3.《ネタバレ》 衝撃のドキュメント映画。
見終わった後、しばし放心状態でした。
私のような、お花畑の極楽思想には、インパクと充分です。
スパイ系、IT系好きな人にはたまらない映画ですね。
映画に込められた、メッセージがとても深いです。
視点を変えると、スノーデンはスーパーハッカーです。
それを、お国のためにやると正義となる。
しかし、お国のためってどこまでなのか?!
そこにパラドックスが生じます。
世界は、統治する側とされる側に大別されます。
さらには社会もこの構図が存在します。
経済、会社、学校、さまざまなコミュニティに管理する側とされる側があります。
ここに、羊飼いと迷える子羊というか、飼われる羊の絵図が完成するわけですね。
そんな世の中を、孤高の狼スノーデンがスッパ抜いた。
そんなスノーデンは凄い!
お国側、統治する側の羊飼いとしての正義、そして大衆という、統治される羊側の正義、その正義の葛藤の中で、スノーデンは「自分が信じた正義」を選んでいく。
スノーデンは群れることをせず、ただ一人決断し実行していく決意が凄い。
同志を集めそうなものですが、そこはCIAでの勤務経験があったからなのか、誰も信じず一人立ち向かう精神力がハンパない。
彼女にすら、その葛藤を話せず、本当に孤独を感じさせますね。
なんなら、彼女との関係に亀裂を入れながらも、貫く精神力は如何程のものか辛かさが伝わってきます。
そんな中、あえてイバラの道を選び進んでいく決意に、共感し難い共感があるから、感動したんだと思う。
統治しコントロールしようとする「羊飼い」にとって、民衆大衆はおバカな「迷える子羊」でいて欲しいわけですね。
そうおバカで、世界の未来よりも茶の間の平和に浸り、今を楽しんでくれてればいいわけです。
その中で、クレーバーな正義の狼が存在することを証明した映画とも言えます。
羊飼い、飼われる羊、狼、こんな構図が見えてきます。
その中にも、詐欺師にシロサギとクロサギが存在するように、ホワイトな存在か、ブラックな存在かにも別れるわけです。
ブラックな羊飼の側面を持つ、アメリカに対して一石を投じたわけです。
これって凄いというか、難易度スーパートリプル級のことをやってのけたわけですね。
そんな感覚を見終わった後、感じました。
狼になろうと、
YouTubeで配信している人
SNSで発信している人
地道に活動している人
たくさんそのような存在はいますが、所詮は羊飼いには敵わない、そう感じさせる世相に殴り込みをかけたわけです。
しかも、一人で。
とはいえ、一流のジャーナリストや、ごく少数の方々の協力もあったわけです。
このような協力者も、賞賛に値します。
まさしく、スノーデンは孤高の一匹狼として、清々堂々と羊飼いに立ち向かって行ったと言えます。
「正義の反対は、相手側の正義」という構図が世の常です。
どちらの、どういう目線で見るのか?!
そんな問いも含まれてますね。
このようなテーマを映画化した、オリバー・ストーン監督に敬意を表します。
現代社会に、一石を投じた痛快な映画として私の中に刻まれました。
それにしても、この映画なんか可愛く見えるよなうことが、世界では起こっている・・・そう思えてならないです。