349.ある日のこと。朝まで飲んで自己嫌悪気味な帰り道、フラッと立ち寄った野球場。澄んだ空と輝く雲を背景に堂々と咲き誇る桜、柔らかい風、響く高校球児の声。それらの余りの美しさに心の蔵をズッキューン撃ち抜かれたような衝撃を受け、私はただ立ちつくして涙するのみでした。「美しいもの」は容赦ないんですよ。私が其処にいることそれ自体がもう既に罪なのではないかと思う。その姿が美しければ美しいほど残酷です。お隣のサイコな彼は、「美しいもの」のそういう面に心奪われたのでは無かろうか。なんだかちょっとMっぽいし。 【ぽめ】さん 8点(2005-01-11 15:53:01) |
348.主人公が取り戻そうとしたのは、自身の「青春」である。彼が会社を辞めてフリーターになり、娘の友達に魅せられて肉体を改造し、マリファナを吸ってロックを絶叫するのは、自らの青春への信とその回帰の意志からくるものであろう。この映画は、そんな青春に象徴される精神の自由とか、利己主義とか、社会に対する無責任さなどというものに対する無邪気な信頼を描いたものなのだろうか。 きっかけは、主人公を襲う妄想であった。現代的妄想とは、現実によって侵食された内面からの末期の悲鳴である。そしてそれは現実/世界を超越する意志という失われた原初的思念の新たな発現になり得るのである。 この物語のもう一方の主人公は隣人の若者であろう。彼の存在によって、ケビン・スペイシーの無邪気さは相対化されていると感じた。彼の現実は最初から不透明である。そこには回帰すべき青春への信などというものは既にない。しかし、彼とケビン・スペイシーはまるでコインの裏と表のような存在であるようだ。彼らが同じ世界を生きている以上に共有している思念を感じるのだ。それこそがこの映画のモチーフである「生きていくことへの信」だろう。そのモチーフに繋がる若者の動機が少し弱いかもしれないが、ある意味でそこにこそ「青春」というタームを超えたこの物語の新たな可能性を見たような気がする。 【onomichi】さん 9点(2005-01-07 16:31:39) (良:1票) |
347.全然わからなかった。観ていて気分が悪くなった。 【アルテマ温泉】さん 0点(2004-12-09 12:12:28) |
346.一度レンタルで借りてから最初に観たときはなんとも言えない心地になりました。結局借りてる間に3回ぐらい観てそれでも空き足らずDVD買ってから何十回と観ました。暇なときは別に画面を見なくともただその映像を流したりもしてます。サントラも買って音楽だけを聞き入ることもあります。でも何回観ても「答え」が見つからない妙な映画です。だからこそ何回も観てしまい「答え」を探そうとする。けど多分映画の中に「答え」なんかはもともと無いと思う。そう自分の人生の中の足りない”何か”を探し出したときにようやくこの映画の伝えたかったことが分かるような気がする。その”何か”はレスターの最期のセリフ「いつか分かるときがくるだろう」に込められていて、私の中ではレスターに”人生の宿題”を出されたような気がした。私自身映画の評価として控えめに付けたことはほとんどありませんけどこの作品だけは-1点控えめにさせていただきました。そして今の自分に足りない”何か”を見出せたときようやく10点をつけるときがくるだろう・・・。 追加:ラストシーン近く(痩せてから)のレスターの顔はメッツの松井稼頭夫に似てなくもない。 【tetsu78】さん 9点(2004-11-27 11:09:23) |
345.初めて見たときに全くわけわからんって感じで面白くなかったんですけど、TVでやってたんで見てみると、あれ?こんなに面白かったっけ~?っつうくらいなんかアメリカを自嘲する作りにスカッとくるような爽快感さえ覚えてしまいました。ケビン・スペイシーにつきる。 【ぱぴんぐ】さん 7点(2004-11-19 02:35:03) |
