さびしんぼうのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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さびしんぼう

[サビシンボウ]
1985年上映時間:112分
平均点:7.19 / 10(Review 68人) (点数分布表示)
公開開始日(1985-04-13)
ドラマラブストーリーコメディファンタジー青春もの学園もの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2021-11-23)【イニシャルK】さん
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監督大林宣彦
助監督内藤忠司
キャスト富田靖子(女優)さびしんぼう/橘百合子
尾美としのり(男優)井上ヒロキ
藤田弓子(女優)井上タツ子
小林稔侍(男優)井上道了
浦辺粂子(女優)井上フキ
小林聡美(女優)雨野ユキミ
樹木希林(女優)雨野テルエ
岸部一徳(男優)吉田先生
峰岸徹(男優)カズオの父
根岸季衣(女優)マコトの母
秋川リサ(女優)大村先生
入江若葉(女優)PTA会長
佐藤允(男優)校長先生
薩谷和夫(男優)渡船から降りていく大工さん
大森一樹(男優)
原作山中恒「なんだかへんて子」
脚本大林宣彦
剣持亘
内藤忠司
音楽宮崎尚志(音楽監督)
作詞売野雅勇「さびしんぼう」
作曲フレデリック・ショパン「別れの曲」/「さびしんぼう」(原曲「別れの曲」)
編曲瀬尾一三「さびしんぼう」
主題歌富田靖子「さびしんぼう」
大林宣彦「さびしんぼう」(表題)
撮影阪本善尚(撮影監督)
製作東宝
プロデューサー大林恭子
森岡道夫
制作二階健(制作進行)
配給東宝
美術薩谷和夫
白組(タイトル)
編集大林宣彦
録音林昌平(音響デザイン)
その他IMAGICA(現像)
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16.《ネタバレ》 JACの俳優さん、いったい何回まわっただろうか、宙返り。でも尾道でよかったね、坂も階段もそこらじゅうにあるから。たんたんたぬきのキン○○にスカートめくりは、笑うべきなのだろうか。 こうして前半は、根が真面目な大林監督らしいお笑いコント、しかしハッキリ言ってしまえば、笑えない寒いギャグが延々と続きます。(スミマセン!) でも昭和のあの頃、よく自作のお好みカセットテープを作ったでしょう? 本作も同じで、たぶんA面とB面の二部構成なんです。前半 (A面) はノリのよい曲を並べて、後半 (B面) は泣きのバラード集。前半は失笑でもいい、笑っていてください。その代わり、後半は存分に (独りで) 泣いてください。 ショパンの「別れの曲」を聴きながら、懐かしい尾道の風景とともに、大林監督の世界を堪能してください。 「さびしんぼう」たる素晴らしさ、それはスクリーンの二人は完全にヒロキと百合子 (とさびしんぼう) であり、尾美としのりと富田靖子を感じさせないこと。 そのヒロキが自転車を押して百合子さんを送る場面、二人を照らす夕陽の何という美しさ。私にとって、ここが大林監督映画のベストショットです。ここに大林監督という作家と、ヒロキと百合子さんと、尾道という場所と、昭和という時代と、まるで時間が止まったまま、収まってる。もちろん、この瞬間がヒロキにとって幸福の絶頂ということもあるのだけれど (笑) 実は数年前、尾道を訪れて本作のロケ地を巡りました。舞台である西願寺は、忘れ去られたように映画の面影はもうなくて、何だかさびしそうでした。  最後に、大切なことを一つ。「さびしんぼう」は、男が感傷的であることを、それは大丈夫だからとやさしく肯定してくれました。だから本作を初めて観てから、私は変わりました。自分はこれでいいんだ、と安心できるようになりました。 だから言わせてください。 大林宣彦という偉大な "映画作家" であり、私のこころを救ってくれた恩人に感謝をこめて、ありがとう。
タケノコさん [ビデオ(邦画)] 10点(2020-04-12 23:04:12)(良:2票)
