下妻物語のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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下妻物語

[シモツマモノガタリ]
Kamikaze Girls
2004年上映時間:102分
平均点:7.34 / 10(Review 271人) (点数分布表示)
公開開始日(2004-05-29)
ドラマコメディ青春もの小説の映画化
新規登録(2004-05-10)【すぺるま】さん
タイトル情報更新(2020-02-29)【イニシャルK】さん
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監督中島哲也
演出山田一善(アクション指導)
キャスト深田恭子(女優)竜ヶ崎桃子
土屋アンナ(女優)白百合イチゴ
宮迫博之(男優)桃子の父
樹木希林(女優)桃子の祖母
篠原涼子(女優)桃子の母
阿部サダヲ(男優)一角獣の龍二/産婦人科医
岡田義徳(男優)BABY, THE STARS SHINE BRIGHTの社長 磯部明徳
小池栄子(女優)亜樹美
矢沢心(女優)ミコ
荒川良々(男優)八百屋の若旦那
生瀬勝久(男優)パチンコ屋店長
本田博太郎(男優)組の兄貴分
真木よう子(女優)BABY, THE STARS SHINE BRIGHTの店員
木村祐一(男優)組の仲間
福田麻由子(女優)竜ヶ崎桃子(幼少時代)
水野晴郎(男優)水野晴郎
原作嶽本野ばら「下妻物語」(小学館刊)
脚本中島哲也
音楽菅野よう子
作詞Tommy heavenly6「Hey my friend」/「Roller coaster ride→」
松山猛「タイムマシンにおねがい」
作曲加藤和彦「タイムマシンにおねがい」
ヨハン・シュトラウス2世「美しき青きドナウ」
主題歌Tommy heavenly6「Hey my friend」/「Roller coaster ride→」
挿入曲尾崎豊
撮影阿藤正一
製作東宝(「下妻物語」製作委員会)
島谷能成(「下妻物語」製作委員会)
亀井修(「下妻物語」製作委員会)
TBS(「下妻物語」製作委員会)
近藤邦勝(製作総括)
小学館(「下妻物語」製作委員会)
ホリプロ(「下妻物語」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「下妻物語」製作委員会)
パルコ(「下妻物語」製作委員会)
企画濱名一哉
プロデューサー平野隆
小椋悟
制作STUDIO 4℃(アニメーション制作)
配給東宝
美術桑島十和子
編集小池義幸
録音志満順一
上田太士(光学リレコ)
照明木村太朗
その他IMAGICA(協力)
松竹衣裳株式会社(協力)
熊澤尚人(メイキング)
東京テレビセンター(協力)
あらすじ
ロリータファッション命の少女・桃子(深田恭子)と特攻服・原チャリで飛ばすヤンキー娘・イチゴ(土屋アンナ)が、茨城県下妻を舞台に織り成す青春友情ストーリー。スローモーションで卓球をするビールのCMが有名な中島哲也監督が、嶽本野ばらの原作を映画化。物語は桃子が野菜屋の軽トラックに跳ねられるところから始まり、15世紀のフランスへ遡る。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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48.「お前さぁ、そういう服どこで買うんだよ」「代官山だけど…。イチゴはそういう服、どこで買うの?」「ジャスコだよ( ̄ー ̄)」大爆笑。売ってねぇよ!!観る前は全然期待してなかったのに、気がつけば下妻ワールドに酔いしれてました(笑)私の地元にもあるんです「貴族の森」。幻の1万円コーヒーはまだメニューにあるんだろうかと、ついつい遠い眼をしてしまう(^▽^)筑波山、ふもとに広がる田園風景、待合室にテレビのある下妻駅、すべてがリアルで、そこに生きる人々の息遣いまで聞こえてくるよう(もちろん大幅な脚色はありますよ。それが面白いんだけど)。そこで繰り広げられる涙あり、爆笑ありの青春活劇。