2.《ネタバレ》 妻投稿■養護学校時代の読み聞かせ、たまにOGとして私が今やっているんだけど、私が生徒として聞いていたときには、ワクワクとガクガクする冒険談をしてくれる大人って、トリフォーみたいな立ち位置なんですよね。夢の提供者として、恐怖の仕掛け人として活躍する正体不明の大人。子供に媚びたり教育的になるのではなくて、正体不明な存在として自分たちの住世界にふらっとやってきて、消えてしまうみたいな。■私が子供のころ、その頭では、小学校の特殊学級と職員室をつなぐ給油室とか、養護学校の電気室とかに、夢と恐怖の仕掛け人が異世界から出入りする空間が確実にあって、その向こうでは絵本に出てきた展開されているものと信じていました。■さらにこの映画は、だれもが体験する「殺されそうになる夢を見て飛び起きる」という夢がなぜ発生するのかという点まで説明しちゃっている。こうした小さいころに現実世界とは別に並行して存在した別世界、異世界を具体化することが、この映画の目的だったんだと思います。■これって、「夢の世界」を子供に媚びた世界、教育する世界と勘違いしている後世のアニメファンタジーへの風刺にもなってますよねえ。「夢の世界」=TDランド的「理想の世界」じゃない…。ただ私たちの頭と世界の片隅にさりげなく存在しているものだと思います。