79.《ネタバレ》 法廷ものとしてこれより面白い映画はたくさんありそうですけど、アルカトラズ刑務所の負の遺産を映像化し人々の記憶に残すという意味では、この映画を超えるものはないかもしれません。 スタンフィルのナレーションで、ヘンリーヤングとスタンフィルがたどってきた道のりを比較していくとき、使われる映像はヘンリーのものだけです。確かに、スタンフィルの人生は言わば一般的なものであり、言葉だけでも私達は認識できるでしょう。ですがヘンリーの人生は無理です。ヘンリーのたどった人生は言葉だけではとても伝わらない。これこそ映像化し、見ている人に疑似体験してもらう必要があったのかもしれません。そしてその試みはおそらく成功なのではないでしょうか。 スタンフィルの存在もかなり重要です。彼は言わば私達側の人間です。はじめは、ヘンリーと言葉を交わすことすらできません。「君を弁護するためには、君にも協力してもらわなくちゃいけない。」と言っている時点で、ヘンリーとは意識の次元が違いすぎます。ですが、ヘンリーと少しずつ言葉を交わし、ヘンリーの人生の片鱗を共有したとき、スタンフィルは社会とヘンリーを結びつける重要なポジションになった気がするのです。 この映画で僕が一番鳥肌が立ったのは、スタンフィルがアルカトラズ刑務所と、所長・副所長を告発したシーンです。今まで決して表舞台にさらされるはずのなかったアルカトラズの究極の闇の部分が、白日の下に晒されるきっかけとなったシーンです。そしてやはりラストの、ヘンリーの告白でしょうか。確かにあそこに戻るくらいなら死んだほうがマシなんでしょうね。こんなにストレートで説得力のある言葉はありません。 この映画で、唯一共感にブレーキをかける要因になるものがあるとすれば、「何故脱獄したのか。」です。2時間という枠でそこまで明らかにするのは難しかったのかもしれませんが。やはり気になります。ヘンリーを完全なる被害者側の人物と位置づけられるかどうかの重要なファクターになると思うんですが、結局最後までわかりませんでしたね。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-12-19 03:44:33) |
78.こういう巨悪に立ち向かう男の物語って良いですよね。どんなに絶望的な状況でも自分の正義を信じて立ち向かえるってカッコいいですよ。僕は大好きです!この映画。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-02-19 22:03:23) |
77.重い作品だった。筆舌に尽くしがたい虐待は、こちらも心閉ざさないとそのまま受け入れるには心にダメージくらいそうになるくらいだ。ケヴィンベーコンの演技は素晴らしいものがあった。賞取りになってないのが不思議なくらいだ。拘置所でのヘンリーが幸せそうに見える。演出演技の妙でもある。たぶん、自分の好みからこの作品はこれきりでもう見ることはないけど、だけど1度は見ておいて良かったと思う。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-07-16 14:45:29) |
76.心にズシンとくる作品。これは観るしかない、観ておくべき作品。ケビンベーコン演じるヘンリーの苦悩な牢獄生活が痛いほど伝わってきた。ヘンリーの生き様に勇気付けられた。 【たこちゅう】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-03-12 00:24:44) |
75.重たい映画でした。最後も何とも言えない複雑な気持ちになりました。観て良かったのか悪かったのか考えてしまいますが、良い作品である事は間違いないと思います。 【BOW】さん [DVD(吹替)] 9点(2011-01-02 06:43:26) |
74.《ネタバレ》 ケビンベーコンの演技が素晴らしかった。 彼の演じるヤングからは、まるで本当に虐待を受けたかのような感じがひしひしと伝わってくる。 その非常に痛々しいことといったら無い。 彼が法廷で証人としてアルカトラズについて語る場面では、周りは静まり返り、時間が止まったかのようで、僕はそこに引き込まれた。それは完璧な場面だったと思う。 また、スタンフィルとヤングとの友情が素晴らしい。 いや、「友情」なんてそんな安易にいうものではないのか? しかし、本当に素晴らしい映画の内の幾つかからは、友情について幾らか教えられる気がする。。。 ヤング氏の起こした行動を、僕は自分の胸に刻まなければならない、と思った。 ヤング氏が犠牲になって、それを見る者に示してくれたのだと僕は思う。 。。。。。。。。。。。。。 もし本当に最悪な、極限状態での生活を送ってきた場合、その時に自分が今まで本当に望んできた筈のものが例え(安易に)叶えられたとしても、それを拒んでしまうのだなと思いました。 今まで本当に辛い思いをした場合、他人の計らいによって(都合良く)叶えられても、「それは自分の中では違うんじゃないか!?」「それでいいのか!?」「決してそんなんじゃない!」って、僕だったらば思っちゃいますもん。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-04-07 02:54:12) |
73.弁護士の最初の裁判でなければここまでの情熱を持って戦えただろうか?情熱こそ全てを動かすという事を改めて理解させてくれる。素晴らしい傑作映画です。 【東京ロッキー】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-02-26 17:16:08) |
72.《ネタバレ》 最後、ヘンリーが自殺したのは、勝利出来たことと、逆に人生にはもう期待できなかったからではないだろうか。 ケビン・ベーコンはさすがの演技。 皆さんかいておられますが、なんでオスカーは無視したんだろうか。 各シーンはすばらしいけど、全体がシーンごとの細切れになっているようなのはマイナス。 あと、最初の方のぐるぐる回りながらカメラが映していくのは、見ていて気分が悪くなる(酔う)。 マイナス点はそこら辺かな 【θ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-09 01:24:52) |
71.セリフの1つ1つに重みがありあます。特にヘンリーのセリフは印象に残ってるものが多かったです。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-04-21 03:42:27) |
70.何年も前にみました。ケビン・ベーコンすごいですが個人的にクリスチャン・スレーターだっけ?に惚れました。 |
