3.《ネタバレ》 詩のような、大人の御伽話のような映画です。失った自分のスイングを思い出させる為に登場するW・スミスが、あのアクション映画の俳優?と疑わせる程に、実にひょうひょうとした中にも、哲学めいたことを言う、謎のキャラクターとしていい味を出しております。R・レッドフォード監督の作品は、どの作品もカメラがいい働きをしています。この映画でも、ゴルフ場を美しく、すごく壮厳なイメージでとらえ、その中で繰り広げられる男達のプレイを、単なるゲームではなく、高尚な戦いへと昇華させております。人生をやり直す、もう一度自分を取り戻す、そのためのきっかけとして、舞い降りた道標が、W・スミスでは、ないでしょうか。M・ディモンも決して悪くはないのですが、この映画のW・スミスは、今までの出演作品の中でもベストな演技ですし、忘れられない笑顔を残してくれています。何か、「うまいなあ」と唸らずにはいられない、そんな作品です。