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15.《ネタバレ》 完全ネタバレです。映画未見者お断り。間違いなく名作なので、本編を見て下さい。  「すてきね。」 百合子の短い何の変哲も無い言葉に、ヒロキは、ふだんはうっとうしく感じてるがそれは表面だけで、自分は母親から愛されていて、自分なりに母を愛していること、そのことが母親を亡くした百合子にはたまらなく素晴らしいことで、それがわかるから「そんなことはないよ」などという照れ隠しのような否定すら百合子を傷つけることだと何も言えなくなる。短い台詞と二人の表情に、ことはでは言い尽くせないほどの思いを交錯させる。  「いけない。」 百合子の極めつきのセリフ。暖かい父母の愛に包まれた大きな寺の息子であるあなたと、母を亡くしたあと男手ひとつで育ててくれた父も病に倒れて、日々の生活の糧にすら苦しんでいる私とでは、住んでる世界が違う。あなたが見てくれた私は、夕日射す教室で、一人ピアノを弾く少女。どうか今は、私のそんなきれいな面だけを見ていて。あなたがこちら側の面を見て、悲しい思いをするのが私にはとても悲しいから。  これも短い一言に、あふれ出す思いが詰まっている。  この作品のほんの一コマを切り取ってみても、もう初老の私の涙腺が緩んでしまう作品。
ぐっちーさん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-23 08:38:59)(良:3票)
14.《ネタバレ》 切なくも愛しい、、、そんな素敵な物語ですね。前半のコメディパートのギリギリさが、後半の怒涛の展開を支えています。これは「計算」なのか「偶然」なのかは、難しいところとは思いますが、少なくとも大林監督の尾道に感じる想いの気持ちは十二分に伝わってきました。個人的に、、、さびしんぼうが待っている雨の夜、抱きしめた彼女(富田靖子の美しさは…神がってる)の眼から黒い涙が流れた瞬間、、、すべてが、いわば小賢しいモノが吹き飛んだ瞬間で、もぅ筆舌に尽くしがたい想いを共有した次第で、、、(涙)。深い深い愛の物語でゴザイマシタ
Kanameさん [DVD(邦画)] 10点(2013-11-15 23:01:31)
《改行表示》
13.《ネタバレ》 「もう片方の顔」について色々考えていましたが下のBOWWOWさんのコメントを読んでやっとスッキリしました。それで物事の片側だけしか見ようとしない、見る事の出来ない、そんな成長しきっていないヒロキに対して風呂での父親の言葉「全部を好きになれ」が重要な役割を果たしてくるんですね。百合子さんの「もう片方の顔」も気になります。幼い頃はピアノを習うような優雅な生活を送っていたのに「これ、母の形見なんです」、店の人の台詞「お父様の具合はどうですか?」、魚の値段を聞いて「やっぱり1匹にしてください」等のくだりを見ていても現在は相当苦しい生活なんだなと想像がつきます。由緒正しい寺の一人息子をそんな家に招きたくない恥ずかしさ、乙女心が伝わってきました。 ラストにヒロキの将来が映し出されますが、これは想像なのか実際の出来事なのか分かりません。ただ、ヒロキの母親がそうであったようにヒロキも百合子さんによく似た女性と結婚して娘を授かり「百合子」と名付けているのではないでしょうか。そして高校2年生になったヒロキの娘「百合子」はピアノでショパンの別れの曲を弾きます。ピアノの上には、おそらく彼女に恋した少年からもらったであろうオルゴールが置かれてあり、それを見てニコニコします。かつて橘百合子がヒロキにもらったオルゴールを見て一晩中ニコニコしていたように…。時をかける少女ならぬ、時をかけるさびしんぼうと言ったところでしょうか。ここでも大林監督のパラレルワールドが見事に炸裂してると思います。
恵比寿Premiumさん [DVD(邦画)] 10点(2010-01-18 22:18:03)(良:1票)
