ベティ・ブルー/インテグラル<完全版>のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ベティ・ブルー/インテグラル<完全版>

[ベティブルーインテグラルカンゼンバン]
37°2 LE MATIN L'INTEGRALE
1991年上映時間:185分
平均点:7.85 / 10(Review 33人) (点数分布表示)
ドラマラブストーリー小説の映画化エロティック
新規登録(2004-02-15)【ひのと】さん
タイトル情報更新(2023-04-26)【M・R・サイケデリコン】さん
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監督ジャン=ジャック・ベネックス
キャストベアトリス・ダル(女優)ベティ
ジャン=ユーグ・アングラード(男優)ゾルグ
ジェラール・ダルモン(男優)エディ
ヴァンサン・ランドン(男優)リシャール
脚本ジャン=ジャック・ベネックス
音楽ガブリエル・ヤレド
製作ジャン=ジャック・ベネックス
クローディー・オサール
あらすじ
浜辺のロッジに暮らしていた修理工ゾルグの元に、美しく気性の荒い女ベティが転がり込んでくる。二人は熱烈に愛しあうが、ゾルグが仕事に遅れた事から雇い主は腹を立て、認める代わりに500軒ものペンキ塗りを命じる。ゾルグは渋々受け入れるが、雇い主に服従する姿にベティは我慢ならない。さらにゾルグが書いた小説を読み、天才作家だと思い込んだベティは雇い主に反抗し、ロッジに火をつける。6年の月日を経てベネックス監督が「愛と激情の日々」に大幅に追加した大作。(185分)
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7.《ネタバレ》 個人的に近年、ロマンポルノをはじめとした古今東西の「ポルノ的」映画作品とゆーのにワリと(否、相当に)慣れ親しんでいる身であるのですが、そーすると今作ってそのジャンルにおいてはかなり高度に「よくあるヤツ」だとゆーか、セックスシーンを効果的に用いて描く映画としては内容的にも質感的にも実に普遍的な作品だ…と思うのですね。最も肝心なるこの二人ってのも率直に、破れかぶれとゆーか無軌道とゆーかもっと端的には「愚か」とゆーか(=理性的な意味での「箍が飛んでる」)、まずは実に直情的で無思考で「本能的」な人間に描かれていると思うのです。そしてそーいった二人をま~た実にごく取り繕わない(=雑然とした小汚い)リアリティしか無い世界の中に放り込んで描くコトに依って、むしろその(彼らの人生の or 映画が描くべきトコロの)「目的」、つまりその愛こそが唯、世界で一つだけの「真実」に見えてくる…とでも言いますかね。その意味では、前述どおりこーいう映画をかなり観てきた私からしても、コレほど迄にその諸々が「映り込む」のを最初から全然気にしていない映画も珍しい…と思うと同時に、だからこそコレは完全版で観なければ=コレにボカシなんか入れた日にゃあ全く以て観る価値が四分五裂してまうな…とも思うのですね(⇒そしたらも~ナニ一つ「真実」ではなくなる、と)。実に(根っこのトコロで)ポルノ的で、そしてソレが120%成功している映画だな…と思わされてしまいましたよね。  ただソレで居て今作はまた同時に、実に文学的でハイソなクオリティをも兼備している…とも思わざるには居られないのですよね(コレはもう、フランス映画だから…とだけ言っておけば足りるモノなのか、或いは「愛」を描くコトこそが最も本質的に文学的なのだ…とでも言い加えた方が好いのか)。ベアトリス・ダルというお方は、後の作品の印象からすると(若い頃は)こんなに可憐だったんだ…とも(やはり)思ってしまったのですが、ルックス的にはこの頃からも少し口元がだらしないとゆーか、ただソレは(好意的に捉えれば)野性味とゆーかまたその描くべき「人間臭さ」の凝り固まった部分にも見えてくるとゆーか、そーいった諸々の「二面性」を含めてとにかくルックス的にもキャラ的にも超・ハマり役だったと思うのですね(重ねて、後に発覚した様に、彼女が実在人物としてもごく「飛んでるヒト」だったとゆーコトも踏まえて)。ジャン=ユーグの出来も相当に出色だったと思いますが、コレは正直「彼女の映画」だ…と言った方が好い様な気もしてますね。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 9点(2023-08-11 10:14:14)
