62.哀感溢れるサスペンス映画の名作! この映画はサスペンス仕上げになってはいますが、エキゾチックな雰囲気を味わうとともに、野心的な一青年のはかない夢を描いた作品なんですね。アラン・ドロンに“ゾクッ”とくるかどうかが分かれ目で、そうなればしめたもの。あとはワイン片手に名匠ルネ・クレマンの甘く切ない世界に身を委ねましょう。この物語り、よ~く考えてみると胸くそ悪い殺人犯が主人公なんですが、観客にすんなりと受け入れられるのはアラン・ドロンの放つ美しさに他ならない。完全犯罪をもくろむ貧しい青年の夢は消え去り、やがて彼の人生も消え去るであろうことは、作品全体を覆っているニーノ・ロータのメロディーが切々と物語っている。 【光りやまねこ】さん 9点(2003-05-25 11:09:20) (良:3票) |
61.家のオフクロさんのNo.1映画、子供の頃から親父とデートで観ただの、アランドロンは美しいだの、言いながらサントラを聞かされること数百回(大袈裟じゃない)こういうオバちゃんがアランドロンと行くパリ8日間ツアーなんかに行くんでしょうな。という事で長年敬遠していた本作ですが、観てみたらアホみたいな「リプリー」とは違い実に面白く、アランドロンは美しく、音楽は切なく甘美で見事な映画でした。オンタイムで観ていたらハマるのもしょうがないでしょうね。オフクロの分+1点。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2004-06-12 18:08:07) (良:2票) |
60.《ネタバレ》 もうこれは、アラン・ドロンの演技というより、彼自身のキャラクターと「トム・リプレイ」という役柄の一体化というミラクルに尽きると思う。もちろんクレマン監督の名演出、陽光きらめく南仏風景をこの上なく美しく捉えたカメラ、そして極めつけにニーノ・ロータのあの主題曲、名邦題、一分の隙もなく匠の技で填め込まれ、どれかひとつでも欠けていたら、ここまで愛され続ける作品にはならなかった。今さら私なんぞか、最早語り尽くされた感のあるこの名作をレビューするのは、いささか気が引けていたのですが、本日、突然ドロン氏の訃報が届き・・・。私くらいの年代の方なら、子供時分、外国人の俳優でおそらく一番最初に名前を憶えたのは、男優ならアラン・ドロン、女優ならA・ヘプバーンっていうヒトが大多数だと思う。少なくとも私はそうでした。ファンだった榊原郁恵さんが「アルパシーノ+アランドロン≦あなた」って曲を歌っていたせいもあるかもしれないけれど。当時、美男子の代名詞といえば外国人ならドロン、日本人ならジュリーという時代。主演作多数のドロン氏だが、必見三作品を選ぶなら、まずは私がメタ好きな「冒険者たち」、そして本作、あと一本・・・「地下室のメロディー」かなあ・・・。というか、意外に彼の映画、あまり観ていなかった事に、今になってふと気付く。未見の作品なら「黄色いロールスロイス」「お嬢さん、お手やわらかに!」っていうコメディ映画を是非観てみたい。ダーバンのCMを含め、1960年代から70年代にかけ、ニッポン男子の美意識向上に多大なる影響を残されたドロン氏のご冥福を心からお祈りいたします。 【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(字幕)] 9点(2024-08-18 22:35:46) (良:1票) |
59.おい!アラン・ドロンのあの目は何なんだ!?何であんなにカッコいいんだ!?男の俺でも言葉を失いそうなカッコよさですよ!それだけでも観る価値があるのに、この展開は凄いですね、しかも全く中だるみがありません。友達を殺して、友達になりすますリプリーに対して「捕まらないで逃げきってくれー!」なんて願いつつ、ハラハラドキドキしながら鑑賞しました。この作品を観た後にリメイク「リプリー」を観ましたが、多分鑑賞の順番が逆でもこの作品の方が遥かに評価は↑です。しつこいですが、このアラン・ドロンのカッコよさは神がかり的だと思います。ジミーちゃんが嫌いとかではなく、アラン・ドロンが凄すぎます。男の俺でそう思うんですから、女性が当時メロメロだったのも納得です。鳥肌が立つ程メロディアスなニーノ・ロータのテーマソング(物悲しくもあり、サスペンスチックでもある)に乗せて、「太陽がいっぱいだー」とセリフを放つリプリーで終わる、まさに大どんでん返しのラスト。凄い映画センスですね。映像も音楽も出演者も美しいのに、対照的に展開は非常に恐ろしい・・・。これこそ名画です。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-09-20 12:06:23) (良:1票) |