344.なんか聞いたことあるな、ぐらいの予備知識無しで見たので、最初の僕はあと一年で死ぬ…っていう出だしにはどうなるの?って思いましたが前半はアメリカンな家庭がよくわからないし、ものすごい駄目な親父だし、はやく死なないかなと思って見てましたが、最後になると、やめてくれ、このオッサンを殺さないでくれ…あんた最高だよ。となり、最高の映画だったなって感じ。これはほぼケビン・スペイシーの演技によるもので、一つの映画を見ててこんなに意見が変わったのは多分初めて。鑑賞後の気持ちのみだと9点だけど、前半かなりきつかったので8点 【マキーナ】さん 8点(2004-11-12 11:06:11) |
【すごろく】さん 5点(2004-11-03 02:59:20) |
342.全体的に、可もなく不可もないという印象。家族の崩壊というのがテーマだろうが、見ていて楽しい気分になれない映画は好きになれないのでこの点数。ただ、主人公のレスターには共感できる部分が多く、台詞も練られているので、アカデミー作品賞をとったのはけっして不思議ではないと思う。(VIDEO、日本語吹替版) 【mhiro】さん 5点(2004-11-01 10:41:12) |
341.はっきし言って、「俺ってちょっと変わってるから~」とかホザいてるヤツは好きじゃない。お前な、平凡じゃない自分をそんなにアピールしたいのかと。「特別でありたい」と思うことそれ自体がすでに平凡なんだよ。それに気付けよ。本当に特別な人間はそんなことわざわざ言わなくても、すでに特別なんです。だって「特別」なんだもん。でもそんな人はそうそう滅多にいるもんじゃない。みんな普通で平凡なんだ。かくいう俺も平凡な人間。特別な存在になりたいと常に願い続けてる平凡な人間。その平凡さからほんの少しでも脱却したいから、敢えて「自分は平凡」だと認める俺。平凡な自分を悟り、それをもってして特別たろうとする俺は、結局のところやっぱり平凡な人間なんです。そうやって平凡な自分を悟り、それをもってして特別たろうとする俺は、やっぱりやっぱり平凡なんです。どこまでいっても所詮庶民は庶民。そんな自分の殻を脱いで自由になりたくて、他人に認められたくて、幸せになりたい。でもやっぱり俺にはダメなんです。そんなことを考えている俺にとって、この映画はどこまでも深く傷をえぐってきやがる。その上で、ラストでは我々庶民に一筋の光を示してくれたようにも思える。ケビン・スペイシーのあの恍惚の表情を思い出しながら、俺は今日も願い続ける。特別でありたい。特別でありたい。特別でありたい。皆さんは、どうですか? 【コバ香具師】さん 8点(2004-10-25 14:30:22) (良:5票)(笑:2票) |
340.アメリカンビューティーとは何を本当にいうのか。。凄いよかったです。各キャラの気持ちの描写がとてもうまく表せていると思った。ソーラバーチに豊胸は必要ないだろがああんっ?!と一部つっこんだ所もありますが、面白く、そして切ない良い作品だと思います。 あ、あとガラス張りの風呂ってドキドキしますよね。そんな中で・・・・レスターある意味度胸あるやん最初から。 【マミゴスチン】さん 9点(2004-10-14 23:02:32) |
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339.この映画は本当に名作なのか?と未だに問いただしたくなるのですが。 ケビン・スペイシーにだまされているような気がする。 まあよい。一生だまされよう。 【やぶ】さん 9点(2004-10-11 20:32:18) |
338.《ネタバレ》 この映画は、日本でも共通するものがあると思えます。 現代社会では、物も食い物も満たされ、 特に不自由はありません。ただ、 その分たくさん働かないといけなくなってしまってます。 「心の豊かさ」が重要視されるように なってるのです。 主人公は冒頭で、「自分はある意味死んでいる」と言ってました。 で、生きるために青春時代に帰ろうとします。 娘の友達にストーカー的行動したり、 仕事辞めたりとやりたい放題です。 しかしその後、娘の友達とついに! という所で、彼女が処女だと知って 我に帰ります。