1.《ネタバレ》 2022年、映画の中古DVDをたくさん買った。
でも買うだけで観ていない。
『喜劇 愛妻物語』(2020年)は2022年に観て、一番良かった映画。
主人公の男(売れない脚本家)は迷惑な男だ。
でも結婚して子供もいて、怠惰な毎日で、本当に迷惑な男だ。
男が怠惰な生活ができるのは、妻が稼いでいるから。
しかしこの男、画面の中にいるぶんには愛嬌があって楽しい。
映画の中で、最初から最後まで楽しませてもらった。
喜劇だけど、映画のスタイルとしてはコメディじゃない。
小説で、直木賞と芥川賞のどっちかといえば芥川賞である。
直木賞はエンタメで、芥川賞はエンタメじゃない。
さて、マイナスなのは一人娘の女児に個性がなかったこと。
でも、出しゃばりゼロだから夫婦二人に集中できて良かったのかも。
夫は、今の日本社会から見れば人間の屑だろう。
映画だから笑える。もし男の親や親戚だと笑えない。
しかし屑がいるから、世の中は面白いのだ。
暴力とか窃盗とかの犯罪者の屑は社会の迷惑。
しかしこの映画の主人公の男には子供がいて育てているし、犯罪者や不倫男と比べたら立派な男、かもしれない。