2.正に「キチガイに刃物」映画。
ポランスキーといえば色んな意味で「ヤバイ」類の監督として有名だが、特にこの作品はポランスキー作品でも屈指の怪奇映画だろう。
取り敢えずポランスキー初期の傑作群を発掘した「TUTAYA」GJ。
ストーリーは最初淡々としすぎる感じもするが、段々狂気に染まり壊れていく彼女の戦慄が飽きを忘れさせてくれる。
オマケにヒロインの狂気じみた場面で「テレレレレ!テレレレレ!テレレレレ!」のBGMは卑怯だろ(笑)
あれで笑うなという方が無理だっつーの。
ヒロインは極度の男性恐怖症と潔癖症であり、無理やりキスをするものなら、うがい&歯磨きという有様だ。
こんな事されたら誰でもショック受けるわ。
一緒に住む姉は妻のいる夫と夜毎ズッコンバッコン。
隣で寝る妹には良い迷惑である。
オマケに毎晩ベッドで暴漢に襲われる悪夢にまでうなされんだぜ?
これで狂わない奴が本当の異常者かも知れない。いやヒロインキチガイなんだけどね。
ポランスキーのホラーじみた演出も手伝い、本作はサイコ・スリラーとしてどんどん血に染まる。
しつこい男は嫌いよ!えーい殴りつけてやる!
あたしの体に触らないで!そんな事するなら頚動脈かっさばいてやるんだから!!
ヒロインが「やっちゃう」度に荒ぶるドラム。クッソこんなんで腹筋が!
後の「仁義なき戦い」である(絶対違う)
一番印象的だったのが彼女の子供の頃の「写真」、そしてオープニングの「眼」。
瞳に始まり瞳に終わる・・・そんな映画。