3.素朴なユーモアが溢れる作品。ある意味絶望的とも言える境遇をここまで微笑ましく観れるのも、このユーモアゆえなのかもしれません。この境遇できらめく、小さくてささやかな喜びの数々を主人公(原作者)と共有できるかどうかがこの映画のミソです。99年のミニシアター系作品の中では間違いなくトップ3に入るでしょう。「面白い映画」ではなく、「良い映画」です。洋風の赤貧生活や当時のアイルランドの再現度は、本国からクレームがついた程の高さです。当時のアイルランドの情勢を知っていると、この点もけっこう評価できます。ミニシアター系の作品が好きな方に対しては絶大なる自信をもってお薦めできる作品ですね。そういう意味でこの点数をつけました。ちなみに、DVDでは特典で原作者自らの解説音声があります。この作品が好きな方にはお薦めです。