260.《ネタバレ》 圧倒的映像美だけでなく、主人公が地球人そのものではなくアバターに行動させるというひねったストーリーで見る者を飽きさせない作りは見事だ。ただ映像が見事であればあるほど、根本のテーマが気になる。征服者の優越と傲慢さから端を発し、一方で、それを阻止しようとする主人公の行動はまさにマッチポンプそのものだ。滅びゆく地球のために新たな物資のためなら何をしてもいいという論理。もちろん映画の中でもそれを悪としているが、何も解決していないのだ。今回は地球人の攻撃は食い止められたが、いつか必ず地球人は再び侵略してくるだろう。原住民や生態系を維持するために攻撃するのはやめようなど考えるはずもない。なぜ人間は自分たちの都合で破壊や殺りく行為を繰り返すのか?スケールを大きくしたためそんなことまで考えざるを得ない。それがこの映画の最大のミスだと思う。よくジブリ的というたとえをする方も多いが「もののけ姫」「平成狸合戦ポンポコ」は自然破壊を「変えることが出来ない過去」という<時の流れの宿命>として扱っている。決して異端者ではない。また「風の谷のナウシカ」は異端者による侵略ではあるが、それを食い止めるのは主人公たち人間ではなく、自然そのものの大いなる力である。ジブリ作品に爽やかさを感じるが、この作品に後味の悪さを感じ、手放しで「面白かった」と言えないのはその点かもしれない。 【やしき】さん [DVD(吹替)] 6点(2010-12-16 18:21:34) (良:1票) |
259.叩いてやろうと思ったのに、2Dでも映像の美しさはわかったし、想像してたより全然面白かった。 |
258.《ネタバレ》 革新的とも言える映像が素晴らしく、ストーリーもよくあるパターンでそれなりに面白いが、後半辺りからの白人の万能っぷりと戦争大好きっぷりでだんだん冷めてくる。 最後まで観た感想は「これでいいの?」 【eureka】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-12-12 00:00:46) |
257.《ネタバレ》 ほかの方々も指摘されているように、アメリカ先住民(いわゆる「インディアン」)から土地を収奪する白人、それが先住民側に寝返る話は『ダンス・ウィズ・ウルブズ』、アメリカ軍が圧倒的な兵器で前近代的な国を攻撃する話は、ベトナム戦争を題材にした『地獄の黙示録』、森の生きものたちとの交流や自然の力に目覚めるところは『風の谷のナウシカ』、モビールスーツは『ガンダム』、......など、これらを足して割って、3Dにしました、という映画とみた。それでも、観る者をときに応援する気持ちにさせたり、ちょっと泣かせたりするところは、この監督の力量だ。ただ、最後に頼るものは結局、武器なんだな。 【goro】さん [DVD(吹替)] 7点(2010-12-10 11:25:27) |
256.《ネタバレ》 衛星パンドラとナヴィには宮崎駿の「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」からの影響が感じられる(キャメロン本人もインタビューで言及しているが)、この星そのものがひとつの生命体であるという視点を西洋人はどう感じるのだろうか。 また本作の筋立てですぐに連想するのが「ダンス・ウイズ・ウルブス」「ラストサムライ」あたりだろうか。侵略者である人類の描き方は辛辣だが、自らを振り返ってみれば差ほど誇張でないことがわかる。突き詰めればこれは白人文明に限らず人類が辿ってきた歴史そのものでもある。 と、ストーリーやディティールに既視感はあるものの圧倒的な映像と軽快なテンポ、演出のうまさでぐいぐいと引き込まれる。観客の自分は「悪役」であるところの人類と同種なのに、鑑賞前は不気味ささえ感じた青い肌のナヴィに感情移入してしまう。 部族の娘ネイティリのけなげさ、力強さはこれも西洋白人文化の求める強い女性像なのだろうが、ナウシカにも通じる繊細さも併せ持つ。 映像は圧巻のひと言。3D立体映像と相まってまさにそこにあるかのように画面の隅々まで完璧に構築されている。どれ程多くの才能のある人々が携わり巨額の資金が投入されたのか、目眩がするほどだ。今後当分は技術面はともかくとして、ここまで念入りで手間のかかった分厚い映像にはお目にかかれないだろう。ただ、全体のテイストは狙ったのだと思うが、何か絵画のようで幻想的。緻密ではあるがライブ感というか匂いまで感じるような生々しさというものはあまり感じられない。僕が匂いまで感じる程リアルだなと思うのは「エイリアン」や「ブレードランナー」の世界だ。 2時間半以上の長尺だが、むしろ短いと思ったくらいだった。ハヤカワSF文庫の海外作家の作品を読んでいるような感慨がある。異文化、異文明交流の物語では、その過程を丁寧に説得力をもって描くことが非常に重要だと思うのだが、「ダンス~」や「ラストサムライ」でもそうだったが、本作でも短いと感じた。現実的にこの部分をこれ以上伸ばすことは出来なかったと思うが・・・。世界が非常に丹念に作り込まれているので、観客はいくらでも想像力を広げられる。映画が終わったエンドロールの向こう側でもあの世界が続いていると感じられるし、ナヴィと星の歴史だけでも長編の小説がつくれそうだ。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-12-09 14:05:27) |
255.ストーリーはありきたりな感じですが、どちらかと言えば映像を楽しむ作品だと思いました。 そのため、映像の凄さは充分伝わりましたが、印象に残るシーンはほとんどないようにも感じます。 それでも終始楽しめる映画であることには変わりないので、この点数で! 【抹茶御膳】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-05 10:42:39) |
