6.《ネタバレ》 原作が2ちゃんで色々と問題になってるらしいですが、私は素直に感動しました。
電車男は言います、「人を好きになるって苦しい」と。
本気で人を好きになったことがあれば、彼の気持ちは理解できるでしょう。
「言いたい、でも言えない(様々な想い・状況から)」の葛藤があるからこそ、
この言葉が生まれたのですから。
私は、電車男の気持ちだけでなく、エルメスが抱いてる気持ちともリンクしました。
エルメスは「あなたは会う度に、私に小さな幸せをくれる。
あなたにとって些細なことでも、私にとってはすごく大きくて、嬉しくて、
幸せだと感じる」と言います。
自然と相手を思いやることができ、小さなことでも幸せを感じるられるのは、
お互いに「ありのままの自分と相手」を受け容れることが出来たからでしょう。
さらに素敵だな…と思ったのは、
相手に対するまっすぐな想いを、二人ともこの年齢で持てたことです。
恋愛は、歳を重ねれば重ねるほど傷つくことを恐れ、臆病になってしまうものです。
全力で誰かを好きになりたくても、過去の経験や考えによって、足踏みしがちです。
けれど、そこで一歩踏み出せたら、確実に何かが変わるんですよね。
エルメスが電車男に「頑張って!」と言って告白させたのも、
その一歩を彼自身の力で踏み出して、変わって欲しかったからかもしれません。
(”告られたい願望”があったことも否めませんが)
デートで有り得ない失敗をしたのに、それでもエルメスが電車男のことを好きなのは、
彼女が彼の良い部分に目を向けていたことと、
それが彼女にとっても必要なものであることを、彼女自身が解っていたからでしょう。
人は、どんな形でも、いくつになっても、変わることが出来るはずです。
自分が変われば、周りも自然と変わります。
世界が広がり、違う景色を見ることも出来るのです。
そして得るものは、大きな自信と溢れる希望なのかもしれません。
映画としての細かい評価は千差万別なので、異論はあって当然です。
私個人としては、この映画を多くの人が見たことによって、
「人を愛すること、愛されることの素晴らしさ」を分かち合い、
多くの人が自分の最愛の人と幸せになれたら素敵だな…と思ったので、この点数です。
何より、主人公の山田くんの演技に脱帽!
彼と自分が完全に同化したように感じてしまうなんて、本当に拍手です!!