2.《ネタバレ》 久々に見なおしたら、拾い物だった。まず「三角形の安定」。どういう組み合わせをしても1対1では不安定なのに、この3人がそろうと安定する。1対1以外の愛の形もありなのに、「1対1でないとヘンだから」と3人とも無理をして苦しんだ。三角形って、いろんな意味で安定しているんだなあ。もちろん、男同士の間にメンタルな愛憎関係があっての話だけれど。「母の不在」。ジュリアンの自滅は、「母の不在」と「得意な分野が無い」による。男の子の不幸の原因の多くは「母の不在」にある。「おまえになんか分からないよ」と途中ジュリアンがクレイに言うのはこのことですな。ともあれクレイには「母」がいる。ジェームススペイダーすばらしい。「不自然さ」全開。「つきあったらボロボロにされるよ」と顔に書いてあるようだ。リップのような人間の生い立ちのほうが、興味があるなあ。でもリップみたいなやつは、殴り合いとかしないと思うぞ。みんなお肌ツルツルで(ジュリアン以外)、西部の金持ちのバブリー感満載で、好きだなあ。ブレアが冒頭東部についていかなかったのは、すでにヤクにはまっていたからですね。ラストで「ついて行くわ」といったけれど、誰がどう見てもすぐに破局まちがいない。ジュリアンの死のグリーフィングを共有するだけでは続かないもん。音楽はもっと努力の余地あり。