2.《ネタバレ》 一冊のノンフィクションを忠実に映像化した感じの映画でした。「冤罪がどうやって作られたか」というテーマを拙い部分はありながらも、感情的・一方的にならずあくまでも冷静に、かつわかり易く描いていて非常に面白かったです。マスコミに興味のある方には是非お勧めしたいですね(ちょっと作りは安っぽいですけど)。
しかし、冤罪が悪意(まあ、某カルト集団が諸悪の根源であり憎むべき存在ではあるのですが)によって作られたのでは無く、警察にしてもマスコミにしてもあくまで自らの職務(使命)に忠実であったが故に作られてしまったということが非常に恐ろしいですね。警察は犯人を検挙し社会の安全と平穏を保つ、マスコミは高視聴率やスクープを目指し広告等の収入を確保するという与えられた役割を忠実に果たすために動いているわけで、それをしなければ生活が成り立たなくなっていくわけですから・・・・・・。ただ、そのことによって被害を受ける人が出てきたわけですから全く同情はできませんけど(人を傷つけ苦しめる使命などありえません)。
散布されたサリンがまるで夜霧のようで、幻想的な悪夢のようでしたね・・・・・。被害にあった方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。