2.これも、私が子供の頃から、だーい好きな映画の1本。改めて観てみても、メッキが剥げるどころか、ますます面白さに引かれてしまう、まさにアバタもエクボとはこのことですね(笑)。車をゴチゴチぶつけて登場する、主人公の賞金稼ぎ。まずは黒人の少年をひっ捕らえ、さらにもう一軒ハシゴ、とばかり次のターゲットの住処を襲撃→室内には列車の模型が走ってる→突然登場するは(模型からは想像もしなかった)大男→大立ち回りの末、見事に捕らえる→先の少年とのバランスが悪く、車が傾いてる。ぶはははは。ああ、面白い。え?何が面白いか、ワカランって?いやあ、このナンセンスさがタマランのです。バクダン兄弟との死闘(?)もサイコー。追いつ追われつの末、畑に描かれる、ミステリーサークルもどき。バカバカしくって面白く、それでいてストーリーは、シリアスさとテンションを増し、興奮を盛り上げていく。立体駐車場のカーチェイス! 追う車と追われる車の関係が、駐車場の「上下」で描写されるなんて、面白すぎるぞ。次第に“命がけ指数”を高めた物語は、ついに、主人公が狙われる立場となる、危険な展開へ。単に賞金稼ぎのエピソードを寄せ集めただけでなく、しっかりと大きなクライマックスへと向かう、脚本の巧みさ(へー、ハイアムズだったのか。自作でこのくらい面白い脚本が書ければ・・・)。なんとなく、あちこちでダーティハリーの二番煎じっぽいところもあるのですが(バスの上ならぬ地下鉄の上に載ったり、サイコ野郎が登場したり)、晩年のマックィーンがユーモラスに演じたこの主人公の魅力は、間違いなく独特のもの。忘れられない映画です。