまだ戦争の記憶も新しい。 アメリカからの原爆をリアルタイムに受けた人物が込めた反戦メッセージだけに説得力が強い。 モンスターパニック物のエンターテイメント映画に、ここまで強烈にメッセージ性が乗せる物なのかと脱帽。 本編中、科学者の芹沢が科学技術を戦争で使われないようにする為、自らも命を絶つという 流れは、昨今の映画の流れからすると考えなくい物だが、この映画が生まれた経緯を考えると 納得がいく。 映画にメッセージ性を込めるとは、キャラクターの決断に信念があり その行動の意味を考える、という事なんだと実感。 【六爺】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-01 23:56:05) |
84.すごくまじめな映画だ。日本映画史にのこる作品といわれるだけのことはある。特撮はチャチだが、脚本、カメラアングルなど、完全に大人向けの映画。演技、台詞回しなどにやや時代は感じるが、当時の映画は名作でもこんな感じだろう。特撮部分以外の自衛隊の映像に本物を使ってる部分もあるし、海上保安庁の協力も得ているし、災害の恐怖を真っ向から描いてるし、と、ドラマとして大作を作ろうという製作者の熱意が感じられる。この初代ゴジラを見る限り、怪獣=娯楽、B級という図式では決してない。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-07-23 01:38:11) |
【Michael.K】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-03-08 22:35:48) |
82.《ネタバレ》 ただ単純に怪獣が首都圏を暴れまくるだけなんですが、そこで苦悩する人間描写が良い映画です。セットは古臭いけどそれ以上にリアリティを感じます。ヒロインの山根恵美子が、実は一番鬼畜だと思いました。人間のエゴというのは、恵美子さんのように簡単に美化することが可能なんですね。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-02-17 18:32:09) |
81.特撮映画は、子供向け映画という印象を持っていたので、超有名な作品ながら、今回やっと観る運びとなった。 ところがところが、スタッフからして超一流ではないか! 超一流のスタッフたちが、大人の真剣味を見せて創り上げた力作だった。 ただし、恐竜が口からジェット噴射するってのは、苦笑いさせられた。 あれはないだろう・・・ それにしてもいいネ! “オキシデン(ト)・デストロイヤー”。 水中の酸素を壊滅させ、全ての生物を骨と化してしまう最終兵器“オキシデン・デストロイヤー”! 音楽も突出して素晴らしいのは言うまでもないが、この最終兵器のネーミングセンスが良い。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-02-15 08:18:26) |
80.《ネタバレ》 賞賛の言葉はキリが無いので、あえて気になる点から。 主役の尾形は登場場面は多いが、そのほとんどが傍観者としてであり、自ら物語に絡むのが芹沢博士と揉み合って怪我をするシ-ンのみなので、自分は感情移入することが出来なかった。 むしろ物語を動かしているのは恵美子なので、こちらを主人公にした方がよかったのでは? そのほうが芹沢博士の心情が際立つ気がする。 と、愚痴ってしまったが、円谷特撮には見るたびに鳥肌が立つ。 ゴジラ上陸までのプロセスもうまい。 それに...(キリが無い!!) 【KAZY】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-02-11 15:25:19) |
79.この映画の中で戦争があまりにも身近だったことに驚きました。公開年を考えれば当然なのかもしれませんが、それでも近年の戦争映画よりも戦争の匂いが漂っていたように思います(もちろん私は戦争を経験してないのであくまで想像ですが)。リアルタイムで観てみたかったです。 それから私、子供のころから特撮や怪獣映画をほとんど観なかったせいか、ゴジラが高熱ガス?を吹くシーンに年甲斐も無く「かっけぇ~!」と鳥肌立てちゃいました。 【Trunk】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-01-11 13:44:57) |
78.《ネタバレ》 大傑作です。とにかくゴジラが怖い。特撮も白黒が功を奏し迫力満点。運良く、劇場で見ることができました。80年代前半だったと思います。どういうわけか武田鉄矢主演「ヨーロッパ特急」との併映でした。60年代以後のファミリー向け「ゴジラ」しか知らなかった僕は、突然予備知識なく本作品を見てかなりびびりました。怪獣というより、原爆を題材にした映画。終わった後、重苦しい気分になりました。その後のシリーズとは完全に別物として考えたほうが良いですね。ちなみにその後に続いたファミリー向け路線も好きです。 【いさいさ】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-12-20 16:37:52) |