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69.ケビン・ベーコンの演技の素晴らしさは他の方が仰っている通り。クリスチャン・スレーターも凄く良かったと思う。弁護士に会うまでの、ヘンリーのあまりに救われない人生・・。嫌でも感情移入してしまう。名作。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-23 02:36:09) |
68.何でケヴィン・ベーコンが主演男優賞にノミネートすらされていないのか理解できません。あの演技は凄すぎますよ。本当に独房に何年も入れられていたんじゃ無いかという程です。あとゲイリー・オールドマンが相変わらず悪役で魅せてくれます。ホントに腹が立つ署長でした。ひとつだけ不満があるとすれば、最後の囚人が房を叩くシーンは少し演出過多な気がしました。それにしても自らの尊厳の為に戦う人間の姿はこうも美しいのかと感動しました。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-08-09 10:30:49) |
67.《ネタバレ》 弁護士が娼婦を呼んで、面会中に女を抱かせてやろうとしたシーン。悲しすぎる。 ケビン・ベーコンは本当に凄い俳優だと思う 【STEVE-O】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2008-05-12 04:20:11) |
66.残酷で生々しく、とても重い映画です。だけど、これが実話にもとづいた映画なので受け止めなければならない。これほどまでに見終わった後、考えさせられる映画はないと思う。法廷で叫ぶシーンはとても胸が痛んだ。ケビン・ベーコンの演技が素晴らしすぎる。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-14 03:17:58) |
65.《ネタバレ》 傑作です。ケビン・ベーコンの熱演と実話を基にしたという脚本の、圧倒的なリアリティがこの映画の軸になっています。そういう意味では法廷シーンや、証人が襲われるシーンなんかはいまいちですが、ヘンリーが普通の妹を思う人間であり、それがあんな異常な状況下で虐待を受けていたというショッキングな内容がダイレクトに伝わってきます。そして単なる勝訴に終わらないラストシーンは感動的ですし、ありがちな勧善懲悪でめでたしめでたしというパターンでもなかったのは素晴らしかったです。凛とした表情で副所長に啖呵を切るヘンリーに、本当の勝利を勝ち得たのだなぁと感じましたし、それだけにラストは悲しかったです。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-26 00:30:09) |
64.《ネタバレ》 絶望と狂気。所詮人生は小説よりも奇なりなのか…これを観ると惑乱してしまいそうになる。 【成田とうこ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-12 20:21:07) |
63.《ネタバレ》 弁護士という職業はなんとも苦しい職業である。弁護のしようのない事件も弁護しなければならず、長期間の闘争を強いられることも少なくない。今作品も、脱獄、殺人をいう重罪(背景は考慮に値するが)に立ち向かい、刑務所を告発するという行動にでたジェームス弁護士の行動力、勇気に頭が下がる。クリスチャン・スレーター、ケヴィン・ベーコンの両俳優の演技にも脱帽である。『涙を流す前に拍手をしてください』まさにそのとおりである。それにしても、見た後にグッタリとする映画だ。そしてこれが実話であるというから尚更である。決して面白いから…と知り合いに薦められる映画ではないが、心に残る一作品である。 【FIGO777】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-12 13:06:45) |
62.脚色の程度はあずかり知らぬが、本当にこんな理不尽な話があったのかと疑わずにいられない。それをおいといても、映画作品として文句のない出来。ケビン・ベーコンvsゲイリー・オールドマン。こんな悪役俳優対決もある意味貴重。両者素晴らしい演技で主役がちょっと浮き気味か? 【えいざっく】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-03-28 17:36:28) |
61.《ネタバレ》 薦められて見ました。大好きなケビンの作品でしたが刑務所ものが苦手だったので敬遠してたんです。でも見たら、言葉が出なくなりました・・・こんな事が実際にあったなんて辛い><。。独房の蜘蛛に話しかけ、凄惨なリンチに耐え、ギリギリの精神力に追い込まれる囚人の罪は、たった5ドルの盗みから始まりました。クリスチャン・スレーターとのかけ合いも良かったです。ケビンの勝利の笑みで救われた気持ちです。感慨深い作品! 【うさぎ大福】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-18 23:02:51) |
60.《ネタバレ》 二回目、見ました。一回目に見たときに、最後の「勝利」とは何に勝利したのか正直わからなかった。本当に勝利したのであれば、アルカトラズで最後まで闘って、ヘンリーのいうシャバに出てこそ、本当の勝利だと思ったから。死んでしまったのであれば、それは結局のところ負けなのじゃないか…と考えました。しかし、二回目見て、ヘンリーが独房で死んだことで局長・副局長が処罰され、のちにアルカトラズが閉鎖になった…ヘンリーだけが生き残るのが勝利ではなく、歴史的にアルカトラズ閉鎖ということが勝利なのかと考えました。それにしても、3年間光のない独房の生活だったら、普通の人間は正気を保てないと思う。想像しただけでも、気が狂いそうになる。この映画を見た人の中には、ヘンリーは事実、人を殺したのだから罪が軽くなるのはおかしいと考える人もいると思います。僕もその意見に反対は全くしませんが、やはりヘンリーは被害者なのではないかと。妹のためにたった5$を盗み、脱走を試みたヘンリー。もちろん罪は罪ですが、それでも人を殺すほどの人格はなかった(と思います)。そのヘンリーを作り上げたのは間違いなくアルカトラズ。それを考えたとき、彼が死刑宣告を受けたら今後も同じ過ちが繰り返されていく…。それを阻止したのはスタンヒルとヘンリーのチーム。これが彼らの本当の勝利なのだと思います。 【グングニル】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-09-24 13:58:42) (良:1票) |