24.人は何の為に生きるのか?それが殺人犯 梶聡一郎をめぐる謎であり、登場人物達が自らに問いかけた謎でもあった。まさにその謎を中心として、物語は進行していく。登場人物達は夫々に自らの回答を信じながらも、それが捉えがたい謎であることに執心し、殺人犯 梶の行方を見守るのである。梶をめぐるサブキャスト達が入れ替わる毎に、この映画を観る者も否応無く自らに同様の問いかけをしているのではないか。それがこの映画の白眉なところだろう。しかし、僕は、登場人物やそれを観ている僕らがこの単純な問いかけを前にして揺れ動く、そのあまりにも素直な心情にある種の奇妙さを感じずにはいられない。生きるとはどういうことなのか。生きるということは、本来、主体的有り様であって、そこから始められるべきものなのだ。登場人物達の謎に対する失語状態と梶をめぐる真相の落ち着きぶりは、その素直さ故に逆に世の中の捩れを強く感じさせる。 |
23.出演者が充実していてうれしかったです。つりバカの浜ちゃん、北の国からの純くんなど。あとは寅さんが出ていたら最高なんだけど。エンディングで森山直太郎の曲が突然大きな音で始まったのでびっくりしましたが、とてもいい曲だったので今もCDで聴いています。原作の本を読みたくなったので買いました。原作の方もおもしろかったです。 【ken】さん 10点(2004-03-18 18:37:15) |
22.個人的には原作の方が好きです。映画は「骨髄移植」という言葉が沢山出てきてしまったため、ネタバレしてました。でも、様々な年齢層に理解できるように、シナリオを変えるのは仕方のないことだと思います。キャストを見たとき、半分くらいミスキャストだなと思いましたが、もう半分はかなりの適役で、特に樹希樹林さん! 素晴らしい演技。彼女の演技で涙がこぼれました。國村さんもとってもよかった。その役にしか見えませんでした。 【もちもちば】さん 8点(2004-02-26 21:06:36) |
21.勝手な話かもしれませんが、社会人として生きていると、とかく保身に走らなければ生活が立ちゆかなかったり、納得のいかない事、明らかに正しくない事をしなければならない時があります。そういった自分の中の弱い心に救いを与えられたような気がします。登場人物それぞれの抱えた悩みが梶を前にして浮き彫りになってゆく。観客として自分も登場人物のひとりとなったようなきがしました。最後、森山直太朗の歌がちょっとミスマッチと、骨髄バンク啓蒙映画になってるところがすこし鼻につくので▲2点。でも、ドナー登録真剣に検討中。 【hee】さん 8点(2004-02-26 16:19:13) |
20.どうにもまともに演技出来る役者と、素人同然の演技しかできない役者のギャップに、途中からアラしか見えなくなって一人、クスクスと笑ってました。これらの役者達の演技でOKを出した監督さんにはかなりの疑問を感じます。原作で出会いたかった作品です。 【こしまき】さん 3点(2004-02-23 16:26:19) |
19.二時間ドラマのにおいをぷんぷんと嗅げてしまった。特にラストは。な~んか役者を豪華にしてそれを感じさせないようにしていた感じがした。後いっぱい人を出しすぎて、しかもみんな同じタイプの正義感の強いというか、強くさせられちゃうタイプの人で、もっと違うタイプの人も中心人物で出してもよかったのではと。しかも中心っぽい登場人物が出てきて、なんとなくその人の考えや気持ち、素性なんかがちょいちょいわかってきたらなんかぜんぜん出てこなくなってで、感情移入しようと思ってもうまくできなかった。何人かにしぼってもよかったかと。特にあの裁判官はうまく省略できたのではないかと思うわけで・・・。でも、泣かせようとしているという批判もあるかもしれないけど、全体の雰囲気には一貫性があって、すぐに映画の話の中に入っていけたのはよかったので6点が無難なところかな 【野次られLOW】さん 6点(2004-02-22 23:19:24) |
18.何かパッとしないまま終わってしまった。主人公は臓器提供資格を失う一年後に獄中でどうやって死ぬつもりだろう?とか余計な事ばかり考えてしまう余裕をバンバン与えられるほど退屈した。 【にう】さん 3点(2004-02-22 09:59:17) |
