19.シンプルだけど味わい深い作品。夏になると必ず観たくなる映画。 海から遠い内陸部に住んでいる私は、あんな風に毎日海へ行ってサーフィンしたり、泳いだりっていうのに凄い憧れがあって、主人公達がサーフボードを携えて海へ向かって歩いて行くというそのシーンだけでなんかワクワクしてしまう。主人公とその彼女のやり取りが言葉は交わさなくても通じ合ってる感じがしてとても良かった。 あと、最初はサーフィンを馬鹿にしていたあんちゃん2人が、段々やってみたくなってサーフィンに挑戦する所がユーモラスで面白い。 また、久石譲の音楽が盛り上げる盛り上げる。あの曲を聴いているだけで切なくなってくる。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 9点(2017-07-12 19:38:24) |
18.《ネタバレ》 主人公は耳が聞こえないですが、これは耳の聞こえない者の物語ではないようです。つまり言葉なんてのは、さして重要ではなく排除しても差し支えないものであるから、主人公から台詞を奪うために、あえて耳を聞こえなくしたのではないかと思います。実際、ほとんどの台詞が無意味でしょうもないもので、例えば、バスで距離がひらいた恋人二人が歩いて再会するシーンだけで台詞など無くとも充分に物語っているのです。 さらに、ラストの楽しい思い出のようなシーンの数々は作中では省かれてしまっています。強面の河原さぶさんがトロフィーを手にし嬉しそうに酒を飲む姿などは感動的で、普通なら本編に挿し込んで簡単にお涙頂戴モンにしそうなものですが、そんなことはせず、ただただ黙々と歩き移動する姿を映し続けていて、それでも胸に響いてしまうところが凄いです。 ・・・と言っておきながら、私のお気に入りのシーンは思い出の方に近い、彼女がサーフボードの後ろを持ってあげるところだったりします。サーフボードが持ち上がり二人が顔を合わせニッコリと笑うのが微笑ましいですし、それを後で男のコンビで笑いとして使ってしまうのも良いですね。 それから、これは海の映画なんですが海そのものよりもビーチの方が魅力的に見えます。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-28 18:36:26) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 他レビュアー諸氏の感想を読みながら、何年も前、初鑑賞の時の気持ちを思い出した。淡々とした展開が続くハッキリ言って退屈な映画なのだが、妙に心に残る。 キーワードは「優しさ」だろうか。 最後の最後、あの展開の後でタイトルが出る所で私は体が震えた。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-08-07 13:00:24) |
16.ぽつんとたっているふたり。スニーカー飛ぶ窓。こういうシーンの空気が好き。静かで淡々としているけれど、不思議と心に残る。 |
15.最後の最後で、淡々と流れていた映画の感情が一気に溢れ出す、見事です。 【njld】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-09-15 19:39:25) |
14.《ネタバレ》 主人公・ヒロインが全く言葉を喋らない映画を見たのは初めてでした、言葉を発せずとも二人の表情や行動が関係の深さをうまく醸し出してる。 タイトルを最後に出す事で物語が完結させる手法も面白かったです。 北野映画は暴力描写の多い作品を選んで見ていましたが、今作のような静香でやさしい作品のほうが実は良いのでは?(監督が出演していないからかなぁ) 『DOLLS』のこの作品の作調を受け継いだ物だったというのが見てわかりました。 【kapoera】さん [DVD(吹替)] 9点(2007-08-29 05:53:50) |
13.北野作品の中で、私はこの映画が一番好きです。音楽もいいですね。タイトル通り、とても静かな映画です。 【la_spagna】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-05-04 17:15:56) |
12.実はとても好きな映画のうちの一つ。見終わった後、すがすがしさと悲しさといろんな思いがないまぜになってきて、そしていろんなコトをを考えさせてくれる映画です。 【ゆみっきぃ♪】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-08-03 19:43:47) |
11.夏の終わりの、ちょっと陽が翳りはじめた午後に観たい映画ナンバーワン。 久石譲のメロディを聴くとぽつんと二人が座って砂浜で海を眺めているシーンが蘇ってくる。 |
|
