3.《ネタバレ》 たった70分ちょっとで腹筋崩壊の連続に襲われる戦争コメディ。
アヒルの水浴びから始まり、それを極上のスープにして観客にたらふく飲ませてくれる。それも超フルスピードで。
マルクス兄弟が舞台で鍛え上げてきた笑いを、そのまま映画でも再現してしまうレオ・マッケリーとのコンビネーション。
これは舞台劇であり、舞台劇の以上の破壊力とエネルギーに満ちた傑作です。
ネジが1本抜けた首相とネジが跡形も無く消し飛んだスパイたちのやり取りを見るだけで呼吸困難を起こす。
この映画、馬鹿しかいねえ。殺人的笑いとはこの映画の事を差すのだろう。とにかくネタが多すぎる。
消える車、
サイドカーは飾り、
サイドカーの逆襲、
ナポレオンだってこんな踊らん、
公然と袖の下を要求、
浮気はフラれた男が悪い、
破壊工作員よりタチが悪い首相、
スパイは文字が読める人を呼んで、
タバコはガスバーナーで着火、
謎野球に謎レコード盤射撃、
帽子の受難、
刺繍しないと覚えられません、
後の「メメント」である、
癇癪で戦争開始、
弁護士は卒業した奴を呼べ、
「ネズミが吹奏楽するワケねえだろうがっ!」、
ミッキー「アヒルだって唄うだろ?」、
鏡が無いのに鏡を再現する名人芸、
シャンデリラが落ちれば天井も崩落、
男と女と馬の3P、
戦争中に失業とかそれどろこじゃねえ、
誤射の口止めとか皮肉効きすぎ、
というか首相自ら前線指揮とか勇気を買うべきか無謀を非難するべきか・・・。
物はブッ壊しまくるわ、唐突にミュージカルになったり、パレードになったり、戦争になったりともうカオスに次ぐカオスな映画です。