81.《ネタバレ》 ダークナイトトリロジーの最高傑作と言っても過言ではないでしょう。 前作に引き続き、クリスチャン・ベールのシャープなバットマンがとてもハマっていました。 またやはり月並みですがヒース・レジャーが素晴らしい。 初代ジョーカーのようななぜあの顔になったのかが一切描かれておらず、本人の弁もその都度変わるという、まさに狂言道化っぷりが強調されていてとてもよかったです。 またこれもすでに知れ渡っていますが病院の爆破のシーンはアクシデントをよくもまあうまく演技に変えたものです。 【わたた】さん [インターネット(吹替)] 9点(2024-06-19 11:29:07) |
80.《ネタバレ》 まあ、この三部作に関してはキャスティング、およびその役者さんたちの実際の演技のクオリティに関しては(三部作通しても)ほぼほぼナンの文句の欠片も無いというトコロではあるのですが、やはりこの二作目のジョーカーとゆーのは中でも思いっ切り際立ってますよね。ココまで純粋なる恐るべき悪役とゆーのは、あまり他に比肩するモノを(映画のジャンルでは)思いつかない…とゆーのが正直なトコロでして、個人的にはその辺のホラーなんかよりも余程怖くて恐ろしくてそして不快なキャラクターだとも感じています。この部分も、原作におけるゴッサム・シティという特殊な状況設定が大いに効果を発揮してのコトだとは思うのですが、ソレでもこの二作目でコレほど強力なそーいう「悪」を描くその為にこそ、本シリーズはその娯楽映画としての属性を敢えて手放したのだ…とすら思えたと言いましょーか、まずはとにかくその面からも実に非常に優れた見応えを得るコトが出来た…とは思っているのですよね。 そしてそれ以上に私が今作で感じ入った・共感できたのが、モチロンこの「ダークナイト」としてのヒーローの描き方そのものなのですね。本当に本当の強大極まる「悪」と戦うためには、ヒーローは唯ひたすらに「正義」であるダケでは不十分なのであって、そういった悪と戦う為に自分もまた悪と為らざるを得ないコトに如何に耐え抜くか(=ソコに耐えうるダケのメンタリティこそが、極めて重要で本質的なヒーローの素養なのだ)という今作のテーマは、ヒーローだとかって創作の存在に限らず実は結構「普遍的なコト」だとも思えるのですよね。一本の映画としても、また三部作としても、非常に高度に精密にまた完璧につくり込まれた映画だと思っています。ヒーローものとしては間違い無く現時点の最高峰かなと。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 9点(2022-10-12 00:44:20) |
79.《ネタバレ》 前作「バットマン ビギンズ」で、“バットマン”という周知のヒーローを、全く新たな「黒色」で塗り替えたクリストファー・ノーラン。 同監督が引き続き指揮を執った新シリーズの続編は、バットマンというヒーロー像に留まらず、“ヒーロー映画”そのものを洗練された「黒色」で塗りつぶし、新たな造形を浮き上がらせてみせたと思う。 バットマンというヒーローの誕生秘話を、決して派手な娯楽性に走らず、ビジュアルとインサイドの両面で濃密に描き出した「ビギンズ」は、見事な映画だった。 バットマンというと、大富豪が自らの莫大な資産を使って夜な夜なコウモリ男のコスチュームでヒーロー業を繰り広げるというどこか安直な印象がかつてはあったが、同作の誕生によりそのイメージは一新され、悲哀に溢れたダークヒーローへと進化したと思う。 今作では、このヒーロー特有の“ダークさ”を、更に進化させ、ついにはヒーローのレッテルすら剥奪されてしまう。ヒーロー映画としては、もはや「斬新」と言わざるを得ない。 その映画としての衝撃を成功へと至らしめた最大の要因は、悪役を演じた俳優の功績に他ならない。 ヒーロー映画においては、悪役を演じる俳優の重要性は、主演俳優のそれを遥かに凌ぐ。 かつての「バットマン(1989)」で、悪役ジョーカーを演じたジャック・ニコルソンが、主演のマイケル・キートンを抑え付けたように、今作は、同じくジョーカーを演じたヒース・レジャーの存在なしには考えられない。 そして、このジョーカーという役に限れば、ヒース・レジャーのパフォーマンスは、ジャック・ニコルソンの比ではなく、遥かに凌ぐ。 バットマンの存在性と表裏一体に描かれるジョーカーの異常性は、今作のまさに核心であり、それを120%表現したヒース・レジャーは圧倒的だった。 文字通りのマッドピエロの狂言回しによって、極限まで追いつめられたヒーローの選んだ宿命。 この顛末を、「娯楽」が最優先されるべきヒーロー映画でやり遂げられたのは、クリストファー・ノーランという鬼才監督と、早過ぎる死によって伝説と化した若き名優ヒース・レジャーの奇跡的なコラボレーションに他ならないと思う。 これから先、ジョーカーという役に限られることなく、映画俳優としての功績で、大名優ジャック・ニコルソンを超える可能性を秘めていた俳優の死は、あまりに残念だ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2020-03-05 21:21:32) |
