156.『ダイ・ハード』を観ると、思い出す奴がいる。あいつとの最初の出会いは、確か雑誌の広告ページだった。“モノマネタレントの○○さんも愛用”みたいなキャプションが付いていた気がする。商品は何だったか忘れた。でもそいつの困った顔が心に焼き付いた。再会はテレビのバラエティ。モノマネ番組だ。色モノばかりの中でも、一際色モノばかりを集めたようなコーナーにあいつは出てきた。白のタンクトップに、おもちゃのマシンガン。在り得ないくらいに華奢な肉体からは、全盛期の春一番を髣髴とさせる「お前、大丈夫か?」感が漂っていた。冷静になれば、全く似ていないことは分かる。でも“激似”なのだ。奴が発した言葉は「ハーンス!」。その一言で、司会の今田は笑い転げていた。勿論テレビの前の自分ものた打ち回った。その後も何度かバラエティで見かけたが、あいつの台詞は決まって「ハーンス!」か「ホーリー!」。そしていつも困っちゃうんだ。あいつの名前は知らないし、知りたくも無い。でもあの困った顔だけは忘れられない。そこで気が付いた。本家ジョン・マクレーンの困った顔が『ダイ・ハード』の魅力だと。中年男の悲哀に、そしてどんな状況でも諦めない男の姿に共感するんだと。最高のアクション映画と愛すべき中年ヒーローに、そしてちゃんと食べられているか心配なあいつに乾杯だ。そして、日本版のマクレーン刑事に命を吹き込んだ野沢那智さんにも、心を込めて献杯を。(2010年10月30日) 【目隠シスト】さん [地上波(吹替)] 9点(2007-05-08 18:26:32) (良:2票)(笑:3票) |
155.《ネタバレ》 クリスマスの季節になると観たくなるのがダイ・ハード。 公開からもう30年。演ってる方も観る方も歳を取るはずだよ。 しかし、何度観てもその面白さが色褪せないアクション映画のまさに金字塔。 主役のマクレーンは、ランボーのように無敵でもなければ、スピードのキアヌのように二枚目でもない。 当時まだほぼ無名の、ブルームーン探偵社のブルース・ウィリスの抜擢は先見の明があったのか。 吹替版の野沢那智もバッチリハマって、ジャッキー・チェンの石丸さんくらい、吹替で観ても面白い作品。 至る所に配置した伏線を、ラストに向けて一気に回収していく流れもハリウッド的で、全然嫌いじゃない。 死に損ないのカールを撃つのは、子供を誤射して以来銃を抜けなくなった相棒のアル。 そしてマクレーン夫妻を家まで運ぶのは、地下の駐車場で一働きした例のリムジン。 流れるクリスマス・ソング。 いや、完璧。 【roadster316】さん [インターネット(字幕)] 9点(2020-12-20 10:18:10) (良:2票) |
154.《ネタバレ》 これは、やっぱり面白い。アクション系の映画こそ、緻密な脚本が大事であることを如実に分からせてくれる作品です。各シーンごとに、メインキャラの行動に納得できる動機があり、それぞれを衝突させることで高いテンションを保ち、それがエンディングまで持続します。組織的で統制が取れていて、そしてどこか気取った似非テロリストと泥臭い刑事の対比、人質の命を軽視するFBIがヘリごと炎上・墜落する因果、リムジン・ドライバーの活躍、パウエルのトラウマ解消、ニュース局のキャスターをグーで殴るネタの回収など。それらの映画的な快感を充分に担保しながら、突っ込みどころを覚えないストーリーが凄い。最高です。ハンスやカールの描写もしっかりしていて、存在感のある敵役の有無が「2」以降との違いかもしれません。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-05-16 20:30:09) (良:2票) |
153.初めて見た時の衝撃が忘れられない映画。全ての話が同時進行で進んで行き、最終的には全て繋がっている。伏線のための伏線でなく、必然として伏線があるのが素晴らしい。黒人の警官が視聴者の気持ちをうまく代弁してることが更に面白さをアップしてる要因かも。 【とんとん大好き】さん 9点(2004-02-07 00:33:56) (良:2票) |
152.《ネタバレ》 こんなにがんばっているけど、結局離婚しちゃうんだよなぁとか。こんなにかわいい息子や娘もあんな生意気な感じになっちゃうんだよなとか。いやいやご本人だって、こんなにツヤツヤだったのなぁって。初見時には、想像だにしなかったですけどね。なんか自分の来し方重ねて、しんみりしましたよ。だが。本作自体は、文句なしに面白い。慌てつつも実は冷静。マクレーン刑事、かっこいい。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-11-28 12:27:28) (良:1票) |
