120.ラストの痛快などんでん返しに負けないくらいに私の好きなシーンはゴンドルフがロネガンを最初にひっかける、シカゴ行きの列車の中でのポーカー賭博。非情なギャングのボスに対してのやりたい放題の下品なゴンドルフ最高!ニューマンは知的でちょっと下がり気味の目じりがクールなんだけど、人をおちょくったようなふざけた表情がよく似合う。一方潔癖で隙のないロバート・ショウ=ロネガンはもぉひんむいた目がギョロギョロ!テカテカギラギラ怒りを必死で押さえてる様は迫力はあるというより余裕なさ過ぎ、あぁもうニヤニヤ笑いが止まらない。もうこの時点ですっかりニューマン=ゴンドルフに押さえ込まれて勝負ありですね。ここで、ただの売春宿にかくまわれているヒモ同然のゴンドルフが、ただ者ではないっ!と突然華やかなオーラを発し始め、アレ?って感じで私達も見事な手さばきですっかりやられてしまう。そりゃ最後までまんまとだまされちゃうってもんですよ。それから詐欺師協同組合でもあるのか?ってなくらいにあちこちから名うての詐欺師が集うってとこも良いな。ここに描かれている彼らは自分の技術に誇りをもって楽しそうだ。かたぎの仕事に見きりをつけてゴンドルフと落ち合う時のなんと堂々たる生き生きとした表情!それに売春宿のおかみでゴンドルフの愛人、アイリーン・ブレナンってゴッツイ感じのおばちゃんなんだけど、女が憧れるイカす姐御だ!今見なおしてみれば、ニューマン&レッドフォード以外美男美女は出演してるのか?平均年齢の高いキャストだなって感じだけど、そこがまたしっかりとまとまった粋な映画といういい味わいをだしていて、私の幸せなニヤニヤ笑いは止まらないのです。 【宝月】さん 10点(2004-05-23 00:48:59) (良:5票) |
119.《ネタバレ》 困った。満点のつもりが書く前に観なおしたがために、詐欺師側が女の刺客を一人あやめてしまっていることに気づいてしまった。頭を使って金銭だけを巻き上げるからこそ、詐欺は傷害や殺人などとは一線を画しているはずで、これはあきらかに減点要因。ただこの映画大好きだったのでどうしても減点するに忍びない。悩んだあげく、刺客が食らったのは麻酔弾かなにかできっと死んでいないのだろうという解釈を無理矢理ヒネリ出すことに。映画に騙されただけではなく、自分の気持ちも騙さなければいけないことになったとは情けないが、とにもかくにもそういうわけで満点を維持。宿酔からの復活法も学べる実用映画でもあった。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-01-23 17:11:43) (笑:4票) |
118.たぶん誰にも、映画の楽しさや面白さを教えられた特別な作品があると思いますが、自分にとってはこの「スティング」がそれです。中学時代に名画座で観たのだけど、それまでほとんどゴジラやブルース・リーしか知らなかった自分に、映画の世界の楽しみ方を何倍にも膨張させてくれました。二大俳優の名演もさることながら、自分はジョージ・ロイ・ヒル監督の上手さを特筆したい。細かい話で恐縮だけど、役者がひと言を発する前の微妙な間と表情が、続く台詞と芝居を何倍にも引き立てるように緻密に計算されている。あからさまに笑わせるようなことはせず、劇中の人物たちが必死に真面目に取り組んでいる姿勢の隙間から漏れてくる笑いを、決してシニカルに見せるのではなく、温かく流れに乗せて行く。そんな演出です。初見から30年以上経ち、ポール・ニューマン氏もお亡くなりになりましたが、自分の中では色褪せることなく金色に輝き続けている映画です。まだ観ていない人には「うらやましい」って言ってしまいます。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-01-24 03:24:32) (良:2票) |
