友だちのうちはどこ?のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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友だちのうちはどこ?

[トモダチノウチハドコ]
Where is the Friend's House?
(Khane-ye doust kodjast?)
1987年イラン上映時間:85分
平均点:7.16 / 10(Review 56人) (点数分布表示)
公開開始日(1993-10-23)
ドラマ学園ものロードムービー
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タイトル情報更新(2022-08-22)【イニシャルK】さん
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監督アッバス・キアロスタミ
脚本アッバス・キアロスタミ
配給ユーロスペース
編集アッバス・キアロスタミ
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10.《ネタバレ》 冒頭の学校のシーンから、子供たちの活き活きとした自然な日常が描かれていて・・・と言いたいところですが、表情が活き活きとしているかというと必ずしもそうとは言えず、むしろ主人公の少年なんて映画を通じ、ほとんど不安そうな表情ばかり浮かべている。思えば私自身も、今だって充分に不安だらけだけど、幼少時は何から何まで不安だったなあ、と。生きる事の不安をもっとも直截的に感じていたのは、子どもの頃だったかもしれない。。。
この映画を見てると、いい加減なオトナの言うことをいちいち真に受けるからムダに不安になっちゃうんだよ、と言いたくなる訳で、こういう辺りのやりとり、見てる分には実にユーモラス。大人は大人でそれぞれ、いい味出しまくってるのですが、言われる子供の側としちゃたまったもんじゃない。ユーモアの陰に、生きる不安という深刻さが垣間見えます。
少年が間違って級友のノートを持って帰ってきてしまったことに気づく中庭の場面。母親は洗濯に忙しく、息子の言うことに関心を払わない。ジャブジャブという水の音、洗濯物を干す時のバサッという音、こういう効果音が母親の関心事(=家事)を強調していて、いかにも取りつく島がない感じ、さらには赤ん坊の泣き声もそこに加わって。
少年は友人にノートを返すべく家を抜け出し、プチ冒険。まずは斜面を登る、そこにはジグザグの道があって、これも見るからにユーモラス、でありながら、前途の困難さも予感させて不安も感じさせます。
友人の家を探す過程で、少年は何人もの人と出会うけれど、基本的に大人とはまともにコミュニケーションが取れていないんですね。たいてい、話が噛み合わない。ようやく噛み合ったかと思っても、大間違い。結局は不安と絶望しか残らない。
結局、自分で何とかするしかないんですが、ラストがいいですね。お天道様はちゃんと見てるんだよ、じゃないけれど、一輪の花がすべてを見守ってました、みたいな演出に、ホロリときます。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2023-07-15 07:02:36)(良:1票)
9.《ネタバレ》 母親の言いつけより、友達のピンチを救うことを選択したアハマッドくん。この国は、子どもは大人に逆らえない・大人は子どもの言葉にいちいち耳を傾けていられない社会であることを強調することで、「そんな中であえて友達の家に行くことにした」アハマッドくんの友達を思う気持ちが、より強く伝わってきました。

子どもの気持ちに寄り添う子育てなどガン無視なオトナ社会でありながら、親の言うことをきかず夜遅くに帰宅、当然キツく叱られるであろうシチュエーションで、子どもを気づかう母親の様子に、ホッとさせられました。そしてその後の、強風の中で洗濯物を取り込む母親の姿・・・何を表現したいのかよくわかりませんでしたが、映画全体を引き締めるスパイス的な役割のシーンのように感じました。

そしてラスト、友達のピンチを救ったという結末そのものより、ノートの押し花に心を全部持っていかれました! こんなに温かくさわやかな気持ちになれるエンディング、自分的にこの映画の価値はすべてここにあると言ってもいいほど、素晴らしい演出でした!

