91.中学生の頃に何度も見た作品。顛末が分かりきっても最後まで緊張感が途切れない。ドキュメンタリータッチで描かれる猟奇殺人の異常性もさることながら、それが霞むほどのアンソニー・ホプキンス演じるレクター博士の存在感。短い出演時間ながら、窪んだ目といい、全てを見通す頭脳と紳士さといい、牢獄の鉄格子の奥にいるからこその凄みと恐さがある。ジョディ・フォスターとは対をなしてコントラストが効いていた。以降のシリーズが尻すぼみになってしまったことを考えると、『セブン』と並ぶ、映画史最後のサイコスリラーではないか。 |
《改行表示》90.《ネタバレ》 サイコサスペンスの名作。 恐らくは映画における「サイコパス」という位置づけの分岐点になったかもしれない作品。 今ある映画で、この作品がなければ何も始まらなかった作品は多いと思います。 精神分析が事件の謎を解いてく過程が面白かったです。 人の心の闇が芸術的な描写で表される作品です。 またこの物語のキーワードのひとつといえるのはジョディフォスターの美貌です。 働く女性が美しい容貌を持つことの社会的な影響力が伝わる描写は見事です。 美女と野獣、芸術性とグロテスク、知性と狂気(ハンニバルレクターがみせる態度の紳士さと凶暴性)、 これらが陶酔的なバランスを保っていて完璧に思えます。 ジョディフォスターの美貌が闇をこじ開けるカギとなっている点で、 この作品における彼女の美貌は重要な要素です。 闇の描写においては様々なジャンルをヒントにしているようで、 ドラキュラは勿論の事、"サスペリア"や"悪魔のいけにえ"の影響も受けているのではないでしょうか。 久々に観賞して感じたのは音楽がメランコリックで凄く良いことです。 ジョディ(クラリス)の汗染み最高です。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 10点(2014-11-03 15:42:06) |
《改行表示》89.全てにおいてスリリングで色褪せず全く飽きがこない作品。 レクター博士の醸し出す独特の雰囲気、スターリング捜査官の若いながら直向きに事件に迫ろうとする姿勢、それらが織り交ざった中で起こる連続殺人の謎。 物語としてのテンポはサスペンス映画の中でも最高の出来です。目を覆いたくなるシーンがあるのも事実ですが、次回作の『ハンニバル』や『ハンニバル・ライジング』程ではないですし、本作品は何よりも数多くの作品内での出来事を、良い意味で上手くまとめている事だと思います。万人受けはしないと思いますが、ともかく万人に観て欲しい!素晴らしいですから。 【功聖良】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2014-04-21 23:29:34) |
88.封切当時映画館で4回は見た。グロテスクになる直前でとどめる匙加減が絶妙で、猟奇事件を扱ってるのに品がある。賢くて誠実なクラリスが好きで好きで憧れた。張っていた気がゆるんで車にもたれるシーンが忘れられない。今でも好きです。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-07-06 13:51:24) (良:1票) |
87.もう何回も見ましたが最高です(そんなにFBI捜査官が単独捜査するか!とか矛盾も見えますが)。その後の猟奇殺人ブームの先駆け&決定版的な映画ですがこういう映画はジャンルは関係ないです。原作がよく、俳優、脚本、映像がよいからいい映画なんです。ショッキングな題材は重要ではないと思います。次作「ハンニバル」ではレクターがあまりにも前面に出すぎですがこの映画のフォスターはさすがです(ムーアは役不足)。 【仏向】さん [DVD(吹替)] 10点(2010-08-01 11:02:33) |
86.《ネタバレ》 クラリスとレクター博士の指が触れ合った瞬間、この映画はラブストーリーへと昇華する。心を裸にすることは服を脱ぐことよりも難しく、ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスのアカデミー賞受賞は当然の結果。お見事。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2010-01-11 23:02:38) |
85.ジョディー・フォスターとアンソニー・ホプキンズの名演に圧倒されました。20点くらいの点数をつけたい。久しぶりに人に勧めたくなる映画だと思いました。 【HOPUKO】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-08-19 22:27:52) |
84.サスペンス映画一つの極。A.Hopkinsの怪演は最早神域。 【fuji】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-24 03:53:00) |
83.この映画を見て以降、アンソニー・ホプキンスが誰かを抱き締めるシーンになると、寒気が背筋を走る・・・。 【ローリング@ストーン】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-01-25 19:18:25) (笑:1票) |
82.これは私の中でサスペンス映画の第一位です。何回見ても面白い。それしか言うことありません。 ちなみに原作の文庫本は翻訳が悪くて読みにくく、映画の面白さにはまったくかないませんでした。 【dilfy】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-01-04 00:04:52) |
