2.《ネタバレ》 保安官の死体の頭部を腐ったスイカみたいにブシャッって潰したり、仲間の暗殺者を殺してむしゃむしゃ食べるとか、ジャームッシュはドSなのか、そういうのもアートだと言いたいのか、なんなのか…知りたいとも思わないほど悪趣味。
そもそもサイコパスが主役の残虐系の映画ならともかく、なんかスピリチュアルな奥深い作品に見せたい感もあって、はっきりしやがれとイライラする。
さらにネイティブアメリカンの集落が出てくるラストシーンがまたひどい出来。
トーテムポールが、ぜんぜん古びてなくてペンキ塗りたてみたいに綺麗な木肌とマチエール…
美術さんが作って、あの草むらにさっき立てたばっかですって感じ。
あと、あの自動開閉式?見たいなドアのついた建物も、ペンキ塗りたてみたいに綺麗で、ここでずっと生活してたって感じがしない。
詩人のほうのウィリアム・ブレイクと勘違いされてるって分かってるのに「同姓同名で他人だよ」って言わないで、「詩なんて…」とかボソッって言って、最後の最後まで偽ブレイクとして貫くジョニデの態度も不自然だし、そもそもわざわざアメリカまでやってきて、何がしたかったのあんたって感じだし、さっぱり意味不明。
花売り娘となんとなく寝てたら元彼に撃たれそうになったので、自己防衛で撃ったら、賞金首になっちゃって…って、でもそこからなんで、ネイティブアメリカンとあそこまで親しくなってそっちの文化にソッコーで馴染んでいっちゃうの?
ノーバディがウィリアムブレイクファンだって設定だけど、実際の詩人のほうのブレイクじゃないブレイクが、どうして勝手に勘違いして大ファンだからといってせっせと己を世話してくれる男にずっと仲良くしてるの?
見終わったあとは、胸糞の悪い殺人シーンの数々と、安っぽいネイティブアメリカンの集落のトーテムポールと、ずっとポケ~っと口を半開きにして周囲に流されっぱなしのジョニデの特に演技力不要な表情だけが脳内に残った。
さっさと消去したい。