正直、昨今の日本映画にはがっかりしてたんですけど、下妻物語だけは別格!↓で稲荷寿司さんもおっしゃってるように、これは是非、世界の人々にも観てもらいたいですね。一見、日本の内情を知らないと楽しめない、日本人の為のコメディって雰囲気ですけど、きっと分かると思うんですよ。ハートフルで馬鹿馬鹿しいこの映画の良さが(笑)例えるなら、ホームステイ先のアメリカンボーイに「今度ぜひ遊びにきてね」って言ったら本当に来ちまいやがって、仕方ないから4畳半の仏壇間に泊まってもらって、親父の甚平をパジャマとして貸したり、暇だからコタツに入ってミカン食べながらMステ見たり、祖父が風呂上りに裸でうろうろしてたり、生活感丸出しで恥ずかしいことだらけだったのに、彼は大満足で帰国する、みたいな(爆)例えが生々しくて恐縮なんですけど、そういう日本人の「におい」が感じられる、そしてそれを笑い飛ばせる、そこが下妻物語の良さなんじゃないかと。少なくとも私の2004ベスト邦画はこれです!
ガーデンノームさん 9点(2005-01-30 09:27:05)(良:4票)(笑:2票)
47.《ネタバレ》 下妻と代官山の往復はちょっとした小旅行だ。そんな一人旅もステキなお洋服のためなら桃子にとって苦にはならない。彼女してみればむしろその距離は、誰にも邪魔されることなくロココ時代のおフランスに思いを馳せ、うっとりと夢見心地でいられる至福の時間ですらあったかもしれない。しかしイチゴと二人出かけた代官山から(水野晴郎のせいで)一人下妻へと帰らねばならなくなった桃子に、唯我独尊を突き進むいつものパワーは無い。それは至極単純な、けれどおそらく桃子にとっては革命的な、さびしいという感情だ。あの子がいなくてさびしい、という気持ち。そのさびしさは幸福の裏返しでもある。出先でケンカ別れしても結局は同じ駅に戻ってくる、別の電車で先に帰り着きながらも雨宿りを装い自分を待っていてくれる、かけがえのない友だちがそこにいてくれる幸福。このすばらしき幸福を前に桃子は、かつて家を出て行く母に幼い彼女自身がうそぶいた人生哲学そのままに、臆病に立ちすくむ。そんな桃子を一点の曇りもなく信頼し、大切な宝物=特攻服を託すイチゴ。そしてそのイチゴの宝物を胸に、自分の宝物=BABY, THE STARS SHINE BRIGHTのお洋服が濡れるのも構わず雨の中へと飛び出して行く桃子。意を決し今まさに幸福へと踏み出す桃子のその一瞬の後姿を、中島哲也監督は心憎いストップモーションで、ほんの少しだけ引き延ばす。一方、「会いたいよ」とガラにもなく弱音を吐く桃子のためなら地球の裏側まででも原付で駆けつけるイチゴ自身は、桃子に自らの弱さを決して見せまいとする。借りは絶対に返す主義のイチゴとって、自分の弱さを他人に曝け出すことなど御意見無“様”な恥にほかならないからだ。そんなイチゴが最後の最後、ついに桃子に打ち明ける。借りは返さないと。あまりにデカすぎて返せるわけがないと。それはまるで愛の告白ならぬ、友情の告白だ。かけがえのない友だちが心強くそばにいてくれること、そんなデカい借りを一体だれが返せるだろう。思えば当初イチゴに語られた桃子の主義は、自分は返さなくていいものしか人に貸さないというものだった。つまりは貸すのではなく、あげるのだと。冷淡なロリータ娘のこのねじくれひねくれた思想が、いつしか一転、まっすぐに友情の真理を貫く。そう、友情は貸すものでも借りるものでもなく、ただ互いに、あげるものなのだ。
BOWWOWさん [DVD(邦画)] 9点(2010-07-22 17:20:29)(良:5票)