78.完成度の高い作品とは、まさにこの映画のこと。エンターテイメント作品の完成形とも言えるもの凄い映画です。裏の裏まで用意されたストーリー展開。迫力ある映像も健在で、バッドポッドと呼ばれるバイクでのカーチェイスやアクションシーンなど、前作以上に期待を上回る見せ場が用意されています。そしてとにかく、ヒース・レジャー演じるジョーカーの魅力が半端ない! 映画史上最強の悪役ではないだろうか? 最後に、ヒース・レジャーという役者がいたことを私は一生忘れません。本当にものすごい演技でした。素晴らしすぎた!ありがとう! 【たけたん】さん [インターネット(字幕)] 9点(2019-10-10 01:13:57) |
77.当時とても評判が良く、実際にかなり内容の濃い映画。 正義と悪が表裏一体というテーマで、基本的にバットマンシリーズに関係なく成立する作品。それでも、この構成の中で行うことで多くの人を引き込むようにしている。 最終的には正義が重要だと、そういったメッセージがあるものの、深い。 【simple】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-09-28 23:27:29) |
76.この映画は大好き。悪の魅力が全開。ジョーカー最高。今覚えば、これがDCコミック映画の頂点だったかも 【にけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-12-24 19:33:54) |
75.《ネタバレ》 ジョーカーの圧倒的な魅力で持った映画なのは間違いないが、それだけの映画じゃないのが凄い。 バットマン、トゥーフェイス、ゴードン警部という他のキャラたちもそれぞれ立ってて人間味がある。 アクション的な見せ場もあり、ヒーローとヴィランの存在意義という哲学的な要素もあり ジョーカーという圧倒的な悪役を軸に様々な要素が折り重なって完成したもの凄いエンターテイメント作品だと思う。 この映画が与えた後のヒーロー映画への影響は計り知れない気がする。 【Nig】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-09-01 01:29:42) (良:1票) |
74.《ネタバレ》 本作を初めて鑑賞した際の素直な感想を書けば、「これってまんまヒートじゃん!」というものでした。 街(特に夜景)の描写、犯罪シーンの雰囲気、善悪の奇妙な対話と共感。 バットマン映画にヒートの秀逸だった要素をこれでもかと盛り込んで、ジョーカーをとことん大暴れさせた映画に仕上げてきたなと思ったものです。 というわけでヒートが大好きな人間からすると、本作の評価は必然的に好意的になってしまう(笑) とはいえ、ジョーカーの新しい魅力を創造したのは紛れもなく本作及びノーラン監督の功績でしょう。 今でも覚えているのが、朝の情報番組で本作の予告編が流れた際、ジョーカーのあまりの怖さに女性アナウンサーたちがざわついていた事です(めざましテレビだったろうか)。 私も衝撃を受けました。ジャックニコルソン版のどこかコミカルなジョーカー像が一気に粉砕されましたから。 バットマン映画としても秀逸、犯罪映画としても秀逸な作品です。 ただ唯一のマイナス要素は、、、、すいませんマギー・ジレンホール、やっぱ美女扱いはちょっと違和感が・・・(大変失礼ですが) 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-01-08 10:27:28) (良:1票) |
73.《ネタバレ》 ここまでヒーローものを良い意味でも悪い意味でもリアルに残酷に描いた映画。 ジョーカーがここまで極悪なキャラだと相当話も重くなるし、平気で人命を天秤にかけたり殺し合いさせたり、バットマンもジョーカーを殺す殺さないのルールで揺れるのでバットマンが殺さずジョーカーやその他悪役が殺しまくるので主要キャラ含めて善人だけがどんどん死んでいく。 どうみても悪い映画にしか見えないのに、このリアリティが斬新だったのか・・・いい映画だったのは間違いない。 【ラスウェル】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-07-23 01:38:47) (良:1票) |
