6.待望のDVD化により即購入、鑑賞しました。アルトマン映画では最も好きな1本です。日常生活に浮かぶ人と人との関わり合い、心のすれ違い、おかしさ、哀しさがテンポよく描かれ、3時間まったく飽きません。出演している俳優はみんな実力派ばかりで、役にもぴったり。見るたびに新たな発見のある映画です。DVDに特典が入ってないのが少々残念でありますが。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-11-28 12:15:12) |
5.傑作である。レイモンド・カーヴァーの小説作品といえば、日本では、村上春樹訳としてよく知られている。その村上春樹がカーヴァー作品について、「人間存在の有する本質的な孤独と、それが他者と関わりあおうとする際(あるいは他者とかかわりあうまいとする際)に生じる暴力性が重要なモチーフ」と解説しているように、カーヴァーは、その原初的な孤独と暴力性に常に囚われる下層労働者たちの荒涼とした悲哀を描く作家である。しかし、村上訳でカーヴァーに接する僕たちにその辺りのニュアンスを掴むのはなかなか難しい。村上訳から漂う軽妙な風がまさに都市的な悲哀を僕らに吹き込んでくるからである。個人的には、その悲哀の本質<弱さ>は変わらないと思うが、カーヴァー作品で描かれる下層労働者たちの絶対的な「どうしようもなさ」が圧倒的な存在感をもって僕らに伝わっているかと言えば、なかなかそうは捉えられないところがあるだろう。それに比べればアルトマンの描く「ショートカッツ」は実にカーヴァー的<原カーヴァー的>であると僕には感じられた。画面に漂うあまりにも明瞭な寒々しさ、絶対的な孤独を自明とした人々の生活とその荒涼感。映画としては、カーヴァーのいくつかの短編を繋ぎ合わせた構成となっていながら、そのエッセンスをうまく統合することにより、カーヴァー的世界を忠実に表現していたように思える。著名な役者たちも各々の無意識的な「ボロボロさ」加減をうまく演じていた。上空を旋回するヘリコプターが煽る硬質な不安感の中、最後の地震のシーンは人間の根源的な衝動、漠とした悪夢を見事に映し出す。僕は映画を観終わったあと、しばらく間、悪夢の続きの中をくらくらしたものだ。 |
4.「マグノリア」なんかと一緒にしないでほしい。作者は常に「冷静な観察者」の視点で世界を描かなきゃ。ま、アルトマンの場合、「シニカルな覗き魔」って感じだけれども・・・。というわけで、肌に合わないという人が多いのは理解できますが、私的には現時点でのベストワンです。早くDVD化してくれよ。 【じゅんのすけ】さん 10点(2003-06-01 18:33:14) |
3.カナシミさんと同様にマグノリアとは比較しましたね、もちろん蛙の負けであることは言うまでもない!大変長い映画でありアクションでもない淡々とした映画ながら、全く飽きない、登場人物の深層心理にぐいぐいと引き込まれる。現代社会の甘い部分、そして病んだ部分がこの群像劇により明らかに!!私の生涯の一作。 【トモ】さん 10点(2003-04-20 21:25:51) |
2.まさに、アルトマンの真骨頂。ロビンス、ダウニー、ペン、ギャラガー、ジェニファー、リリー…最高の俳優陣。群像劇とはこういうものをいうのですよ、PTAさん! 愚物のベストワン。 【愚物】さん 10点(2002-11-06 05:13:22) |
1.まァ好みの別れる監督だっていうのはわかりますけど、好きな人間にはたまらんのです。とにかく。 【グッバイワーク】さん 10点(2002-06-10 22:44:06) |