117.《ネタバレ》 私もこの映画、「大好き」です。ですが、どのくらい好きか、なんてことを競おうとすると、某レビュワーさんの思い入れには到底太刀打ちできそうにないので、ここは潔く引き下がりましょう(何て素直なんだ)。子供の頃TVで初めて観たその翌日、叔父と交わした会話、「昨日『スティング』観たで!」「あれは面白かったやろ」「ウン!!」なんてのを思い出します。この映画を象徴するシーンは、ポール・ニューマンがトランプ詐欺に先立って、見事な手捌きでカードトリックを実演してみせるシーンでしょう。カメラが手元しか映さないので「どうせプロの手品師がこのシーンだけ吹き替えで演じてるんだろ」と思って観てると、いきなりカメラがスッと上を向き、そこに映った顔は紛れも無いポール・ニューマン本人。まさに「ヤラレタ」。ここで彼が見せる「ニヤリ」は、映画の中の役としての「ニヤリ」だけではなく、彼本人の、してやったりの「ニヤリ」。そしてジョージ・ロイ・ヒル監督もまた我々に向って「ニヤリ」としているのが感じられます。こんなイタズラ心に満ちた、この上もなく楽しい映画であります。 【鱗歌】さん 10点(2004-10-17 01:16:53) (良:2票) |
116.主役のご両人に10点、監督に10点、名脇役たちに10点、ロバート・ショウに10点、スティング大好きさんに10点、騙された私に10点、平均すると、...えーと...じゅ、10点(考えなくてもわかるだろう。) 【パセリセージ】さん 10点(2004-03-05 00:54:19) (良:1票)(笑:1票) |
115.《ネタバレ》 映画館も含めて10回以上見ている作品なのですが、午前10時の映画祭でスクリーンで見ました。 もはや、次の展開とか分かりきっているのですが、それでも面白い。 音楽も含めたクラッシックな雰囲気に入り込めるのだろう。 初見の人には、ラストのどんでん返しが衝撃的だろうが、ラストのどんでん返しを知っていても、 再見で伏線の回収の仕方が分かり、2度目以上の方が面白いという不思議な映画。 よっぽど、頭がよくなければ1回だけでは分からないからね。 詐欺グループたちが楽しそうにノミ屋のセッティングをしているシーンを見て、この映画も こういう雰囲気で撮影されてきたのかなと思う。 【rosebud】さん [映画館(字幕)] 10点(2019-12-04 23:30:32) (良:1票) |
114.オシャレだし、カッコイイしとにかく観た後気分爽快になる。 スリルも満点だし、オチがとにかく読めない! 誰にでもお勧め出来る名作。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-20 07:46:16) (良:1票) |
【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-01-11 11:27:29) (良:1票) |
112.《ネタバレ》 ストーリーのアイデアももちろんなんですが、細かい演出に、何度観てもワクワクさせられます。鼻の横をこする合図、カードをサバく手元からニューマンの顔まで1カットで見せるところ、高架線のホームでのスナイダーとの追跡シーンで、緊迫した音楽から、一転してコミカルな音楽に変わるところ、ペンキ塗りのフリをするシーンで、わざわざ家族の写真を取り替えるところ、JJがペンキ塗りを途中でやめて、テキパキと片付けて出て行くところ、ポーカーシーンでニューマンがロネガンにゲップで答えるところ、何度観ても良いですねえ。ファンとしては、この作品は「いかにだまされるか」に注目するよりも、そういう職人的な演出を楽しむつもりで観てほしいですね。 【かねたたき】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-06-30 15:47:34) (良:1票) |
111.ロバートレッドフォードとポールニューマンがとにかく渋くてかっこいい。彼らの詐欺はアイデア・演技力・度胸を要し、時には命もかけるプロフェッショナルなもの。それでも詐欺を実行中の彼らの様子はいたって軽快。「詐欺師」であるということを除けば彼らほど男として魅力的なキャラクターもめずらしい。いや、逆に詐欺師であるからこそ彼らのかっこよさが際立っているのかも知れない。 [2014.3.14追記]久々に観ました。ホンットウにかっこいい奴らばっか。8→10へ変更! 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-04-27 11:23:26) (良:1票) |