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6.《ネタバレ》 素敵な水増し。通常版の120分から一気に60分増しの180分でしたが、ベティーとゾルグのピークに達した愛情度を知っておくには 必用なシーンが多数であったと感じます。そして素敵なシーンがかなり増えていました ただ素敵なシーンが増えてる半面、悲しみの結末に至るまでのその悲しみもそれに比例して確実に増してます それは間違いありません。だからつまり、悲しさがどっと増します 通常版でさえ最後涙してた人はそのまま見ないが吉なのかもしれません。だってそうでしょう ひじょうに悲しい結末なんだから 更に悲しくなってしまうんだから。ただベティーがなぜ急にああなってしまったのか 通常版では解かり難かった部分がかなり明確になっていきます そこは見逃せない部分となっておりました。  ちなみに今回、YOU TUBE で観れました。完全版でありながらノーカット無修正版でもありました。そうです あれです つまりはゾルグの息子がぶらんぶらん。ベティーの下半身の浦島海苔がわっさわさ。そりゃモザイクがビシバシ入りまくっているよりこちらの方が潔くて開放的だし相当心地好い。フランス原語で字幕無しでしたがオリジナルを元に基本的なストーリーは分かっているので字幕無しも気になりませんでした。ただし点数上の評価としては通常版以上の評価は当然出来ない これはあくまでファンの為の後年完全版。
3737さん [インターネット(字幕)] 9点(2015-05-21 21:53:23)
5.《ネタバレ》 男と女が惹かれあって恋に落ちる。魂と魂をぶつけあうような情熱的で本能的な恋。男はそれで満足、「30歳で初めて生き始めた」。女と一緒に居られるなら、どんなことでも厭わない。女は男の全てだった。だが女は「透明な感性を持つ奇妙な花」だった。男の作家としての才能を認めると、男が作家デビューできるように全力で応援し、愛の結晶である子供を欲しがった。女は無垢な少女であり、同時に男を叱咤激励し、成長させる母親でもあった。だが両方共得られそうもないとわかると精神が崩壊し始めた。男は女に与えられるもの全てを与えた。花、ケーキ、車、広大な田舎の土地、果ては強盗までして島をプレゼントしようとした。女は「この世に存在しないものを求めていた」。女にとって、この世に理想は存在せず、「どこもかしこも血の海」だった。傷ついた魂は自傷に走り、遂には自分の目玉をくり貫いてしまう。ショック状態と薬の影響で、意識の戻らない状態となった女。男は「二人で旅に出よう」と声をかけ、安楽死させる。魂を開放し、男の側に留まらせるのだ。これで男はいつでも女と一緒だ。男は作家となるべく原稿を書き続ける。女の求めた夢の実現のために。◆映画のエッセンスの凝縮された秀作。“映画愛”が伝わってくる。恋愛映画というより監督の情熱を投影した「ノンストップ青春映画」。随所に構図、ライティング、カメラワークの妙がある。時に原色、時に透明感のある画面と使い分けている。場面と場面を結ぶカットが多彩で美しい。輝く夕日か朝日を背景に、船、電車、車、海岸、猫、犬など、動くものを配する美的感覚。とりわけ小汚い親父に、夕日を背景にサックス、それもテーマソングを奏でさせるセンスには脱帽した。炎の演出も秀逸。女の情熱を象徴させるべく、コテージは大炎上させる。ベットで愛し合う二人の背後で燃える大きな薪の鮮烈さ。チリ・ビーンズを煮るガスの青い炎。チリ・ビーンズは男の生活の象徴で、最初と最後に登場する。最初は一人で寂しく食べ、最後は見えない女と一緒に食べる。ユーモアたっぷりで、酔うとぶっ飛ぶピザ屋の主人、作家くずれの警察署長、おバカな警備員、色情狂の主婦、父親になったことに酔う警察官、オツムの足りないヤク売りと、変な人ばかり登場する。女装はやり過ぎと思ったが、病院に忍び込む伏線ともなっているので納得。「ヒトラー回想録」もギャグだが、笑えない。フリチンは不要。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 9点(2013-09-12 20:24:27)
