《改行表示》26.《ネタバレ》 何度か観たが1942年製作を意識し改めて評価。 戦時下に作られたメロドラマという印象だけでなく、ドイツに占領された自由の女神の故郷・フランスの人々への連帯を示すアメリカ人の心意気が強く感じられた。酒場での「ラ・マルセイエーズ」合唱は自由フランスの応援歌とも言え、彼らやアメリカ国民を鼓舞し勇気づけたことだろう。 苦虫噛み潰したような表情のリックと、陰影を含んだイルザの表情が、パリ時代との落差を引き立たせる。名曲「時の過ぎゆくままに」が運命的な再会を導き、ふたりの心を揺さぶる。 イルザへの愛情と自尊心の葛藤に、苦悩しながらも義侠心を見せるリック。男の美学が泣かせる。霧の空港で旅立つ者、残る者。仕事を口実にした強がり、通行証をもらうためイルザが愛したふり、リックが信じたふりという、心のせめぎあいが深い。 お世辞にも端正な顔立ちとは言い難いH・ボガートだが、名セリフ「君の瞳に乾杯」を4回も発すれば苦み走った二枚目になろうというもの。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-01-31 14:58:40) (良:1票) |
《改行表示》25.リックの店に現れたイルザのなんと美しいことか。 今更ながら、イングリッド・バーグマンの美しさに改めて感動。 そしてハンフリー・ボガートのダンディズムにしびれた。 純粋でナイーブだからこそのダンディズム。 問答無用でしびれるぜ、ボギー。 |
24.《ネタバレ》 う~ん、しびれる。若いころに観たが、歳を重ねて観ると、また映画の良さが分かる。あぁあの映画もカサブランカの影響だったか、などと一人ニヤケてしまう。イングリッドバーグマンが本当に美しい。ボガードが本当に渋い。ラストのボガードのダンディズム。女性に言わせると、独りよがりかもしれないが、やはりあの場面は、あれしか考えられない。アズタイムゴーズバイ、君の瞳に乾杯。数々の伝説を生んだ映画を再見して、また歳をとったら、もう一回観ようと思った。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2017-06-30 14:54:57) |
23.街角を歩く男の、その後姿に、As Time Goes Byが静かに流れる・・・ 【cogito】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2014-08-02 09:47:48) |
22.《ネタバレ》 通行証を「くれ」「やらない」のやりとりは見ててあまり気持ちの良いものではないけど、飛行場での緊張感あふれる展開はとても良かった。「少佐が撃たれた… 犯人を捜せ!」 この言葉にほとんど持っていかれたような気がするけど(小さくガッツポーズしてた自分がいる)、それ以外も決して退屈はしなかったし、格調の高さが感じられるTHE・名画といった印象。「君の瞳に乾杯」の元祖に乾杯したい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-25 00:09:36) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 これも久しぶりに鑑賞。ロマンスだと思っていたら、反ナチ映画だったのですね。しかしラブストーリーもうまくからめてあり、そのコンビネーションがいいと思いました。また、主役2人だけでなく脇役も魅力的な人物がそろっており、それぞれ存在感があります。イヴォンヌなどちょい役ですが、「ラ・マルセイエーズ」の場面でフィーチャーするなど、うまい使い方だと思います。 で、結局イルザが本当に愛したのは、ラズロだけだったのでしょう。彼が死んだと思ってリックに“逃げた”わけですが、生きているとわかったらすぐに飛んでいったことでも、イルザの気持ちはわかります。インテリな思想家を愛するというのも、バーグマンによく合った役でしょう。リックはとばっちりを受けた形ですが、まあ理由も言わずに突然消えたら、それはヘコみますわなぁ。「人情家」という評判ですが、前半のリックにはそうしたところが見えません。イルザに去られて、人として大切なものをなくしてしまったのでしょう。彼女と再会し、当時の事情を知ったことで、その行動に納得がいった。このことによってリックは大切なものを取り戻す。つまりこれは、男の魂の復活を描いた作品だったのですね。最後に2人を逃がすのは、報われないながらも、あの時可能だった愛情表現なのでしょう。真に相手を愛している人間にしかできない行為であり、やはりこれには感動を覚えます。 「アメリカに乾杯」とかあからさまな箇所もありますが、十分普遍性のある、いい映画だと思います。 【2013年05月19日追記】「新・午前十時の映画祭」で見ました。セリフやちょっとした動作が人物の心理や関係を物語っており、細かいところまできちんと描かれた、繊細な作だという印象を受けました。特に最後の空港での場面は圧巻。よく「恋愛と結婚は別」と言いますが、イルザはそういう気持ちだったのかもしれません。今回1点プラスします。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-10-05 18:43:27) (良:1票) |
20.名作です。自分自身、いや現代人の誰もが、多かれ少なかれ様々な溢れる情報/メディアから作られた人間、ということはわかってはいるのですが、プロバガンダであろうがなんであろうが、男の仕草、言動~ひいてはスタイルという点でハートを撃ち抜かれました。不朽の名台詞(名訳)や出演者の格好よさにしびれました。やられました。 【460】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-24 01:11:37) |
19.憧れますね、こういう愛情のかたちは。半世紀以上前の映画なのに、全然色あせていません。何度も見返したいですね。 【黒めがね】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-08 15:10:31) |