46.《ネタバレ》 とても勢いのある作品。前半は漫画チック、後半は劇画調。発色のよいフィルムを使って、ポップ調に統一している。B級コメディ路線狙いが見事に成功。お馬鹿映画に見えるが、内容は深い。「星の王子様」と同じテーマ。桃子は、不幸な家庭環境が影響し、現実を拒絶している。牛の糞のある田舎町を受け入れず、18世紀のロココの時代に生きる空想ばかりを抱く。生きがいは、ロリータファッション。服が心の鎧となっている。現実を生きていないため、常に孤独で、友達もいない。感情も停止させているので、孤独さえも感じない。重症である。そこへレディースのイチゴ登場。彼女は過保護すぎた家庭環境のせいでいじめに遭い、それから抜け出すためにレディースに入った。一皮剥けたのである。イチゴは自分をぶつけてくる。好きな服には感心し、先輩のために刺繍を入れたいと願い、バイトもするし、将来の設計もあり、失恋もする。現実に生きて、悩み、もがいているのだ。二人に共通なのは孤独。桃子は離れようとするが、特殊能力が友情のきっかけに。パチンコである。ここはご都合主義だが、もう一つの特殊能力、刺繍に目覚めてから桃子は変わる。イチゴのために刺繍をしたいと願うのだ。初めて自分から他人との関わりを願ったのだ。それはイチゴの「他人のために何かしたい」という無垢な心が伝わったから。そして服の会社から刺繍の依頼。初めて社会との接点ができたのだ。他者から必要とされることで、不安を覚えならがも自我に目覚めてゆく。不安は刺繍するときに出る汗で表現されています。そんな桃子に感応して、自己中心的だった社長も仕事より友情を選べといってくれます。途中で事故に遭うが、このとき桃子は生まれて初めて「生きたい」と心から願った。イチゴを助けるために。神に願いは届き、再び立って歩き出す。再生した桃子だ。あとは怒涛の展開。心の鎧であった服は泥にまみれる。生きるとは泥にまみれること。啖呵は初めての感情の発露。関西弁が出たのは、不幸な子供時代を受け入れたということ。ウソがすらすら出たのは、現実で生きるための直感と知恵が備わり始めたということ。現実逃避の少女が、友情をきっかけに現実を受け入れ、真の自分らしさとは何かを探し始めるというテーマに貫かれています。スカッとする映画です。最初に事故のシーンを出して驚かすのもうまい。女優二人の体当たりの演技も光ります。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 9点(2009-04-19 07:50:27)(良:4票)
45.《ネタバレ》 本作をとても心地よく、そして清々しく感じるのは、主人公に思い入れが出来たからだと思います。自分も2人と同じ。もちろん、かつて美少女だったわけでも、ヤンキーやゴスロリファッション愛好者だったわけでもありません。同じなのは孤独だということ。人は誰かと共にいることを願う生き物。飾りなく言うなら「社会生活を営む動物の性」。その願いの形が「友人」です。強制的に所属する「家族」や、生殖活動を伴う「恋人」とは少し違います。しかしこの願いは、なかなか叶いません。望む友には簡単に出会えません。でも一人ではいられません。ですからとりあえず数多くの友を得ようとします。質より量で勝負。でも本作の主人公2人はそれをしません。そういう生き方をしてこなかったのです。不器用なのでしょう。桃子はファッションに、イチゴは単車と族に傾倒することで、心のバランスを保っていました。でもそれは代替手段でしかありません。イチゴのいた族も彼女の心を満たすものではなくなりました。やはり心の隙を埋められるのは友達。それも本当に信じられる友なのだと思います。親友、いや真友とめぐり合えた2人。清々しくも羨ましいお話でした。独創的な青春コメディを見事に体現した主役2人。土屋アンナは確かに良かったですが、個人的には深田恭子の方が印象に残りました。まだ役を選びますが、はまった時の爆発力が深田にはあります。今後の日本映画界に必要不可欠な女優になってくれることでしょう。笑って感動でき、何度も観たいと思う作品にはなかなか出会えないもの。オッサンが年端の行かない小娘に共感してしまう。それだけで結構凄いことだと思います。
目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2006-04-16 19:30:23)(良:3票)
44.邦画には、世界的に高い評価を得ている映画も多数ある一方で「日本人しか面白さがわからない映画」というのが一定数存在します。
最近であれば、だって埼玉だもん…じゃなかった翔んで埼玉なんかが典型的なそれです。
で、その「日本人にしか面白さがわからない映画」の頂点は個人的には「シン・ゴジラ」だと思っていますが、ここにもう一つ同レベルの傑作があります。