12.《ネタバレ》 映画の冒頭、主人公ヒロキはそのモノローグの中で、手の届かない女子校の生徒たちに過度な幻想を抱き、反対に女性らしい潤いのかけらもない母は子どもの頃から美しい夢など一度も見たことなんかないのだろう、と語る。ものごとの片側だけしか見えない夢見がちなそんな少年の前に、母親の隠されたもう片側の美しい夢(さびしんぼう)が形となって現れるという展開が秀逸だ。けれど彼にとっては見たくない側のさびしんぼうの存在は迷惑でしかなく、思いをよせる少女百合子にたいしても、ヒロキはそのもう片側を決して見ようとはしない。自転車を押しながら憧れだった百合子と歩く奇跡の中でさえ、いつも見つめていた自分の知る側の彼女だけを見ようとする彼は、恥ずかしいからと家の前まで送られるのを拒んだり、ありふれた口うるさい母親の話になぜかステキねとほほえむ百合子のもう片側に、気づくことができない。「あなたに好きになっていただいたのはこっち側の顔でしょ?どうかこっちの顔だけ見ていて。」別れの場面で少女は言う。その台詞は、それがヒロキの失恋であると同時に百合子の失恋でもあったことを意味している。ラストシーンのようにヒロキのかたわらに百合子がいる日がくるとすれば、おそらくそれはヒロキがもう片側をも抱きしめられる男になれたときなのだ。もう1人のヒロキが弾いてくれた別れの曲のメロディとその恋を一生忘れないと16才のヒロキに語る16才のままのさびしんぼう。邪険にあつかってきたそんな母親の悲しい片側をわけも解らずそれでもせいいっぱい強く抱きしめる彼の姿や、木魚ばかり叩いて何を考えているか解らない父親がもう片方の顔を見せて語る風呂場の台詞は、それゆえに熱く深く胸にしみる。極私的な意見だが、坂道で自転車に乗った橘百合子がすれ違うヒロキに見せるそのお辞儀の美しさは、時をかける少女で芳山和子が深町君の家の縁側で靴を揃えるシーンとならんで、大林映画のベストショットだと思う。秋川リサ先生の三度にも及ぶパンティーはワーストショットであるけれど。そしてそれもまた大林映画のもう片側だと言えなくもないけれど。
BOWWOWさん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-20 22:51:59)(良:3票)
11.《ネタバレ》 個人的な話になるが、西願寺の階段下から福本渡船にのって向島のミカン畑まで…若き日この映画を観た後、当時の粗いロケ地マップを手にヒロキと百合子が壊れた自転車を押して二人で歩いた道筋を迷子になりながらひとりさまよい歩いた…。商店街で悪ふざけするヒロキ達の横を一瞬の風のように通り抜ける百合子の自転車。渡船の上で夕陽を浴びて戸惑いながらも佇む百合子の横顔。執拗なまでに繰り返し流れる「別れの曲」。一見余計かとみえる随所のドタバタ寸劇さえも冬の尾道の淡い情景の一コマとしてきちんと全体の映画の流れに納まっていると感じます。あの時の尾道、冨田靖子、そして監督はじめとした大林組の面々の一期一会というべき奇跡的な遭遇により生み出された、少年の心をふと呼び覚ましたい大人のための珠玉の逸品。何度観ても私にとって大切な邦画ナンバーワンです。
菲命さん [ビデオ(邦画)] 10点(2008-12-08 18:19:38)(良:2票)
10.黄昏に染まる尾道水道。哀感溢れるエチュード。そしてあのシーン。たまらんわ。
カリプソさん [DVD(邦画)] 10点(2007-09-14 00:21:32)
9.《ネタバレ》 好き好き!大好き!たまらない。何もかもふっくるめて、とにかく大好きでたまりません。さびしんぼうの姿の十六歳の母がもう一人のさびしんぼう、橘百合子からのヒロキへのプレゼントのチョコレートを渡した後にヒロキがチョコレートを投げ捨てるシーンにおけるあのさびしんぼう(十六歳の母)の台詞「明日は私の誕生日なの。今の私はね。十六歳の私なの。十七歳にはなれないの。」もう、こうして書いているだけで涙が出てくる。更にエスねこさんが書かれているように雨に濡れたら終わりなのに雨の中、ヒロキの帰りを待っている十六歳の母であるさびしんぼうには涙が止まらない。男の心の中にはいつも「さびしんぼう」が存在する。この映画を見るといつも私はそう感じてしまう。あの尾道の美しい風景、そして、美しいショパンの「別れの曲」のメロディも何から何まで全てが涙腺を刺激する。今まででおそらく一番回数見ている日本映画です。私がこの世に存在している限り、そして、死ぬまでにあと何回この映画を見ることだろう!そして、見る度に必ず涙することであろう!数ある大林宣彦監督の作品の中で一番好きな映画でもあるし、少なくとも日本映画史上私のベストテンに必ず入る愛しくて、愛しくてたまらないそんな映画です。これ以上のファンタジー映画が日本で生まれることは不可能だと思うぐらい素晴らしい最高の青春ファンタジームービーです。この映画がある限り例え、どんな失敗作を撮ろうとも私は大林宣彦監督という監督を嫌いになることは絶対にないし、これからも一生、大林宣彦監督の撮る映画は見続けて行こうと思う。