4.ベティ=ベアトリス・ダルという印象がとても強く、彼女なしにはこの映画の完成と成功はあり得なかったでしょう。映画史に残る傑作、とまでは言いませんが、非情に重要な作品であることは確かです。当時、映画館は連日込み合っていたかと思います。オリジナルの「愛と激情の日々」が公開したときにはそれ程注目されていなかったのに、何でかなと思いました。オリジナルはビデオを借りて見ていました。この2作を比べても、どっちがより優れているとは感じません。ただ、「インテグラル」の方が、細かい説明がされているという印象でした。編集でカットしていたシーンの中には、戻さなくても良かったのにと思える箇所もあります。
shoukanさん [映画館(字幕)] 9点(2008-04-20 17:21:36)
3.カット版を先に観ました。インテグラルではゾルグの心情がより伝わりました。ベティはまるで猫のよう。ラスト、窓から猫が一匹部屋に入ってきますね、あの猫がベティに見えました。あちらにおおかたの感想は書きましたが、やはり苦しい映画だというのは同じです。観終わったあとしばらく動けなくなってしまうのね。この作品の原題は「37°2 LE MATIN」(朝、37゜2)女性の基礎体温になりますか。最も妊娠しやすい状態、つまり女性がいちばんキレイな時、心身アツくなっている、高揚している時といってもいいですね。ベティの愛はいつも37゜2のようでした。
envyさん 9点(2004-03-25 09:33:12)(良:1票)
2.《ネタバレ》 私が観たのはこちらの完全版の方らしい。この映画は、鮮烈な画を脳裏に残し、鮮烈な傷を心に残した。あの海辺の燃えるバンガローのように、若くて美しくて、自分の愛した才能のために弾丸のように真っ直ぐ、命いっぱいに行動する激しい気性のベティ。そして、いつもいつも激しさでなく優しさでそれを返すゾルグ。海辺の町、パリ、田舎の家と場所を移しながらも二人の愛の関係は変わることはない。最後にはベティは心を無くし、空を見つめるような状態になってしまうけれど、なおもゾルグの愛は続く。ベティが羨ましかった。愛の形は人それぞれ違うものだと思うけれど、この飾らない気持ちを100%の形で伝てしまうその性格、周りを顧みることなく突っ走ってしまう行動性、それを受け止めてくれる、大切な片割れの存在。心をさらけ出して失敗し、躊躇と愛想笑いばかりが増える私には、毒のように強い彼女の純粋さが強烈に心にしみた。かなり長い時間の映画で途中抑揚の無い部分もあるが、二人の、時に大きかったり小さかったりするふれあいのシーンを最後までじっと見つめていた。ベティとゾルグと、溢れんばかりの感情を受け止め、切なくて泣けてきたのを覚えている。観てからかなり時間が経っているけれど、あの時の傷は今でも疼く。
のはらさん 9点(2004-03-25 03:05:07)(良:1票)
1.補い合うと同時に、削り合っている。痛々しい共依存の物語。
ひのとさん 9点(2004-02-20 18:19:13)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 33人
平均点数 7.85点
000.00%
100.00%
213.03%
300.00%
413.03%
513.03%
6515.15%
739.09%
8824.24%
9721.21%
10721.21%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review2人
2 ストーリー評価 8.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.66点 Review3人
4 音楽評価 9.50点 Review2人
5 感泣評価 Review0人
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