|
81.《ネタバレ》 レクター博士が良すぎます。自分が悪役好きになったルーツの作品です。 【きいろくま】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-05-24 00:07:52) |
《改行表示》80.私のベスト3に入る作品。事件の謎解きより、レクター博士という人物にものすごい魅力を感じてしまいました。もちろん彼は猟奇殺人鬼で犯罪者なのですが、ウィットに富んだ会話や深遠な知識、鋼の哲学に紳士的な振る舞いは他の作品の殺人鬼とは一線を画しています。そしてそんなレクターを怖いくらい見事に演じたアンソニー・ホプキンス。檻の中で青白く浮かび上がる彼の不気味さはかなりのものです。肝心の話の内容も、原作に忠実で非常にしっかりしています。クラリスのレクターへの複雑な気持ちもジョディ・フォスターの名演でちゃんと表現されているし、映像や雰囲気もとても良いです。細かい描写にも凝っていて、何度見ても飽きません。多くのサスペンス・ミステリー映画は原作には劣ると言いますが、この作品は完成度が非常に高いので原作を読んだ方でも楽しめると思います。 【クリスタル】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-10-29 14:29:55) |
79.公開当時は原作を先に読んでいたせいか、今ひとつピンとこなかったんだけど、久々に見返してちょっとこれは凄いかなと、思った。■テーマを掘り下げるとか、構図やカッティングにこだわる、といった作家性を誇示するからではなく、演出にまつわる諸々が、物語をもっともらしく見せる、という一点に絞られている、そのジョナサン・デミの真っ当な職人ぶりに感服したのだ。■しかし、それは公開当時に感じた物足りなさでもあり、デミによるおどろおどろしい演出は逆にその力量に疑念を感じさせもした。例えば、マイケル・マンはレクター博士を極めて普通にしか描いていないが故にデミ版レクターよりも恐ろしく、かつ、その演出ぶりは秀でていたように思えたものだ。■でも、このような、どどどーんとレクター博士登場や、逆光の中にどひゃっっぁと死体ぶら下がりそんな時間あったんかい、といったシーン、というか「絵」はやはり必要だったのだな、と今でこそ思う。■この映画が90年代以降のサイコ・サスペンスものの原点として君臨し、マンの「The Manhunter」がマニアの珍品に止まるのは、このようなわかりやすい「絵」、スペクタクルによるものであることは間違いないと思う。■さて、あなたはマイケル・マンとジョナサン・デミのどちらを良しとしますか?■公開以来約15年経過し、ただのおっさん化した私にはその回答に応える力無し。 【まぶぜたろう】さん 10点(2005-01-29 18:59:46) |
78.猟奇殺人やプロファイリングといった概念に初めて触れた作品。レクター博士は悪のカリスマと呼ぶに相応しい存在感を持っている。警官がひしめく監獄からの余裕の脱出劇には経験したことのない衝撃を受けた。 【次郎丸三郎】さん 10点(2004-08-19 00:21:26) |
77.最初は気持ち悪い所ばかりが目立ちますが、観終わった後時間が経つに連れて段々とこの映画の良さが分かって来るように思います。ムード最高!音楽も良いのかな? |
76.DVD買いました。最初の10分間で失敗したと思いました。最後の10分間で映像特典のプロファイル、未公開シーンなどを丹念にみることになり、得点も10点となりました。(引き込まれる衝撃的映画でした。) 【杜子春】さん 10点(2004-06-10 15:57:31) |
75.素晴らしい出来。原作からの期待を裏切られなかった、数少ない作品のひとつ。猟奇的殺人を扱っている内容にもかかわらず、知的かつ気品ある印象なのは、ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスの力も大きいか。傑作です。 【一児の母】さん 10点(2004-06-08 14:11:26) |
|
73.これを観た当時、まだ小さかったから初めて異常殺人の存在を知ったんかな。とにかく、あんまし理解ができなかったんやけど、その理解できないことが怖くて。トラウマ。大人になって何度か観たけど、やっぱり不気味な世界で緊張してみてしまう。レクターがクラリスのことを色々あてるシーンは今でもゾクゾクするし、それに題名がうまいことつけてると思う。 【なにわ君】さん 10点(2004-05-27 17:34:10) (良:1票) |
72.《ネタバレ》 冷たく狭い階段を降り、二重の鉄格子で仕切られた石造りの牢の奥にいる博士にクラリスは対面します。最初は博士と会うだけのはずだったのに、彼女は次第に自分自身に直面する。博士と会わなければきっと永遠に封印していた自分の過去を、彼女は少しずつ思い出していく。バッファロービルを追いかけながら、同時に彼女は自分自身を追いかけている。それが出来るのが博士しかいないと本心ではわかっているんです。博士が何故彼女の奥底を引きずり出したのかは分かりません。長い拘置生活の中のちょっとした遊びなのかの知れません。けれどクラリスと博士の指先が触れた瞬間、確かに二人は分かりあったんですね、きっと。それはとても倒錯した形ですけど。クラリスはきっと今後博士のように何もかもをさらけだせる人間に会うことはないでしょう。怖い映画ですけど、反面純粋な恋愛映画だと思います。 【たろさ】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-04-06 10:35:44) (良:1票) |