容疑者Xの献身のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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容疑者Xの献身

[ヨウギシャエックスノケンシン]
Suspect X
2008年上映時間:128分
平均点:6.68 / 10(Review 189人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-10-04)
ドラマサスペンスシリーズもの犯罪ものミステリー刑事もの小説の映画化TVの映画化
新規登録(2008-07-24)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2024-11-20)【イニシャルK】さん
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監督西谷弘
助監督池上純哉(監督補)
キャスト福山雅治(男優)湯川学
柴咲コウ(女優)内海薫
堤真一(男優)石神哲哉
松雪泰子(女優)花岡靖子
北村一輝(男優)草薙俊平
金澤美穂(女優)花岡美里
益岡徹(男優)葛木修一郎
林泰文(男優)柿本純一
渡辺いっけい(男優)栗林宏美
長塚圭史(男優)富樫慎二
品川祐(男優)弓削志郎
ダンカン(男優)工藤邦明
真矢みき(女優)城之内桜子
鈴木卓爾(男優)
三浦誠己(男優)
八木亜希子(女優)キャスター
リリー・フランキー(男優)草野球の監督(友情出演)
石坂浩二(男優)コメンテーター・有薗文雄(特別出演)
林剛史(男優)村瀬健介
伊藤隆大(男優)森英太
桐本琢也(男優)
小松彩夏(女優)平原瑤子
天田益男(男優)
原作東野圭吾「容疑者Xの献身」(文藝春秋刊)
脚本福田靖
音楽福山雅治
菅野祐悟
作詞福山雅治「最愛」/「99」
作曲福山雅治「最愛」/「99」/「vs.~知覚と快楽の螺旋~」
編曲福山雅治「最愛」/「99」/「vs.~知覚と快楽の螺旋~」
主題歌KOH+「最愛」
挿入曲福山雅治「99」
撮影山本英夫〔撮影〕
さのてつろう(撮影応援)
製作亀山千広
フジテレビ(「容疑者Xの献身」製作委員会)
S・D・P(スターダストピクチャーズ)(「容疑者Xの献身」製作委員会)
企画大多亮
プロデューサー清水賢治(エグゼクティブプロデューサー)
細野義朗(エグゼクティブプロデューサー)
臼井裕詞
配給東宝
特撮大屋哲男(VFXコーディネーター)
美術部谷京子
録音藤丸和徳
西尾昇(デジタル光学録音)(光学録音アドバイザー)
照明小野晃
あらすじ
愛では物理現象は説明できない。だから物理学者の湯川は愛には興味がない。しかし大学の同期で二流高校で教鞭をとりながら数学理論に挑み続ける石神に再会した時、湯川は感じた。「石神は恋をしている。」石神は不可解な殺人事件の被疑者となった美人女性で弁当屋に勤める靖子とその娘の隣に住んでいた。そして天才数学者には完全犯罪など容易なのだ。人は愛のためにどこまで自分を犠牲にできるのか。天才物理学者と愛を抱いた天才数学者の知恵比べ。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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3.《ネタバレ》 この作品の争点は石神が取ったトリックが本当に意味があったのか?と言う点。
まず正当防衛について。遺体の状況からコードで首を絞められている事に娘が荷担していることが明らかなことから
明確な意思がないと難しい犯行に殺意があったと思われても仕方なく正当防衛を主張するのは難しかったと思います。
加えて、親子共に逮捕される事になれば仮に正当防衛が認められても開放されるには数年がかかるでしょう
裁判費用、あらぬ噂により親子は今まで通りの生活を送る事は困難と思います。
また他の犯罪を犯さずとも"現時点"でバレてないじゃないか
シンプルに最初の遺体をバレないように処理した方が早いとの考え方もありますが
確かに犯罪組織のように完全に遺体の出ないやり方があり確実でしょうがそれ言ったら物語になりません。
処理をする特別な環境を持たない一般人が短時間に、かつ自分一人の力で遺体を処理できる方法考えるなら
遺体をバラバラにし海や山に捨て時間稼ぎをするぐらいが落とし所でしょう。
時が流れ遺体が発見された時、腐敗が進んで居れば殺害日や殺害方法は判別できない可能性が高い。
しかし科学捜査から遺体の身元が割れる可能性は否定できず、もし身元が判明すれば
交友関係や行方不明当日前後の行動からいつか、あの親子に捜査の手が忍び寄る可能性は完全に否定出来ない。
そうなれば意思が弱く自供するかもしれない、それではあの親子を守る事ができない。
だからこそ石神は、あえて新たな殺人を犯し"最初から"自分が出頭する事で完全にあの親子を守る策を練ったって事です。
つまり親子には一定期間捜査追及から逃れるだけのアリバイを与え、その間に自分は計画通りに出頭して
罪を認め裁判の一審で上告せず罪を受け入れ一事不再理により、あの事件で親子が法で裁かれる
可能性を完全に無くす事ができる。一度死んだも同然の命。残りの命をあの親子の為に捧げる決意の犯行。