10.《ネタバレ》 キャメラワークは至ってシンプル。正面からのフィックスショットを定期的に入れながら、引きのロングからパン、引きのロングからパン。何度も何度も同じ場所にキャメラを戻しながらひたすらこれを繰り返します。キャメラは本当にこれだけです。尋常でないほどにスリムな映像。極端に単調なキャメラワークによって、余分なものが映る余地が全くなくなり、人間の感情だけが鮮明に浮かび上がってきます。また、主人公が完全に言葉を奪い取られているため、観ているうちに彼等の気持ちを理解しようという気持ちがだんだん芽生えてくるところもこの映画のポイント。なにが言いたいのだろう。どんな気持ちなんだろう。ついつい彼等の感情にこちらからアプローチしていってしまい、いつのまにか優しい眼差しで彼等を見つめることになっていきます。いつしか始まる主人公との「心の対話」。そして彼等によって感化されていく自分に気付きます。彼等によって呼び起こされるのは、正義でもなく、善意でもありません。誰もが生まれながらにして持っている人間の優しさです。主人公といっしょにゴミを収集するおじさん、店長やサーファー仲間、それに後からサーフィンを始めた二人組の男。即興的な演出によって生み出される独特の「違和感」よって、独自のリアリティが生み出され、作為的な善意は一切排除されています。この映画で描いているのは何気ない日常の風景の中にある人の優しさであって、全ての人が必ず持ち合わせている身近なものなのです。主人公の唐突な死によって対話は終結します。しかし、彼等の残していったものは、ラストで静かな海に浮かぶサーフボードのようにいつまでも心の中に残っていきます。まるで夢でも見ていたかのような余韻が素晴らしい。映画作家であれば誰でも作れるようで、誰も作らなかった映画。いや、もともと映画作家を本業としなかったからこそ作り得た作品なのかも知れません。今のところ、北野監督の最高傑作だと思います。 【スロウボート】さん 9点(2004-03-16 21:05:54) (良:2票) |
9.最後のイメージショットの羅列で思ったのだけれど、この映画は全体がまるで「動く”思い出の写真”」のよう。奇麗な映画だなあ。 【ゆうろう】さん [DVD(邦画)] 9点(2004-03-08 22:53:40) |
8.《ネタバレ》 この映画で初めて北野監督作品を観たのですが、一発ではまってしまいました。 北野作品では、一番好きな映画です。自分の地元が一杯出ていたので多少バイアスがかかっていますが。 タイトル通り、台詞も無く静かな映画なのですが、全く退屈さを感じさせないのは、やはり北野監督の手腕によるものだと思います。 真木蔵人、はまり役です。でも、死ぬ必要はなかったんじゃないかなぁ、とう部分で1点減点してます。 【なおてぃー】さん [DVD(邦画)] 9点(2004-01-27 01:38:39) |
7.ある意味実験作のような作品ですが、深く心に響きます。 【ロカホリ】さん 9点(2003-09-12 20:57:01) |
6.《ネタバレ》 台詞らしい台詞はほとんどなく、役者も決して上手くはない。それでもここまで引き付けられてしまうと言うのは、やはり監督の腕なのだと思う。ラスト近くで女の子が海へ向かって歩いていくシーン、きれいではないけど、美しい。あと、バス停のシーン、好きだなぁ。感動が押し寄せてくる、と言うより、さざ波のように静かに、サーッと何かが引いていくような感じがする。 音楽もなかなか。 【アイカワ】さん 9点(2003-08-15 00:08:07) |
5.とても素朴でたんたんとした内容。なんの変哲もないような静かな流れ方。海沿いを走るクルマを映した時のシンプルな上にとても繊細な美しい情景を今でもありありと思い出すことができます。同じ風景を見て同じ様に笑いあえる。離れている時でさえどこか通じ合っている。ホントに彼らが羨ましいナと思いました。微笑ましくも、切なくて、胸が締め付けられるような美しさを兼ね備えた恋愛映画です。私が唯一北野監督の作品の中で素直に観ることのできた映画です。 【ぱんた】さん 9点(2003-08-06 21:53:20) |
4.この映画を観ると北野作品の「間」というものの力を存分に感じることができる。静かで切ない夏の時間に波音のみが響き渡る。ラストに出てくるタイトルがとても感慨深い。 【スマイル・ペコ】さん 9点(2003-05-29 17:50:18) |
3.大好きな映画です。ぽろぽろ泣きました。音楽も美しくて感動 【うさぎ】さん 9点(2002-12-13 19:44:39) |
2.ラストに次々現われる記念写真風カットがいい。そしてあのテーマ曲。あの最後の最後の大仕掛け。映画全体を覆う透明感をみごと決着させた。 【とし】さん 9点(2002-12-05 13:45:15) |
1.キッズリターンの次ぐらいに好きな映画。この映画を見ると、北野映画は、しゃべりすぎると駄目になるって言うのがよくわかる。 【キタニスト】さん 9点(2002-09-20 15:19:47) |