あの時主人公は、彼女の 隠れた美に気づいたのでしょう。 主人公は、最後には殺されてしまうわけですが、 家族の写真を見ながら、今までの人生の美を 思い返し、幸せな人生だったと考えます。 <改行したい>この映画が言っている事は、 人生は美しく、素晴らしいものだ という事ではないでしょうか。 このレビューの中にもありましたが、 ある意味この映画を面白いと思える人は不幸な人でしょう。 共感したり笑った自分の場合もそうかもしれません。 しかし最後には、決してそんな事は ないんだとこの映画は教えてくれます。 人生の美しさを感じていきたいと思う、今日この頃であります。 【カジ】さん 10点(2004-09-19 23:06:34) |
337.こんなに魅力ある映画はない。非の打ち所がないし、新しい。 |
336.《ネタバレ》 これって一応コメディ映画だったのですね・・・。ここで高評価のレビューを見てから借りてみたんですが、すっかり社会派一直線の映画だと思ってました。途中爆笑してしまい「あら・・・笑ってよかったのかな?」とひいてしまった。リアルといってもコメディタッチのリアルだから多少誇張されているけど、僕には気持ち悪いと切り捨てることはできず、自分にもある心の闇の部分を垣間見ることができ、それがストーリーとうまく絡み合っていたとは思います。でも、ラストは疑問。あれだけ好き勝手してきた親父が、「処女なの・・・」の一言で真人間に早代わり。その葛藤の薄さといったらないんじゃないでしょうか。自己表現のみを追求することの愚かしさに気付き、家族全員がこれから一生懸命に時間をかけて幸せを築いていこうやってときにバキューン・・・・・。彼は幸せ?一瞬だが最高の幸せって聞こえはいいけど、僕には幸せにはとても見えなかった。衝撃のラストなんて必要ないってば。5点。 |
335.同性愛、銃社会、レイプや訴訟などが日常のアメリカンライフは、多くの日本人にとって理解不能。よってアカデミー賞獲得作の広告だけで鑑賞しても「なぜこの作品が?」ってことになる。だってさ、本作がオスカーを獲得したのは、病んだアメリカへの問題提起が含まれたアメリカ人の感覚でしょ。そ~んな血生臭いことに縁遠い日本人は、アカデミーというネームバリューと自分の正直な感想にギャップが生じるわけさ。まぁ、ヨソんちの映画賞は取れん作品だから。ただ、それでもアメリカ万歳のオレってやっぱりバカ。 【小僧】さん 5点(2004-08-30 14:46:11) |
334.脚本がとてもいいと思う。ケビン・スペイシーとアネット・ベニングの夫婦の演技には天晴れです。レビューを見るとおじさんに評価が高いみたいだけど一応20代独身の俺でも共感できるところがいっぱいあったし、めっちゃ面白かった。 【ビンセント】さん 9点(2004-08-27 01:40:15) |
【K】さん 5点(2004-08-18 08:16:40) |
332.人が生きるって?日常からその意味を見つめる確かな視点。チェーホフの作品のような深さを持った映画でした。この憂鬱、アメリカも成熟してきたのでしょうか。アメリカはいつまでもムキムキマッチョだと思っていたので、正直少し寂しいです。 【綺羅☆KIRA】さん 10点(2004-08-11 01:56:41) |
331.主人公の人生は薔薇色って感じで良かったのではないでしょうか?とても良い映画だと思います。 |
330.《ネタバレ》 娘の友達を見ながらズボンの中で射精するって・・・・ ・・(;´Д`)ハァハァ 結局、ゲイ嫌いの大佐って、自分が ゲイに興味あることを認めることができないで矛盾の人 やったんやねw なんちゅうしょうもない話や^^; 正直なんでこの作品が、アカデミー賞とったのか分かりません。 俺的にはかなりしょうもない作品に感じました。冷え切った 家族をただ描いてるだけで、別にパッとした展開があるわけでも なしwww レスターが筋トレしてるの見て、なんか俺も 最近さぼってる運動やらなきゃなって気がしてきましたよww 【アキト】さん 5点(2004-08-04 00:14:51) |