254.《ネタバレ》 嫌いではないけれど、数日後には忘れてそうな内容でしたね。 3Dで鑑賞してみたいけど、長すぎて2度も見る気になれない。 あと、ストーリーがもののけ姫と似ている感じが時々しました。 色々な所で…。 【モルダー】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-11-26 22:57:16) |
253.映像は見事!の一言も、物語は若干のなおざり感を否めない。さすがキャメロンというところだが話の面白さは圧倒的にターミネーターが上。 |
252.《ネタバレ》 映像が綺麗。ストーリーも分かりやすくて、ジェームズ・キャメロンらしい。 企業が後押しして戦争。他種族との接触よりもまず会社の利益を、というストーリーにシガニー・ウィーバーを起用するあたりが、エイリアンみたいで、ニヤリとしていました。 ナヴィの独特のキャラクターも、見慣れてくると美しく見えるから不思議。 【かずろう】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-01 00:00:12) |
251.《ネタバレ》 上映時間も長く、物語の展開、これでもかと描かれた世界観にお腹一杯。 正直1800円(3Dだともっと高いか・・・)出してこれだけの作品を魅せてくれたら損はしません。 しかしながらこれだけ作り込まれたものにどこまで感情移入できるかは疑問。 3時間弱楽しませてくれた事実は素晴らしいことだと思いますし、いろんな方が書かれているとおり映画界のエポックメイキング的な作品だと思います。 それと一緒に「でもな~」って首を傾げてしまうのも事実なんですよね。 鑑賞する側が贅沢になってるのでしょうか。 キャメロン自身、この作品に続くモノをどんな形で提供するのか。 悩んでるんでしょうね。 こじんまりとしたSFの秀作でも作ってくれたらなんだか「安心」してしまいます。 それくらい「やり過ぎた」映画なんじゃないでしょうか。 【ゆたさん】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-10-26 10:49:27) |
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250.《ネタバレ》 <『特別篇』を見た上でのレビューです。3D上映で鑑賞しました> 映像の革新性は言うまでも無いと思いますが、その一方で物語には(偉そうな言い方になってしまいますが)悪い意味での「アメリカ娯楽映画的な安易さ」がちらついてしまう瞬間が少なからずあるのも事実だと思います。個人的には、そもそも「既に人間が資源を求めて異星を略奪している」という設定からして、「今の時代いい加減そういう『無批判に侵略を描く』という態度は無いだろう」という違和感を感じてしまいます。 しかしそれにも関わらず、この映画は魅力的だと感じました。僕自身はあまり熱心なキャメロン・ファンではありませんが、ただ折に触れて彼の作り出す「生々しい臨場感」はそれなりに楽しんできましたし、そういう「臨場感へのこだわり」が、「強い女性」というモチーフと並んでキャメロン監督の持ち味だと感じてきました。そして個人的にはこの「臨場感へのこだわり」という点に関して、この作品はある種の到達点にたどり着いたと思います(個人的には、あの「翼竜」を手なずける儀式のために訪れた高地の底知れなさが見事だと思いました)。 またキャメロン監督が、この作品に関して宮崎アニメ(特に『もののけ姫』)からの影響を公言してはばからないだけあって、ナヴィたちやパンドラの生物(つまり「自然」)とジェイク(人間)との「交流」の描き方も、かなり印象的だと感じました。例えば(アバターになっている)ジェイクが自分の翼竜を手なずけた直後の様子など、一宮崎アニメ好きとしてはニヤリとしてしまいます。ただし森や生物とナヴィ(そして当然人間)との関係に、どこか「人間の現世的な利害の一致の関係」の影を振り払いきれないところなど、深遠極まりない宮崎アニメをそれなりに見続けてきた一ジブリ・ファンとしては「もう一歩かな」という気持ちを拭い去れないのですが。 しかしそういう宮崎アニメを髣髴させるシーンばかりでなく、例えばラストの「人間のままのジェイクとネイティリとの始めての出会い」という、単なる宮崎アニメの模倣ではないこの映画独自の魅力を持ったシーンも存在すると思います。「大きく猛々しい女性」が「小さくか弱い男性」をやさしく労わる様子など、ある意味「究極のキャメロン節」ではないかとも思いますし、僕自身このシーンが大好きです。 そして僕にとって、何よりジェイクが「足を治す」という選択肢を蹴ってまで自分の意志を貫いたその様子が、強く印象に残りました。このジェイクの決断に関しては、「足も治そうと思えば治せた」という点が劇中できちんと示されているだけに、説得力があると感じました。 先にも書いたようにこの作品には「独自の魅力」と「ありきたり・安易な部分」が混在していると思いますし、僕自身、今後この作品を見返したときに、もしかしたら評価を下げることもあるかもしれません。しかしそういう「ありきたりな部分」の存在にもかかわらず、それ以外の「魅力」といったものがより大きな比重を占めていると僕は感じますし、また映画館の大画面でこの作品の迫力を感じることができた満足感が現時点では加わっていますので、 この点数ということにしたいと思います。 【マーチェンカ】さん [映画館(吹替)] 9点(2010-10-24 21:31:47) |