それがこの「下妻物語」です。

下妻なんか知らねーよ、という人でも、結局ここに描かれているのはよくある日本の田舎の風景です。
ジャスコをアピタあるいはイズミヤに置き換える事で、多くの日本人はその感覚を理解できるのです。
(そもそも田舎を知らない純粋な東京23区民なんかはこの空気感はわからないでしょうが…)

この映画に出てくるいろんな文化や小ネタも日本人には肌感覚で理解できるもので、めちゃくちゃ笑えるわけです。
しかし一方これを外国の人が観たとして、面白いと思うでしょうか?
いや表面的には面白いと思うかもしれません。
しかしこの映画の本質的な面白さは全く理解できないでしょう。
根本的な肌感覚が違いますからこれはもうしょうがないのです。

世界に通用する、世界で評価される映画も素晴らしいとは思いますが、日本人による日本人のための映画もまた素晴らしい。
そう思う今日この頃です。
あばれて万歳さん [インターネット(邦画)] 9点(2019-08-17 11:59:21)(良:2票)
43.いやー、凄い。
こんな映画とは想像もしなかったっす。

全く予備知識なしで見たんですけど、「下妻物語」とか言うタイトルなんで「若草物語」とか、そんな感じかと思いきや、こりゃびっくり。

全体的なセンスと抜群のテンポが素晴らしいっす。
とにかく、この映画、普通の人間がいないんです。変な奴ばっかなんです。それなのに憎めない。
深田恭子は性格めちゃ悪いのが滲み出るのが良いし、
土屋アンナはアホな上に狂ってるのも良い!
宮迫博之は宮迫のままで演技してないし(笑)
岡田義徳さんの気持ち悪さなんて最高です。(笑)

それぞれの持ち味が非常に良く生かされてます。

これが初監督とは思えないほど、「愛」が込められたこの作品。参った!!
シネマレビュー管理人さん [映画館(字幕)] 9点(2004-10-09 05:07:11)(良:2票)
42.《ネタバレ》 ロリータとヤンキーまではいかなくても、そういえば私の周りの友達も
みんな個性が強くて、自分とは性格や考え方が正反対の子が多かった。
恋愛ではよく正反対の者同士が惹かれ合うけど、
女同士でその仲が成立するのは確かに難しい。
きっと女は男より欲深くて自尊心の高い生き物だからかもしれない。
それでも心を通わせていくのは、お互いに『尊敬』をし合っているからだと思う。

桃子は周囲の目や言葉など気にせず、冷酷なまでに自分の世界をどこまでも貫く。
それが自分の幸せに通じる、と言うことを知っているから。
そんな桃子の「強さ」にイチゴは憧れと尊敬の念を抱いたのでしょう。
逆にイチゴは、人から虐げられる外見をしていてもポリシーとルールは持っている。
自分を変えたくて始めたことでも、すべてソレに染まる必要はないことも知っている。
そんなイチゴの「純粋」さに、桃子は戸惑いつつも『感情』を学んだのだろう。

桃子に足りなかったモノを持っていたのがイチゴ。
イチゴが欲しかったモノを持っていたのが桃子。
唯一、二人に共通していたモノは『素直さ』だったのだろう。
自分の世界を貫くのも、ストレートに感情を表現するのも、
どちらも自分に対しても他人に対しても素直でなければ出来ないことだと思う。
単純な構図だけど、人間が人間に惚れる時は、きっといつだってシンプルなんだ。