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77.映画館で見ると、あの足音の迫力が違う。タイトルのときに、音楽にかぶせて非同調的にあのズシンズシンという足音と例の叫び声がはいり、この効果がすでに素晴らしい。東京湾の遊覧船が襲われるときもこのズシンは聞こえ、現実の足音というよりも、もっと象徴的な響きなのかもしれない。たとえば空襲のときの爆音の記憶とか(焼夷弾じゃああいう音はしないか)。避難する人たちに空襲の記憶が重なっていたのは間違いなく、ゴジラは戦争の不安の結晶であるが、また科学者の倫理という問題も当時は生々しかったのだろう。とりあえず戦争は過去のものになったが、核兵器の不安は現実のものだった(今だってさらに核が拡散しているのに、不安を感じる能力が現代人からは消えてしまっている)。科学者の責任は、目の前に突きつけられているテーマだったのだ。あと気のついたとこでは、ゴジラは国会議事堂から上野浅草をまわってるんだな。当時はまだあそこら辺のほうが、西側よりも壊しがいのあるメジャーな地域だったのだ。そして今見て際立つのがラストの厳粛さ、暴れ狂う怪獣を叩き伏せるのではなく、水中でやすらっているところを襲う。水面に一度苦悶のあがきが出て滅んでいく。酒で眠らされて退治されたヤマタノオロチのような怨霊性が、こんなところにも出ている。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-20 12:18:20) |
76.この映画(1954年)のドラマパートは撮影:玉井正夫、照明:石井長四郎、美術:中古智、録音:下永尚、といった具合に成瀬組の主要スタッフが担当している。『山の音』、『晩菊』、『浮雲』と続く成瀬巳喜男監督の絶頂期と同時期の仕事である。円谷特撮を前面に出した空想SF映画に迫真性を与えた重要な要素の一つが、成瀬組による優れたスタッフワークであるといえるだろう。成瀬作品の特長の一つが緻密な美術セットとロケーションとの自然な融合にあるように、本作ではさらに加えて特撮場面との違和感の無い融合に各部門が大きな貢献をしている。ローキーで統一した照明設計。その中で映える、終盤の救護所に差し込む外光の美しさ。あるいは芹沢博士の洋館の中で不気味に発光する水槽の禍々しさ。美術でいうなら、成瀬作品でもお馴染みの二間続きの日本間、路地、オフィスなどの精緻な生活空間や、大戸島での残骸家屋の見事な造形。録音でいうなら、オフ空間を活かした足音の効果音の見事さ等〃。ドラマ部分の日常空間づくりに貢献した撮影所技術スタッフの優れた仕事があってこそ生まれた迫真の怪獣映画であるといえる。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-10-11 19:10:44) |
75.しょぼいシーンはあるが、これほど大人の映画だとは思っていなかった。少し退屈するシーンもあったが、ゴジラの存在意義を考えるだけでも面白い。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-09 23:38:22) |
74.元祖ゴジラのなんと地味で男くさく、暗いことか。こんな真面目な映画が、子供向けの娯楽映画になってしまうんですね。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-04-14 17:06:45) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 03:19:37) |
72.ゴジラがすごく不気味で怖い。ストーリーも後のゴジラシリーズとは別格。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-02-11 00:10:55) |
71.一言、この作品はその他のゴジラシリーズで出てくるゴジラとは違います。目線が下を向いてます。今でいう、ただ建物を破壊するのではありません。人を見ているのです。このためか、めちゃくちゃゴジラが怖く見えました。でも一番印象に残ったのは、タワーに残るリポーターでした。ゴジラが迫ってくるのをまじめにリポートして、最後に塔が壊されるときも「それではみなさん、さようなら」で締めくくります。この人すげえと思うのと同時に笑えました。ちょっとは逃げる姿勢をとってほしいものです(笑) 【SAKURA】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-02-20 23:22:30) |
70.《ネタバレ》 ゴジラは核そのものであり、ゴジラが残したのは焼け野原の東京。 ゴジラって怪獣映画である前に戦争映画だったのかと恥ずかしながら先日見たときに気がづかされた。 そしてゴジラが本当に怖い。白黒フィルムだろうが特撮がしょぼかろうが今見ても怖い。 核の落とし子をまた違う新兵器で殺すという殺戮兵器への警鐘と反戦への作り手の意志がビシビシ伝わりました。 【寺 梅斗】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-01-14 13:14:37) |
69.《ネタバレ》 今の映画に慣れきっているので、さすがにそこまで面白くはなかったですが、これが50年も前に撮影されたということを考えれば、十分にすごいと思いました。特にオキシジェンデストロイヤーで魚が骨に変わるシーンは、少し恐怖を覚えました。 【腰痛パッチン】さん [地上波(邦画)] 6点(2006-12-26 10:59:49) |
68.突っ込み所満載ではあったけれど、特撮物特有の馬鹿馬鹿しさはあまり感じなかった。ふつうに楽しめたし、なかなかの秀作。 【思込百遍】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-28 21:48:50) |