17.《ネタバレ》 すごく面白かった。登場人物ひとりひとりの人生にリアリティがあって、すごく伝わってきた。各人物がリレー形式で寺尾と関わっていくというスタイルも斬新で、しかも成功していた。唯一吉岡の芝居がやりすぎていて、映画の質をちょっとだけ下げていた。その他は文句無し! 【コウモリ】さん 9点(2004-02-20 13:15:02) |
16.《ネタバレ》 自分勝手な登場人物が多いなあと思いました。世の中は大変なものです。自分の家族かわいさだけを見せられても、中身が薄かったら隣の葬式みたいなもので、大変ですねとしか言えない。この映画の最大の欠点は寺尾聡が隠す2日間に共感できないところです。他の出演者の誰にも感情移入できません。樹木希林でさえも。あと、この映画の男優のところに井原剛志の名前がないけど、この映画で唯一存在感があるのは彼だけでした。 【omut】さん 4点(2004-02-19 20:55:01) |
15.泣きました。樹希樹林うますぎです。原作のミステリ的要素は無くなっていましたが、映画だからこその魅力を強く感じた作品でした。 【pani】さん 8点(2004-02-18 13:43:15) |
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14.出演者それぞれがそれぞれにいい味出してて良かったです。ただテーマが重くって見終わった後ちょっと疲れを感じてしまいました・・・。 |
13.かなり泣きました。いろいろ考えさせられましたね~。俳優人の演技にまいりました!!原作本も読んでみたくなりました。 【リノ】さん 9点(2004-02-14 23:40:57) |
12.ベストセラーとなった横山秀夫の同名の小説の映画化です。 小説を原作とする映画の難しいところは、どう時間内に収め、なおかつテーマを見失わないか、という課題がいつもあるところですが、この映画はそれを見事に乗り切ってます。記者が男ではなく女である事をはじめ、カット・変更されて映画なりの表現や描写になった部分はありますが、原作のテーマからブレることなく描ききってます。途中やや中弛みしますが、原作をよく読み、囚われもせず放棄もせず、しっかりと読み込んだ事を窺わせる脚本ではないでしょうか。原作の表現などを映像で再現しようとして失敗した映画もある中で(ミスティック・リバーとかな)とても素晴らしいです。 原作と違うと感じるのは、梶に深入りしてしまう原因はなにか、という部分でした。 志木にしても、佐瀬にしても、通常の手続き、あるいはタブーとされる行為を考えたり実行したりします。 原作では「梶の人間性に対する興味」にスポットを当てていますけど、映画では「栄達願望」や「虚栄心」の部分をクローズアップしていき、「梶という人間や生命、魂というものに踏み込んだ人間」に対する「俗世的な心」の対比を見せていきます。それでいて「梶」が聖人のように見えないのは脚本だけでなく、寺尾聡の確かな演技力でしょうか。 吉岡秀隆の「藤林」は初めは抵抗があったのですが、あそこまで「裁判官」を踏み越えていけるのは「同じような悩みを抱えている」だけではなく、「若さ」「青さ」が残っていないとムリだと思えてきました。それも「梶」という人間との対比の一つかな、と。ただ、新人、初心者っぽい浮つきを感じてしまうので、もう少し成熟して重みを出せる俳優の方がよかった、とは思いますが。 【TEN】さん 8点(2004-02-13 16:15:56) |
11.《ネタバレ》 『半落ち』で『半泣き』 …失礼。 豪華出演者達、 素晴らしい脚本、 だけど不完全燃焼に感じてしまいました。 半泣き状態、 でも不完全燃焼でした。 ラストの物足りなさか、 はたまた隣のおばさんの鼻をすする音のせいか、 理由は様々です。 ネタばれになってしまうのだが、 『アルツハイマー病』『骨髄移植』 といった社会的問題が背景にあります。 少なからずともこの手の問題について考えさせられる事でしょう。 吉岡秀隆はよかったなぁ★ 半落ち=一部自供はしているものの全ては自供していない状態、 を意味します★ 【王子】さん 6点(2004-02-09 23:33:56) |
