77.松本清張の原作の持つ薄暗さを損なうことなく、音楽との相乗効果もあって重厚なまでに仕上がっている。重く心に響く。そう遠くない過去(昭和の初め頃)に、現実としてあった残酷な差別をまざまざと突きつけられ、如何ともしがたい気持ちに追い詰められるのだ。社会が成熟した現在では「差別はいけない」と言うのは簡単だが、当時に置き換えて考えると果たして自分の行動に自信がなくなる。幸せの中に隠れた過去の闇を浮き彫りにさせる手法は清張の十八番だが、回想シーンに出てくる加藤嘉さんの演技で作品に凄い説得力が生まれている。 【やすたろ】さん 8点(2004-02-28 23:58:14) |
76.豪華なキャスティングです。渥美清と笠智衆が出てるとは思ってもいませんでした。何と言っても丹波哲郎の演技が実に上手い。目の力が鋭く、深みとキレがあります。会話の途中に「ふぅん」と言ってしまうのが丹波哲郎の癖なのかもしれないけれど、それが演技と重なると、見ていて妙に心地良いんです。原作と脚本と俳優が良かったです。「宿命」という曲だけでは、和賀英良の心の葛藤が分かりませんでした。かといって今TVでやっている中居“コントにしか見えない演技”正弘の和賀英良よりは100倍はマシですが。殺人の動機はいまいちに感じてしまったけれど、事件を判明するまでの、丹波哲郎の足を使った捜査に引き込まれてしまいました。和製の犯罪映画としてはかなりの良作だと思います。 【VNTS】さん 7点(2004-02-25 04:15:04) |
75.この映画を薦めることができる相手は限られてしまうかもしれない。だけど、わたしは忘れない。 【クルン】さん 9点(2004-02-22 23:32:56) |
74.自分としては7点だけど親が隣でぼろぼろ泣いていたので。 世代の違いでどうしようもないところがあるんだなと思った。 (ビデオ) 【zero828】さん 9点(2004-02-21 17:19:57) |
73.《ネタバレ》 まぁせつない話なんだが、この病気のことをよく知らないのでいまいち共感できなかった。70年代の日本の雰囲気が味わえたのは楽しかったが・・・。共感できる人には名作なんだろう。 【ぷりんぐるしゅ】さん 5点(2004-02-15 17:03:32) |
72.和賀の幼少時代の境遇には同情するけど、後半のあざとい演出には少々興醒め。 【NIN】さん 5点(2004-02-11 07:30:19) |
71.《ネタバレ》 加藤 嘉さんを見たいが為にビデオを借りてきて見た。丹波さんと健作さんが出てるとは知らなかったのでやや驚き、加藤 剛さんが予想外にキレイでさらに驚き、加藤 嘉さんの名シーンは知っていたのにあのセリフがやっぱり心に突き刺さって放心状態。ものすごくプライドの高い私の父がこの映画を映画館で見て泣いた(と自白した)という個人的事情もあって、贔屓目かもしれないけれどこの点数を献上したい。 【HAR】さん 10点(2004-02-09 18:38:01) |
70.前半と後半が完全に別物ですね。正直、後半は置いてきぼりにされた感じがして、感動も共感もできませんでした。「どうだ、犯人はこれだけ苦しんだんだ、悲しんだんだ。わかるだろう? わからないはずがないだろう? さあ、どんどん泣きなさい」という制作者側のあざとさばかりが透けて見え、正直白けてしまいました。 【K】さん 6点(2004-02-09 16:30:59) |
69.最後の宿命を演奏している場面は本当に見事。この映画はすばらしいですな。 【マイアミバイス】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2004-02-03 03:51:44) |
68.《ネタバレ》 確かに噂通りの名作でしたが、あまりにも重たい内容の連続の為感動したところまで至らなかった。映像も美しく、回想シーンに犯人の指揮する音楽がマッチしているところが、観客の同情を呼ぶ結果になっていると思う。ただし、犯人の音楽家が暗い過去を乗り越えて努力で人生を切り開いてきた設定の割には、顔や雰囲気に気品がありミスキャストではないだろうかと感じた(つまり、感情移入出来ない)。日本の映画の中ではお薦めの傑作には違いないが、あまりにも「重たい」映画です。一見の価値はあります。 【たにっち】さん 5点(2004-02-02 00:35:16) |