18.初見は子供の頃、テレビでした。映画のすばらしさや、大人の恋愛というものを、よくわからないながらも感じ取ったと思います。まさか大人になってから、デートにこの映画を選んで劇場で見ることになるとは夢にも思いませんでした。映画館での鑑賞をぜひお勧めします。時が流れてもけして風化することのない名作ですね。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 9点(2007-02-04 02:26:49) |
17.映画には積極的に真剣に向き合わなければいけないと、常日頃思うのですよ。最近のなんでもかんでも説明してくれる判りやすい映画は、なーんにも考えなくてもラストまで運んでくれたりするので、それに慣れてしまうと古い映画はどうも全くアタマの中に上手く流れ込んでこなかったりします。でも、映画って私にとっちゃ、やっぱり1本1本が送り手との勝負ですよ。で、「カサブランカ」。見始めて『これ、積極的な姿勢で見ないと一発コメディ化しちゃうな』と思いました。くっさいセリフを吐くワリにやたら女々しいボギー、通常目モードと涙目モードの2モードだけで押し通す都合のいい女バーグマン。笑うぞ、笑っちゃうぞ、と思いながら向き合っておりました。で・・・結局クライマックスで泣いちゃった。今の時代、あの大戦がどういう結末を辿ったのか、私達は知っています。でも、この映画は戦時下に作られたもの。ヨーロッパが燃えているさなかに送り出された映画です。背景にある悲劇は歴史の1ページではなく、リアルタイムに存在していたもの。当時の人々の心に思いを馳せる時、この映画がいかに深く感動を与えただろう、切なさの中にある希望を与えただろうか、と。映画は時代を写す鏡、時代の証人なのです。それを思った時、時代と向き合った真摯なドラマが浮かび上がってくるのでした。って事で、この映画との勝負は私の負け(8点以上の映画は私の負けなのダ)。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-10 00:04:14) (良:1票) |
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【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-02 11:16:32) |
15.《ネタバレ》 今日の昼間、TSUTAYAで何年かぶりに行き会った友人を見て、何年か前に偶々前日にBS2で放送していたこの映画を見て感動したという友人(私も見て感動していた)と「居酒屋」で「さあ、喰えよ!君のその出てきたお腹に乾杯!」「ゆうべは何喰った?」「そんな昔のことは覚えていない。」「これ、喰える?」「そんなことは食べてみないと分らない。」てこの映画の台詞をパクって会話していたらお隣で食事をしていた年配の夫婦に君達に乾杯!て言われたことを思い出しました。そのぐらい、この映画は私にとっては忘れることの出来ない映画です。しかし、男同士でする会話じゃないよなあ!男はつらいよの初代おいちゃん(森川信さん)が聞いてたら「馬鹿だねえ!」て言われそうだなあ! 【青観】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-07-05 19:19:30) (良:1票)(笑:3票) |
14.カサブランカという、一種の異世界が舞台。フム、何となく、むしろSF映画に向いた設定かな、などとも思ってしまうんですけど、製作時においては現在進行形の設定だったわけで、現代の我々が観るのとは受け止め方にも違いがあるのでしょう。さて、あまり多くを語らぬボギー、セリフは断片的。「キミの瞳に乾杯」ってアンタ、またキザな。と思いつつ、ふと気づくと、私もイングリッド・バーグマンの瞳に視線が行ってしまっている。う~む、イカンイカン、もっと映画全体を観なければ、と思いつつも、また我に返るとやっぱり彼女のよく動く瞳を見つめている自分に気がつくのである。という訳で、私もまた、「キミの瞳に完敗」っちゅうことで(チェッ、ダジャレかよ)。でもね、やっぱり映画のラストにおいては、ボギーに惚れこんでしまうのでした。やっぱりシブイね。 【鱗歌】さん 9点(2004-04-18 02:15:06) (笑:2票) |
13.イルザ役のバーグマンさんは、どっちのことを好きなのかわからなかったらしいです。おもしろいですね!!演じてる女優すら、どちらを好きで演じていいかわかんなくなるなんて。ありゃかっこいい男どもの映画だな~。感激した!!古いなんて全然かんけーないぜよ。かぁ~クサイねぇってとこたくさんあるけど、つい見ちゃうんだよね・・・。 |
《改行表示》12.う~ん、やはり今となってはどうしても陳腐に見えてしまう。 考えさせられるテーマ性やメッセージ性がないので何度も見ようとは思わないが、メロドラマとしては良く出来ている。ボガートの服の着こなしと主題歌に9点。 |
11.《ネタバレ》 尊敬はしているが必ずしも愛してはいない夫と逃亡する途上で、かつての恋人リックと再会するバーグマン。その驚きと悲しみと愛情とがない混ざった微妙な表情は、見るものの心を揺さぶらずにはいられない。相手役リックを演ずるボガードは決してうまくはないが、しかし彼の持つ雰囲気、存在感がこの映画に見事にはまっていると思う。他の方も指摘されているように、この映画はメロドラマであるが、製作されてから60年以上たつのに色あせていない。 【駆けてゆく雲】さん 9点(2003-12-31 15:59:41) |
10.「君の瞳に乾杯」・・・。3回ぐらい言ってたな。ちょっと言いすぎwモノクロのこういうのってなんだかいいね~。「ローマの休日」に最後には別れが待ってるってな感じでよかった♪ |
9.リックの名台詞”Here's looking at you、 kid."が、乾杯する場面で「君の瞳に乾杯!」となるのは、異論がありませんが、最後の飛行場での別れのシーンにおいても、同じ訳というのはいかがなものでしょうか?直訳のほうが、グっと来るのに。。 【キタロウ】さん 9点(2003-07-06 13:36:02) |
8.いい女がいるから男は格好つけるのだ。男は格好つけるから男でいられるのだ。そういう時代もあったんだなあ。ウィスキーのグラスを傾けながらじっくり観たい一本。 |
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