友達にノートを返しに行くというだけの単純なストーリーを、ここまで高いレベルの映画に創り上げるキアロスタミ監督。巨匠と呼ばれる理由がハッキリとわかりました。同時に、儲け主義の商業映画・娯楽映画が、いかに底が浅いかということもよくわかりました。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-03-14 23:45:25)(良:2票)
8.《ネタバレ》 いいのは母親とのやりとりのところ。アハマッド君は間違って友だちのノートを持ってきたことを発見する。返さなければ今度こそ友だちにとって大変なことになる。返しに行きたい。しかし母親は次々に用事を言いつける。ノートを口実に遊びたがっている、と母親が誤解していることを彼自身分かっている。つらい立場だ。落ち着かない。弟は宿題を済ませたから遊べるんだよ、と母親は教訓を垂れる。そのとき彼はイライラするのではなく、キョトンとした表情で静かに困惑するのである。これがいい。イライラするのは、誰かに自分の困惑を見せたいからだ。最終的にドラマをまとめてくれる物分かりのいい大人に見せたいからだ。しかしこの映画ではそういう大人は残酷なくらい排除されている。それらしく登場する老人もけっきょく少年の足かせになってしまうし、先生もただ鈍感なだけ。少年の気持ちを汲み大人の世界に翻訳してくれる救済者はついに登場しない。少年は最後まで世界の中にただ一人で立っている。そういう少年だからこそ、別の場所に一人で立っている友人のことに心を寄せられるのだ。ただ一人で立つ少年は、責任という問題に出会っている。宿題をやることが出来なくなっている友だちを助けられるのは、彼一人しかいないというところが辛いのである。おそらく今まで一度も母親の言いつけに背いたことのない「いい子」だった彼が、ここでそれよりも「責任」を、キョトンと困惑しながら選び取っていく。イスラム社会では強大であろう親や老人たちの言いつけを越えて、友だちの家を探しにポシュテの町へ走っていく。翌朝、間一髪で彼は友人を救うことが出来る(ここらへんの友人の絶望しきった描写が傑作)。彼のしたことは先生や親に褒められることでもなく、ただ友人の心配を消したことである。その充実が彼への最大の褒美だ。そういう彼の昨晩の冒険の証人には、小さな一輪の花がふさわしい。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 9点(2011-11-10 10:02:51)(良:2票)
7.《ネタバレ》 なんともしみじみ幸せになります。向こうの国ではオトナは生活に厳しくてコドモのことなんかかまっちゃいないのですね。日本にあふれる「子供の目線に立って理解しましょう」的な育児マニュアルが阿呆らしくなってくる。大人の無理解のなか走る少年が健気でもう。石段が多くて曲がりくねった街並みとかドアを大事にする考え方とか、なじみの薄いイランの風景にも目を奪われた。夜が本当に真っ暗なんだなあ。こっちまで心細くなってくる。ラストシーン、息をつめて見守りました。先生の一言で涙がじわっ。よかった。ノートにはさんだ押し花が粋です。
tottokoさん [地上波(字幕)] 9点(2011-09-13 00:18:44)(良:1票)
6.かなりいいです。イラン映画の雰囲気は個人的にも好き。個々人との壁となる扉、障害物となる洗濯物がよく効いてて、風で扉が開くシーンはすばらしかった。
アンダルシアさん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-09 22:23:31)
5.《ネタバレ》 この監督ってどうしてこういう表情を撮れるんでしょうか?大人も子供も表情をほとんどピクリとも変えない。唯一泣きじゃくる子供がいましたがそれ以外は、特に子供は無表情といってもいいぐらい。主人公の男の子の表情なんて「こうこう、こうして」と教えてできるもんじゃないでしょう。「ミツバチのささやき」のアナという女の子の無表情もとても印象的なのですが、その時の印象とは全然違いますね。アナは、普通の子供が背負うことはないグロテスクなものを本人は気づくことなく背負っています。一方、この男の子は私達が小さい頃に持っていたかわいらしい悩みを、それこそ人生の一大事とばかりに背負い込んでいます(笑)話は単純です。というか、普通なら誰もこんな部分から映画へと着想させようとは思わないに違いありません。それが何でここまでの素晴らしい作品になってしまったのかは、未だにわかりません。なんというか、この子が走っているのをカメラが追うだけで、今まで見ていた世界が一変して急に懐かしい気持ちになってくるんです。世界が変わる、と言うよりは昔いた世界に戻る、と言った感じです。キアロスタミのまなざしの奥にはこの男の子のような子供がいまだに存在しているに違いないです。
Qfwfqさん [映画館(字幕)] 9点(2004-12-25 03:34:08)
4.男の子がの住んでいる家の一階と二階を移したシーンとか、ラストのほうで奥の部屋に行って宿題をする時のじいさんが座ってるシーンとか、マジ凄い!!!撮り方もさることながらストーリーも良いですねぇ。“ノートを返しに行く”というだけなのに一時間半のドラマに仕立て上げてしまえるんだ~。セリフもほとんどないし。子供は子供で理由があって行動してるんだってのを改めて教えてもらいました。つぶらな瞳がグッド☆そしてやっぱりラストシーンが最高!!
kanekoさん 9点(2004-05-06 01:59:11)(良:1票)
3.《ネタバレ》 見知らぬ街の行ったこともない友達の家を探し当てるというのは、主人公の少年にとって、恐らく清水の舞台から飛び降りたような思い切った冒険であったに違いない。残念ながら目的を果たせず家路に就き、ぐったりと床に横たわって、無力感に打ちひしがれる彼を慰めるかのように吹きこむ風が、観る者の胸を打つ。そして、ラスト。「最早、これしかない!」という(まるでルビッチの映画のような)窮余の機転が、少年と友人を救うことになる。拍手!!
なるせたろうさん 9点(2003-09-12 20:30:44)(良:1票)
2.ドキュメンタリーの様な淡々としたストーリーの中にも、監督の優しい眼差しを感じました。大金やストーリー性だけが、良い映画を作るのではなく、映画への愛情が重要何じゃないのかな~。
ヨシオさん 9点(2002-11-15 00:58:27)
1.GOOD
AYA IWASHINAさん 9点(2000-02-22 01:47:58)
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【点数情報】

Review人数 56人
平均点数 7.16点
000.00%
100.00%
211.79%
323.57%
435.36%
5610.71%
647.14%
71323.21%
81221.43%
91017.86%
1058.93%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review2人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
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