3.《ネタバレ》 罪もない一人の少女が富と権力を持った老人の変態的性欲を満たすため殺されてしまった、その惨殺の一部始終が8ミリビデオに収められていた、簡単に闇に葬られてしまいそうな無力な少女の無念を決してスーパーマンではない優秀な探偵ではあるけど、まともな感覚と常識を持った素朴なキャラを演じているニコラスケイジが人間としての尊厳を守るために少女の復讐に出る・・・、とにかくニコラスケイジの悲しみをたたえた瞳が、本当に殺された少女と残された母親を想っているんだなぁと感情移入できました、ニコラスケイジの瞳には本当に力があります。
良き父親であり優秀な探偵という善人対どうしようもなくイカレた変態の悪党という構図がわかりやすいし、全体的にすごく見やすかったです、独特のダークな雰囲気の映像がセブンを思い出すような感じで、ただもう少し探偵としての謎解きの部分があればよかったかもしれません。
個人的にこの作品はニコラスケイジが主演じゃないとここまでの点数はつけなかったんだろうけど、ハマリ役ですね。
確かに多少の矛盾点が残るし、やっぱり人を殺してその後平穏な生活に戻るというのもおかしな話のはずなんだけど、ニコラスケイジの瞳を見ているとそんなことも小さなことに思えてきます。