「男の友情は強く、女の友情は脆い」ってよく聞くけど、
女の友情だって捨てたモンじゃないでしょ。
港のリョーコ横浜横須賀さん [DVD(字幕)] 9点(2006-08-18 10:22:50)(良:1票)
41.《ネタバレ》 この映画スゴイですよ。こんなバカバカしい演出なのに、「女(乙女)の美学」がぎっしり詰まってる。監督がおっさんだというのがホントに信じられない。よくぞここまで「乙女」を描いた!と思うもの。    
ネタバレだけど、この話のオチは「ヒミコ伝説がウソだった」ということじゃなくて、「ウソだったヒミコ伝説を2人でホンモノにした」ってことだと思う。レディースと刺繍屋がくっついたってところで桃子・イチゴの関係に符合するし、そこから生まれた一人娘=ヒミコ伝説をホンモノに昇華しちゃったことと思えば合点がいく。だからこそ、この作品は面白い。「ロココ時代のおフランスに生まれたかった」と宣う桃子に対して現実的に見えるイチゴも、結局乙女の空想癖の中に生きてた、ということでもあるし。  
ただ、「乙女の空想癖」が心情的に理解できてないと厳しいものがあるのかも・・・。  
というわけで、面白い作品だとは思うけど、あえて男性にはオススメしません。
通りすがりのクラゲさん [DVD(字幕)] 9点(2006-06-05 10:45:39)(良:1票)
40.深田恭子も土屋アンナも特別ファンでもなければ、ロリータもヤンキーにも興味はないけど、これは良かったです。良かったていうよりも凄く良かった。近年の日本映画の中でも数少ない傑作!いや、傑作というよりも快作という言葉がピッタリの青春映画です。とにかくこの監督の持っている映像感覚、遊び心いっぱいのセンス、どれもが現在の日本映画には欠けているエネルギッシュでパワー全開、本当に面白いし、男同士の友情ものは結構、ある中でのこの映画の持っている女同士の友情、とにかく素晴らしいです。日本映画、久しぶりの青春エンターテーメントムービーの傑作・快作です。
青観さん [DVD(字幕)] 9点(2005-08-29 22:41:01)(良:1票)
39.この映画は、夜中の2時に見始めるべき映画では無かった。終わった途端になんだか無性に走りだしたくなる。もちろん原付で。おさまりがつかないこの衝動をどこに向ければいいのだろう?“好きなもの”を“好き”と言い切ることの勇気、実は男のそれなんかよりも何倍もエネルギーに溢れ危なっかしい“女の友情”に、胸が高鳴る。素晴らしく、ある種の「完成」を見せる映画だと思う。おそらくはアテ書きの深田恭子演じる桃子のハマリッぷりは見事だった。だが何よりも、この映画をこれほど魅力的に仕上げたのは、土屋アンナの素晴らしいヤンキーっぷりから溢れ出す女優としての魅力だろう。
鉄腕麗人さん 9点(2004-12-25 04:14:47)(良:1票)
38.桃子はロリータ。自分だけの世界を作り、自分だけのルールを作り、自由で甘く、可愛く生きている。そして彼女は真っ直ぐ。誰にも彼女を止める事が出来ない程、とにかく自分に正直に生きてる。そしてイチゴもまた、縛られた生活が嫌になり、そんな生活から抜け出す為に原チャリに跨り特攻服。それは、自分の強さと誇りを剥き出しにして風の中を颯爽と駈け抜けて行く。それは強がってるとかそんなんじゃなくて、それがイチゴのありのままの姿だった。そんな、外見だけでなく性格もまるで違う二人。で、そんな二人を取り囲むように存在する、世にも奇妙な下妻ワールド。彼女達二人にとって下妻と表参道だけが彼女達の世界。雨の日もカラカラに晴れた熱い日も、彼女達は下妻で生きる。口喧嘩をして、ヘッドバット食らって、ドロップキック浴びせて、励ましたり励まされたり、泣いたり笑ったりして・・・そんな何の変哲も無い、平凡だけど幸せな毎日が“友情”を築いて行くのだと改めて知る事ができた。そしてそんな二人の友情の築き方は、言いたい事を正直に言い合って、気に食わなかったら殴る、蹴る、逃げる。そんな不器用だけどカッコイイ姿が二人の間にはあった。そして、その姿はまるで、汗に塗れる男と男の汗臭い友情の姿だった。なので、女性の友情も馬鹿に出来ないな、って感じました。さらにラストでは、二人の美しくも熱い友情の姿を目にし、思わず感動してしまいました。この作品は、楽しさを絶やさない映像とストーリー、洗礼された演出やCGなど様々なものが僕にとって新鮮味で溢れてる作品でした。問答無様で9点です。