58.周知の評価の通り、ラストが素晴らしい。主人公リプレーが一瞬の満足感の末得たものは何だったのか?思惑と異なりすべてが転覆してしまったことを知らないラストの笑顔が何とも愚かしく切ない。しかし、彼は決して何も失ってはいない。なぜなら彼には元々何も無かったからだ。そう思うと、「太陽がいっぱいだ」とつぶやいたあの一瞬こそ彼があらゆる罪を犯してでも得たかったものであり、その瞬間で彼の本望は遂げられたのかもしれない。 何と言ってもアラン・ドロンの美貌とその裏に垣間見せる屈折した感情を抱えた存在感がスゴイ。こういう俳優のことをスターと呼ぶのだとしみじみ思った。今の常識からするとサスペンスとしてのストーリーは安易であるが、偽り、交錯する人間の感情が実にサスペンスフルだ。名作の名にふさわしい傑作。 【鉄腕麗人】さん 9点(2004-10-03 13:05:09) (良:1票) |
57.“ファミコンのドラクエⅠ” 今の映画と比べちゃかわいそうです(笑) 【栗頭豆蔵】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2004-07-11 11:21:30) (良:1票) |
56.ラストシーンで警察が目の前まで近づいているのも知らず、「太陽がイパーイダヨ(・∀・)ノ」と言ってるアランドロンがかっちょいいし、泣きそうなっちゃう。あれは名場面だ。・・・ もうそれだけで9点 【アルカポネ】さん 9点(2003-11-11 00:37:25) (笑:1票) |
55.映像も、配役もやっぱり素晴らしい。映画に出てくる衣装やら家具やら小物なんかも本当にお洒落。 【たーしゃ】さん 9点(2003-04-07 14:46:49) (良:1票) |
54.間違っても「リプリー」と比較してはいけません。つーか男優の差でしょうかね・・。あのアランドロンの粗雑な感じが良い。船の上のシーンといいラストの終わり方といい強烈に印象に残ってます。 【恥部@研】さん 9点(2003-01-07 18:49:30) (良:1票) |
【ジョージ】さん 9点(2001-08-31 15:35:44) (良:1票) |
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52.秀作の一語に尽きる。アラン・ドロンの美しさは大したもんです。 【アカデメイア】さん 9点(2001-08-27 04:21:57) (良:1票) |
51.アラン・ドロンは、この頃が一番ステキだ。ラストの彼の姿は、芸術でしょう。 【まき】さん 9点(2001-04-09 15:30:52) (良:1票) |
50.聞きしに勝る名作でした。前半の屈折した感じも、犯行後の小賢しい偽装工作も、終盤の捕まるか逃げ切れるかというハラハラドキドキもいい感じ。見た人の多くがそうだと思いますが、なぜか犯罪者であるはずのアラン・ドロンに肩入れし、できることならこのまま逃げ切ってほしいと願うようになります。 しかし巨万の富と意中の女性を手に入れるためとはいえ、犯行後はじわじわ追い詰められて生きた心地がしなかったはず。つくづく、人なんて殺すもんじゃないですね。別に殺す予定はないけれど。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-03-23 23:44:57) |
49.ラストシーンのネタバレで緊張感も半減ですが、初見を振り返っての評価です。何度か見ていると、サスペンス本来のハラハラより、完全犯罪遂行のための小細工の稚拙さにドキドキしてしまいます。殆ど地で演じているのではないかと思わせるアラン・ドロンの卑しさが見事です。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2018-10-04 22:42:56) |
48.もう、何回見たかわかりませんが、やっぱり名作を映画館のスクリーンで観ると一段と感激します。 今回は、東宝の「午前十時の映画祭」で4Kデジタル復元版のキレイな映像で観劇できました。 60年近く昔の映画ですから、今の警察能力なら瞬時に逮捕してしまうであろう杜撰な犯罪作品です。 その分、今の知識は差し引いて映画を観ないといけません。 アラン・ドロンのイケメンぶりは見事です。 でも、淀川さんが力説されていたゲイ作品と言う目で観ると、ドロンのなまめかしさは、それだけで深い意味があるように感じました。 旧名作は、映画館で観ると、再度感激できます! ってあくまでも、個人的な意見です。 【ミスプロ】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-04-30 18:24:10) |
47.《ネタバレ》 海の青、痛いほどのA・ドロンの美貌、名曲の誉れ高き音楽、そしてこれ以上ないラストシーン、何もかもが鮮烈で、半世紀経った今の映画には薄れてしまったロマンというべき耽美さに溢れています。 野犬のようなドロンの、暗い危険な瞳。マルジュを追い込みにかかる場面、彼の瞳にどんどん寄ってゆくカメラ。マルジュならずとも陥落するってもんです。 眼底にちかちかと残って離れない陽光と、その眩しさの中で行われる殺人という後ろ暗き行為。アンバランスで危うくてドロンの存在そのもののようで、今でも各場面が鮮やかに思い出せる名作です。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2014-09-24 00:21:13) |
