40.《ネタバレ》 狂気を狂気でねじ伏せる、今までありそうでなかった映画に思わずのけぞりました。 いくつか回収されない伏線や「いるか?」と思わせるエピソードもありましたが、 やはり主役2人の気迫が観る者になんともいえない緊張感と爽快感を与えてくれます。 狂人2人の本心までがよく理解できないことまでが魅力なのかなと思えたり。 ジャズにまったく明るくない私でも魅入ってしまいました。 主演のマイルズ・テラーの目つきがどんどん怖くなってきて、神がかった演技をする 時のエドワード・ノートンと重なって見えたり。 ラスト9分19秒にカタルシスを覚えるかどうかは誰に感情移入して観るかによって 変わると思いますが、学校を追われた後のフレッチャーに以前の狂気を感じなかった 要因の1つは、ニーマンの狂気が既にすべてを超越していたからなのかなと思いました。 |
39.《ネタバレ》 当方あまりジャズは知りません。雰囲気が好きな程度で音楽の知識もないのであくまで映画を見たレビューになります。 ジャズの名演奏が誕生した秘話など興味深かったです。決して美しい生まれ方ではないんだな・・・と率直に感じました。屈辱や挫折感の中で良いものは生まれる!そんな信念を持ったフレッチャー教授がジャズを指導するんだから教え方もそれに準じていくのは必然! でも何か良いものを生み出す時のセオリーは共通的にそうなのかもと認識させられもした。過労による鬱になりメンタルトレーナーになった方や、少年時代にいじめられた経験から格闘家になった方や、被災して色々なものを失いボランティアに目覚めた方など一般的には不条理で嫌な経験はその人を大きくし、自分自身も知らなかった能力のスイッチがONになり開花して行く! そうそうかのジョージ・ルーカスもデビュー作「アメリカン・グラフィティ」をハリウッドを通し世に出した時にもハリウッド側が勝手に20分ぐらいのシーンをカットされそれに腹を立てたルーカスはそんじゃぁ自分でやっちゃえということで「ルーカスフィルム」を設立した。もしあの時ハリウッドがそんな理不尽なことをしなければ「スターウォーズ」は生まれてないかもしれない・・・ルーカスフィルムは世界最大の自主制作映画会社として世界に君臨することになった。 この世は時空の縛りを必ず受ける。その中で必ず起こる矛盾や不条理。実はそれそのものを経験することこそこの世に生まれ出た理由の一つなのではということまで考えが及んでしまいました。嫌ことや不条理、理不尽は避けるべきもの、または起こってはいけない事という価値を付けてしまいがちだが、実はそうではなくそれこそがその人の価値を上げ育てるものではと思わせられました。でもやはり嫌ですけどね・・・(笑) そのような点からこの映画の結末は最高の終わり方をしたのではないかと思う。ヒューマンドラマとしてはあの演奏の後の事を描いても良いが決していい終わり方をしないだろう・・・だからあの空間、あのジャズセッションのアブノーマルな空間で意思疎通をし共感を得たフレッチャーとニーマン!さすがアーティスト!ジャズセッションの中ではあらゆるものを超越したのである! 【レスポーラ】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-11-23 11:14:10) |
38.《ネタバレ》 おそらく、ジャズに詳しい音楽家の人たちにとっては、色々言いたいことある作品なんじゃないかな? ただただ、嫌いだという人もいるはず。個人的には、娯楽作品としてすごく面白かった。 「音楽的」なことはこの際全て置いといて、エンターテイメントとしてものすごく楽しめる内容だと思います。 感じとしては、昔の「ガチンコ」とかのバラエティー番組見てるみたいな、そういう感覚よね。 今時、ああいう先生ってほとんど絶滅危惧種なわけじゃないですか。 だから、たいていの人にとってはぬるま湯の人付き合いや生活を送っている中で、 こういうバトルみたいなのを娯楽として「消化」したいっていう欲求はあると思うんですよね。 本作はそういう欲求に、ドンピシャに直球を投げてくる。 ラストのコンサートでのやり取りだって、「倍返しだ」のカタルシスに通じるものがあるよね。 鬱憤とカタルシスを見事に作り出してくる。あぁ面白い。スッキリ。 DVDには本作が作られるきっかけになった短編が収録してありましたが、ほとんど同じでしたね。 しかも先生役は本作の先生ご本人だし。娯楽のアイデアが、最初から完成していたのですね。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-11-05 23:56:55) |
37.フレッチャーの狂気をニーマンの狂気が上回ったんですね。良くできた映画だと思います。 【東京ロッキー】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-11-01 17:13:44) |