青観さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-09 22:16:28)(良:4票)
8.《ネタバレ》 いろいろ書いたけど、消しました。やっぱこの映画の分析なんて無理だ。一日たっても涙が止まらん。公開時もそうだった。見終った後からボディブローのように効いてきた。一週間くらいはポスター見るだけで涙腺全開になった記憶がある。あの真っ黒い涙を流すさびしんぼうに、俺絶体レビューなんか書けんわ。
エスねこさん 10点(2004-07-28 23:58:57)(良:3票)
7.《ネタバレ》 憧れの少女に話しかける瞬間…なぜか口調は敬語になって、一人称は「ぼく」になってしまう…。く~ッ、切ない!切な過ぎる!今では俺もすっかりイイ年のオヤジになって、もうあの頃のようには涙も鼻水もぐちゃぐちゃには出ないンだけれど…、この映画を見るとやっぱり今でも胸の奥がチクチクとするんだよ…。尾道3部作では、やっぱりコレがベストだなぁ…。だから…スカートの脱げるギャグが寒いのは許してください(苦笑)。
幻覚@蛇プニョさん [ビデオ(邦画)] 10点(2004-06-05 13:44:58)
6.大林監督の大傑作作品!笑いあり涙あり、とは、まさにこの事をいうのです。終わったあと、自分の部屋で号泣してしまいました。あのインコの言葉は涙が出るほど笑いました。これは自信を持って人に勧められる映画です。未見の方は是非観てください!いや観なさい!!観ろ!!絶対!!大体レビュー数少なすぎです。あんなにいい映画なのに…。
Ronnyさん 10点(2004-01-07 03:04:16)
5.私の中で邦画No.1です。意外と点数低いな~。
 バースさん 10点(2004-01-01 13:11:54)
4.劇場で見たときすでに20代半ばになっていたが、懐かしさに泣いた思い出がある。前半は、男子高校生のありがちなドタバタを描いていて「俺もこんな感じだったなあ」と微笑ませるが、後半、特に父親が風呂に割り入って来て母親との思い出を息子に語り、それを風呂の外で聞いている母親のシーンをきっかけに涙腺が緩み、その後の、畳み掛けるように感傷的な場面の連続に泣けてしまった。山中亘の原作も読んだが、小学生を主人公にした普通の童話だった。あれを、懐かしくもおもしろ切ない初恋物語に仕上げてくれた大林監督に感謝したい。
解放軍2003さん 10点(2003-11-12 12:32:48)
3.僕は映画通(これも死語?^^;)じゃないので、甘ちゃんと言われようが、この映画に満点を付けさせていただきます。「転校生」もいいですね。
キタロウさん 10点(2003-06-17 04:27:05)
2.大林ファンになるきっかけとなった映画。DVDで買いなおしましたが、今でも泣けます。原作も読みましたが上手く尾道に当てはめてるなぁって思いました。
じゃすこさん 10点(2002-07-21 23:31:08)
1.日本ではファンタジーはなかなか難しいと思っていた小生を「こういうやり方もあるか、」と素直に関心させた作品。少年が1人の少女と母親に見るギャップを「さびしんぼう」によって埋めていく感じは実に面白いと思った。 母親がやった(と思われる)「さびしんぼう」の舞台劇を見てみたいものだと思うのは私だけだろうか。
奥州亭三景さん 10点(2001-04-23 22:00:40)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 68人
平均点数 7.19点
000.00%
100.00%
211.47%
3811.76%
445.88%
557.35%
668.82%
768.82%
81420.59%
9811.76%
101623.53%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 9.66点 Review3人
5 感泣評価 9.00点 Review2人
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