46.《ネタバレ》 パトリシア・ハイスミスの原作、ヌーヴェルヴァーグのスタッフが多数終結した傑作スリラー。間違いなくルネ・クレマンの最高作だ。 海を走り飛び立つ飛行機 お洒落なOPからしてこれがヌーヴェルヴァーグの要素をふんだんに盛り込んだ作品であることが解る。撮影にアンリ・ドカエ! 机の上に敷き詰められたパンフレット、写真、絵の山、二人の男の会話から物語は始まる。 パンフレットの船、男たちが友情を深める船、事件が引き起こされる密室になる船。 盲目の男にぶつかり、謝罪の気持ちの金を払い、杖をとってしまい盲人の真似、彼らは車が絶対に止まると信じて車道を横切るのである。信じてはいるが、万が一車に轢かれて死ぬかも知れないというスリルも楽しんでいる。もう一人の男は女と遊ぶために盲人の真似ごとをする。 宝石に触るわ胸にさわるわ尻を叩くわやりたい放題、口づけは挨拶のように交わされ、それが少しずつ二人の男に亀裂を生む。 手に握られた戦利品、船上であんなに仲良くやってたのに…あの娘を自分の物にしたいという欲望が男に決断させてしまう。 海中に消えたはずの者が常にその存在を感じさせ、緊張を持続させる。ホテルで追っ手を撒く駆け引き。 隙をついて扉を開け、寝室で無防備に寝る女に近づく欲望。彼は焦らない。友人を虜にした女性、今度は自分がその女性を虜にしてやろう。それは自分を裏切った者への復讐でもある。慰めるのは過去を忘れさせて自分のものにするため。 ギターは投げ捨てられ、水着姿で手をつなぐことによって二人に肉体関係が成立したことを静かに物語る。 船が運んでくる無言の帰還者、「手」。 警官が、メイドが映画の終わりが近づいていることを知らせる。太陽をあおぎ、椅子に深く腰掛けて満足げな顔を見せる主人公。何も知らずに酒をあおり、店員の呼びかけに無垢な笑顔を見せる。 それを静かに見守る船によって、物語は締めくくられる。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-25 13:14:16) |
45.《ネタバレ》 貧乏青年のトムが、羨望の為だけに兄貴分を殺し、完全犯罪を目論む。粗筋はこれだけ。それでも個人的に強烈な印象が残っている作品です。美しさと気だるさが同居した海、抜群の肉体美をさらけ出す主人公、兄貴分のフィリップを殺す時の刺すような緊張感。これ等に言い様も無い魅力があるんです。何というか、石原慎太郎の「太陽の季節」の様な、青春が溢れだしている、そんな感じ。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-18 14:42:13) |
44.《ネタバレ》 青い海と空 美しい地中海の風景 そしてなんといってもアラン・ドロン もういうまでもない人ですが まず若い(って当たり前w 当時25歳ぐらいかな)そして目がきれい~ アップを多用するカメラワーク そしてあまりにも有名な音楽 ストーリーも素晴らしいし各出演の皆様もいい 個人的には刑事さんの目と表情がすごい でもちょっとだけ難を言っちゃうとやっぱり捜査の甘さ 写真使うとか指紋は?え~それでいいの!? は気になりましたが…当時はそんな感じだったんでしょうか 危うい完全犯罪をやってのけ、全てを手に入れたかに見えた恍惚の表情と 衝撃の展開 リプリーをまつ結末 若きアラン・ドロンの起用がドンピシャはまった奇跡の作品 人々のこころにいつまでも残る名作でアリマス 【Kaname】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-12-15 17:00:06) |
43.《ネタバレ》 同じ男として人間としてこうも違うものか・・・という気すら起こさせない程のアラン・ドロンの美しさ。観る度にもうこんな人は出てこないのではないかと思わされます。上流階級への憧れが殺意に変わる、その動機となる出来事が短い間に丁寧に積み重ねらていく。その後も常に緊張感を持続しながら、あの悲しくも驚きのラストまで決して急がず、ドタバタもせず、作品の雰囲気や魅力の全てをゆったりと楽しみ、堪能できるとても丁寧に作られたサスペンスです。そして今更言うまでもなく作品と見事に調和するニーノ・ロータの控え目ながらも甘く切ない音楽もいつまでも心に残る。そんなアラン・ドロンの魅力とニーノ・ロータの旋律に青い海、真夏の太陽の日差しをいっぱいに受けた映像は50年の時が経過した今に見ても全てが美しい。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-09-13 15:35:55) |