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110.《ネタバレ》 この映画は、【紙芝居】の形式で物語が展開していきます。これは一見、僕ら観客をガキ扱いしているかのように思ってしまいますが、実は我々の意識に対して、少しずつ少しずつ、【この映画はですね、脚本の通りに、お話が始まりますよ…】という刷り込みを与えています。手ごわい。かなり手ごわい。実に綿密に計算し尽くされています。素質がありながら堕落した生活で才能を埋もれさせているフッカーと、ルーサーの仇を誓う老練ヘンリー・ゴンドーフ。ストレート・ポーカーの一件でも分かる通り、才能だけでも十分勝てるはずの2人。しかしわざわざエキストラを揃え、確実にロネガンを仕留める段取りをする。なぜだ? なぜなんだ? その答えをつい考えてしまう時から、僕ら観客は製作スタッフのワナに、すでにハメられている。恐ろしい。非常に恐ろしい。まさにこの映画は内外を問わず、用意周到です。ロネガンという人物描写は実に人間の性を突いています。【エビでタイを釣る】とは、まさにこのこと。だましのテクニックをふんだんに使いこなし、ロネガンの強欲を心理的に最後の搾りカスまで全部あぶり出し、終盤のフッカーの苦悩ですら、ラストの伏線に全部つなげていく。ここまでトコトン【映画を作ってやろう】という気概に満ちた映画は観たことがありません。仇敵・ロネガンをだます映画だと思っていたら、本当のターゲットは、実は我々だったとは…! この映画を初見したとき、僕はだまされたことに気がつかず、だまされるシーンがあるたびに、20秒ぐらい、ポカーン…と放心状態でした。たぶん、この映画を超える犯罪映画は今後も生まれてこないと思います。他にも名作を作り上げながら、それらすら霞んでみえてしまう、この奇跡の名作を作り上げた、巨匠ジョージ・ロイ・ヒル監督に敬意を表して、10点満点、気持ちは100点満点献上します。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-09-14 20:50:47) (良:1票) |
109.《ネタバレ》 手前ミソで申し訳ないがレビュー100作目を飾る作品がHNと同じ『スティング』である。 こういう昔の映画はとかく敬遠しがちで、ある意味見るのも億劫であったが この作品程映画の世界にのめり込めるのも数少ないだろう。 主演2人(P・ニューマン&R・レッドフォード)の軽やかな縁起も然ることながら ストーリーが紙芝居仕立てとも言うべきかシーン事に掲題が入っていてスゴク新鮮。 それに詐欺師の同業組合とも言うべき仲間を梁山泊的に募り仇相手を手玉に取る行程が なんとも秀逸。 劇中劇も凝っていて騙し騙されの展開ながらいつの間にか観ている自分が騙されていた。 それにしてもと思ったんだがこのDVDの仕様は非常に不親切。 どっかでDVDの仕様を新しくして出して貰えれば即買いするよ。 そういえばR・レッドフォードを見ていて思ったんだけど 何年か前に『スパイゲーム』と言う作品でブラッド・ピットと共演していたが この作品の彼はまさにブラピにそっくり!! リメイクするとすれば容姿だけで彼に決定だな。 【sting★IGGY】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-07-22 09:13:22) (良:1票) |
108.中学生くらいの時に観たが、こういうのを「映画」っていうんだなーと思った。「昔の映画かよー」と観るのをかったるがっていた私に、とにかく何も言わず観ろ、何が何でも観ろと強引に薦めてくれ、内容の説明は一切しなかった親父に感謝。本作を人に薦める時の一番良い方法でしょう。でも、やってみるとコレがけっこう難しい。力ずくで人に映画をみせるのってけっこう大変。自分の子供くらいにしか出来ないんだな。当然、私も子供が出来たら力ずくでみせますよ、ええ。 【えいざっく】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-07-06 18:56:15) (笑:1票) |