249.3Dで見てはいないが、映像美はわかった。映画らしい映画といえばその通り。ただ、内容含め、心に響くストーリーを求める自分のような人間にはやや退屈な感覚を覚える所もある。つまらなくはないけど、もう1回見たいとは思わない。それに尽きる。3Dで見たら面白くなるのかなw。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-10-18 02:20:19) |
【K】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2010-10-06 20:50:22) |
247.《ネタバレ》 鑑賞後は、意外に感動もあり、満足した。 しかし、よくあるストーリーに思え(個人的には「もののけ姫」みたい、と思った) もう一度観たいという気持ちが沸かない。 ただ、3Dのおかげで、恐竜のような動物の動きには興奮した。 【フィットピッポ4】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-09-26 13:12:11) |
246.《ネタバレ》 映画館で3Dで見れば、なんとかなる。しかし、コストパフォーマンス的にはおおいに不満。はったりが上手な監督がいつも通り超大作っぽく撮ったって印象です。 【きいろくま】さん [映画館(吹替)] 5点(2010-09-08 08:48:42) |
245.《ネタバレ》 3Dで見てないからおまけで+1点の4点。 CG以外見所なし。 ストーリーも白人が侵略地の原住民と触れ合って そっち側に付いちゃうっていうよくあるストーリー。 突っ込みどころや不満点はたくさんあるけど CGだけの映画だからと言われればそれまで。 【ume0214】さん [ブルーレイ(吹替)] 4点(2010-09-04 21:52:05) |
244.情景がきれい、CGキャラも思ったより酷くなく自然、ストーリーはサクサク進みわかりやすい、グロい描写や下ネタ的表現もない・・・まさに、親が小学生の子供に安心して見せられる作品です。 一方、深く掘り下げた話ではないので、歓喜や悲壮感などによりグッとくるシーンはこれといってありませんでした。個人的には、○の谷の○ウ○カを実写(?)版にし、さらに童話のように単純な内容にしたというイメージを持ちました。 3D映画の先駆けとなった話題作ということに敬意を表して甘めに採点。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-04 13:32:58) |
243.レンタルDVDで小さい画面で見たので、映像のきれいさより、ストーリーの平凡さのほうが気になります。平凡なストーリーのわりに、いかにもジェームズ・キャメロン的な大げさな映像は、見ていて空虚な感じがします。私は、自分の息子の友だち(幼稚園年少)が仮面ライダーやウルトラマンやゴセイジャーをテレビで見て、現実との区別もつかずに暴力を振るうのを苦々しく思っているくらい暴力を嫌悪しているので、こういう大量殺戮シーンを見ていると気分が悪くなります。ストーリーは平凡で、大量殺戮シーンはあるけど、それなりに引き込まれて、長いけど最後まで一気に見ました。でも、1回見ればもうたくさんです。 【チョコレクター】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-03 13:04:35) |
242.観客を再び映画館に呼び戻したたエポックメーキングな作品ということで、遅ればせながら、アメリカ旅行中に現地で特別編が上映されていたので劇場で見ることができました。3Dの映像は圧巻・・というか、巨大な樹木、水、奇妙な植物や動物、そして巨大な鳥の飛翔まで、この映像を3Dで見せたい、というところからスタートして、それに合わせてシナリオを書いたのではないかという感じでした。というわけなので、脚本が「浅い」というのはしょうがないのかなと思いました。観る側もやはりまずは映像体験への期待が先で、物語は二の次だったわけですから。ジェイクがアバターとしてパンドラの自然のなかでの生活に慣れて「自由」を獲得していく前半は、その映像美とストーリーが見事にマッチして出色の出来でした。しかし、後半は、観客側が慣れてしまったのか、ただのありがちなCG映画という感じで徐々にテンションは下がっていきました。映像体験の刺激は、思ったよりも持続しない。やはり映画は物語なのだ、ということを実感した3時間弱でした。他の方も述べていますが、本作は、「ジュラシック・パーク」と同様に、「一時代の代表作品」以上の普遍的な傑作とはいえないように思います。「ジュラシック・パーク」も本作も、その時代的インパクトを共有できたという意味では、私の個人映画史のなかでは「大事な作品」になるとは思いますが・・・。そういう意味では点がつけにくいのですが、やはり見終わった後は多くの方が指摘しているマイナス面のほうが気になってしまったということで、6点とします。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2010-08-29 16:10:46) (良:1票) |
241.映画の歴史が変わる、というキャッチコピーは嘘ではなかった。3D映画が次の段階に移ったことを決定付ける歴史的作品。とにかく圧倒的・果てしないとしか言いようがない。天才が12年間努力するとどうなるかが証明された大作。 【j-hitch】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-08-17 13:57:43) |