72.《ネタバレ》 散々語り尽くされていますが、前作『ビギンズ』のヒロイン(ケイティ・ホームズ)が良かったです。ヒロインが可愛くないので、高スペックの男二人が取り合うという説得力がないですし、ジョーカーの「やあ可愛いお嬢さん」という台詞に毎回首をかしげて鑑賞する羽目になります。しかし、それでも次作『ダークナイトライジング』を観てから『ダークナイト』に戻ると、やはり本作は次元の違う面白さなのです。ノーランではなくてヒース・レジャーが素晴らしかったのだと、つくづく思います。 【DAIMETAL】さん [DVD(吹替)] 9点(2016-07-03 04:20:35) |
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71.《ネタバレ》 圧巻。映画史に残る傑作。てっきりジョーカー対バットマンの映画かと思っていたのでまさかトゥーフェイスまで拝めるとは思ってもみませんでした。単なるアメコミに止まらず、芸術的でも善、悪、人間の心理に対する壮大なアンチテーゼでもあります。二度も見てしまいましたがジョーカーが出る度ドキドキしっぱなしでした。 ヒースレジャーは完成品を見ていないのだろうか…合掌。 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-12-22 16:01:37) |
70.《ネタバレ》 ティム・バートンの「バットマン」も面白かったが、ノーランのこの傑作はさらに進化を遂げた傑作だ。 この映画の良いところは、とにかく単純明快である事。物語はシンプルであればあるほど面白い。 正義を自称するバットマンは必ずしも光にはならず、かといって悪の限りを尽くすジョーカーが必ずしも闇にはならない。ぶっちゃけ闇vs闇、または光である筈の警察まで闇の部分を見せる光と闇のカオス。 ファーストシーンのピエロのマスクを被った強盗団。“ジョーカー”という見えない存在に操られ金を奪い、人を殺し、遂には仲間内で金を奪い合う様子はスタンリー・キューブリックの「現金に体を張れ」を思い出す。 本作最大のボスキャラでもある“ジョーカー”の登場の仕方が実に粋だったぜ。 法廷に銃を容易に持ち込ませる=既に裏切り者が混じっている。まるでマフィア映画だ。 自らを“SCARFACE(疵男)”と名乗るジョーカー。ジョーカーの公開殺人にはビビッた。 ジャック・ニコルソンも凄かったが、ヒース・レジャーの全身全霊を賭けた演技は絶賛するしかない。 それにしたってゴードン局長が主人公すぎる。 ウェインとアルフレドの会話が気になる。「共犯?僕は君が黒幕だと言うつもりだよ」 あの秘書め、ヒッチコックみたいな格好しやがって(アルフレッド・ヒッチコック)…「ライジング」は本当にアルフレドが黒幕なんじゃあないかと思っている。だってコイツ何処にいたわけ? ジョーカーの尋問シーンは、有利に進めていた筈のバットマン側を絶望に叩き落す強烈な場面。尋問しているのか、それとも尋問されているのか。迫られる選択。 つうか捕まえた奴は胃の中まで精密検査しとけよjk・・・。 引き起こされる悲劇、だが物語はココで終わらない。クライマックスの二段構え。 またも迫られる選択、囚人がイケメンすぎる。 うーむ、何だか最終的な“敵”はジョーカーではなく“焚き付けられ犯罪に奔ってしまう人間総て”だったのかも知れん。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-07 14:22:01) |
69.《ネタバレ》 この完成度はいったい何なのだろう。バットマン物という理由で観ていない人が多いと思うが、SF要素を除けばアメコミヒーローが出なくても難なく成立してしまうように感じる。これは良い意味で特異な映画だと思う。脇を固める名優が力が入っているのも頷ける。 |
68.《ネタバレ》 二回目を見たが改めてよく出来ていると思った。 夢中になって観てしまった。 カメラの切り替えが結構激しくて夜のシーンで全身真っ黒のバットマンが動いていても 何がどうなってるのか、わかりにくいシーンがいくつかあってそこだけはもったいなかった。 ジョーカーの演技がとにかくヤバい。 「演技には見えない」という最大の褒め言葉を送りたい。 2つの船の爆弾スイッチは相手の船のではなく、 実はそれぞれが自分のほうの船の爆弾スイッチだったと思うがどうか。 【虎王】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-03-18 02:27:35) (良:1票) |