つまり最初の段階でどうにか隠せば逃げ切れる可能性が高かったねって話では無く
犯罪から逃げ切れる可能性の追及よりも、自ら罪をかぶり親子を完全に守ろうとする話なんです。
ただ、そこに湯川や花岡親子の心など微妙なバランスの上にしか成り立たないこのシナリオは最後に崩壊を迎える。
それがこの物語の大筋ではないでしょうか。

石神はなぜ人生に絶望していたか、それは具体的には語られて居ませんが華々しい活躍をする湯川とは対照に
好きだからやっていた数学とは言え有り余る才能を受け止められる受け皿はなく
誰にも才能を評価されず、誰も彼の本当に語りたい事に耳を傾けない環境は
孤独と絶望の灰色の世界で生きていたのだろうと容易に想像する事ができます。
人との繋がりが無い世界は自分の存在価値を消し去る理由になり得るでしょう。
そんな中、隣に引っ越して来てくれた親子が自分に少しだけ接してくれた。
弁当を買うとき不器用な自分に声をかけてくれる、屈託のない生活の物音が
それまで孤独で灰色だった世界に、ほんの少しの色を与えてくれた。
もちろん親子は石神に普通に接しただけで特別な事は何もしていない。だが、その事が生きる上でどれほど大きいことか…
そんな僅かな色を与えてくれた環境が、殺人により終わりを迎える事が解った時
せめて、この親子だけは色を失わずに居て欲しくて、自ら捕まる事で
自分一人が、また色のない環境に彼は戻って行く決意をしたのでしょう。
留置所の天井の傷やシミで四色問題を解くシーンは秀逸です。
もう親子と会うことは許されず、また色のない世界で孤独に色を付ける作業だったのではないでしょうか。

湯川は冒頭で愛などと言う非論理的な物は誰にも解けない。考えるだけ時間の無駄だと。
石神と再会した時、若々しさを羨ましがる彼は「恋をしている」そう導いたが求める答えにはほど遠い。
本来、犯罪動機に興味のない湯川が始めてそれに向き合い苦悩する。雪山で事件について石神に迫った時
「本当は最後まで証明できていないんじゃないか?」と問われ答えられない湯川。
後日、取調室で雪山で出来なかった話の続きを始めるが
「なぜそこまでして彼女を守る…」と問いかける湯川に石神は答えずドアを閉めて出て行く。
学者である湯川には非論理的難問を最後まで解くことが出来なかったように思える。
そして、それは石神もまた同じ。完璧だと思った計画は花岡の心によって破綻する…。

「石神は罪を犯してしまうほど深く人を愛せた」と語る湯川に内海は「石神は花岡靖子に生かされていた」とそっと呟く。
それを聞いた湯川の表情は、ようやく真の答えに一歩迫る事が出来たように思えた…。
デミトリさん [DVD(邦画)] 10点(2016-05-30 16:51:22)(良:3票)
2.《ネタバレ》 泣けた~。特に娘がしのび泣くシーン。孤独はやっぱりしんどい。生きてる事に虚無感を感じた人を救えるのは誰かとのかかわりでしかない。家族、親、友人、会社の同僚、そしてそれは例えば、なんのかかわりもなかった隣人だったりする。そんなつながりののなかで人は心を維持していけるのかもしれない。孤独を理解している数学者がふれた隣人とのかかわりは、隣人にとっては大した事でなくても、彼にとっては、生きてる喜びを感じれた救いだったわけだ。なんて思ってしまった。それにしても、東野は女性につくす男を描くのが好きだな~
なにわ君さん [映画館(邦画)] 10点(2008-11-16 23:33:32)(良:1票)
1.これほど素晴らしい邦画を鑑賞できるとは、今まで日本人やってる甲斐がありました。切なさの描き方が超絶です。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。
gatto_grassoさん [映画館(邦画)] 10点(2009-01-05 20:19:40)
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【点数情報】

Review人数 189人
平均点数 6.68点
021.06%
131.59%
231.59%
342.12%
442.12%
51910.05%
63116.40%
75931.22%
84825.40%
9136.88%
1031.59%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.06点 Review15人
2 ストーリー評価 7.13点 Review22人
3 鑑賞後の後味 6.40点 Review20人
4 音楽評価 5.85点 Review14人
5 感泣評価 6.11点 Review18人
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