107.音楽もいいし、ストーリーもいい。最後どうなるかわかっていてもわくわくしながら何度でも見れる。だます相手も普通の善人じゃないから見てるほうも不快に感じることはない。 【HK】さん 10点(2004-07-06 03:51:48) (良:1票) |
106.映画史上に燦然と輝く名画中の名画。初めて見たのは20年以上前、まだ中学生の頃だったけれど、初見でもう完全にKO。それ以来何十回観たことか。寸分の無駄も無い脚本、スマートな演出…。ストーリーもラストも全て判っているのに、何度見ても引き込まれてしまう。役者陣は、主演の二人は言うに及ばず、敵役のロバート・ショウ、さらには脇役の一人一人に至るまでカッコイイ。ハリウッドでは、この映画のリメイクが何度も話に上るが、この作品を超えられるのか? と言う点で誰もが尻込みをして、結局着手されないんだとか。分かる! この映画を超えるのは並大抵のことじゃ無いね。それくらい素晴らしい! この映画を観たこと無い人がいるなんて信じられないっ、アタシにダマされなさいっ! 【TERRA】さん 10点(2004-04-22 00:02:14) (良:1票) |
105.改めて私に、映画の素晴らしさと可能性を教えてくれた大きな存在。 こんな凄い映画をリアルタイムに観られた人達は幸運です。この作品きっての大詐欺師 故J・ロイ・ヒル監督!貴方こそEntertainer だ! 騙されてこんなに気持ちが良くて、嬉しくなるのは「スティング」とサプライズ・パーティーぐらいなもの。ああ...観て良かった!! 【MAZE】さん 10点(2004-03-27 15:14:57) (良:1票) |
104.劇場で初めて観た時、唖然とした。今、思えば、おそらく口をぽかんと開けていたのだろう。しばらくは座席にすわったままで、パンフレットを何回も読んでいました。「やられた!」笑いながら思ったのが、そのフレーズ。見事に騙された。完全に騙された。でも、騙された自分がうれしくて仕方がない。思い返す度に、あの場面でのあの出現、あの手のアップは、あのトリックは、と観た後も楽しくて仕方がない作品。1930年代という、大恐慌のあおりを受けて荒んだ時代には違いないが、(だからこそこうした詐欺師たちが活躍できるのだろうけれど)どことなくノスタルジックな画面づくりと音楽に、存分に酔うことができます。DVDでも何回も観てますが、いい。いいものはいい。(評価にはなってませんね)出来るなら、「MIB」で記憶を消す、あの装置が欲しい。そうしたら何度でも真っ白な状態で見れるから。騙される快感が何度でも味わえるから。 【映画小僧】さん 10点(2004-03-03 12:27:09) (良:1票) |
103.何もやらなくてもカッコイイ主役二人(ポールニューマン、ロバートレッドフォード)にカッコイイストーリーを演じさせるので完璧。音楽も良いしストーリーも衣装もどれをとっても良い。見たあとに気分が爽快になる。 【べんちゃんず】さん 10点(2003-10-30 01:42:55) (良:1票) |
102.これこそエンターテイメント!これぞ娯楽映画!と言いたくなるお気に入りの1本。誰が観ても楽しい快作です。私の携帯の着メロは本作のテーマソング「the entertainer」です♪ 【poppo】さん 10点(2003-04-05 19:34:53) (良:1票) |
101.まさに痛快。まさに傑作。これを観ると「はじめに脚本ありき」ということを痛感させられます。派手なCGがなくとも、極上のストーリーと適材適所のキャスティングで、こんなに楽しい映画が出来るんですから。主演の二人は言うまでもなく最高ですが、悪役(憎まれ役)であるはずのロバート・ショウやチャールズ・ダーニングも、どこかおかしみが滲んでいて憎めないところがあって、ヨイですね。ジョージ・ロイ・ヒルは、本当に素晴らしい宝物を遺していってくれました。あーまた観たくなってきた… 【愚物】さん 10点(2003-01-28 16:05:53) (良:1票) |