151.《ネタバレ》 孤立無援のビルの中、一人でテログループと対決するブルース・ウィリスはヒーローものの基本スタイル。 息もつかさぬ攻防に、主人公に感情移入して思わず力が入る。 主人公の敵はテログループだけでなく、無能で的外れな指揮官、浅はかな人質社員、配慮の足りない報道陣にもことごとく足を引っ張られる。 唯一力になっている相棒のパウエル巡査にしっかりしろと声援を送りたくなる。 自然とそういう気持ちにさせるストーリーの運び方が実に巧い。 ジョンの妻が怒り狂う犯人の一人を見て「人をあんなに怒らせることのできるのはジョンしかいない」とジョンの生存を確信するくだりはおもしろい。 緊張感の中にチラリとユーモアをのぞかせるのがいい。 パウエルが全然役に立ってないなと思いきや、ラストでお約束通りの活躍。 勧善懲悪のわかりやすい映画だけど、ジェットコースターのように最後までスリリングな起伏が楽しめる。 アクション映画のお手本のような作品だ。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 9点(2013-07-17 21:04:01) (良:1票) |
150.《ネタバレ》 こけおどしのアクション映画が量産されていた80年代に、突如出現した“頭のいい脚本”で初めて撮られたコップアクション・ジャンルの金字塔です。 派手な画も多いのでカネかかっている様に見えますが、基本はこの映画良い意味でB級テイストなんです。B・ウィリスのランニングシャツが、シーンが替わった途端に下地がまったく見えないこげ茶色にまで汚れちゃうなんて、ふつう超大作映画ではあり得ないけど、そんなこともちろん誰も気にしない。今でこそ中年アクションスターの座を守り続けているB・ウィリスですが、そもそもこの作品に抜擢されるまではコメディ・ジャンルの人だったこともお忘れなく。つまりキャスティングには全然おカネをかけていないわけですが、その“安い”俳優たちがウソみたいにその演じるキャラにはまりまくっているのはもう奇跡としか言いようがありません。 中でもA・リックマンのH・グル―バーは、その悪役ぶりがあまりにリアルだったので、その後の映画に登場するテロリストのキャラに多大な影響を与えています。私もこの人はてっきりドイツ人だと永いこと誤解してました。実は素のリアクションだったというH・グル―バーの最期の表情も、“悪役の死にざまベスト10”というランキングがあれば上位に入るのは間違いないでしょう。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-06-01 00:34:07) (良:1票) |
149.他のアクション映画とは違い、主役がブツクサ言いながら悪役と戦うところに人間臭さがあり、とっても親しみを感じる。サブキャラの使い方も上手くて、最後の最後まで楽しめる傑作。 【Keicy】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-02-25 22:09:24) (良:1票) |
148.《ネタバレ》 いわずと知れたブルース・ウィルスの出世作であり、アクション映画に衝撃をもたらした作品でもある。マクレーンの行動がすごく衝撃的だった。これまでのアクション映画でいつも思っていたのが、敵を銃撃した後、なぜ敵の持っていた武器をもっていかないんだろう?そう思っていたのだが、主人公演じるマクレーンは違う。圧倒的に不利な状況を少しでも向上しようと、どんどん敵の武器を利用していく。更にマッチョな疲れ知らずの俳優が演じるアクション映画とは違い、この映画はあくまで中年の刑事が主人公だ。ヘトヘトになって、絶望的な状況に陥れば、諦めようという気持ちがわずかながら見れるシーンもある。それでも「もうちょっと頑張ってみようかな…。」と嘆きながらも前に進んでいく。カッコいいぞ!マクレーン! 【湘爆特攻隊長】さん [地上波(吹替)] 9点(2006-01-29 10:48:10) (良:1票) |
147.一分のスキもなく楽しませてくれます! むさいおっさんがこんなにもカッコ悪く頑張ってるのがいい! やっほー! 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-02 03:38:29) (笑:1票) |
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146.アクションものではありがちな絶対的に強いヒーロー象ではなく、どことなく頼りなさげなところが良かった。決して敵に真正面から対抗せずに、そこからは逃げ、しかし果敢に抵抗し人質の解放にあの手この手を尽くす。その緊迫感が面白い。舞台もビルひとつに限っている。昨今ありがちなあっちのビルも爆破こっちのビルも爆破だったり、道路破壊しまくりなカーチェイスだったりしない。狭いスペースでの攻防。そしてその全てを活かしているから、ストーリーにもアクションにも無駄がない。かなり面白いアクション映画だと思う。 【智】さん 9点(2003-09-14 11:32:14) (良:1票) |