36.《ネタバレ》 これは、もうジャンルは違えど「スポ根」ですね。体を脳のイメージ通りに駆使できるようになったら、どれだけのアドレナリンが湧き出るんだろうと。氷水の入ったピッチャーに手を入れるシーン。邁進する姿がすがすがしい。うらやましい。しかし。今時の映画はそれだけで終わらないようで。そうか、「うつ的」だったのか。そういえば「巨人の星」は星飛雄馬の病状の物語と解釈すれば、納得できるような気もするな。でも、まあそんな要素は入れないで、ジャズとドラムへの情熱と師弟の対決だけ、シンプルにやって欲しかったような気がします。「ラスト9分19秒~」という惹句。客と作品に対して、過度の負担をかけてます。こういうのは、ちょっと勘弁して欲しいです。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-10-25 08:47:42) |
35.《ネタバレ》 ニーマンがあのニーマンでなく、フレッチャーもあのフレッチャーでなかったら絶対に成し得なかった演奏。 ラストの2人の交錯する視線が、この映画のすべて。 それまでのエピソードが何もかも必然だった!と感じさせるエネルギーがあった。 【チャップリ君】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-10-20 12:34:48) |
34.前知識無しで見ましたが、これは面白かったです。引き込まれました。偉大なドラマーになると言う野心を持つ音大の学生・ニーマンと、JAZZの極みへ到達する者を生み出さんとするスパルタ教師・フレッチャーとの・・・殴り合い、と言うべきでしょうか。狂気と情熱の紙一重、そんな映画です。 BDで観賞しましたが、音楽が素晴らしいので映画館に見に行きたくなりました。サントラを検索したのは言うまでもありません。 フレッチャーのキャラクターが良いですね。終盤の予想外の行動には驚かされました。役者さんの鬼気迫る演技も良いです。 一つ不満があるとすれば、邦題を「セッション」に変えた事です。原題は「Whiplash」で「鞭で打つ」の意味や、頸椎捻挫の「むち打ち」の意味があります。そして劇中で演奏するJazzの楽曲の名前でもあります。非常に作品にマッチしたタイトルであったわけで、変えるべきではなかったと思います。 しかし邦題がイマイチだからと言って映画自体の面白さが損なわれたわけではありません。 ご覧になられる方は、ラスト9分19秒に息をするのを忘れないようにご注意下さい。 【alian】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-10-18 12:56:07) |
33.高橋名人に指で連射してもらえば良いと思います。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 5点(2015-10-18 12:27:51) |
32.夢を持った時 そしてそれを本気で叶えるために努力している時。 余計なものはいらないと感じるようになる。 彼女も、どうでもいい飲み会も、服に使う金も。 ただひたすら、それだけに没頭する。 「俺はやる!」と口にすると、「お前じゃ無理だよ、クソが!!」と言われる。 どんなに罵倒されても、進み続ける。 正にそんな映画だった。 【OKfilms】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-10-09 00:59:07) |
31.《ネタバレ》 こういうソリッドな質感の映画はいいですね~。女の子もでてくるけどそんなに発展せず、最後の演奏コンペティションに来たかどうかもわからないという、ぶった切りな展開もよろしい。まぁぶっちゃけ彼のドラムへの情熱が上まっていたのは明白な訳で。最後の演奏のシメはお互いの表情に語らせるという粋な終わり方。いろいろ引っ張りたかった(はず、たぶんw)ところをあえてスパッと切った監督の英断に+1点でゴザイマス 【Kaname】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-10-07 17:33:50) |
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30.いい映画。 先生の行動原理にもう少し説得力があれば、もう言うことなかった。 |