ボビーさん 9点(2004-11-25 14:23:14)(良:1票)
37.とても良かった!ここまで良作になったのは監督さんの力量だと思います。脚本も書かれたそうですが、なかなかの腕前。クサくなりすぎず、ギャグに走りもせず、バランスが絶妙。このバランス感覚を持っている監督さんはそういないのではないでしょうか。主人公の生い立ち部分も、このごろ流行の演出とは一線を画し一癖入れています。アニメシーンを入れたりと、工夫が見られて良かったです。しかも4℃とはなんと豪華な!特にラストの「けじめ」シーン。話の流れから興ざめな展開になってしまうのではないかとハラハラしていましたが、何とか大丈夫でした。これで深キョンがもっと滑舌良かったら・・・いや、俳優がヘタなのがこの映画の魅力なのかもしれません。映像のセンスもなかなか。映像の質感や色も場面によって工夫しているし(特に体育館のシーンに一瞬おっ?となりました)、モンタージュもテンポよくまとまってました。斜めからのアングルもかっこよかったです。物語も素直ですっきりしていました。「一人で生きる」のはやっぱりつらいですね。いくら主人公のようにロリータファッションにはまって他人に興味がないと自覚していても、無意識にかかわりを求めてしまう・・・描き方はちょっと変わっていても、その部分が大切にされていた映画でした。また自分は本当は何がしたいのか?ということ(職業にかかわらず)についても、高校生くらいの頃の率直なとまどいが匂ってきて良かったです。これまで日本映画は石井克人的?ギャグ・流行映画と、青春友情的さわやか映画にわかれてしまっていましたが、この2つが1つになり、ありがちを脱したところが創造的で良かったと思います。
おしりはばとびさん 9点(2004-07-04 21:35:14)(良:1票)
36.これは凄いです!!全く期待しないで見に行ったらいい意味でめちゃくちゃ裏切られました。もう深キョン&アンナがめちゃめちゃカッコイイ!&かわいい!!演技もすごくうまかったです!セリフの掛け合いも絶妙で、ギャグセンスも私のツボをついていて、2時間ずっと爆笑しっぱなしでした。でも最後は感動してちょっとホロリときてしまったり。女の子の友情も捨てたもんじゃないですね★ちょっと人間関係で悩んでいた時に見たのでこう…止まりませんでした涙が…;;凄く元気を分けてもらいました!ありがとう下妻!!
Ronnyさん 9点(2004-06-11 12:56:54)(良:1票)
35.ロリって、フカキョンくらいかわいいと、違和感ないんですね~。似合ってました。
土屋アンナもヤンキー合ってます。地か?(笑)そしてメガネっ子姿もかわいい!
これを日本のサブカル映画として世界に紹介したら、どういう反応をするんだろうな~って考えちゃうくらい、面白かったです。
稲荷寿司さん 9点(2004-06-01 10:56:04)(良:1票)
34.《ネタバレ》 この映画、スタートダッシュの事故紹介(自己紹介)からしてぶっ飛んでいやがる。
「パワーパフガールズ」とかカートゥーン風のアニメーション、メーターをふりきらんばかりにバイクをブッ飛ばすゴスロリ?ウエディングドレス?白装束の女?が軽トラとドッカーンッ!!
彼女にそっぽをむき傍観すらしない仏像、無数の破片、野菜、パチンコ弾と共に宙を舞いながら女は回想を始める。
交通事故や自分が死ぬ瞬間というのは、何分にも何時間にも感じるらしい。女はそんな感じに自分の経緯を語り始めるのである。

