9.《ネタバレ》 他のレビューが意外と好評価なのに驚きました。未見の方に言っておきますが、ハッキリ言って起伏のないつまらない映画だと覚悟しておいた方がいいかと思います。
しかし、これはあくまで個人的な事ですが、本作は私のいくつかの恋愛経験と重なることが沢山あり、放っておくことができません。
私の恋愛でハッピーエンドに終わった事はありませんが、主人公二人と同じ感情になった経験があります。どうしても相手のことが忘れられないのです。
本作では、それぞれ二人の感情が丁寧に描かれていました。実際の経験では相手が何を考えていたのかは断言はできません。私の想っていた相手が同じ状況の時に本作と同じような気持ちでいてくれていたらと心底思いました。
私は未婚ですが、自分と全く接触がない世界で、同じような価値観を持ち、同じような不安に囲まれながら生きている人が、どこかに必ずいると思えるようになりました。
因みにテレビでは新婚さんやカップルをゲストに迎えたトーク番組が放送されていますが、毎回「セックス」の話ばかりで嫌気がさしてきます。
私はもう数年恋人がいませんが、相手を想う気持ちが存在した自分の過去を、時々は、こういった映画を観て思い出したいと思います。
因みに原題通りの邦題のタイトルですが実にセンスが悪い。タイトルの評価は「0点」です。こんなタイトルでは誰も興味を抱かないと思います。でも、この翌年に日本でも、いわゆる「不倫」ドラマが流行ったのも事実です。
私にとっては、今頃になっての偶然の産物です。