29.《ネタバレ》 いやあ~とにかくカッコいい。硬派な映画だ。ハードボイルドと言っていいんじゃないの、渋いねえ。内容ですが彼女は会場に来ていたのか。これは気になりましたなあ。映画館で最初にデート誘った時もあの彼女はあり得ないようなジョークで誘い文句を受けていたからねえ、油断ならない彼女だから今度も・・・って。それから、教授は本気で生徒を恨んで仕返しするために罠をしかけたのか、それとも自分の指揮者としてのJVC出演を棒に振るリスクも負ってまでこの生徒を一皮むけさせるために賭けたのか。気になりましたねえ。 でもそんなことは見る人がどっちでも取れるように、もっと言えばそんなことどうでもよくなってしまう終盤。熱い演奏と熱気の中、二人が満足気に視線を合わせていくラストシーン凄い。(教授の意図はもう明白かな。) 【小鮒】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-10-01 21:11:04) |
28.《ネタバレ》 みんなが「持って行かれた」ってことになってる最後の演奏がね、さほどとは思えないんですよ。盛り上がってるけど、全部クリシェじゃん。少なくとも、あの教師のやってきたことや主人公との対立をチャラにするほどじゃない。上映時間が短いのが勝因かな。映画としては。 【Gioachino】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-09-30 00:39:54) |
27.《ネタバレ》 予告編でも伝わる迫力に興味を持ち劇場へ。人間ドラマを描いた青春映画ではなくサイコスリラーのような狂気に満ちた内容。先生の真意が読み取れずラストの復讐は音楽への愛が微塵も感じられなかった。熱血指導していた生徒に裏切られた腹いせが舞台上で恥をかかせる事っていうのは情けない。 しかし、主人公が取り憑かれたようにドラムに没頭していく様は、一種の洗脳のようで迫力があった。あれだけの事があっても結局、夢を諦めきれないのは登山家等と似たような感覚で、人間の性でしょうか。 |
26.教授の感情についていけないところもあったけど、横浜か良かった。撮り方も上手。 【Yu】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-09-26 08:14:11) |
25.《ネタバレ》 ハゲ先生は結局何をしたかったんですかね? 最後まで理解不能。自分も多少楽器をかじっていたが、かなり異常。楽器のセンスは結局練習ではなく天性の才能。練習は大事だがこんなスポ根まがいは違うと思うなあ。映画としてはまあまあ良かったのでこの点で。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-09-25 23:21:23) |
24.《ネタバレ》 登場人物は、全員嫌な感じの人ばかりで、共感したり、頑張ってとかは全く思えないにもかかわらず、非常に面白い作品でした。 ラストのキャラバン演奏のシーンで、JKシモンズがが短い言葉と表情だけで、苛立ち、驚愕から恍惚へと沢山の感情を表現していて怖いです。某レンタル店の宣伝は過剰過ぎて好きではありませんが、キャッチコピーをパクるならまさに見逃すな!です。 【なつこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-09-24 22:44:28) |
23.《ネタバレ》 見ごたえあり!一流の生まれる瞬間を見せてくれた! 【トント】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-09-22 12:40:08) |
22.かなり面白い。ほとんど熱血スポ根ものと言えなくもないが、スポーツの盛り上がりを描かせたらアメリカ映画に優るものはない。 それと、ジャズがあそこまで精緻なプレイを要求されるとは、知りませんでした。 あらためてバンドの成否の鍵を握るのは、やはりドラマーなのかと実感。ジョン・ボーナムの偉大さも実感。 【風神】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-09-02 22:40:39) |
21.《ネタバレ》 なにか頂点を目指すという事とは教わる側も教える側も全て失う覚悟が必要なのかもしれない。 主人公がドラムを叩くたびに、豆を潰し血を滲ませるたびに、焦り、怒り、悔しさが滲み出る。執着と強迫は彼を追い詰め、フレッチャーは彼の未熟な自尊心をどこまでも叩き潰し、最後には罠にハメる。 ひと時もこちらに落ち着かせる余裕を無くす緊張の連続、なぜなら主人公の目つきはいつだって一点しか見つめていないからだ。ドラムの音はいつからか主人公に宿る情念の全てをこちらにぶつけて来る。こちらはもう息もできない。 フレッチャーの心の底は結局どこまで彼に向けたものかはわからない。だからこそあの最後はとても痛快で爽快でカタルシス溢れるものになっていた。素晴らしい映画です。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-08-05 19:51:35) |