回想の中ですらこの女はフワフワと飛びやがる。
夢の中のベルサイユ宮殿も、実際は田舎の糞尿と精液まみれの肥沃な土地と同じ“匂い”がする環境にすぎない。
ジャスコのファッションショー、
天空カメラもブチ割って~、
自分の故郷もボロクソに~、
ピーピー五月蠅え著作権~、
子供のような眼帯ばあちゃん、
ジャージの国からご機嫌遊ばせゲロ・マミーレ。

まったく何てアホな映画なんだ(褒め言葉)!

出産中に浮気かますとか何つー精神力だ!
そんな勝手な女よりも、がむしゃらに家族のために命を削ってくれたダメ親父の方が良いに決まってらーな。
その娘も嘘を塗りたくる厚化粧。なるほど、人は見かけですわ(断言)。
その“化けの皮”が泥にまみれて洗い流され、吐き気がするくらい白かった服に“色”が付く瞬間!
そこには精気に満ちた凛々しい女の表情しかない。初めて心を開いた友のため、金属バットを叩き付け啖呵を切る一世一代の大芝居よお!怒涛の「ゴーン」三連打!!
父ちゃん譲りに、いやそれ以上の“ドス”が現す器のデカさ。

ゴスロリ女はゴスロリという仮面を身にまとう。
スイーツ(笑)を気取っているようで、心は男顔負けのオスカル(男前)ハート。
今まで自分を育ててくれた父親のためにアレコレ金儲けの手段を考えたり、そんな男を捨てる女を“見限ったり”、いまどき借りは作らないとかカッコ付けてる漢娘(おんなのこ)の義理に応えてしまうような女だった。

絶滅危惧種のスケバン女もまた、スケバンという仮面を身にまとう。
一見すると何かある度に頭突きだの飛び蹴りだのをかます暴力女だが、本当はゴスロリ女以上に夢を見ていた少女だった。初恋に初心な感情を見せたり、特攻服の下に着る黒シャツの女らしさ(肩がエロい)、世話になった組織のために命がけで背いたり。

あの変テコリンなオーナーもただの漢(おとこ)だったぜ。ハイハイ、ツンデレ乙。

でも何をどうしたら全身ギャグ漫画の絶滅危惧種の男に惚れるんでしょうね。

???「今おれのこの頭のことなんつった!」

一護「こんな名前で死神やってんだよっ!」


“本物”の記憶は実写、伝説はハッキリしない“幻”だからアニメ。

とにかく俺の脳味噌では語りきれない、笑いあい涙ありのメッチャ面白いアクション映画なのです。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2015-06-01 20:48:50)
33.《ネタバレ》 派手なデコレーションで目をくらませておいて,実は真ん前から面を打ち込んでくるような映画だと思います。
「…だから僕には友達がいません」で涙があふれてしまうのです。
まきげんさん [DVD(邦画)] 9点(2011-08-04 15:00:46)
32.このテンポの良さは異常。
次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 9点(2010-09-20 23:05:17)
31.《ネタバレ》 「人間は一人で生きていくもの。友達なんて必要ない」と桃子はわが道を貫いていたのですが、人懐こいヤンキーのイチゴとの関わりの中でだんだんと心を開いていく姿が自然に描かれていたと思います。
偏屈ものがまわりの人に影響されてよくなっていくというテーマは割りとありがちではあるのですが、キャラクターの組み合わせがかなり個性的であり、舞台となった下妻の人々に明るさがあふれていてるところがいいです。
それに少女漫画っぽく本作はテンションが高い。でも変にしつこくもなく、映像の斬新さや音楽のよさもあって完成度が高いと思いました。
その中でも一番のよさは友情の爽やかさでした。この映画のおかげで元気が出ました。
飴おじさんさん [DVD(邦画)] 9点(2008-03-16 18:27:39)
30.テンポが凄い!これは今までの邦画にはなかった。桃子とイチゴの友情は、永久に不滅です。
Yoshiさん [DVD(邦画)] 9点(2008-01-14 21:59:23)
29.スピード感に満ちた映像が実に小気味よいです。私の全く知らない世界を、楽しく見させてもらいました。 なんといっても土屋アンナの演技が素晴らしいですね。惚れました。
ジャッカルの目さん [DVD(邦画)] 9点(2008-01-02 21:18:33)
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【点数情報】

Review人数 271人
平均点数 7.34点
000.00%
110.37%
210.37%
362.21%
451.85%
5197.01%
63814.02%
75821.40%
88230.26%
94817.71%
10134.80%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.27点 Review22人
2 ストーリー評価 7.73点 Review38人
3 鑑賞後の後味 8.28点 Review42人
4 音楽評価 7.75点 Review33人
5 感泣評価 6.83点 Review30人
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