13.《ネタバレ》 "青春"という言葉は、漠としてつかみどころのない、あの年齢でしか認識する事が出来ない言葉だと思う。高校を卒業して数年経って「あの頃は青春してたな」と思い出す時の"青春"は、実際に10代の僕が感じた"青春"とは異なっているだろう。あの時感じていた感情を、僕はいま「自分を認めてくれない社会への不満と将来の不安」と言葉にするけど、たぶんそんなに簡単に言い表せる言葉でもない。その時は確実に感じていた、けれどもはっきりと言い表せない、それが青春だと思っている。そんな"青春"の空気を見事に映像化したのがこの映画。冒頭の度胸試しから観客を虜にし、九條と青木を中心として話が進む。このメインキャストにおける起承転結に、木村・吉村のエピソードをクロスさせ、最初は爽やかですらあったシーンは気付けば"青春"という鬱屈に塗りつぶされている。だんだん暗くなってゆく展開の中で、九條が一人妖しく光る。繊細さと凶暴さ、それが美しさのなかで龍平が一段と映える。最後のクライマックスに鳴り続けるギターは、青木の存在まで切り裂く。 観終って、僕が初めてミッシェルのCDを買った日のことを思い出した。ミッシェルを聴かなくなった時、僕の青春は終わったのかもしれない。 【fero】さん 9点(2003-11-04 01:44:21) (良:1票) |
【いずみ】さん 9点(2003-03-02 09:45:11) (良:1票) |
11.痛みと無感動の入り混じった日常。映像も音楽もかっこよかった。もう少し長くしてもよかったと思う。 |
10.青木が屋上で影を塗るあたりから、苦しさで胸がいっぱいになった。他の映画では決して味わったことのない苦しさ。この映画を観る以外の方法でこの苦しさを味わおうとするなら、自分が若くきれいで汚くてプライドが高くて嫉妬に狂っていて、それでも卑怯なことをする勇気はなかったあの頃のことを思い出せばいい。 青木よ。 【らいぜん】さん 9点(2004-05-18 22:09:01) |
9.まさに青春である。青い春である。暴力高校という一般的には馴染みの薄い設定であるが、その裏に隠されているのは将来への不安、現実での葛藤という十代なら誰しもが抱える鬱憤の日々である。それを象徴的に表しているのが主題歌だ。ロックとはそもそも世の中に対する自己主張を表現する手段だった。それらが融合し観た者に深い感動を与えてくれる(私は特別ミッシエルガンエレファントのファンというわけではないが)。音楽と映像が見事にマッチした秀作。刹那さが心地よい傑作である。 【HARVEST】さん 9点(2004-01-23 16:19:02) |
8.《ネタバレ》 俺はなんかこの映画に熱い思いを感じます。正直予想していた、ビーバップ現代版見たいな感じとは全く違ったんですけど、かなり良かったっす!友情の間に生じた傷や、色々な考え。仲間の色々な変化。もう青春です。決してこんな事あったら嫌だしバラ色ハッピーな感じではないけど、本当にピュアで熱い!俺の学校あんな殺人とかないし、自殺も無かったけど、似たような感じがあって共感も持てました(^^) |
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7.《ネタバレ》 相当期待しないで見た映画なのですがなんか感動してしまった.見終わった後すぐに見直したのはこれが初めて.何か凄い短かったしね.個人的にはヤクザ入りしたヤツがかなりクールでお気に入りでした.松田龍平はこの映画を見るまでは嫌いだったんですが好きになりましたしね.とにかくタイトルどおり青春を描き切った感じだと思います.若いうちに見るべき.ラストの青木はとにかく凄い. |
6.《ネタバレ》 バイオレンスシーンはあまり好きではないのでこの点にしました。ミッシェルガンエレファントの曲があまりにも合っていて良かった。松田龍平君、綺麗、カッコいい、ステキ♪最後のシーンが特に好き。それで9点です。屋上まで松田龍平君が登っていって、青ちゃんを食い止めようとするけどその前に青ちゃんは落ちていく・・・。このシーン見てたら自分の中で何かが動き出した気がした。 【スマイル】さん 9点(2003-11-27 14:44:36) |
5.かっこ悪いところもCoolに見えた。映像、ストーリー、キャスト、音楽がここまで合ってる作品ってすごいね。 【tomomi】さん 9点(2003-10-28 00:17:02) |
4.こええ。「そこまでしなくてもいいだろ」だらけ。つーかオレは私立の温室育ちだからわかんないけど、こんな高校あんのか?あったらショックなんだけど。でも相当レベルの高い邦画かも。作品としてすごくまとまってるし。なんか言いたいことも伝わってきた。全体的に画がとてもいい。細部までこだわっているのがわかる。でも一部の北野映画同様、すごいんだけど観たら絶望的な気分になるからあんま何度も観れないかな。 |
3.全体が青春のイタさに満ちていて、何とも言えない感じのする映画です。どのシーンも心に残るシーンばかりでしたが、特に最後のシーンは短いけれど、グッときました。あまり宣伝されていなかったし、話題にもなってなかったので、期待しないで見たけれど、良い作品でした。思わぬ拾い物をしたような感じです。ピンポンも良かったけど、この作品にはまた別の良さがあります。 【しゃぼんだま】さん 9点(2003-09-09 17:57:29) |
2.最初はよくあるバイオレンスな映画と思っていたが、違った。先生がユキオに「将来何がやりたい?」とか「どうしたい?」とか結構自分に問いかけられてるようでずきずきした。これこそ青い春、青春なのであろう。私も高校生に戻りたい。。。あと、サウンドトラックにミッシェルガンエレファントがふんだんに織り込まれていたのがサイコーですね。ピッタリ来ていた。DVD買おうかしら? 【スマイル】さん 9点(2003-06-11 23:15:05) |
1.冒頭の『赤毛のケリ-』、『先生、咲かない花もあるんじゃないですか』。例えそれが桜の樹に群がる毛虫であっても『欲しいものが分っているヤツは怖い』。屋上で手を叩く青木を見つけ、はじめて思わず我を忘れ走り出す九条。開く赤いチューリップ。残された黒い黒い絵。そして何よりそこに流れる『ドロップ』の、直接心臓に素手で触れられるような感触。こんな歌初めて聴いたし、こんな映画ちょっと無い。 【air】さん 9点(2003-04-29 16:31:46) |