1.イギリス発、ロックと恋と友情と、パキスタン移民の家族愛を描いた青春映画の秀作です。
小さな町、学校、家族、出自。主人公を取り巻く閉塞感と彼をそこから解放していく、
ザ・ボスことブルース・スプリングスティーンの曲の歌詞が見事なまでにリンクしている。
中盤の“ Thunder Road"や“Born to Run”が挿入されるシーンが素晴らしい。
主人公がしがらみから解き放たれていく、その若さと躍動感が溢れ出ている。
主人公のパキスタン人の青年を演じた俳優に、彼と恋に落ちる女の子役が瑞々しい好演。
僕も80年代が人生の特別な一時期だった世代。
レコードやカセットテープが擦り切れる程洋楽を聞きまくった。
ブルースのことも好きだった。
本作の主人公と同じく、ブルースの曲の歌詞がどストライクに心に響いたこともあった。
久々にあの頃をゆっくり思い出した2時間。いい時間を過ごすことが出来た本作に感謝。