67.今まで娯楽作品として何本かバットマン映画を見てきたけどこれは全く別物。 ジョーカー役のヒース・レジャーは凄かった。 印象としてはバットマンを軽々超えてこれはジョーカーの映画。 倫理観を捨てきれずジョーカーを殺せないバットマンの葛藤を描いた映画だから、好き放題やってるジョーカーに喰われてしまうのはしょうがないし、かえってこの映画が成功している証拠かもしれない。 しかしゲイリー・オールドマンは善人役をやると印象薄いね。そういう映画です。 2回見ましたが2回とものめり込んで楽しめました。 【仏向】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-06 17:36:27) |
66.《ネタバレ》 しっかりしっかり創られたバットマン。 美しく、真摯に正義を問うその内容に見入ってしまいました。 無秩序、混沌の申し子ジョーカーをヒース・レジャーがまさに怪演! 正義はどうしても後手後手になっちゃうので、悪を未然に防ぐモラルってものが重要なんだなぁとしみじみ考えさせられました。 【ろにまさ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-09-07 13:50:04) (良:1票) |
65.《ネタバレ》 ライジングを見た後に、色々と気になって再鑑賞しました。記憶の中ではジョーカーは死んでいたのですが、それはヒース・レジャーと混同していただけで、映画の中のジョーカーは助けられていました。ビギンズでバッドマンが、リーアム・ニーソンに対して「殺しはしないが助けもしない」と言って、落下して行く彼を見殺しにしているのですが、何故か今回は落下していくジョーカーを助けるのです。「なんだこれは!」と思いましたが、その理由はやはり、ジョーカーで第三部を作るためだとしか考えられません。残念です。もう一度ヒース・レジャーのジョーカーを見たかったです。あのヘビのようにペロペロ出す舌使いが最高でした。また、恥ずかしながら告白すると、ブロークバック・マウンテンの主役と同一人物だったとは最近まで気付きませんでした。この狂気の役作りは、監督ノーランの手腕による部分もあるのでしょうが、ライジングを見ると、やはりヒース・レジャーによるところが大だったことが実感されます。 【杜の都の映画好き】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-08-15 00:26:00) |
64.《ネタバレ》 ジャック・ニコルソンのジョーカーも好きだが、故ヒース・レジャーは映画の悪役史に新たなページを刻んだと言えよう。ジョーカー自身は小悪党に過ぎないのだが、精神のタガが完全に外れ切っているという一点においてのみ他を圧倒的に凌駕しており、〈もうひとりのバットマン〉として狂人街道を邁進する。自身も狂人スレスレでありながら、頑なに一線を超えるのを拒否するバットマンとの精神的なバトルが見所。囚人と一般人、正義の人と愛する人、善と悪、正常と異常、愛と死、ここでは常に相反する二者(コインの裏表)があり、そのどちらかを選ばなければならないという究極の選択に迫られる。単なるアメコミ映画と侮るなかれ。これぞ映画だ。 【フライボーイ】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-08-04 07:20:00) (良:1票) |
63.《ネタバレ》 映画史に残る傑作!!もはや、アメコミだのヒーローだのを超越してしまっている!! ヒースレンジャー素晴らしい!ジョーカー最高!トゥーフェース、ん~ちょっと迫力不足かな。 二隻のフェリー。一隻には一般人、もう一隻には囚人たち。それぞれのフェリーには大量の爆薬が。そしてそれぞれの船に相手の爆弾の起爆スイッチが!深夜12時までに相手の船を爆破した方を助けてやる、というメッセージが届く。試される人間の業。さあ、どうするどうなる。一瞬たりとも目が離せない。名シーンの誕生だ!! バイクで疾走するバットマン。ちょーカッコイイ!! マイナス一点は台湾のシーン。台湾らしさを感じられなかった。それだけです。 |
62.ヒース無しでは完成し得なかった作品かも。死因が違うし比べたらいけないかもだけど、『ブラックレイン』の松田優作を思い出しました。彼の渾身の演技にすっかり魅入られた作品。ジャック・ニコルソンのジョーカーも大好きですが、私の中ではヒースに塗り替えられました。ただまぁちょっと長いかなぁ。でも面白かった! 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-06-24 22:21:46) (良:1票) |