145. B・ウィリスにとっても、J・マクティアナンにとっても正にBEST。勝因の大半は練り込まれたプロットの巧みさにありますが、有名俳優を一切使わず、個性派で固めたキャストも可成り貢献していると思います。特にハンス役のアラン・リックマンとカール役のアレクサンダー・ゴドノフの好演が光ります。テオ役の黒人もコンピューター・ハッキングを担当する知能犯を演じる皮肉さが利いていますし。 2,3の敗因の一つに「悪役のインパクトの弱さ」が挙げられると思いますね。確かにフランコ・ネロやJ・アイアンズの方が知名度では上かもしれませんが、何をしでかすか読めない不気味さ等が決定的に欠落していました。 W・アザートンの突撃レポーターもB・ベデリアにグーで殴られるまでは笑えましたが、2でのスタンガンを食らわされる辺りになるとチトやり過ぎで興醒めでした。レジナルド・ベルジョンソン扮する黒人警官も本作では最後にオイシイ所を持っていく役回りでしたが、2では顔見せ程度の出演で寂しい限り…。「正編を凌ぐ続編無し」の法則は本シリーズも例外ではなかった、ということですネ。 【へちょちょ】さん 9点(2002-12-22 00:59:49) (良:1票) |
【okピーちゃん】さん 9点(2002-09-24 23:48:46) (良:1票) |
143.いや確かに素晴らしく面白いですわ、この作品。 【NOPPO】さん 9点(2000-08-02 21:28:15) (良:1票) |
142.見た時は衝撃的でした。こんなに激しいアクション映画はこれ以降もないですね。今でも消火栓を見ると体に巻きつけて窓から飛び降りたくなります。 【DEL】さん 9点(2000-07-31 17:12:31) (笑:1票) |
141.アクション映画の最高峰。閉鎖空間での緊張感と秀逸なプロット。 【TERU】さん [ブルーレイ(吹替)] 9点(2023-03-23 21:35:51) |
140.ハリウッドらしいよく練られたシナリオで楽しめました。 【ほとはら】さん [映画館(字幕)] 9点(2022-03-28 01:06:34) |
139.みんシネで観た映画のコメントを残すようになって10年以上になりますが、 まだ「ダイ・ハード」が未投稿ということは、10年以上ぶりの再見ということになります。 さて、その10年以上ぶりの鑑賞の感想は、やっぱり「面白かった~!」ですね。 一難去ってまた一難が息つく間もなく繰り返され、その1つ1つに無駄が無くあっという間の130分。 複雑な構造を持つ高層ビルという作品の舞台を見事なまでに活かしきっている。 ビルの内部の当事者だけでなく、外部の人間も見事なまでに活かしきっている。 特に「相棒」の使い方が素晴らしい。マクレーンとの無線を介した相棒の昔話。 やっと全てが終わったか・・・。と思ったら最後の一波乱。 そこで相棒の昔話を最後の最後に活かし、最後の最後まで見る者を楽しませる脚本の妙。 そしてラストに登場するのは、存在を忘れかけていたファンキーなリムジンの運転手。 アンタも本作に欠かせない立派な登場人物だったぞ。 マクレーンの人間臭いキャラと共に、さりげなく挿入されるユーモアのセンスも素晴らしい。 アラン・リックマンは少し前にこの世を去りました。ブルースも60代になりました。 本作の中の2人は当然まだ若く、公開から30年以上の時が流れたことを感じさせますが、 「ダイ・ハード」の面白さは少しも色あせていないことを再認識させてくれた10年以上ぶりの鑑賞でした。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-12-28 22:11:32) |
【Donatello】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-07-22 07:48:45) |
137.《ネタバレ》 BSで鑑賞したので改めて。 鑑賞前はランボーみたいに大味なアクションだと思っていましたが 周りが敵だらけの閉鎖空間の中で 犯人との心理戦を行いながら知恵を絞って 悪態を付きながら難を乗り切っていくハゲの様子は とにかく面白い。 大味どころか緻密緻密。 年に一回は見たくなりそうなので録画保存したくなるような映画でした。 なお、奥さんを見ると野沢雅子さんを連想するのは私だけでしょうね(笑 【シネマレビュー管理人】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2017-03-29 13:12:28) |