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67.悲し過ぎます。一国の大臣(小泉氏)の心を動かした だけありますす。 【キダム】さん 8点(2004-02-01 23:24:39) |
66.ドラマ化されると聞いて、ビデオで改めて見ました。封切りで、見たときはショックを受けました。特に音楽がすばらしいです。最近、街で見かけることがなくなった映画のたて看が特に印象に残っています。 【ジブラルタの星】さん 10点(2004-01-30 00:10:25) |
65.泣ける映画として有名?なので見てみました。扱っているテーマが重いのは分かりますが、物語としてみた場合、もの足りなかった。セリフを抜いた回想シーンをつなげていくだけでは、その不幸を頭で理解させることはできても、心を揺り動かすことはできないのではないかと思う。 【駆けてゆく雲】さん 4点(2004-01-27 21:07:15) |
64.野村芳太郎監督の松本清張シリーズはみんな完成度が高いです。特に人物描写に関しては右に出るものはないんじゃないでしょうか?あとは中居がこの作品のイメージを落とさないか心配。 【なったん】さん 6点(2004-01-26 20:45:35) |
63.《ネタバレ》 すごく良かったです。感動しました。でもいくらなんでも殺せますかね?あんなにいい人でお世話になった人を。 いろんな意味で観終わっても頭から離れない作品です。 【ぽじっこ】さん 9点(2004-01-22 18:30:35) |
62.今まで色々な映画で感動しましたが、この映画を見ると他の映画が薄っぺらいものに思えてしまいます。重厚で深い映画です。交響曲「宿命」は一生忘れません。 【アーリー】さん 10点(2004-01-15 23:03:12) |
61.《ネタバレ》 やはりドラマの前に観ておかなくちゃと思い、遅まきながらDVDを購入。新聞記事から愛人にたどり着くくだりは強引かと感じましたが、交響曲シーンの映像、音楽、編集の力で、そういう細かいことは吹き飛びました。語り尽くされていますが、台詞のない旅の情景で、特に極限の状況なのに親子が笑ってじゃれあうシーンが秀逸。だから、すべてのドラマが切なく胸に迫る。そして殺人の動機は、観る人それぞれが受け止めるものでは、と思ってしまいました… 【coco2】さん 9点(2004-01-12 01:44:44) |
60.たぶん最高の日本映画だと思います。特に幼少時代の主人公の回想の場面では泣きまくってしまいました。たしか、初めて泣いた日本映画です。そして、あの音楽。はじめは誰かの有名な曲だと思っていたけど、まさかオリジナルとは・・・将来、音楽の教科書に載ってもよいできだと思います。そして、丹波さんと健作さんの最後の台詞は今でも心に焼き付いています。来年、中居さん出演でドラマ化されるみたいなので、今からとても楽しみです。 【あつお】さん 10点(2003-12-31 11:21:27) |
59.これは小学生の頃にTVで見ましたが、おそらく自分にとってサスペンスデビュー作だと思います。それ以来、松本清張はとても気になる作家です。自分の野望ために過去を消してしまいたい、その為には恩師も殺してしまう、そして刑事の謎解き、病人への差別・排除等、小学生の私にはとても衝撃的でした。 |
58.凄く熱さを感じる映画でした。もう皆汗だくで・・・・。熱いんだろうなぁ~って。今の映画でここまで季節感を感じたものはないですね。 あと、なんと言っても加藤嘉と少年の回想シーン。 セリフが無いゆえに胸に打ちます。 来年ドラマ化されるそうですが・・・・。 【あずき】さん 8点(2003-12-19 10:05:52) |