10.《ネタバレ》 超&超ネタバレなんで、映画まだ見てない人や、原作を読んでみようと考えている人は絶対に読み飛ばしてください。おせっかいですが原作を読んでみることをお勧めします。~~映画というものは原作の主要部を取り出し、映画としての新たなストーリーを作り出すものと理解しています。映画は映画、原作と切り離して楽しむべきなのですが、どうしても原作との乖離に我慢できませんでした。主人公の梶が、妻を殺めた後に自殺しなかった2つの理由。映画では自分の骨髄を移植した「もうひとりの息子」を見るためといった1つの理由しか取り上げていません。もうひとつ別の大きな理由、それは梶が骨髄移植の年齢制限を迎えてしまうまでのあと1年、妻を殺めた十字架を背負いながらも、臓器提供資格のあるうちはまだ見知らぬ命を救えるチャンスがあり、辱めをうけながらもその命の為に1年だけは生きるという理由。これが映画ではありませんでした。この2つの理由が揃ってこその「半落ち」。これでは片手落ちといわれても仕方がありません。 【るう@】さん 5点(2004-02-09 08:42:26) (良:1票) |
9.それなりに楽しめました。寺尾聡はすごいです。でも、キャストの無駄遣いが目に付きました。それぞれがそれぞれ良い役者さんだとは思うけれど、これだけインフレ状態になってしまうと、個性が埋没している役者さんが映画が感動のピークを迎えているときに、余計目立って可哀想に見えてしょうがありませんでした。作品はまとまっていたのですが、ただやっぱり刑事もの映画は苦手です。観ている割には「当たり」が少ない気がします。観過ぎているからかもしれませんけど・・・。そうですね、この手のミステリーはある程度、型が決まっているものです。どうしても僕は『半落ち』が型破りの作品には見えなかった。もう型破りのミステリーは撮ったり書いたりできないのでしょうか。この手の映画は何かに似ていたら、もうそれだけで半減です。それとこの映画を僕が楽しめなかった最大の原因は、ネタバレしていたということ。たしかこの作品は直木賞の選考のときに、ひと悶着あったものでしたよね。そのネタバレの件をどこかの新聞で読んで、観に行く前は全然気付かなかったのだけれど観ているうちにだんだん「そういえば新聞で読んだあの作品かも?」と思い始めけっきょくそのネタバレした映画でした。かりにも全国紙でしょ、ネタバレせんでくれと。小説は読む気なかったから記事を見たのですが、映画化されるなら困ります。それなりに楽しめたと最初に言っておきながら、文句ばかり書いているような気がしますが良かったですよ。隣で一緒に観た母は号泣してましたから。で、観終わってから「楽しかった?」と聞いてみたら「伊原剛志がすごくカッコよかった」って・・・どないやねん! 【ひろすけ】さん 6点(2004-02-04 18:28:18) |
8.ストーリーと俳優は良いとは思うのですが、何か今ひとつでした。 登場人物を大胆に削っても良かったのでは……と思います。 どうでもいいことですが、クレジットに鶴田真由のスタイリスト&助手が わざわざ明記されてるのはなぜか……(´∀`;)? 【やっとこ】さん 5点(2004-01-27 21:29:21) |
7.《ネタバレ》 小説を読んでいたのに、泣けました。深夜ですが老若男女よく入っていて、やっぱり鼻をすする人が多かったです。 冒頭の取り調べまでの速いテンポ、次々惜しげなく出てくる渋いキャストで、引き込まれちゃいました。人物一人ひとりの背負うものが善悪一辺倒でなく、深い。確かに説明は少なく、盛り上がりもいまいちですが、「命」の意味とか大上段に語らない分、抑制のきいた一本になったのでは。特に寡黙な寺尾聰。微妙な目の演技が秀逸。 横山秀夫のカメオ出演もファンとしては楽しかったです。 【coco2】さん 7点(2004-01-25 02:16:05) |
6.すばらしい物語なのに、中途半端に感じました。2時間におさめるには、難しかったのかな… 【てふ】さん 6点(2004-01-17 13:11:33) |
5.《ネタバレ》 素直に感動できました。まぁ…あの原作を2時間あまりにまとめるのだからそれなりにおざなりの部分は仕様が無いとして、私はエンディングの歌が力が入りすぎてチョット気になりました。骨髄バンク登録を考えます。 【北酒番】さん 8点(2004-01-14 13:02:39) |